LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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2005年09月の記事一覧

デンマークのオペラ

2005.09.21
おはようございます。日本は、まだ錦秋の季節には早いんでしょうね。ロンドンは、既に落ち葉の季節を迎えつつあります。

 本題に行く前に、一つ観光情報を。テロ以降、ロンドンに1週間も滞在する人なんてそれほどいないと思いますが。今月、9月25日から、ロンドン地下鉄のウィークリーパスは、紙の切符からプラスティックのオイスター・カードになるそうです。購入時に決めたゾーン内なら乗り降りの際、追加料金を払う必要はないですから、楽だと思います。

 昨晩、ロイヤル・オペラ初演、デンマーク人作曲家、カール・ニールセンが1906年に作曲した「Maskarade」を観てきました。「The first performance at the Royal Opera House」と印字されたキャストシートは、今シーズン既に二つ目。次は、10月6日、バレエの「ラ・シルフィード」で手に入ります。
 先に周辺情報から。ロイヤル初演、と言うことはイギリスでは余り上演されていないからでしょう、昨晩は駐英デンマーク大使によるカクテル・パーティーが催されていました。日焼け跡がばっちり残っている背中というのは興醒めですが、矢張りイヴニング・ドレスはオペラ・ハウスに似合います。「もしかしたら、マルガレーテ女王か、それとももうすぐ出産だけどメアリー皇太子妃が来ているのかー」、と期待したんですが、デンマーク王室のメンバーはいませんでした。替わりにボックス・シートには、ロイヤル・バレエのプリンシパル・ダンサーの、アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー、ヴィチェスラフ・サモドゥロフの姿が有りました。驚いたのは、コボー。最初、誰だか見分けがつかないほど前頭部は後退し、頭頂部はかなり危ない感じでした。もしかしたら周知の事実なのかもしれませんが、舞台ではかつらだったんだ、と。

 余り知られていないオペラを上演するのは、いわゆるオペラ・ハウスとしての存在意義を高める為には良い取り組みだと思います。が、その姿勢が観客側に伝わっていたかというと、疑問符です。スター歌手はいませんでしたが、ロイヤル・オペラ初演のオペラの初日で、あんなに空席があるなんて、とても寂しかったです。
 オペラ自体は、3幕のコミック・オペラで、演出の所為もありますが、所々オペレッタと表現したほうがいいのではと思えました。また、20世紀以降に作曲されたオペラの暗黙の了解事項なのか、いいメロディーがあるのに、なんで重唱が少ないんだろう、と。一人一人がかわるがわる歌うのもいいけど、少なくとも主役二人の見せ場たるデュエットが聞きたい。なのに、ないんです。あっても凄い短い。それと比べると、シーズン開幕のドニゼッティの「ドン・セバスティアン」での主役二人による、叶わぬと判っていても成就させたいと願いつつ歌われる愛を歌い上げる二重唱。あれくらいの見せ場が、全体を通してせめて二つは欲しかった。それと、途中に有ったダンスの場面の散漫なこと。バレエ・カンパニーを持っているんだから、もう少しましなダンサー、振付を目指してもいいだろうに。
 第1幕は、正直だれました。「このままだったら、このオペラも2度と観ないオペラのリストに行くな」、と思っていました。が、第2幕、3幕は鮮やかなステージセットとあいまって非常に楽しいもので、「ご招待だったら、もう1度くらいは良いかな」、と。それと、狂言回しの役を歌ったオーストリア人歌手の方が、非常に芸達者。彼がかぶっていた真っ赤なフェルトの帽子が欲しいです。それと主役の男性が着ていた、マルグリットが描く青空のような色合いのジャケット、あれもこの冬着てみたいです。

 日曜日から1週間ロンドンを離れるので、相変わらず写真が集まらないけど前倒しでチャコットの原稿を終わらせ、プレゼンの用意を始め、でも心は、30日から始まるシルヴィ・ギエムの新作に。
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ドニゼッティ最後のオペラ

2005.09.19
親愛なる皆さん

 おはようございます。「敬老の日」まで月曜になっていたなんて知りませんでした。

 先週の土曜日、10日にロイヤル・オペラ・ハウスの新シーズンが始まりました。今年の春にプログラムが発表になったときは、落胆の極みでした。シュトラウスはないし、バロック・オペラもないし、バルトリはでない、マッティラもでない、フローレスもでないし。なんて嘆いていましたが、始まってしまえば、矢張り楽しいです。シーズン開幕は、昨シーズン同様、コンサート形式のオペラ。演目は、ベル・カント・オペラといえば、のガエターノ・ドニゼッティ。彼の最後のオペラとなった、「Dom Sebastien, roi de Portugal」。

 このオペラ、イギリス初演ということとドニゼッティのオペラだから、と言う理由の他に、もう一つどうしても観たい理由がありました。Camoensという詩人の役で、イタリア・オペラ界の大御所、レナート・ブルゾンがキャスティングされていました。ロンドンに来て以来、彼がロイヤルに出演したことないように記憶しているし(もしかしたらヴェルディのラ・トラヴィアータにでたかもしれません)、この機会を逃せば現役歌手としてのブルゾンを観ることはないだろうと、期待していました。が、リハーサル中に喉の感染症にかかったとかで、あえなくキャンセル。シーズン最初からキャストが変わると結構がっかりします。でも、代役として歌った、Carmelo Corrado Carusoという方、期待以上の出来で、結局この交替はよかったのかな、と。

 ドニゼッティがパリ・オペラ座の委嘱で作曲したこのオペラ、他の彼のオペラと違って、フランス・グランド・オペラの構成で、きちんと舞台でやるとバレエのシーンが有るそうです。また、観終わって気付いたのが、ドニゼッティのオペラなのに、コロラチューラが全くでてこない。でも、随所に、洋楽雑誌のロッキンオン風に言えば「キラー・メロディ」がふんだんで、2ヶ月ぶりのオペラを堪能しました。また、このコンサートは、ベル・カント・オペラや滅多に上演されないイタリア・オペラを得意とするOpera Raraというレーベルが録音しています。発売予定は、2007年の2月とのこと。

 コンサート形式の為、舞台上にはオーケストラとコーラスがずらっと並び、壮観でした。また、薀蓄系のレーベルとしても知られるOpera Raraのこだわりか、それとも指揮者のマーク・エルダーの情熱からか、見慣れない楽器が使われていて、オーケストラピットをみることが出来ないオペラとは違った楽しみがありました。
 たった2回の上演にもかかわらず、歌手はかなり豪華。タイトル・ロールには、亡きアルフレード・クラウスに師事したらしい、Giuseppe Filanoti、彼を助けるムスリム世界の女性にVesselina Casarova(唯一の女性)、二人の恋路を邪魔する役にSimon Keenlyside。これに前述のCarusoさんを含めて、本当に皆さん素晴らしかった
です。
 フィラノティさん、残念なことに、第2幕の終盤にあるラヴ・デュエットで二晩とも高音の所で声が裏返ってしまったんですが、そんなことをすぐに忘れさせてくれるくらい他の歌唱は素晴らしかったです。恐らくクラウス直伝の麗しいステージ・マナー、重唱のときもしっかりと聞こえる発声。メトで同じくドニゼッティの「ルチア」デビューを飾るようですが、是非観てみたいです。カサロヴァさん、美しいんだから、そんなに眉間に深いしわを寄せなくても、というくらい表情は怖かったです。が、特にラヴ・デュエットのときの喜びに溢れた歌は、拍手するのをしばし忘れてしまったくらいです。
 真っ当な悪役・敵役を歌うのを観るのは久しぶりだったキンリーサイド。鼻をかんだり咳をしたりと体調は万全でなかったようですが、歌い始めればその豊かな声量は舞台から会場全体に響き渡っていました。ちなみに、キンリーサイドさん、今ごろは東京です。
 オペラは第5幕まで有り、これを舞台にしたらとてつもない予算が掛かることは明らかな大掛かりなものです。終わりがちょっと呆気ないんですが、1幕から4幕までは聴き所も多かったです。主要な役のアリアもさることながら、コーラス・ワークも緻密でした。また、第3幕の終わりでは男声の5重唱が、第4幕には7重唱まであり、エンターテイメントとして素晴らしいオペラでした。
 唯一の不満。昨年のウィンター・ガラでも気になった男性コーラスの一人。他がいわゆるタキシードを着ている中で、またもやコーデュロイの黒のジャケット。これが目に付いてしまって。調和ということを重んじて欲しいなと思いました。

 昨日、ロイヤルからピリオド3の案内が届きました。ドミンゴがでる「シラノ・ド・ベルジュラック」、高すぎ。それと、4月1日はバレエ・ファンにとっては半日以上ロイヤル・オペラ・ハウスにいる絶好の日です。マチネで吉田都さんが、ソワレでシルヴィ・ギエムがマクミランの「ジュリエット」を踊ります。作品としては好みではないんですが、この日はどうしてもロンドンにいなくては。それと、チェチーリア・バルトリの2年ぶりのCDも発売になります。タイトルは「禁じられたオペラ」。ジャケットの彼女、修正しすぎだろう、というくらいスリムです。

近況報告を兼ねて

2005.09.15
親愛なる皆さん

 おはようございます。ロンドンは朝夕はかなり涼しくなってきましたが、しばらくは天気もよく、澄んだ空が本当に綺麗です。

 あと2週間でコースが始まるにもかかわらず、いまだに正式な試験結果がカレッジからは届いていません。が、担当教官からのメールと、カレッジの経理から届いた「2年目の学費を早く払いなさい」との手紙から、1年目、受かったようです。なので、また10月からカウンセラーになるべく勉学の道に。
 2年目に進めるのは大変嬉しいのですが、言葉の問題などもあって、2年目の大きな課題の一つ、「Clinical Placement」がまだ取れていません。簡単にいうと、「見習いカウンセラー」です。あちこちの病院やカウンセリング・サイコセラピーを行っている機関に連絡をとっているのですが、難しいです。極端な返答では、「日本人はカウンセリングに来ないから、日本人カウンセラーは要らない」、と。日本人だけを相手に経験を積みたいとは考えていないんですが。カウンセリング・サイコセラピーの現場での人種偏見ってかなり根強いんです。だからこそ、やり甲斐も有ります。
 今月の25日から一週間は、カウンセリング・コースの合宿に行ってきます。合宿なんて、約10年前に経験した組合の勉強会以来です。その前後は、チャコットの原稿を書くべく、バレエ三昧(仕事ですよ、嬉しいですけど)。そして、10月から11月にかけては、「Unconscious at Work」という新学期のトピックにあわせた、3,000字のエッセイが。無事にクリスマスと新年を迎えている自分を、今のところ想像できません。
 あとは、自分で解決しなければならない問題ですが、この見習いカウンセラーになれるのを見越して、アルバイトを減らした代わりに、単発で来る翻訳等の仕事を引き受けすぎて首が回らなくなってきつつある所。書く仕事だけで生活できればなんて甘い夢を、今でも捨てていません。

 ここまで来た以上、と言うか漸くここまで来ることが出来たので、カウンセラーの資格は取りたい、取るつもりです。今まで皆さんに勝手に送りつけてきた長いメールも、しばらくはご無沙汰するかもしれません。が、7月に東京で沢山、美味しいものを食べてきたので、何とかなると思っています。

 いつにも増して変なメールになってしまいましたが、これからもよろしくお願いします。ぽっとメールが届いたら、十中八九、愚痴だと思ってください。

 季節の変わり目、どうか体調を崩されないように。
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