LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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Life in London(Bad)の記事一覧

クリスマス・カード投函は締め切られました:ロイヤル・メイルのストライキ

2009.10.08


もう、いつから始まったのかを思い出せないくらい延々と続いているロイヤル・メイルによるストライキ。このストライキが始まった大本の要因は、組織のスリム化と赤字体質からの脱却を目指す経営陣、そのやり方に反発する組合の対立と至って判り易いもの。
 問題は、その対立が解決されたとしても、利用者にはまったくいいことがないように思えてしまうこと。経営側は、無駄を省くために効率の悪い郵便局を閉鎖、そして人員の削減によって見た目の利益を上げることばかり熱心。対して組合側は、組合員の生活と雇用を守ることが主眼で、ストライキによって一般市民の日常生活が混乱しても、それは会社側の責任であって組合員にはまったく責任はないよ、と。

 ほぼふた月にわたって続いているストライキがどんなものかを、もっとも甚大な被害を受けているロンドンの配達ストライキの例を使ってご紹介。

10月9日
Deliveries will be made in all areas as normal, except in the EC district and the SW1 postcode area of London, where they will be limited.

10月10日
Deliveries in the following postal districts of London will be limited: E, N, NW, W, WC, SE, SW. Deliveries will be made in the EC postal district and the SW1 postcode area as normal.

10月12日

Deliveries will be made in all areas of London as normal with the exception of those served by the following delivery offices: Barnes (SW13), Battersea (SW11), Earls Court (SW5), Fulham (SW6), Mortlake (SW14), South Kensington (SW7), Stockwell (SW9), Streatham (SW16), Wandsworth (SW18), West Brompton (SW10), West Wimbledon (SW20) and Wimbledon (SW19).

 10月9日の金曜日は、シティの金融街エリアの「EC」で郵便番号が始まるところとヴィクトリア周辺の「SW1」で配達はほとんどなし。あけて土曜日10日は、その二つの地域の配達はするけど、ロンドンのほかの地域では配達はなし。そして12日は、20ある「SW」のうち、12地域で配達がないよ、というもの。
 これをたとえば東京に当てはめると、ある金曜日、兜町と霞ヶ関界隈には郵便の配達はなく、あくる土曜日、役所や金融機関が閉まっている地域では配達するけど、東京のほかの場所では配達はなし。週が替わった月曜日には、大田区や世田谷区で、場所によっては配達はなし、ということです。
 これがある一週だけなら被害は影響は大きくなかったことでしょう。ところがすでに二月あまりこのような不規則なストライキが続いているので、混乱はさらに悪化するばかり。ロイヤル・メイル側の発表では、未配になっている郵便物の数は500万通、組合側の発表では2500万通とも。

 いくらインターネットが発達しても、いまだに荷物の配送はネット経由ではないですから。ただ、この状況は経営側には影響が出始めたようで、ネット通販最大手のアマゾンは、ロイヤル・メイルとの契約を大幅に縮小したそうです。

Royal Mail loses Amazon contract as postal strikes loom

http://www.guardian.co.uk/uk/2009/oct/07/royal-mail-amazon-postal-strikes

 さらに今日の報道では、数の操作によって全国ストライキが11月にあることが現実となりそうとのことで、更なる混乱は避けられないでしょう。

Royal Mail workers vote to strike
http://news.bbc.co.uk/1/hi/business/8296660.stm

 円高の機会を使って、イギリスからネット通販でたくさん買おうと思っている皆さん、配達方法の選択には、くれぐれも細心の注意を払うことをお勧めします。



ボブ・クロウ:労働組合トップという名のギャング

2009.06.10
昨日、9日の午後6時59分からロンドン地下鉄の半数以上の地下鉄が48時間のストを決行した。終了予定は、明日、11日の午後6時58分。どうしてこんなに中途半端な時間なんですか、という質問に答えられる人は誰もいないでしょう。イギリスだから仕方ない、としか言いようがないですね。

 今回ストを決行したのは、運輸関連の労働組合では(確か)最大組織のRMT。で、ここのトップが舞闘派で知られるボブ・クロウ



 「あれ、禿げているけど、きちんとカフスまでして、こんなかんじの経営者ならイギリスのどこにでもいそうじゃない」、と思った方。甘い。
 実像は、これ。



 今回のストライキをやるかどうかで経営側と協議していたのは、賃金と雇用の確保。ロンドン地下鉄で働く労働者の賃金は、不況にあえぐ多くの一般市民から見れば、「ふざけるなよ」というくらいの高級、かつ好待遇。だから辞めたくないのは判るけど、だったらきちんと働け。
 報道によると、月曜日の交渉は何とか歩み寄りがうまくいき、ストは回避されそうだったらしい。ところが、全国メディアは報道していないけど、ロンドンの夕刊紙のイヴニング・スタンダードによると、ボブ・クロウのすかぽんたんは、いきなり、乗客の安全確認をまったくせず、警告を受けた後も態度に改善が見られなかったために解雇された「不良」運転手の解雇を撤回し、再雇用しなければストライキをすると脅しをかけたとのこと。
 雇用条件を前提にストライキ回避を模索していた経営側は、イヴニング・スタンダードを信じれば、そのような無理難題を受け入れられるかと拒絶。ということで、スト突入。結局、クロウはストを解除する気なんて端からなかったのではないか。

 昨日は、ロンドン北部にあるセンターで業務。ゾーン3。そこからロンドン西部ゾーン2までバスを乗り継いで最短2時間半かと。ところが、バスで大きめの駅に着くと、ノーザン・ラインセントラル・ラインがまだ動いていたので、「こんなこともあるのか」と訝しく思いつつ帰宅。
 今朝起きてみると、何か起きると真っ先に止まるノーザンジュビリーという悪名高い2路線が通常運行。「組合が違うのか」と思いつつ情報を集めていると、メトロポリタン・ラインベイカー・ストリート駅とウェンブリー・アリーナがある駅の間だけ運行されることになっていた。「こんないい加減さがイギリスらしいな」と思っていたら、何のことはない、今晩、ウェンブリーでサッカーのワールド・カップへの出場権をかけた試合があるとのこと。

 ここからは想像。

 ボブ・クロウ:「まずい、10日、サッカーの試合があることをすっかり忘れていた。今からストライキを延期するのはできないけど、サッカー観に行きたいしな(当然、彼はサッカー命)。別に今回のストライキはやる意味なんて元からないんだから、メトロポリタンを走らせればいいだけか。ついでに、FAに揺さぶりかけて、ただ券をぶんどるか」。
 
 絶対にあたっていると思う。

 もはや退陣まで後半歩のブラウン首相が強権を発動してこのギャングをどうにかすれば、彼の首相としての地位はしばらく守られるだろう。

Tube workers won't be bullied
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2009/jun/09/london-underground-tube-strike

http://www.guardian.co.uk/uk/gallery/2009/jun/10/transport-london?picture=348645029

 これからロンドンで暮らす予定の皆さん、足腰の鍛錬は必須です。

 過去のストライキ関連は、検索に「ストライキ」か「組合」と入れれば見つかります。

 数例。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-568.html

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-428.html

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-546.html

[追記]
 今回全線運行停止にならなかったのは、RMTのライヴァル組合が今回のストライキに賛同しなかったからのよう。

ロイヤル・メイルは英語を読めない

2008.09.20
10日ほど前、家族が小包を送ってくれた。最近、手紙などは中二日で届くからすぐに届くだろうと待っていた。5日すぎても届かない。なくされたかな、と心配していたら、今朝、ドアの外に置き去りにされていた。

 小包の側面に、成田の郵便局が張った紙が。「この小包は日本から送られたものだから、(ロンドンの)書かれている住所に送ってください」、と読める。
 
 ということは、日本で投函されてから今朝ドアの外に置かれる10日の間にこの小包は日本とイギリスの間をいち往復半した、ということなのだろう。
 追加料金がかからなかっただけでも、なくされなかっただけでも良しとするべきだとは思う。届けられたのだから愚痴を言うのは筋違いなのかもしれない。イギリスの郵便事情は、イタリアやスペインと比べたら世界基準の質の高さだそう。
 
 でも、叫びたい。

 Hopeless!!!

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-459.html
ロイヤル・メイル、何も変わっていない。

改題:3月のライオン、イギリスで咆哮

2008.03.21


BBCの天気ペイジから拝借。2008年3月22日午前6時の風の予報。理性的に考えれば、地理的要因による所が大きいことは理解できる。でも、つくづく思う。この国は、とことん、太陽に見離されている。

[追記:3月22日]
今日、ネットをうろうろしていたら、3月を表すのに、以下の言葉あることを知った。
March comes in like a lion and goes out like a lamb.

 出自は今ひとつ判らなかったけど、逆もあるらしい。ということは、今年のイギリスの3月は、まさに、March comes in like a lamb and goes out like a lion そのもの。

 次の The Daily Telegraphの記事に、いかに今年のイースターが早いか(95年ぶり)が書かれている。また、イースターのシステムが決められたのは、西暦325年だそう。
http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2008/03/20/neaster120.xml

イタリアン・セレブには気をつけろ

2008.02.17
先日、ロンドンの日本総領事館から、以下のメイルが送られてきました。当事者には笑い事でないし、僕には笑い資格はないですが、笑えます。


日本総領事館からのお知らせ
2008年2月15日

安全・テロ情報

在留邦人の被害情報(詐欺)

1.最近、ロンドン市中心部のロンドン大学付近において、当地在留の邦人学生複数が詐欺の被害に遭ったとの報告がありました(概要下記の通り)。本件につきロンドン大学からも、「大学にも複数の被害報告が寄せられ、アジア系の学生が狙われているようである」旨の連絡がありました。

2.当地警察からは、見知らぬ者から声をかけられ、金品の貸与等を求められた場合等は、絶対にこれに応じないことが重要であり、類似の事件は頻繁に発生している旨のアドバイスがありましたので、皆様も十分ご注意願います。

3.当館としても当地警察等に連絡しつつ、情報収集に努めていきたいと思いますので、在留邦人の方で、同様の犯罪被害に遭われた場合には、最寄の警察に届出て頂くとともに、差し支えない範囲で当館に報告いただければ、幸いです。報告のあった情報は、個人が特定できない形で、在留邦人の方への注意喚起に利用させていただきます。

<事件の概要>
ロンドン大学(University of London, Vernon Square, Penton Rise, London WC1 9EL)付近の路上において、次のような人物から声をかけられ、「盗難にあったので助けてほしい」と言葉巧みに高額な金銭の貸与を求めてくる。
・白人男性、
・身長170cm程度
・こげ茶色の髪
・イタリア語アクセントのある英語を話す。
・職業はモデル、父親はイタリアのセレブであると称している。
・シルバーの小型車に乗っている。



 まず、「イタリア語訛」の強烈なアクセントをもつ英語だったら、僕は話を聞くことすらしないとおもいます。差別だろうがなんだろうが、胡散臭いではなくて、端から怪しいです。だいたい、僕がこれまでゴシップ雑誌から学んできたことは、イタリアのセレブはイギリスに来たがらない。何故なら、イギリスではセレブとして認められない可能性が高いから。それに、盗難にあったら、警察に行くのが先。

 皆さんの中には、「ロンドン大学に留学している人がそんなことに引っかかるの?」、と思われるかもしれません。領事館からの文面だと、被害に遭ったのがロンドン大学に留学している学生かどうかは特定できません。また、ロンドン大学と言っても、講座の種類はPhDから語学コースと多岐にわたり、どのレヴェルに在籍するかで、学生の人生経験の差はかなり大きいのではないかと推察します。また、日本でだったら経験から判断して、自分ではしないようなことを、異国の地では思わずしてしまう、ということも有るかもしれません。

 こんな批判をしつつ、3週間ほど前に、生まれて初めて掏りの被害に遭いました。盗まれた金額は5ポンドだけでしたが、気がつかなかったことがショックで。ロンドンに来て以来、常に財布から注意を反らすことなく過ごしてきたにもかかわらず、その日に限って財布を入れるポケットを替え、長い一日のあと、空腹感と疲労で油断したほんの一瞬の出来事でした。二度と経験したくないです。

 3月から4月にかけて、日本からは短期・長期で留学する学生の皆さんがイギリスに多勢いることと思います。皆さんの周りにそのような方がいるようでしたら、注意を喚起してあげてください。家族や友人から遠く離れた土地で、このようなことに巻き込まれるのは、悲しいですから。

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