LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
Home未分類 | Dance | Sylvie Guillem | Royal Ballet | Royal Opera | Counselling | Sightseeing | Overseas Travel | Life in London(Good) | Life in London(Bad) | Japan (Nihon) | Bartoli | Royal Families | British English | Gardens | Songs | Psychology | Babysitting | Politics | Multiculture | Society | Writing Jobs | About this blog | Opera Ballet | News | Arts | Food | 07/Jul/2005 | Job Hunting | Written In English | Life in London (so so) | Speak to myself | Photo(s) of the day | The Daily Telegraph | The Guardian | BBC | Other sources | BrokenBritain | Frog/ Kaeru | Theatre | Books | 11Mar11 | Stage | Stamps | Transport | Summer London 2012 | Weather | Okinawa | War is crime | Christoph Prégardien | Cats | Referendum 23rd June | Brexit 

2005年03月の記事一覧

インターネット復帰は4月中旬になりそうです

2005.03.26
親愛なる皆さん

 おはようございます。ちょっと肌寒い朝も有りますが、ロンドンも春の暖かさが定着したような。まだ油断は出来ませんが。

 先日の、「ニュースダイジェスト」社の財政危機の件、落ち着いて考えてみれば、ショックを受けたのは僕だけではないですからね。他のライターの皆さん、既に購読料金を払っていた読者の皆さん、特に日本で購読している方なんて何が起きているかわからないでしょうから。
 http://www.newsdigest.co.uk/default.asp
 HPはまだ生きていまして、「EIKOKU」をクリックしていただくと、幻になってしまった、「欧州陶磁器の世界:Part3」の表紙をご覧いただけます。叶うなら、刷り上った記事を手にしたいんですが。

 今週、こちらはイースターの連休、更に日曜日の深夜に時計が1時間早まり夏時間になります。未だに日本では、夏時間導入が議論されているようですが、年に2回時計を直すのって、思っている以上に面倒ですよ。2年くらい、トライアルを経てから導入するかどうかを決めたほうがいいのではないかと思います。日本て、一度何かを始めると、それが機能していなくても、だらだらと続けて、明らかに終わらせなければならないことをきちんと終わらせるのが下手な国だと、時折思います。
 なんて書いておいて、イギリスへの愚痴。未だに、BTからは新しい電話番号のお知らせがないです。仮に、引越し当日に電話が奇蹟的につながったとしても、ブロードバンドが使えるようになるのは、それから7営業日後。ということは、早くても4月7日か8日。いくらBTのブロードバンドが遅いとはいえ、普通回線でネットなんてもう耐えられません。なので、恐らく4月中旬までは、インターネットと無縁の暮らしになりそうです。
 と、このメールを書いているときに、いきなり接続が切れてしまって、専門のテクニカルサポートに電話。使い始めて1年6ヶ月で初めてのトラブルだ、と言ったら「Oh!!! You are so lucky!! I have not known such a lucky guy like you」。正直なんだか。

 あとは最近の記事。元会社の、どこのヨーロッパの支局がデンマークをカヴァーしているかわかりませんが、メアリーさんが脚光を浴びる一方で、次男のヨアヒム王子とアレクサンダー妃が離婚するんだそうです。産経のウェブで元会社発になっていました。
 チャールズの結婚式に出ない主要王室メンバーは、エリザベス女王夫妻のみ。一気に、形勢逆転、って感じの報道になってきているようです。が、僕は、「母である前に、女王である」、と言う彼女に、「女王」とは悲しい職業だと思う反面、その姿勢は立派だと思います。
 ここ数日、報道量が多くなっているのは、モナコ。レーニエ大公の容態がかなり悪化しているようで、3人の子供はずっと付き添っているそうです。問題は世継ぎ。いつ、どこで聞いたかは定かでないんですが、フランスとモナコの間で協定があり、王子に男の子が授からないと、モナコは消滅。レーニエさんの後継者、アルバート王子は40半ばで独身。彼が生きている間はいいとして、問題はそのあと。なので、アルバートさんのお姉さん、カロライン王女がかなり動いているらしいです。
 食の教えって大切だな、と思ったニュース。ジェイミー・オリヴァーは日本でも有名でしょう。彼を含めてメディアで活躍する、素材をそのまま差し出すシェフってあまり好きではないんですが、最近ジェイミーは、「学校で子供達にまともな食事を!」、と訴えているそうです。これには共感。参考までに写っている、現在イングランドとウェールズの学校給食に出される加工肉料理の余りの不健康さはぞっとします。見た目、蚯蚓みたいなんだもん。ちなみにこの肉料理、スコットランドの学校では既に禁止になっています。結局こんな凄まじいものを食べさせられるから、イギリス人の食への感覚って伸びないんだな、と。頑張れ、ジェイミー。

 ロンドン時間、4月28日までは、メール読めます。この週末、日本は花見のピークでしょうか。
スポンサーサイト

初めて債権者になりました

2005.03.23
親愛なる皆さん

 おはようございます。

 ちょっと物騒なタイトルですが、最初はバレエ・オペラのレヴューから始まり、ここ数ヶ月は「陶磁器特集」の記事を書いていた「英国ニュースダイジェスト」社が深刻な財政危機に陥っているようです。何人かの方にはPDFファイルで送った3回目、結局印刷はされたんですが、運送会社が差し押さえているので、誰の手元にも届かないことになってしまいました。

 どうもおかしいなとは思っていたんです。今までも印刷ミスなどたくさん有りましたけど、それで配送が止まるとは思えなかったんです。結局、編集の皆さんに真実が知らされたのは、昨日、月曜の午後だったようです。

 月曜日は全く電話通じなかったんですが、今日の午後、漸く編集の方と話せました。もう、今にも泣きそうな気分を必死にこらえて話しているのが判ったし、彼女を責めてもどうもなりませんし。他の債権者に怒られつづけたんでしょう。それと、矢張りいきなり会社がなくなる危機なんて、そんなショックなことが有ればなおさらだと思います。
 でも、未払いの300ポンド、もう払われないことは判っていても、溜息が。ほかのライターの方とも話したんですが、ぽっかり穴があいた感じです。

 「ニュースダイジェスト」社は、フランスとドイツでも発行していて、そちらの発行も止まっているようです。結局イギリスで残るは一誌(この時点で。2007年4月現在は、4誌かな)。

 日の目を見なかった記事の完成したファイルを手に入れることが出来ただけでも幸運、と言うことで。できれば、味わってください。


その後、新しい経営者の元、「ニュースダイジェスト」は今でも毎週発行されています。

春のどたばた

2005.03.22
また、連続になってしまいました。

 引越しの日程が決まった(29日午前8時)ので、BTに連絡。予想通りというべきか、予想したことすら無駄に思えるくらい、矢張りBTは変わっていなかったです。引越しは、15営業日前に知らせろだとか、新しい住所でブロードバンドが使えるようになるのは、引越しの翌日から10営業日後だとか。日本の状況を知らないんですが、ブロードバンドの準備って、そんなにかかるもんなんでしょうか?いくらBTのブロードバンドが遅いといっても、比べるのも恐ろしいくらい遅い普通回線をまるまる2週間も使わなければならないなんて、ぞっとします。

 ということで、ロンドンより、くじ、じゃなかった、愚痴付き「桜メール」でした。

お引越し

2005.03.21
親愛なる皆さん

 おはようございます。日本は連休だそうで、すっかり春分の日の事を忘れていました。それと、「陶磁器特集」のファイルが重すぎてご迷惑をかけてしまった皆さん、申し訳有りませんでした。

 恐らく、来週の火曜日、29日に引っ越すことになりました。本当はイースターの週末に引っ越したかったんですが、日系の引越し屋は帰国ラッシュで既に満杯、地元は休暇中は2倍以上の料金を吹っかけてきたので、この日になりそうです。明日、月曜日に電話して確定の予定。引っ越してからとも思ったんですが、BTが何かしでかしたらいつお知らせできるか判らないので、予定稿ということで。

 現在のエリア、Marylebone/St John's Wood/Maida Vale から離れたくはないんですが、新しい所は、キッチンが綺麗、水漏れしないお風呂がある、フローリング、何より躾のなっていない、自分の使った食器を洗うことが出来ないイギリス人のどら息子がいない。それと、バービカン・シアターとサドラーズ・ウェルズ劇場からそれぞれ歩いて15分。別に近所になるからってこの二つにいつでも行ける訳ではないですが。

 先にクリアーにしておくと、浮いた話ではなくて、離婚の危機を回避した友人夫婦が、取り敢えず回復に向けてセパレイションしよう、ということになり、旦那のほうがフラットを借りるから、という話です。なんで、彼らのよりが戻ったら、また引越しのリスクはあるんですが、綺麗な所にすみたい、という気分を取りました。ということなので、今回も何方が来られてもおとめすることは出来ません。

 BTがへましないで、引越し後すぐにインターネットにアクセスできることを望むばかりです。

 そろそろ日本は桜の季節ですね。

陶磁器3回目

2005.03.19
親愛なる皆さん

 おはようございます。ロンドンは一気に春です。今朝の新聞には、キュー・ガーデンでは、現在クロッカスが満開だそう。

 配送の遅れから、ロンドン在住の誰一人として手にしていない、「欧州陶磁器特集」の3回目のファイルを送ります。一応、ブロードバンドを使用しているであろう方のみです。かなり重いので。毎回、勝手に送りつけておいてなんですが、著作権は「英国ニュースダイジェスト」にあります。

 周りからは「陶磁器」の専門家になれそうとはやされていますが、奥が深すぎてついていけません。今回、個人的に思い入れがあるのは、3ページ目で取り上げた、スゥエーデンのラウス焼き。2003年の初夏に、家族がスコーネ地方とノルウェーに行くというので、合流したとき、お世話になったのが中島さんと家族の皆さん。これで、一宿一飯のご恩は返せるかな、と。皆さんも、もし北欧に行く計画があるようでしたら、是非、訪ねてみて下さい。本当にスコーネ地方は綺麗ですよ。

 ところで、北欧といえば、個人的に超はまってしまったのが、デンマークのメアリー皇太子妃。多分、既に帰国しているか、帰国途上かと思いますが、夫妻のオーストラリア訪問でのメアリーさんの写真を見たくて、3週続けてゴシップ雑誌を買ってしまいました。
 ほんっとうに、綺麗。一般から、しかも地球の反対側からヨーロッパ最古の王室に嫁いで、本当の所は判らないけど、見た目、自信と誇りに満ちて輝いているメアリーさんを見ると、雅子さんの境遇が。メアリーさんは今回の為に、ワードローブを一新、超シンプル、且つゴージャスなシルクのイヴニング・ドレス、シルクのポルカ・ドットのドレスなどなど。恐らくデンマーク国内ではそのような出費に批判が有るのかもしれませんが矢張り、「美」は生活に必要ですね。同じ時期に、チャールズ、スゥエーデンのヴィクトリア皇太王女もオーストラリアを訪問していたそうですが、メディアはフレデリック皇太子とメアリーさんが独占。しかも、両者共に気さくな人柄らしく、皇太子は訪問中に「オーストラリアで一番愛されている義理の息子」、と言われたそうです。またスコーネに行く途中、コペンハーゲンに立ち寄ってメアリーさんと会えたら嬉しいな、と。そういえば、この3王室とも日本に立ち寄らなかったんですね。

 更に王室ねたあれこれ。今夕の報道で、チャールズ皇太子とカミラさんの結婚式の週の前半、父親のフィリップ殿下は個人的にドイツを訪問する予定。回りはキャンセルするかと思いきや、キャンセルせず、クィーン同様ウィンザーの公会堂での結婚式を欠席、その後の教会でのセレモニーには、「できるだけ間に合うように帰国するつもり」だそう。ノルウェーのハラルド国王(68歳)は心臓の弁の手術、代行は皇太子。

 週末、キュー・ガーデンに行きたいんですが、ヴォランティアのトレーニングに参加の予定。皆さん、花粉に負けないでください。

吉田都さんも凄い

2005.03.07
2月27日のマチネで、吉田都さん主演で、フレデリック・アシュトンの「リーズの結婚(ラ・フィーユ・マル・ガルデー)」を。お察しの通り、この週末は、3日間ロイヤル・オペラ・ハウスでした。

 前芸術監督のときに不当に扱われていた頃と比べると、吉田さんが踊る回数は増えています。でも、全幕物でファースト・キャストになることはもうないでしょうね。「リーズ」は吉田さんの当り役の一つ、更に、吉田さんほどアシュトンの振付を理想的に演じられるダンサーはロイヤルにすらいない、と言われているにもかかわらず今回はセカンド・クルー。
 愚痴はここまで。コメディタッチの「リーズの結婚」で、リーズの性格に新たな解釈を、なんてことは望まれることはなく、必要なのは、村娘、リーズの生活を舞台に再現すること。
 吉田さん、完璧。簡単そうに見えて、実は一つ一つのステップのバランスを取るのが非常に難しい、恋人のコーラスとリボンを使って踊るシーン。第1幕第2場のハーヴェストのシーンでは、パートナーの支えがなく、周りを囲んだ友人たちが手にしたリボンの中央をつかんでゆっくり回転するシーン。難しいことしているのに、笑顔を絶やさず、ぶれることもかかとを落とすこともなく、自然に舞台の中央が明るく照らされるような踊り。
 いわゆる古典バレエだと、プリマ・バレリーナが踊っているとき、同じ舞台にいるコール・ドの皆さんは、視線を向ける方向が決まっているので、あちこち視線を動かすと、それだけで舞台の雰囲気が損なわれます。「リーズ」の場合、吉田さんが一人で踊っているとき、彼女の友人や村娘の役をやっている女性ダンサーは、リーズの踊りを楽しむような表情で、微笑みながら吉田さんの踊りを観ています。が、その視線の真剣なこと。「絶対に、このステップ・技術を自分の物にするんだ」、ってな感じで全員が吉田さんの一挙手一投足を食い入るように観察しているのは、吉田都と言うダンサーが如何に素晴らしいかの証だと思います。
 今回、吉田さんの相手は、ロイヤルに移籍してきて2年目の、ヴィァチェスラフ・サモドゥロフと言う方。ばねの強いダンサーとの評判を聞いていたのと、昨秋のアシュトンの「デヴィルズ・ホリデー」で素晴らしい踊りをしていたので期待していました。ジャンプの高さはファース・トキャストのカルロス・アコスタには及ばなかったものの、尻上がりに緊張がほぐれてきたようで、それと吉田さんのリードの効果があったのでしょう、ハーヴェストの場面での吉田さんとのパドドゥや、最後のロマンティックなシーンを軽やかに踊りきっていました。あとほんの少し笑顔に柔らかさがあれば、日本でもかなり人気が出るのではないかと。

 余計な話。バレエ用品を扱うチャコットの2月のウェブニュースで、前回「リーズ」がロイヤルで上演されたのは、1999年のシーズン以来6年ぶり、とありました。本当は2000/01のシーズン以来。と言うことで、速攻で「間違っている」とメールを送ったら、返事がきた上に直されていました。更に、チェチーリア・バルトリの今年後半のコンサート予定で、ロンドンとブリュッセルがダブっていたので、これまたDeccaに「彼女は偉大な歌手だけど、同じ夜にロンドンとブリュッセルでコンサートを開くのは不可能でしょう」、とメールを送ったら、「よく見つけてくれた、ありがとう」との返事。口やかましいオペラ・バレエファンと思われたくないけど、矢張り情報は正しくないと。

吉田さんは、その後「コッペリア」、「くるみ割り人形」でファースト・キャストでした。

マノン再び

2005.03.07
今回のマノン上演は、シルヴィ・ギエムのスケジュールに合わせたのであろう、かなり変則でした。ギエムは初日の2月3日に踊った後、パリでマッツ・エックの「カルメン」を、その間はダーシー・バッセルとタマラ・ロホが。で、2月25日と3月1日に再びギエム。こういう時って、他のキャストがよければレヴューが出ることもあるんですが、前回書いた通り、ギエムとジョナサン・コープの作り上げた舞台が凄すぎたんでしょう、バッセルとロホの演技については全く目にしませんでした。コース・ワークが終わるのを見越してギエムは3回とも行きましたが、これがスケジュール混乱の原因になったのも事実です。

 25日、この日の為にエッセイを終わらせる、というモチベイションがでかかったので、地に足がつかない感じでオペラハウスに向かいました。今回は初日に見逃した他のダンサーをもっと見なきゃと思っていたので、ムシュー・GMを演じたアンソニー・ダウエルと、マノンの兄、レスコーを演じたシアゴ・ソアレスもじっくり。
 ソアレス、第1幕のソロは今二つという感じでしたが、第2幕の酔っ払って、彼の愛人と踊る場面は彼の上り調子を強く感じました。昨年はパートナーをぶんぶん振り回しているだけの感じでしたが、酔っ払いながら踊る場面でもしっかり相手をサポートしていて、彼がプリンシパルになる日もそう遠くないだろうな、と。元ロイヤル・バレエの監督、イギリスが生んだ最高のダンス・ノーブルと言われるダウエル、おやじフェロモン全開で。マノン(ギエム)の足にむしゃぶりつこうとする場面では、「ロイヤル・バレエの伝統を今、観ている」と言う感慨に浸れました。
 この夜、個人的に面白かったのは、第2幕、マノンが男性陣に支えられながら、彼女が惹きつける欲望の中を踊るシーン。技術は、勿論完璧、なのに、一瞬ですが、ギエムの心が舞台から離れた感じがしたんです。欲望を弄びつつも、矢張り心だけは売らない、という演技だったのかもしれません。
 そして約3時間の舞台の全てが集約する第3幕。ギエムとコープのシンクロは、計算なんて言葉は当てはまらないくらい自然。特に、この夜は、コープの演技にも充分に目をやる余裕があったんですが、技術以外で男性ダンサーに久しぶりに感動しました。消えかけている命を更に削って踊るマノン、そのとき、デ・グリューを演じているコープは、嬉しそうなんです。「ほら、まだ踊れるじゃないか!僕たち、まだこれからも一緒にいられるよ」、なんて言っているようでした。それが、身勝手、というのではなく、マノンのことを想うことが人生の全て、ってな感じで目頭が熱くなりました。言わずもがなですが、マノンが事切れる直前のリフトとジャンプ、更にギエムの表情は、これを映像で残せないのは、大損害としか思えないくらいでした。

 最終日の3月1日、この日はロイヤル・オペラ・ハウスの第4ピリオドの一般発売日で、オペラはプラシド・ドミンゴやチェチーリア・バルトリが出る演目があるからでしょう長蛇の列。更に「マノン」のリターンを求める長い列があってかなり混乱していました。ダフ屋をみたのも久しぶり。
 いつも思うことですが、今晩がロイヤル・オペラ・ハウスでギエムが「マノン」をコープと踊る最後だろうな、との想いはハウス内の多くの人が抱いていたと思います。異様な熱気でした。
 他のダンサーも観なきゃと思っていたんですが、目に入ったのはギエム、コープ、ソアレス、タケット、ダウエルのみ。何も考えないで、舞台だけを観ていました。第1幕、マノンとデ・グリューが確かめ合う愛、第2幕、欲望に打ち勝ったはずだったのに、欲望に飲み込まれ、打ち砕かれてしまったマノンの人生。そして第3幕。絶望のふちを踏み越えたとき、人はこんな表情をするのかなと思える儚く美しいオーラ。ニューロティックと言われてもいい、観られて良かったです。
 カーテン・コールも凄まじかったです。が、初日同様、ギエムが戻ってきたのは、ハウス中の観客が床を踏み鳴らして彼女を迎えた6回目くらいでした。

 ロイヤル・バレエの東京公演、5日に発売でしたが、完売していることでしょう。今からでもギエムとコープの日が買えるなら、帰ろうかな。

ボックス・シートの悲劇

2005.03.07
エンタメです。

 ちょっと前のメールに書きましたが、2月26日に、ロイヤル・オペラ・ハウスで上演されたモーツァルトの「魔笛」を、解説というアルバイトのもと、ボックス・シートで観てきました。
 オペラに行く前に、まずボックスのことから。ロイヤル・ボックスの隣だったんですが、例え資金に余裕があっても、自分では絶対に買わない。更に、バレエだったら招待されても座りたくない。右側を中心に舞台の4割くらい見えないんです。オペラの筋を知らなかったら、飽きちゃいますよ。警備の都合上、ロイヤル・ボックスにしか座れないでしょうけど、女王やチャールズ皇太子はこんな所に座って楽しくないだろうな。
 一つ良かった点。お手洗いが綺麗。しかも、空いている。ロイヤル・オペラ・ハウスにいかれる予定の皆さん、特に女性の方、Grand Tier レヴェルの右側にあるお手洗いは、長蛇の列に並ぶことなく使えます。

 さて、オペラ。アンラッキーなことに、主役のタミーノ(テノール)、パミーナ(ソプラノ)を歌う予定だった歌手が体調不良でキャンセル。この冬の寒さは、歌手の皆さんにとっても体調の管理が大変だったんでしょうけど、かなりがっかりしました。代わりは、ロイヤル・オペラが設けている若手アーティストの為の、「ヴィラー・ヤング・プログラム」に参加しているテノールとソプラノでした。このプログラムに参加している歌手は、端役で舞台に参加することがあります。経験を積むという点では良いことだと思います。が、経験上、特に男性陣の声量が押しなべて少ない。当夜のテノールも響かない。僕が居たボックスはオーケストラを見下ろせるくらい舞台に近いにもかかわらず、彼の喉が温まるまでは何がなんだかでした。逆にソプラノの方は、かなりよかったです。彼女は、昨年の11月の「ラ・ロンディーヌ」でも、ウィンター・ガラの翌晩ということでアンジェラ・ゲオルジューが出なかった夜に主役を歌った方。このプロダクションの初演時にパミーナを演じたドイツ人ソプラノ、ドロテア・レシュマンのイメージがあって、お顔はちょっとイメージに合わなかったんですが、何より声が出ている。
 でも、更にがっかりが。夜の女王を歌ったフィンランド人のソプラノの方。歌唱は完璧。でも、矢張り初演に出ていた、ディアナ・ダムラウが醸し出していた怪しげな色気がかけらもなし。

 今回の上演で絶賛を浴びたのは二人。パパゲーノを演じた、サイモン・キンリーサイド。本当に上手。2003年に観た晩に彼は舞台で骨折。これ、DVDに収録されていますが、本当にカーテンコール時(歌いきったんです)の彼の左手、グローブみたいです。さておき、こちらの期待を裏切らず、更にそのちょっと上を行く演技・歌唱。彼はこの秋に日本に行くようですから、機会が有れば是非。もう一人は、指揮者のチャールズ・マッケラス。今回の「魔笛」上演は、彼の80歳の誕生日記念もかねていました。エネルギッシュな指揮、更に、前回の指揮者、コリン・デイヴィスとは明らかに違う解釈は、オペラの奥深さを教えてくれました。

 ちなみに解説のアルバイトは、今回は喋り倒して押し切りました。マニアの方なら、僕の解説なんか必要ないでしょうし。

春が遠い

2005.03.07
親愛なる皆さん

 おはようございます。日本もまだまだ寒いようですね。

 思いっきり個人的なメールになると思いますが。2月22日に今タームの課題(エッセイ)を提出したら楽になるかなと思っていたんですが、ターム後半のプレゼンテイション(ふたつ)のスケジュールを混同していたのと、その締め切りと「ニュースダイジェスト」の3回目の陶磁器特集記事(これで終わりのはず)の締め切りが見事なくらいバッティングしてしまって。歳の所為なのか、自分の能力の限界なのか、最近、同時進行で全く違うことを2つ以上こなすのがきついです。エッセイの結果が出るのが4月下旬なので、研修に進めるかどうかは今の段階ではわからないんですが、2年目はもっとハードになるそうなので、進めることになったら、気を引き締めないと。
 ご存知の方も多いと思いますが、ほぼヨーロッパ全域を覆っていた寒気は本当に凄まじく、今週はロンドンでも何度か雪が降りました。まぁ、予定調和というか、地下鉄は止まりまくるし、何より回りで風邪・インフルエンザで寝込む人が多かったです。いつも子守りをしている女の子のお母さんが僕と似た症状、何かの菌が喉の奥まで入ってしまい、入院してしまったので、何度か子守りもこなしていました。本当に子育て、というか子供を見ていると面白いです。
 今週の金曜日の夜、アルバイトが終わってからもしました。Mちゃんは最近トイレの訓練を始めたばかり。以前にも何度かトイレに連れて行ったことも有り、今回も平気だろうと思っていたんですが。夕食を食べさせて、遊ばせていたら、たった30分の間に3回も粗相(大も1回含む)をしてしまいました。こんなもんだろうと思いつつ、意外に自分が冷静に対処しているのもちょっと驚いたりして。でも、これが台所で食事の用意をしているときに起きたら、お母さんは大変だろうと思います。
 で、母親が帰ってきたときにそのことを伝えたら、「最近は、きちんと自分で言うのに」、とのこと。つうことは、僕は試されたんだな、と。小賢しい、と悔しい気持ちは全くなく、何を思ったかというと、「2歳の子供でも、きちんと大人の行動・性格を見ているんだ」。カウンセラーへの道は相変わらず険しいけど、自分の成長も感じられて、矢張り1年目だけは通りたいものです。ちなみに、今日元同僚に電話して、日本では、バイリンガルのベビーシッターの需要がありそうとのこと。時給もロンドンよりいいし、真剣に考えてみたり。

 そんなこんなで、最近新聞を買ってもじっくり読む時間がなくて、目が行くのは、王室の話題。今週の月曜日から6日間、チャールズ皇太子は、11年ぶりにオーストラリアを訪問していました。不幸中の大不幸、同じ時期にデンマーク皇太子夫妻もオーストラリアを訪問していました。皇太子妃のメアリーさんは、オーストラリア出身。夫妻の今回の目的はチャリティーへの基金集めのパーティー。幾つかの大都市で開かれた一人20万円以上のパーティーのチケットが完売、デンマーク国旗も完売、更にゴシップ雑誌も全て完売という人気ぶり。逆にチャールズさんは、「何しにきたの?」、と。ボウルズ夫人との再婚もなんだか祝福ムードからは遠いし、矢張り次の王様はウィリアムでしょうかね。

 天気予報では、ロンドンは明日から暖かくなるとのこと。春が来たら、どこかの庭園で日がな一日、日向に座って過ごしたいです。
Template by まるぼろらいと

Copyright ©LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン All Rights Reserved.