LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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猫と祈る今日、そして明日

2017.03.23
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ロンドン・テロのあとのイギリス出入国時の注意事項

2017.03.22
現在、イギリス時間2017年3月22日、午後7時。

 今日の午後に起きた、ロンドンでのテロ事件(ほぼテロで確定)により、警察官一人と民間人2人が犠牲になっている模様。

[注意:記事の冒頭の映像には事件現場の場面がある。大きな衝撃を受ける人が居るかもしれないので、観る時は他の人と一緒に観るようにして欲しい]

Parliament attack: police hunt for clues after five dead in 'sick and depraved' incident
https://www.theguardian.com/uk-news/2017/mar/22/parliament-attack-police-officer-four-dead-westminster

 事件の解明はこれから。春休みを利用してこれからイギリスへ来られる予定の皆さんへ、入国時、そして日本への帰国時に注意をしておいた方が良いであろうことを幾つか。

 まず、イギリスでの滞在先の情報は、必ず家族、もしくは勤務先に伝えておくこと。普段であれば、個人の休暇の予定を勤務先に伝えることにまで僕は踏み込まないが、このような状況では何かが起きてから消息をつかめない状況は避けるべき。

 イギリスへの飛行機が日本からの直行便、もしくはヨーロッパ各国を経由してではない場合、空港でのセキュリティ・チェックに時間がかかる可能性が大きい。

UK bans laptops and tablets on flights from six Middle East countries
https://www.theguardian.com/world/2017/mar/21/uk-set-to-ban-laptops-on-flights-from-middle-east-countries

Nothing larger than smartphone allowed in cabins on planes from Turkey, Lebanon, Jordan, Egypt, Tunisia and Saudi Arabia

 日本からの経由便で考えられるのは、トルコとサウディ・アラビアからだろうか。これらの国からの経由便でイギリスへ入国するとき、パスポート・コントロールで不信を引きつけるような言動は避ける。

 入国の理由は、「観光」。たとえ日本人観光客でも、「友人に会うため」は、特に現状では決して言わない。

 とりわけロンドン市内では、混雑する場所は極力避ける。また、大きな荷物を持って出歩かない方が良いだろう。道に迷ったら、できるだけ警察官を探して彼らに尋ねる。警察官は通常2人組でパトロールしている。

 出国時、直行便、経由便どちらも普段よりも余裕を持って空港に向かう方が良いだろう。手荷物検査の超混雑は想像に難くない。また、今更だが、手荷物には飛行機内で使う必要のない物は入れない。

 大切なのは、日本を出発する前に、旅行代理店、航空会社、外務省に注意事項を確認しておく。

春の青空に映える木蓮

2017.03.22
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先週はまだ堅い蕾のままだったチャーターハウス・スクウェアの木蓮がほぼ満開だった。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157678251661964/with/33438050721/

 もちろん、日本の桜を観たい気持ちに変わりはないが、ロンドンの春は次々に色とりどりの花が咲くので楽しいし、こんな所にと驚くような街角で満開のモクレンや桜(のような花)を発見するのは楽しい。

そして欧州人は誰もいなくなった:イギリスから去っていく看護婦達

2017.03.19
スケアモンガーといわれても気にしない。

 昨日のガーディアンに、最近、日常生活でも感じている、EU諸国からイギリスに移住してきた人達の帰国が加速していることを強調することが報道された。

Record numbers of EU nurses quit NHS
https://www.theguardian.com/society/2017/mar/18/nhs-eu-nurses-quit-record-numbers

The number of EU nationals registering as nurses in England has dropped by 92% since the Brexit referendum in June, and a record number are quitting the NHS, it can be revealed.

“The government risks turning off the supply of qualified nurses from around the world at the very moment the health service is in a staffing crisis like never before,” she said. “As she pulls the trigger to begin negotiations, the prime minister must tell EU nurses and those in other occupations that they are needed and welcome in the NHS. Sadly, it is no surprise that EU staff are leaving – they have been offered no security or reassurance that they will be able to keep their jobs. Few are able to live with such uncertainty.


Joan Pons Laplana, a Spanish national and a senior nurse at the James Paget Hospital in Great Yarmouth, who came to the UK 17 years ago, told the Observer that he had personally witnessed the collapse in morale of foreign nurses.

“Since Brexit,
I feel like a second-class citizen,” he said. “My son asked me if I was going to be forced back to Spain and my daughter doesn’t want to visit her grandparents because she fears I will not be able to come back.

“The UK is no longer the first choice for EU nurses. The uncertain future means many they are starting to leave. We are people with feelings, not a commodity at the Brexit table.”

The NHS is already under pressure because of a long-term failure to hire enough people. Applications for nursing courses plummeted by almost a quarter in a year after the government axed bursaries for trainees in 2016. Numbers fell by 9,990 to 33,810 in 12 months, according to figures released in February by the university admissions service Ucas. Meanwhile, one in three nurses is due to retire in the next 10 years and there are 24,000 nurse jobs unfilled, RCN figures show.


 引用した部分で強調したように、メイ政権が交渉のカードの一つとして欧州からの移民をまるで物のように扱う態度、そしてこれから先数年、短くても2年の間、自分たちの生活基盤が全く保証されないままの生活を望む専門職は多くはないだろう。

 現在住んで居るフラットの真上のフラットには、過去3年ほど、ポーランド人家族が住んでいる。彼らの前に住んでいたある「スタン・カントリィー」からの家族とは真逆の、まるで聖人のような素晴らしい隣人。20年住んで、ということはポーランドが欧州連合に正式に加盟する前から「外国人」として暮らしてきた彼らは、永住帰国を決めた。ポーランドだって完璧に素晴らしい国ではないが、政治家に振り回されて不安を抱えながら暮らすのに疲れたそうだ。不満は国民投票の前から抱えていた様だが、国民投票の結果、そしてそのあとの欧州からの移民への冷たい仕打ちに愛想が尽きたということなのか。

 専門職で働いていた欧州からの移民が去っても、世界にはたくさんの人々がイギリスに来たがると保守党はうそぶくかもしれない。しかし、新たに雇用する人達の身元調査は複雑さを増し、スポンサーとなる企業は就労ヴィザの条件を満たす為に賃金を上昇させなければならなくなるだろう。

 オフィスのそばのイタリアン・デリでここ数年働く、ちゃきちゃきした女性マネイジャーと久しぶりに会ったとき、デリのスタッフの顔ぶれが急激に変わっている理由を尋ねた。理由は、全く驚かないが、欧州連合出身の若者達が、イギリスでの就職に見切りを付けて一人、また一人と帰国している。そして、その後がまを補充できないと。彼女はグアテマラ出身で僕同様既に永住権を持っているので就労に関する心配はない様だ。

 「イギリス人がこんな仕事をしたがると思う?」

 「全く、思わない(断言、即答)」。

 「このデリの顧客の多くは周辺の住人か、オフィスで働く人達。彼らが、やっと顔なじみになったウェイターが居なくなって私に訊いて来るんだけど、私がどうこうできることではないから。今は、この混乱がどんな結果になるかを見極めたくて楽しみだわ」、と。全く同じ意見。

 自虐であることは承知の上で、欧州連合を離脱して舵を失うイギリスの行方を、イギリス国内でしっかりと体験したいと思う最近。

イギリス人は世界のどこへ行っても「外国人」にはならない

2017.03.17
凄い。ここまでのメンタリティを今でも維持しているイギリス人。

British expats in Spain count the Costa Brexit – video
https://www.theguardian.com/politics/video/2017/mar/16/british-expats-in-spain-count-the-costa-brexit-video

 公平に徹すれば、異国に住んでなお、その地の言葉を話さないで暮らしている移民は世界のどこにでも居ることだろう。しかしながら、2:23あたりで出て来る男性、4:28で(北部訛か、すれともスコットランドか)こともなげに「スペイン人はイングリッシュが必要だから」という女性。そして、インタヴューに答える中高年の心配事は自分の年金と医療制度のみ。

 現在、自分が住んでいる地域でのマジョリティであるアラブ系住人がイギリス人と交わろうとしないことを快く思わない人はたくさん居る。しかし、この映像を見る限り、スペインのイギリス人、同じことをしているじゃないか、と。

 映像の冒頭に出て来る男性は、続けて彼らが住んでいる地域を「ポッシュ・ゲットー」と表現している。自虐なのか本気なのか判断つかない。
 
 4:38、マドリッドから働きにきた男性が、イングリッシュ・バーで彼の英語を笑われた経験を、「どうして自分の国で、外国語を話して笑われるのか。公平とは思えない」。

 欧州連合を離脱しないで欲しいと今も願っている。他方、この映像からだけとは言え、幻想の中で暮らしているイギリス人が目を覚ますには、離脱すれば現実を理解する良い機会なのかもと。

「移民」と「駐在員」の違い
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2806.html

コードネイム:ロンドン・ブリッジが落ちるとき

2017.03.16
大手報道機関は、自国の有力政治家、王室があれば主要メンバー、また著名な芸術等の訃報記事を、急な状況に対応できるように生前に準備を始め、定期的に編集する。今日、2017年3月16日、ガーディアン紙が意欲的、もしくは挑発的なのかもしれない、エリザベス女王がイギリスが欧州連合を離脱する為のアーティクル50を発動する法律に署名したその日に、エリザベス女王が亡くなったとしたら、どのような対応がとられるのかというとても長い記事を掲載した。

Operation London Bridge: the secret plan for the days after the Queen’s death
https://www.theguardian.com/uk-news/2017/mar/16/what-happens-when-queen-elizabeth-dies-london-bridge

She is venerated around the world. She has outlasted 12 US presidents. She stands for stability and order. But her kingdom is in turmoil, and her subjects are in denial that her reign will ever end. That’s why the palace has a plan.

 最初のこの部分に短く、且つ的確に書かれているように、今のイギリス国内政治の混乱の心理的影響があるのだろう、なんだか、多くの人がエリザベス女王がまるで永遠に女王として存在するという夢を見続けていたいと願っているように感じる。だから、昨年のクリスマス、そして2017年になってもしばらく女王が体調不良で公の場に出てこられなかった時、報道機関もまたその夢が覚めてしまうのが怖いかのように思えるほど、女王の体調に関する報道は少なかった。

 通常よりもずっと長いので半分しか読んでいないが、とても、とても面白い。

All news organisations will scramble to get films on air and obituaries online. At the Guardian, the deputy editor has a list of prepared stories pinned to his wall. The Times is said to have 11 days of coverage ready to go. At Sky News and ITN, which for years rehearsed the death of the Queen substituting the name “Mrs Robinson”, calls will go out to royal experts who have already signed contracts to speak exclusively on those channels. “I am going to be sitting outside the doors of the Abbey on a hugely enlarged trestle table commentating to 300 million Americans about this,” one told me.

The main reason for rehearsals is to have words that are roughly approximate to the moment. “It is with the greatest sorrow that we make the following announcement,” said John Snagge, the BBC presenter who informed the world of the death of George VI. (The news was repeated seven times, every 15 minutes, and then the BBC went silent for five hours). According to one former head of BBC news, a very similar set of words will be used for the Queen. The rehearsals for her are different to the other members of the family, he explained. People become upset, and contemplate the unthinkable oddness of her absence. “She is the only monarch that most of us have ever known,” he said. The royal standard will appear on the screen. The national anthem will play. You will remember where you were.


 先の王が亡くなってから60年以上、イギリスの君主は亡くなっていない。実際には、「ロンドン・ブリッジが落ちた」というのは変更されるように思うが、その時から始まる混乱、悲しみ、喪失等々の想いは強大であり、強力だろう。イギリスという国全体がもはや過去の栄光など無くなっているという現実を否定し続けて守ってきた「大英帝国」というブランドが、ついに崩壊するのかなと思う。

 チャールズ皇太子が王位に就くのは、「王室」という組織のある役職に昇進するだけだから、システム上は問題ないだろう。王室の中でこそ、将来のプランはしっかりと練り上げられていると思う。反面、この「現実」が起きる事実を否定している国と多くの国民は、自分たちで抱えきれない無自覚な怒りの矛先を、チャールズ皇太子に向けるのかな。

 欧州連合からの離脱を女王がどう考えているかを、知りたい。

Christoph Prégardien@Wigmore Hall on 14th Mar 2017

2017.03.16
3月14日、昨年の秋以来のクリストフ・プレガルディャンのリサイタル。

昨秋の感想
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2768.html

写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157678027585574
(スマフォだとどうしても白色が強調されてしまう。照明の所為だろうか)

Christoph Prégardien invariably gives life to metaphor, irony, pathos and the full span of rhetorical invention of poetic texts.

The revered German lyric tenor is joined by Julius Drake for a programme of late Schubert songs, rich in emotional content and resonant in its depth of psychological reflections on the natural world.

Franz Schubert (1797-1828)
Auf der Brücke D853
Der liebliche Stern D861
Im Walde D834
Um Mitternacht D862
Lebensmut D883
Im Frühling D882
An mein Herz D860
Tiefes Leid (Im Jänner 1817) D876
Über Wildemann D884
Interval
Dass sie hier gewesen D775
Greisengesang D778
Du bist die Ruh D776
Der Tod und das Mädchen D531
Im Walde D708
Nacht und Träume D827
Fischerweise D881
Totengräbers Heimweh D842
Der Winterabend D938



 内容は、聞いたことがある歌と初めて聴く歌がちょうど半分くらいづつだった。久しぶりに聴いた「死と乙女」。短い曲、内容に反して暗くない旋律で語られる有無を言わせずに命を奪う死の無慈悲さが、プレガルディャンのよく考えられた解釈により胸の当たりにひんやりとした感情とともに叩き込まれる。まさに一期一会の歌唱だった。そのあとに続く、「森で」、「夜と夢」、「漁夫の歌」の配置は面白いものだった。

 4月6日に行けないことがほぼ確実になったので、次に彼の歌を聴けるのはいつになることか。来シーズン、ウィグモアへは1回、しかもランチ・タイム・コンサート。

ロンドンを彩る春の花2

2017.03.16
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(ロンドン、ブルームズベリィ)

昨日、朝は霧のロンドン。天気予報では日中は晴天になるとのことで、本当に素晴らしい天気になった。クロッカスは尾m割ったが、昨日は、木蓮が満開。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157679092990062

 桜なのかリンゴなのか判らないが、ま、桜と思い込んでいる樹々も一斉に花が開いている。来週は、ロンドン中心地では八重桜が満開かな。今年の冬は、厳冬ではなかったがなんだか暗さがひときわ増したような冬で、春の花々をみていると、春の奔流がからだの中に満ちて来るよう。

日経「味な地球儀」:ハイ・ティー

2017.03.14
*著作権は日本経済新聞社に帰属する。

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https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157678221385793

 僕が初めて「ハイ・ティー」と遭遇したのは、1996年、シリィ諸島のセント・マーティンズ島のホテルで。当時、ホテルは午後5時くらいに子供用の「ハイ・ティー」の時間を設けていた。この時間に子供に食事をとらせ、ディナーは大人だけでということだったのだと思う。

ロンドンを彩る春の花

2017.03.10
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(リージェンツ・パーク、ロンドン)

昨日はほぼ一日中、好天だった。数日、雨が続いたのでこれは花が綺麗だろうと思い、リージェンツ・パークや近隣を歩き回った。

写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157681241825285

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157681241857365

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157681143392556

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157678902083642

 にたような構図ばかりだが、春の訪れの爽やかな空気が届けば。

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