LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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2009年10月の記事一覧

メディアの影に蠢く権力、金、うそ、そしてごみ

2009.10.27
10月13日のThe Guardianの一面に小さく、以下の記事が掲載されていました。

Guardian gagged from reporting parliament
http://www.guardian.co.uk/media/2009/oct/12/guardian-gagged-from-reporting-parliament

 タイトルが眼に飛び込んできたとき、「gag」の意味をすぐに理解できなかったので、まったく逆のことを考えてしまいました。しかしながら、記事を読むとガーディアン紙が下院で話される内容を報道できないように法的手段が行使された、というものです。記事自体、奥歯に何かが詰まったような一度読んだ限りでは何がどうなっているのかまったく判りませんでした。が、いち新聞が国会報道を差し止められるとは何事?という疑問は持ちました。

 翌日、14日の一面トップは。

Trafigura drops bid to gag Guardian over MP's question

http://www.guardian.co.uk/media/2009/oct/13/trafigura-drops-gag-guardian-oil

Trafigura: A few tweets and freedom of speech is restored

http://www.guardian.co.uk/media/2009/oct/13/trafigura-tweets-freedowm-of-speech

 新聞本紙では、会社名の替わりに「Oil firm」となっていました。このTrafiguraがコート・ジヴォワールの海岸で起こした人災をガーディアンがしつこく報道していて、その事故について下院で話されるときにガーディアンにはいてほしくなかったので、メディア専門の法律事務所を使って取材させないようとした、というのが僕の理解です。正直、ガーディアンやメディアにとっては勝利でも、後味のすっきりしない記事です。
 記事を読んで21世紀らしい、言い換えると、今後のメディアの行方を左右するであろう事実が書かれています。このガーディアン締め出しを図った権力を追いやった大きな力のひとつが、トゥイッター:Twitterであったこと。僕自身は、いちいち呟きをネットに書き込むほどの暇なんてない、というスタンスなので使いませんが、インターネット上の誰ともわからない個々人の力が集まったことにより、権力を追いやった、メディアの自由を死守したというのは、「今」を象徴している気がします。

 このことで殊勝になるようなガーディアンではないことを証明したのが、15日の一面トップ。

Tabloids lured by celebrity plastic surgery hoax

http://www.guardian.co.uk/media/2009/oct/15/starsuckers-celebrity-cosmetic-surgery-hoax

 イギリスのタブロイド紙が如何に記事の信憑性に気を配っていないかが、あるドキュメンタリー映画の引っ掛けによって暴露されたというものです。記事によっては、まんまと引っかかったタブロイドのみならず、ニュー・ヨーク・ポストやインドの新聞が二次使用するというおまけつき。メディアの誇り、というのはタブロイドにはないのかもしれないです。

 10月12日より無料になったロンドンの夕刊紙、イヴニング・スタンダードhttp://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1101.html)。記事の変化(悪い意味で)、スター・コラムニストの流出等々、無料化によるさまざまな変化が見て取れますが、僕が感じる最も悪い変化は、読み終わった本紙がところかまわず捨てられて、ロンドンの醜悪化を加速させていること。
 たしか、EU加盟国の首都の中で、ロンドンは最もごみにあふれた都市。有料新聞のときは、わずか50ペンスといえども地下鉄車内に捨てられたスタンダード紙を見ることはめったになかったです。それが無料になったことにより、人々のモラルをさらに低下させることに手をかしてしまった。メディアのありようが、その国の現状を、そして人々のありようを写している、そのような印象が強くなっているこのごろです。

 真実、ってなんだろうと思わず考えてしまう。

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日本の漫画を大英博物館が展示

2009.10.24
朝日新聞のウェブで紹介されていました。

日本漫画、大英博物館に大抜擢 「宗像教授」展開催へ

http://www.asahi.com/culture/update/1024/TKY200910240185.html
(朝日新聞には、このリンクは会期終了まではアクティヴにしておいて欲しいな)

 僕はこの漫画も著者の方もまったく知りませんが、ようやくイギリスでも漫画が認知されてきたように思えてうれしい。

Manga: Professor Munakata’s British Museum adventure
http://www.britishmuseum.org/whats_on/future_exhibitions/manga.aspx

 他にワークショップもあるようです。

An introduction to the works of manga master Hoshino Yukinobu

http://www.britishmuseum.org/whats_on/events_calendar/november/manga_master_hoshino_yukinobu.aspx

 11月末には、バービカンで「ポニョ」も上映されるし、楽しくなりそう。

17世紀スペインの宗教絵画・彫刻展

2009.10.22
10月21日から、ロンドンのナショナル・ギャラリー(http://www.nationalgallery.org.uk/index.php)で始まった17世紀スペインの宗教絵画・彫刻を集めた展覧会を、各新聞のクリティクが大絶賛している。

The Sacred Made Real at the National Gallery

http://www.telegraph.co.uk/culture/art/6349081/The-Sacred-Made-Real-at-the-National-Gallery.html

The sacred comes to life: Spanish art at the National Gallery

http://www.guardian.co.uk/artanddesign/gallery/2009/jun/09/spanish-art-national-gallery-exhibition?picture=348593276



 イヴニング・スタンダード紙に掲載されたキュレイターのインタヴューによると、宗教関係者や団体への説得はいつ果てるともなく続いたとのこと。そうだろうな、彼らにとってこれらは見世物ではないだろうから。


(一歩間違えれば、人体標本と見て取れる気もするけど)

 美術館等の閉じられた空間で、宗教一辺倒の絵画や彫刻に囲まれるというのは趣味ではない。が、「傾倒」という人の心が持つ計り知れない力が生み出したものが放出する磁場がどんなものか、という点ではとても興味を惹かれる。自分がこの世界で一番強いと感じられる朝があったら観に行こう。

 単に偶然だけど、タイトルを忘れていたモダン・アートを先週末のガーディアンが写真を掲載していて、ようやく写真をネットで集めることができた。



 どうやらいろいろなヴァージョンがあるようだけど、僕がこれを初めて観たのは、2000年、ロイヤル・アカデミー夏恒例の「サマー・エキシビション」でだった。そのときのタイトルは、「The Ninth Hour, in Apocalypse(by Maurizio Cattelan)」。



 ロンドンに着てから、英語の試験や希望していたコース入学へのインタヴューで疲労困憊して3週間くらい日本に戻って気力・体力を回復してロンドンに戻ってきてからすぐに観たように記憶している。恐らくこれが、モダン・アートとの最初の邂逅だったような気がする。


(どうやらオリジナル・タイトルは「La Nona Ora」のよう)

 17世紀と20世紀の違いはなんだろう。

La Danse:パリ・オペラ座バレエのドキュメンタリー映画

2009.10.18
何かの機会に、誰かがパリ・オペラ座バレエのドキュメンタリー映画を製作する、しているとの情報を読んでからすっかり忘れていたころに、友人のブログで、そのドキュメンタリー映画がヴェネツィア映画祭で上演されたのを知りました。

http://fumiemve.exblog.jp/8965419/

 イギリスでは絶対に上映されないと諦めていたところ、ある方のブログでロンドンでたった2回だけ上映されることを知り、何とかチケットを購入し、見てきました。ねたばれに近いことを書きますので、これからご覧になられる方は読まれないほうがいいかと。

 観に行く当日になって、「どうして上映されるのか?」と思って調べたところ、14日から始まった第53回ロンドン・フィルム・フェスティヴァルの一環でした。ということで、監督のフレデリック・ワイズマン氏が上映前に挨拶、上映後に観客との質疑応答をしてくれました。フェスティヴァルのHPにあった紹介文です。

Frederick Wiseman, one of the world's greatest documentary makers, films the Paris Opera Ballet, one of the world's greatest ballet companies, and the result is an impressively fluid and insightful glimpse inside one of France's foremost cultural institutions. Wiseman wastes no time in taking us behind the scenes into rehearsals, placing dance itself at the heart of the film, and in sum we see preparations for and/or performances of seven ballets, including The Nutcracker by Rudolf Nureyev, Medea by Angelin Preljocaj, Romeo and Juliet by Sasha Waltz and Orpheus and Eurydyce by Pina Bausch. He also shows us how the company functions at every level, from administration and fundraising to the selection of the dancers and their pastoral care. The relationship between the beauty of the pieces and the sheer hard work that lies behind them is keenly but subtly drawn, and the struggle to maintain creative integrity in the face of commercial reality has a resonance far beyond the specific context. What is self-evident and makes La Danse so special is Wiseman's love of dance and understanding of how to film it (his previous films include Ballet, 1995), every bit as valuable as his vast accumulated knowledge of how institutions work.


(写真はシアトル・タイムズから拝借。正面に映っているのは、恐らくミテキ・クドーさん)

 (異論はあると思いますが)バレエ界の頂上に燦然と君臨するパリ・オペラ座バレエがどのように運営され、どのように毎日が過ぎていくのかを見られるのですからバレエ・ファンにはたまらない映画であることに疑問の余地はないと思います。
 一人のバレエ・ファンとしてみることができて本当に幸運だと思えたのは、ダンサーたちがどのように「踊り」を作り上げていくかという過程がふんだんに写されていることです。英国ロイヤル・バレエの常任振付家であるウェイン・マックグレガーは、新作を振り付ける際はヴィデオ・カメラで創作過程撮影して、それをダンサーと一緒に確認しながら作っていくであろうとばかり思っていました。ところが実際は、ダンサー以上に体を動かしながら、一つ一つの動きを細かく指導していく。マックグレガーの後ろにはノテイターと思われる女性が座っていました。彼の振り付けを紙に残していくのは至難の作業だろうなと思いつつ、新しいバレエが作り出されていく過程はなんてスリリングなんだろうと。


(マックグレガーが振付けたGenesballet.co.ukから拝借)

 今のパリ・オペラ座を代表するエトワール、アニエス・ルテステュが「パキータ」のリハーサルで振付家のラコットの指示に笑顔で抵抗してみせたり、元エトワールのロラン・イレールがプレジョカージュの「メデの夢」を踊るエミリー・コゼットに、ジャン・コクトーの言葉を引用して指導していく。「カセ・ノワゼット(くるみ割り人形)」のリハーサルで、エトワールのレティシィア・プジョルにがんがん駄目だしをする(たぶん)パトリス・バール

 ダンサーと同じくらい、もしかしたらそれ以上にこの映画で取り上げられていたのは、芸術監督のルフェーブル女史。ある夜は、サーシャ・ワルツが新たに振付けた「ロミオとジュリエット」のガラ・ディナーで挨拶する女史。ある日は、オフィスでアメリカ人スポンサーのために無理を押し通そうとするプロモーターに、ダンサーのリハーサル時間をその無理に合わせることはできないと主張する女史(金融危機を深刻化させたリーマン・ブラザーズの名前が出たときには、会場で失笑が漏れました)。
 この役を踊りたくないとごねるバレリーナの話を聞く一方で、停滞していたけどブレイク・スルーがあったと思われる若いダンサーを褒め称え励ます女史。オペラ座のダンサーたちの定年と年金についての集まりで如何にダンサーたちが大切であり、同時に「パリ・オペラ座バレエ」という稀有なバレエ・カンパニーを残していく意義を熱く語る女史。
 ルフェーブル女史が監督に就任して以来、年々、オペラ座バレエの年間スケジュールから「古典バレエ」が減らされ、コンテンポラリーやモダン、新作が増えていくことに対して批判や苦言が有ることはなんとなく聞こえてはいます。が、「オペラ座バレエ」を守り、発展させ、これからも世界の頂点に留まらせる人物として、彼女は最強だと感じました。

 終了後、スクリーンの前に出て来たワイズマン監督によると、撮影は12週間、編集は13ヶ月にも及んだそうです。質疑応答で、それほど長期の編集期間中にルフェーブル女史から何らかの注文、つまり「この場面は使うな」とかのバイアスはなかったのかの質問には、一言「ない」と明快に答えていました。
 質問がそれほど多くなかったので、僕も質問しました。僕自身、オペラ座バレエの公演を最後に観たのは数年前にサドラーズであった「ル・パルク」。ただ、オペラ座バレエのダンサーに関しては情報がたくさんあるので、カメラが追うエトワールの名前はなんとなくわかりました。しかしながら、映画本編では字幕でわざわざダンサーの名前が出ることは一度もなかったので、「Did you want to treat each dancer as a dancer rather than as the dancer?」。
 2時間半以上も座っていて腰の痛みが気になってしまって、自分が質問した割りにワイズマン監督の答に集中できなかったのですが、そのとおりだと。一人一人のダンサーに焦点を当てるのではなく、「カンパニー」を追ったというような趣旨でした。

 このような映画が、きちんと商業的に上映される日本は、恵まれていますね。

 余談ですが、今週末、ロンドン東部のギャラリーでの特別展示に、エトワールのマリ=アニエス・ジロが参加していたそうです。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-735.html

ロイヤル・バレエのウォーム・アップ・クラスを見学したときの記録。

イギリスロックの名盤ジャケが切手に

2009.10.17
今日のデイリー・テレグラフで報道されたのは、2010年1月7日に、イギリスのロック史を彩ってきたであろう名盤のジャケット10種が切手になって発売されるというもの。



http://www.norphil.co.uk/2010/01-album_covers_stamps.htm

 ボウイ、ツェッペリンの4枚目はよしとしよう。ピンク・フロイドなら「狂気」か豚飛びのほうじゃないのか?ニュー・オーダー入れくらいならジョイ・ディヴィジョンだろう、とかファンによっていろいろ言いたいことはあるでしょう。言うまでもなく、判断基準は何なのかまったく判りません。

 個人的に入ってほしかったのは、以下の3枚。



 プログレからは、フロイドより、本当はクリムゾンが選ばれて欲しかった。でも、一般に受け入れられるなら、「YES]のアート・ワークのほうがイギリス・ロックらしいと思うんだけど。写真は、代表作の「こわれもの」。



 エルヴィス・コステロ作で、元ソフト・マシーンのロバート・ワイアットによる「シップビルディング」。写真は12インチのもの。この曲は、自分にとってはUKロックの傑作のひとつ。



 ジャケットだけでなく、音楽そのものも衝撃だったエコー&ザ・バニーメンの3枚目、「ポーキュパイン」。入って欲しかったけど、絶対に無理。なぜなら、ロイヤル・メイルの記念切手には、王室の主要メンバーを除いて生存している人の肖像写真が使われることはないから(例外はあるけど)。

カエルがいなくなったら世界はなんてつまらない

2009.10.16
読んでくださる人が退いてしまうだろうけど、こんなユーモラスなカエルは、かわいい。



David Attenborough's Life on BBC1

http://www.guardian.co.uk/tv-and-radio/gallery/2009/oct/09/wildlife-television?picture=354066742


さようなら、98

2009.10.13
先月、在ロンドンの友人(日本人)に会ったときに、ほぼ10年使っているVAIOのデイタの保存をどうしようか困っていると相談した。何も考えずに、というか一度もPC回りにどのような器具を使っているかを確認したことがないまま、ADSLはルータ経由で使っていると伝えた。

 「VAIOがルータ系由でADSLにつながっているなら、今使っているラップトップとVAIOをケーブルでつないでネットワーク・コンピューターでデータを移動できるはすですよ」。

 友人はとても丁寧に教えてくれたけど、僕自身がまったく現状を知らないまま真実でない情報を友人に伝えていたことは、この時点でまったく気づいていなかった。

 友人は、親切にも何かあったら連絡をといってくれた。十中八九、助けてコールになるとは思うけど、まる投げはしたくない。だけど、自分が何をすべきかをまったく判っていなかったので、これまでも、IT関連で問題が起きるといつも頼っている二人の友人(在日本)に、まず、自分が直面している現状がどんなものかを解き明かしてもらった。


自分
これまでも何度も助けてもらってきたVAIO。キーボードと液晶は全然問題ないのですが、処理速度が目に見えて遅くなってきているので、ここで「お疲れ様」にしたほうがいいかなと思っています。

 VAIOですが、本体の後ろに、USB2.0、Pocket Hubというのがついています。USBの差込口は三つで、そのうち一つはルータからのケイブルがつながっています。
 心配なのは、東京在住のアメリカ人の友人が送ってくれたUSB2.0キーが、使い始めて5日後にはPCに認識されなくなったこと。その時には、Hubのさし込み口にも入れてみたのですが、全く作動しなくなりました。ラップトップでは、そのキーは普通に動きます。

 今手元にラップトップがないのですが、東芝のダイナブック、XPです。どのようなケイブルを購入すればいいのか、お知恵を借りたく。VAIO本体の前面には、USBのほかに「iLINK S400」という差込口もあります。情報、これで足りていますか?


Nさんから

> VAIOですが、本体の後ろに、USB2.0、Pocket Hubというのがついています。USBの差込口は三つで、そのうち一つはルーターからのケイブルがつながっています。
> 心配なのは、東京在住のアメリカ人の友人が送ってくれたUSB2.0キーが、使い始めて5日後にはPCに認識されなくなったこと。その時には、Hubのさし込み口にも入れてみたのですが、全く作動しなくなりました。ラップトップでは、そのキーは普通に動きます。
 えーと、ルータからのケーブルは間違いなくUSBですか?通常はルータとPCはLANケーブルでつなぎます。USBケーブルは片方が横長、他方が正方形の形をしていることが多いです。それに対しLANケーブルは電話線のコネクタを大きくしたもの(8芯)で両端が同じ形です。

それから、ルータはハブ機能を搭載していることが多く、ルータ1台に対して複数のPCを接続できるようになっている場合が多いです。接続先は間違いなくルータあるいはルータ機能内蔵のADSLモデムでしょうか?ADSLモデムをUSBで接続している、というパターンではないですか?

このあたりを確認している理由としては、そのVAIOにLANの口がついているかどうかで最速の方法が異なるからです。データ移行の方法はいくつかありますのでずらずらっと列挙してみます。

1. LANを使う方法

新旧2つのPCを同じネットワークに接続し、Windowsファイル共有を使ってコピーする方法です。同じネットワークに接続する方法としては

A. ハブ(ルータ内蔵含む)に2台接続する
B. LANクロスケーブルを使って2台を直結し、IPアドレスを直接指定して互いを
認識させる

などがあります。

2. USBを使う方法(直結)

USBデータリンクケーブルでPC同士をUSBケーブルでつなぎます。

3. USBを使う方法(外部ストレージ)

A. USB接続の外付けハードディスクやUSBフラッシュメモリを旧PCに接続、必要なデータをコピーしてその後新PCに接続、コピーする
B. 旧PCをばらして内蔵ハードディスクを取り出し、ATA-USB変換ケーブルや外付けHDDケースを使って新PCにUSB接続、コピーする

4. DVD-R/CD-Rを使う方法

旧PCの必要なデータをDVD-RやCD-Rに焼いて新PCから読み込む

5. インターネットを使う方法

必要データをまとめてパスワード付きZIPファイルとして圧縮、無料オンラインストレージ(SkyDriveなど)にアップロード。その後、新PCからダウンロードする。

私自身は最近、PC単体にはあまりデータを置かないようにしているので、ノートPCの環境移行の際はまっさらにしてしまいます。メールはGmalを使っていますし、お気に入りもGoogle Bookmarkを利用してオンラインに保存しています。

デスクトップPCの場合はシステムドライブとデータドライブを分けているので、物理的にハードディスクを入れ替えておしまいです。


自分
>ルータからのケーブルは間違いなくUSBですか?
 「まちがいなく」と尋ねられると「はい」というのが怖いけど、そうだと思います。片方が横長、もう片方が、正方形(より正格にだと変形6角形。ケイブルには、「USB SHIELDED HIGH SPEED CABLE」と書かれています)。

 ご指摘の通り、ルータだと思い込んでいた物体の表面には、「USB ADSLモデム」とかいてあります。

 この状況だと、教えてくれたオプション「2」になるのかな。「データ・リンク・ケーブル」を別途購入しなくてはならないのでしょうね。モデムとポケット・ハブをつないでいるのと同じケイブルがもう一本未使用であります。

 自分でやる状況になっても、本当に自分でできるのかどうか、とても不安。会社に戻りたい。


Nさん
> この状況だと、教えてくれたオプション「2」になるのかな。「データ・リンク・ケーブル」を別途購入しなくてはならないのでしょうね。モデムとポケット・ハブをつないでいるのと同じケイブルがもう一本未使用であります。
USBはLANと異なり、接続する双方が同格ではありません。一方がホスト、もう一方がクライアントという位置づけになります。コネクタの形が両端で違うのはこういう意味で、正方形のコネクタはクライアントである周辺機器側に、長方形のコネクタはホストである(通常は)PC側についています。

データリンクケーブルは2台のPCを接続する、つまり、ホスト同士を接続する特殊なケーブルです(ケーブル自身が2台のクライアントとして動作する)。


Kさん
Nさんが言っているデータリンクケーブルというのは、例えばこういうものです。
http://www.logitec.co.jp/products/if/lubptpu2.html

USBメモリが認識されないそうで残念ですね・・・。


自分
Kさんが教えてくれたデータリンクケーブルは、VAIOのほうが認識しない可能性が有るとの認識でいいのでしょうか?最初の質問に書いたように、モデムがつながっている口は生きているようですが、ポケットハブにデータリンクケーブルをつないで認識するものなのでしょうか?

 とりあえず、注文してみるつもりです。


Nさん
>Kさんが教えてくれたデータリンクケーブルは、VAIOのほうが認識しない可能性が有るとの認識でいいのでしょうか?最初の質問に書いたように、モデムがつながっている口は生きているようですが、ポケットハブにデータリンクケーブルをつないで認識するものなのでしょうか?

接続しても認識しない機器がある以上、その問題は両方(PC側のUSBの口とUSBフラッシュメモリ)に存在する可能性があります。また、相性問題もありえるので、同じUSBフラッシュメモリが別のPCで問題なく利用できる、同じUSBの口に他の機器を接続して問題なく利用できる、という場合もあります。これは通信タイミングのマージン幅や、供給電圧に依存することが多いようです。


Kさん
「VAIOの方が認識しない可能性がある」というのはUSBメモリが認識しないから、同じようにUSBに接続する別のものも認識しないのではないか?という推測という理解でよいでしょうか。

 VAIOの後ろについているUSBPocketHubというのは買った時に本体に付いていたんでしたっけ? USBの差込口を増やすという事で後から買われたのでしょうか?ケーブル接続する時になんか上手くいかないな~ということでしたら、そのPocketHubごと抜いて、本体の差込口にダイレクトに繋いでみるというのもひとつ試していいのかなと思います。


自分

USB ポケットハブは、6年位前にADSLを始めたときにBTの指示で購入、以来使い続けているものです。僕のようなものには、後ろについている差込口と本体前面の差込口で何が違うのか、さらに違うからこそ別のことをやるのが怖い、という感じです。
 Nさんの説明を読んでいると、幾つかの条件で結構状況が変わってくるようですね。うまく行くといいんだけど。


Kさん
USB端子ですが、前面のも背面のも同じものですよ。OAタップみたいにタコ足になっていると思ってもらえればよいと思います。本当上手くいくといいですよね。


Nさん
USBはかなり便利なインタフェースで、柔軟な運用が可能です。たとえば、

・ホットプラグ対応(PCの電源を入れたまま抜き差しできる)
・USBハブ(PocketHubなど)を使って差し込み口を増やすことができる
・周辺機器はUSBのどの口に挿してもOK
・電力供給ができる

というような特徴があります。また、USBに対応した周辺機器も多数あるため、拡張用コネクタを設置するスペースやコストが確保できないような小型ノートPCでも、USBの口を1個でも搭載しておけばなんとかなるという心強いインタフェースでもあります。PCへの機器・ケーブル接続は怖いと思われるかもしれませんが、ことUSBに関してはそれほど心配する必要はありません。


 ここまで教えていただいて、やっと少なくとも何から手をつけるべきなのかは理解できた(つもり)。が、問題は、ロイヤル・メイルのストライキの影響で日本から送ってもらったUSBがまだ届かない。「そんなもの、イギリスでも買えるだろうに」と思われるでしょう。たとえどんな小さな機材でも、イギリスのものは最後のオプションにしたい。なぜなら、何か起きたら状況はますます悪化することは確実だから。


 前述のアメリカ人の友人と、こんな会話をした。

友人:君はね、PCメイカーにとっては、ぜんぜんありがたくない顧客だよ。

僕:I beg your pardon?! (失礼な)。小さなトラブルは結構あったけど、10年間も使えることを証明しているんだから、褒められるべきだと確信しているよ。

友人:わかってないな。メイカーは数年毎に機種を変更することによって利用者に購入させ、その結果利益を上げている。君のように10年も同じPCを使っている顧客は、彼らにとって迷惑なんだよ。

僕:それこそ認識を改めるべきだね。一般市民が数年ごとにPCを買い換えることがどれほど大変なことかを知るべきだよ。今度デスク・トップを購入する際は、「20年保証」を要求したいね。


 報道によると「ウィンドウズ7」が、日本では10月22日に発売になるとか。そんなの、いらない。替わりに、「ウィンドウズ7」の振りをした「98」で、メイル、インターネット、ワード、それと超基本のエクセルと10GBのメモリで「20年使用完全保障」、そんなPCがほしい。

*すでに3人のプロに頼っているので、これ以上のサジェスチョンはありがたいながらも無用ですので。ただ、ご笑覧くだされば幸いです。

クリスマス・カード投函は締め切られました:ロイヤル・メイルのストライキ

2009.10.08


もう、いつから始まったのかを思い出せないくらい延々と続いているロイヤル・メイルによるストライキ。このストライキが始まった大本の要因は、組織のスリム化と赤字体質からの脱却を目指す経営陣、そのやり方に反発する組合の対立と至って判り易いもの。
 問題は、その対立が解決されたとしても、利用者にはまったくいいことがないように思えてしまうこと。経営側は、無駄を省くために効率の悪い郵便局を閉鎖、そして人員の削減によって見た目の利益を上げることばかり熱心。対して組合側は、組合員の生活と雇用を守ることが主眼で、ストライキによって一般市民の日常生活が混乱しても、それは会社側の責任であって組合員にはまったく責任はないよ、と。

 ほぼふた月にわたって続いているストライキがどんなものかを、もっとも甚大な被害を受けているロンドンの配達ストライキの例を使ってご紹介。

10月9日
Deliveries will be made in all areas as normal, except in the EC district and the SW1 postcode area of London, where they will be limited.

10月10日
Deliveries in the following postal districts of London will be limited: E, N, NW, W, WC, SE, SW. Deliveries will be made in the EC postal district and the SW1 postcode area as normal.

10月12日

Deliveries will be made in all areas of London as normal with the exception of those served by the following delivery offices: Barnes (SW13), Battersea (SW11), Earls Court (SW5), Fulham (SW6), Mortlake (SW14), South Kensington (SW7), Stockwell (SW9), Streatham (SW16), Wandsworth (SW18), West Brompton (SW10), West Wimbledon (SW20) and Wimbledon (SW19).

 10月9日の金曜日は、シティの金融街エリアの「EC」で郵便番号が始まるところとヴィクトリア周辺の「SW1」で配達はほとんどなし。あけて土曜日10日は、その二つの地域の配達はするけど、ロンドンのほかの地域では配達はなし。そして12日は、20ある「SW」のうち、12地域で配達がないよ、というもの。
 これをたとえば東京に当てはめると、ある金曜日、兜町と霞ヶ関界隈には郵便の配達はなく、あくる土曜日、役所や金融機関が閉まっている地域では配達するけど、東京のほかの場所では配達はなし。週が替わった月曜日には、大田区や世田谷区で、場所によっては配達はなし、ということです。
 これがある一週だけなら被害は影響は大きくなかったことでしょう。ところがすでに二月あまりこのような不規則なストライキが続いているので、混乱はさらに悪化するばかり。ロイヤル・メイル側の発表では、未配になっている郵便物の数は500万通、組合側の発表では2500万通とも。

 いくらインターネットが発達しても、いまだに荷物の配送はネット経由ではないですから。ただ、この状況は経営側には影響が出始めたようで、ネット通販最大手のアマゾンは、ロイヤル・メイルとの契約を大幅に縮小したそうです。

Royal Mail loses Amazon contract as postal strikes loom

http://www.guardian.co.uk/uk/2009/oct/07/royal-mail-amazon-postal-strikes

 さらに今日の報道では、数の操作によって全国ストライキが11月にあることが現実となりそうとのことで、更なる混乱は避けられないでしょう。

Royal Mail workers vote to strike
http://news.bbc.co.uk/1/hi/business/8296660.stm

 円高の機会を使って、イギリスからネット通販でたくさん買おうと思っている皆さん、配達方法の選択には、くれぐれも細心の注意を払うことをお勧めします。



オバマ大統領がヒロシマに献花する日

2009.10.06


松尾文夫さんの新しい著書、「オバマ大統領がヒロシマに献花する日」が8月上旬に出版されました。

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/sol_detail?isbn=9784098250394&type=2&jcode=00101

プロローグ:戦争を知る最後の世代として
第一章:「道義的責任」のインパクト
第二章:ドレスデンという発信地
第三章:コベントリー、ゲルニカ、ケルン
第四章:アメリカとのすれ違い
第五章:ドイツと日本、これだけの違い
エピローグ:相互献花外交の推進

戦後60余年、未だに日本とアメリカ、そして中国、韓国などアジアの国々との間で燻る、戦争責任、戦後賠償をめぐる「歴史」問題。いま「歴史和解」のために何が必要なのか。日本と「アメリカという国」のすれ違いを描いて第52回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞したジャーナリスト松尾文夫氏がたどり着いた打開策とは――。
戦後50年の節目の年(1995年)にドイツと英米の間で行われた鎮魂と和解の儀式「ドレスデンの和解」に着目した松尾氏は、日本版「ドレスデンの和解」ができないか、ケジメをもとめた旅に出る。

(小学館の解説)

 4月に、この本の取材のためにイギリスを訪れた松尾さんに話を伺ったときは、本の主題がどんなものになるのかよく判っていませんでした。が、一読後の感想は、本の内容と同じくらい強く松尾さんの意志の強さと地道な取材に感銘を受けました。

 事実と取材した人へのインタヴューで明かされていく「ドレスデンの和解」のインパクトを知ることがこの本の主題のひとつだと思いますが、個人的に最も痛感したことは、日本だけでなく世界の近・現代史をまったく知らないという事実。教わる機会がなかったと教育制度を責めるのは簡単ですが、自分にそのことを知ろうとする意思があったのか。

 全体を通して一番身近に感じたのは、ヨーロッパが舞台の第三章。コヴェントリ-には行ったことがありませんが、「今は廃れた産業都市のひとつ」で特筆することなど何もないだろうと思い込んでいました。第二次大戦に空爆を受けたことはおろか、「ドレスデンの和解」で重要な役を演じたことすら知りませんでした。
 とりわけ、この言葉に出会えることができてよかったと深く思ったのは、当時のコヴェントリー大聖堂のリチャード・ハワード首席司祭によるもの。

「報復をしてはいけない。ドイツの攻撃を許し、最終的な和解を達成することがクリスチャンの務めである」(本書、86頁より)。

 いわば負の連鎖、報復の連鎖を断ち切るという姿勢が、今、世界中で頻発するテロリズムに対しても通用するのかという議論があるかもしれません。しかしがながら、第二次大戦中にこのような意思が存在したことを知ることができて嬉しかったです。それに、ゲルニカがどうしてここに絡んでくるのかの経緯は、眼から鱗が落ちる思いでした。片隅とはいえ、自分が住んでいるヨーロッパのことすら知らない。

 この本でさらに興味深いと感じたのは、戦争という政治とは切り離せない事象を読み解いているにもかかわらず、松尾さん本人が声高に政治を主張していないこと。たとえば、スタンフォード大学のある博士が、松尾さんが提案する日本とアメリカの間での献花外交が「右翼思想を正当化してしまう危険」が有ると指摘したことがエピローグで紹介されています。が、僕個人は、もし日本とアメリカの間で献花外交が実現するならそれは左翼的思想が主導するだろうなと考えていました。過去の過ちを認め、そして共に前に進んでいくための「和解」に政治が絡んでくることの危険性、もしくは影響について思わず考えさせられました。

 もうひとつ、自分の無知蒙昧振りをさらすと、「ドレスデン和解」に大きな役割を果たした「エキュメニカリズム(ecumenicalism、全世界教会主義)」という言葉、初めて知りました。ものすごく興味を掻き立てられたので周りのイギリス人の友人たちに尋ねたところ、どうやらキリスト教内での融和というか、宗派を超えての協調の動きを意味するようです。ユダヤ系の友人は、知らないといっていました。
 そこから思ったのは、松尾さんが提案する日米間の、そして日本、中国、そして韓国の間での献花外交を実現させる際には、エキュメニカリズムの役割を果たすのは何か。さらに突っ込んで、ニュー・ヨークでのテロ、ロンドンでのテロを越えて先に進むためには、誰が誰のために、どこで献花するのか。そこに協調は存在できるのか。

 日本で読むもよし、ロンドンで読むもよし、旅をしながら読むもよし。自分がどこにいるかで読み方も、世界の見方も変わってくる、そのような本だと思います。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1001.html

キャメロン党首を悩ます若き日の過ち:Bullingdon Club

2009.10.05
イギリス国内は言うに及ばず、世界のトップ大学のひとつであることは確実のオックスフォード。そのオックスフォードには、一般人が入ることはほぼ不可能なクラブが存在していた(いるのかまだ?)そうです。その名は、Bullingdon Club

The all-male Bullingdon Club - the upper-class drinking society a century later to be frequented by George Osborne, David Cameron and Nathaniel Rothschild - to hold one of its notorious evening dinners in their hallowed halls.

The results were disastrous. Drunken and riotous Bullingdon members - sporting the exclusive society's dress of mustard waistcoats, tailor-made blue tailcoats and blue bow-ties - went on an unprecedented rampage in the college's hallowed halls, smashing every light in its Peckwater Quad along with all of its blinds, its doors - and all 468 windows.

(The Timesの2008年10月の記事から引用)

 要するに、オックスフォードの学生の中でも、とりわけ裕福で格式のある家系出身の学生が、飲んだくれて暴れまわるというもの。若気の至りといえばそれまでなんでしょうけど、メンバーであったことを大いに後悔しているのが、来年の総選挙で政権交代を目指す保守党の党首、デイヴィッド・キャメロン氏。


(2番がキャメロン氏。8番がロンドン市長のボリス・ジョンソン氏)

 裕福な家系出身で、大学では苦労もしないで飲んだくれていただけだろうというイメイジがことあるごとにまとわりついてくるキャメロン氏は、それを打ち消すのに必死。彼だけだったら、保守党はやっぱり富裕層出身者ばかりで、一般庶民の生活の苦しさなんて理解できないだろうといわれることは少ないかもしれませんが、現在の保守党を代表する3人が、その酒乱クラブのメンバーだったことは、左派から見れば格好の攻撃対象です。


The Bullingdon Club of 1992: pictured are (1) George Osborne, (2) Harry Mount, (3) Chris Coleridge, (4) Lupus von Maltzahn, (5) Mark Petre (6) Peter Holmes a Court, (7) Nat Rothschild, (8) Jason Gissing
(一番が、影の蔵相のオズボーン氏。つまり、保守党の現在のツー・トップがこのクラブに所属)

 労働党が大敗すれば、自分たちの発行部数にも影響が出るであろうガーディアンも必死。



 まったくの部外者である僕が何を書いても妬みになるでしょうし、こんなこと日本に住んでいてもぴんとこないかもしれませんが、イギリスはまだまだ階級社会なんだなと思います。

メディアが騒ぐメディアの話題

2009.10.04
瑣末なことですが、メディアについて書きたいなと思っていたことを都合よく書けるタイミングがやっと訪れたので。ニュースがよく入ってくる日本やアメリカ同様、イギリスでも新聞業界は売り上げが苦しいようで、特に各社の存亡についてはあまり景気のいい話を聞きません。インディペンデント紙は身売りの話が途切れないし、ガーディアンも日曜紙のオブザーヴァーの売れ行きが悪化しているらしく、編集部の縮小、最悪紙媒体での発行をやめる可能性もある、とライヴァル紙が鬼の首をとったように報道していたのはつい数週間前。地方紙にいたっては、ライヴァルは地方行政機関が発行する無料の広報誌、という状況らしいです。
 そのような状況で、先週末各紙をにぎわせたのは、今年初め、元KGB職員のロシア人ビリオネアーに£1-で売却されたロンドンのローカル夕刊紙The Evening Standardが10月12日より無料になると。

London Evening Standard to go free
http://www.guardian.co.uk/media/2009/oct/02/london-evening-standard-free

 広告収入だけでやっていけると豪語しているらしいですし、編集部員の解雇も当面は行わないとのことです。しかしながら、一読者として、「クォリティ、保持できるのか?」、との疑問は消えないです。それに、毎朝新聞を購入する近所の新聞販売店いわく、「寝耳に水だよ。販売している俺たちには、まったく知らせがないんだぞ」、と怒っていました。
 今まで有料だった新聞が無料になることで、誰が勝ち組に、誰が負け組みになるのか、興味はつきません。

 で、メディアについて書きたかったのは、花形コラムストの引き抜き、というか移籍です。その経緯から、「あれ、やっぱりあの新聞はもうだめなのかな」、と想像してみたりしています。

 この夏、最も興味を惹かれた移籍は、インディペンデントからガーディアンの付録紙G2のウィークリー・コラムに華々しく登場したDeborah Orrという方。インディペンデントとガーディアンの記事の傾向にはさほど大きな差を感じませんのでその点はあまり気になりませんが、デボラさんがインディペンデントからというのが、まるで船が沈没するのを真っ先に予見したかのようで。

 昨年だったかな、かなり驚き、改めてイギリスって何でもありなんだと感じた移籍は、Mary Riddellさん。この方、リベラル左派の牙城、The Observer紙の著名なコラムニストでしたが、真逆も真逆、超右のテレグラフに。でも、書いているコラムのトーンは、今でも左。
 この移籍のしばらく前に、テレグラフを代表する女性コラムニストが(確か)デイリー・メイルに引き抜かれてしまいました。その状況を、「テレグラフの編集部から女性が消える」と報道していたガーディアンから引き抜くんですから、強かというか。ちなみに、今ではテレグラフは女性コラムニストが百花繚乱状態で、個人的には水準が高くて読んでいて面白いです。

 以上、だからどうしたという話題でした。

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