LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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2011年02月の記事一覧

自国民を救出できないイギリスは、湾岸諸国で武器販売行商

2011.02.24
革命から内乱、そして殺戮にまでなってしまっているリビヤ。取り残されたイギリス国民を救出するのに、連立政府は失敗の連続、恥の上塗り状態。

Libya rescue mission criticised by trapped Britons
http://www.guardian.co.uk/world/2011/feb/23/libya-rescue-mission-criticised-by-britons

 フランス、ロシア、オランダ、トルコ等の国々が迅速に自国民をリビヤから救助しているときに、イギリスが何をしたかというと、飛ぶはずだった飛行機が故障した上に、代替の飛行機を用意していなかったので9時間以上も遅れたとのこと。

 飛行機が故障したことについて、外務省担当大臣と思われる、Alistair Burtなる方の言葉に、目を疑った。

"Sometimes planes develop faults through nobody else's fault or error. We will hopefully get those planes out as quickly as possible."

 飛行機というのは、時折、誰かのミスでなくても故障するもの。

 ロンドンの地下鉄の信号故障と同じだと思っている?総選挙であなたに投票したかもしれない国民が、無差別の殺戮に巻き込まれる恐れが高まっているときに、政治家が言う言葉?

 この混乱振りにあわてたキャメロン首相は、湾岸諸国での人を殺すための武器の行商を途中で切り上げて急遽帰国。仮に、政府の失策でリビヤに取り残されたイギリス人が、イギリス政府がどこかのアラブ諸国に売り飛ばし、回りまわってリビヤにもたらされた武器で殺されることにでもなったら、首相退陣だけでは済まされないだろう。

David Cameron sorry for Libya fiasco as Nick Clegg 'forgets' he's in charge

http://www.thisislondon.co.uk/standard/article-23926103-escape-from-libya-plane-sent-to-evacuate-britons-from-gaddafi-terror.do

 内部抗争に明け暮れ、国の、そして国民のことなどもはや頭にないに違いない日本の政治家と丙丁つけがたいほどの混乱振り。どうしてこの国が、いまだに世界の表舞台にあるのか、心の底から不思議に思う。

 イギリスを導けるのは、エリザベス女王だけだと思う。

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BBCの番組から考える、イギリス人のユーモア

2011.02.24
今日、友人から昨年12月にBBCのQIという番組で二重被爆者の山口彊さんを不見識に取り上げたことへの、イギリスと日本の反応の温度差を書いているコラムを教えてもらった。

BBC番組がいかに二重被爆者を取り上げたか 彼らは何と言っていたのか

http://dictionary.goo.ne.jp/study/newsword/wednesday/20110125-01-1.html

 加藤さんが書かれているように、イギリス人の反応は日本、そして日本人の反応を理解できない、というのは間違いではない。実際、僕も友人の一人から以下の返信をもらった。

One point I would make about the QI programme is that they make jokes about everything - including (indeed, especially) things which can offend people - religion, nationality, sex, politics.... No subject is taboo, and regular viewers understand this. If they are likely to be offended by such jokes, they tend not to switch on. However, when such jokes are then reported in the press, the general public is invited to be shocked; the press does this ONLY to generate a good news story, rather than from any motives of morality!!

You might not realise (although you have been in the UK for so long) how much the older generation here hates the Japanese nation because of World War Two. This prejudice is really deeply felt, and stems from the atrocities suffered by British prisoners ( both military and civilian) captured by the Japanese in South east Asia. To this generation the QI joke was perfectly justified...... They see the A-bombs in Nagasaki and Hiroshima as a good thing - 'punishing' the Japanese, and also bringing the war to a very rapid end. No amount of education about the effects of the bombs in Japan will be able to change their view... It will take a couple more generations before this would be possible, I am afraid....

I remember as a child having seen very graphic documentaries about the effects of the bombs, so I do not think we are as ignorant of the situation as you might think: there is just a totally different view of whether such destruction was justifiable at the time...

 敢えて全文を転載したが、第2段落を被爆された方々、そして彼らの家族の皆さんが読めば、僕が想像できないほど悲しまれると思う。
 友人は、この部分を彼の感情としては書いていない、その点は強調しておく。が、実際に日本人と接したことがないにもかかわらず、家族や親族、もしかしたら近隣の知人の家族に日本軍に虐待された人がいるだけで、友人が書いたこと、「日本人はBrutal」だと思い込み、それが疑いのない「真実」であるという考えをずっと心の底に持ち続けるイギリス人はいるだろう。

 それが戦争という、人類が生み出した最悪な災厄がもたらす、決して癒されることのない深い傷。

 イギリス人のユーモアのセンスについて。イギリス人だけではない。アメリカ人、オーストラリア人、カナダ人等の、とりわけ男性が言い続けるフレイズ、言い換えれば自己肯定するための「宣言」にも等しい、I have a great sense of humour

 僕の返答は、So what?

 イギリス人、というよりもイギリス人男性が繰り出すジョークに辟易しているのは僕だけではない。イギリス人も同じ。

Julie Burchill: We still love a joke, it's just that the real funnymen left the building long ago
http://www.independent.co.uk/opinion/columnists/julie-burchill/julie-burchill-we-still-love-a-joke-its-just-that-the-real-funnymen-left-the-building-long-ago-2209669.html

 このコメント記事の最後にある一文。

A GSOH has always been the ultimate non-negotiable when modern people seek to attract mates: we would rather admit to being bad in bed than to being humourless.

 仲間内のジョークでしか、ジョークをいえるんだと胸を張ることでしか自分の存在を示せない、そして自分のジョークが理解されないのは理解しない人に問題がある、だって自分はGSOH(great sense of humour)の持ち主なんだからとわざわざ宣言しなければ自己肯定すらできないイギリス人男性の悲哀を描き出しているように思う。

 過日、オーストラリア人の友人から届いた返信(http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1328.html)をこのブログにアップしたときにも書いたが、BBCの犯した過ちが自分の内側を見つめなおすきっかけになるとは思いもしなかった。外国人に日本のことを知って欲しいと望むなら、まず、生まれ育った国のことを僕自身が知らなければ。

モンキーズ復活、ルーファス・ウェインライトがレナード・コーエンの義息に

2011.02.22
今日、2月22日付のガーディアンを読んでいてもっとも驚いた記事二つ。

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(ガーディアンより拝借。ミッキィとデイヴィは面影があるけどあと一人は)

 最近の商業音楽には全く疎いけど、ひとつ知っているのは、ライヴで稼ぎまくっているのは50代、60代の年季が入ったロック親父の皆さん。だから、誰が、どのバンドが復活しようが驚かないけど、さすがにモンキーズには驚いた。

Still monkeying around, still busy singing: The Monkees reunite
http://www.guardian.co.uk/music/2011/feb/21/the-monkees-60s-uk-tour

 ま、本人たちが歌える自信があるのならいいことなんだろうとは思うけど。でも、彼らの黄金期を知っているファンだっていい歳だろう。どんな聴衆が集まるのだろうか。それと、最も音楽の才能に恵まれていたとされるマイク・ネスミスが参加しないのはなんとなく、予定調和とでも言うべきか。


(往時)

 つぎ。このブログをいつも読んでいただいている皆さんがご存知かどうかはわからないけど、ルーファス・ウェインライトというポップ歌手、兼オペラ作曲家を目指している人がいる。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1177.html

僕にとっては、彼のお父さんのほうがなじみがある。ちなみに、ウェインライト親子は、今年の7月にロイヤル・オペラ・ハウスで共演予定。

 ニュースは、ルーファスが、レナード・コーエンの娘との間に女の子の赤ん坊が生まれ、この両親のほかに、ルーファスのパートナーである男性も子育てに加わるというもの。

Rufus Wainwright and Lorca Cohen announce birth of Viva Katherine

http://www.guardian.co.uk/music/2011/feb/21/rufus-wainwright-cohen-viva-katherine

 同性愛者のカップルが自分たちの精子・卵子による子供をもうけることへの意見はここでは書かない。個人的にこのニュースで最も驚いたのは、「レナード・コーエンに子供がいた」こと。若い頃から70歳を超えた現在まで多くの女性を虜にしてきたらしいコーエンだから、てっきり独り者だとばかり思っていた。



 新聞記事にあるように、カナダを代表する二つの音楽一家の間に生まれたVivaチャンには、僕としては飛びっきりのソプラノ歌手になって欲しいな。

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アナ・ニコル:セックス、ドラッグ、そして人生

2011.02.18
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素晴らしかったのか、それとも圧倒されたのかは今でも判然としませんが、オペラという芸術の底力を実感してきました。演出に倣って、猥雑な表現が入ることを先にお知らせしておきます。

 ロイヤル・オペラは、若い聴衆を惹きつけるため、またはオペラを敬遠している人たちに、オペラは古臭い芸術ではないことを知らせるために、数年に一作の割合で新作を製作・上演します。21世紀に入ってからは、「ソフィーの選択」、「テンペストhttp://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-260.html)」、そして「ミノタウロスhttp://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-581.html)。
 そして、前回から約3年の歳月を経て世に放たれたのが、マーク=アンソニィ・タ-ネイジによる「アナ・ニコル」。題材が題材ということで、新年明けてからは頻繁に新聞各紙で取り上げられたこと、また主役のオランダ人ソプラノ、エヴァ=マリア・ウェストブルックが黒い悩殺下着姿で妖艶に微笑むポスターが功を奏したのか、全6公演が完売という、オペラに関してはコンサヴァな聴衆が多いと思われるロンドにしてはとても盛り上がっていました。
 まずは、周辺状況から。コヴェント・ガーデンに着いて何事?と思ったのは、オペラ・ハウスの内も外もアナ・ニコル(ウェストブルック)で埋め尽くされていたこと。外のポスターはいうに及ばず、ボックス・オフィスの壁、ヴィデオプロジェクタァ、ショップの前の壁。

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 ホワイエやフローラル・ホールのオブジェにはアナの顔がプリントされた紙袋がかぶせられ、オーディトリアム内もアナの顔、顔、顔。圧巻は、ショッキング・ピンクになっていたカーテンの上部に、アナの笑顔が燦然と輝き、その両脇には男性ボディビルダァが星条旗柄の女性ビキニをまとっている写真が。なんだか、ロイヤル・オペラ・ハウスがはじけていました。
 さらに、入り口近辺では数組のテレヴィ・クルゥがカメラを回していたこともあったからでしょう、オペラ・ハウス内の熱気と言ったら。一緒に行った友人のW夫人も、「もしかしたらとんでもない駄作で、休憩になったら聴衆の半分が帰ってしまうことだってありえるかもしれないけど、なんだかわくわくしてきたわ」、と。
 そんなことはおきなくて、インターヴァル中に景気づけにワインを飲んでいたら、ボーイ・ジョージ、ウィグモア・ホールの支配人、ヴィヴィアン・ウェストウッドと彼女の旦那等、著名人もちらほらと。ガーディアンが「C級セレブ」と書いたのはボーイ・ジョージのことかなと思います。
 個人的に面白かった経験は、作曲家のタ-ネイジと言葉を交わせたこと。第1幕が終わり、席を立って階段のところまで行くとなんだかつい今しがた見た感じの顔が目の前に。第一幕が思いのほか楽しめたこと、一幕の段階でブラヴォーが飛び交うなどして僕自身もちょっと高揚していたとはいえ確認せずにいきなり、「The music is superb! You have done very well」といったら、にっこり笑って「Thank you, I hope you will like the second act too」。日本にいたころはこんな図々しい性格ではなかったのに。

Anna Nicole

Composer:Mark-Anthony Turnage
Librettist:Richard Thomas
Director:Richard Jones
Set designs:Miriam Buether
Costume designs:Nicky Gillibrand
Co-Lighting Designers:Mimi Jordan Sherin、D M Wood
Choreographer:Aletta Collins


Performers

Conductor:Antonio Pappano
Anna Nicole:Eva-Maria Westbroek
Old Man Marshall:Alan Oke
The Lawyer Stern:Gerald Finley
Virgie(アナの母親):Susan Bickley

(ほか多数)

 ストーリィ。テキサスの片田舎に住むアナは、金持ちになること、有名になることを夢見ている。そのために豊胸手術を受ける。手術のためにその後死ぬまで背中の痛みに悩まされるが、89歳の石油王と巡り会い、結婚にこぎつける。幸せの絶頂のアナ(第一部)。
 結婚後のパーティの最中にだんなは急死する。アナは、彼が遺言を残していなかったことを知らなかった。痛み止めを飲み続けるアナ。彼女の弁護士であり恋人であるスターンは、彼女の出産シーンを写す権利を売ることをもちかける。無事に女の子が産まれるが、代わりに彼女の最初の子供、ダニエルがオーヴァードーズで死ぬ。生きる意志を失ったアナは、最後のキスをアメリカに贈った後、この社会から去る。

 物語自体は、多くの人がタブロイドなどの報道で知っているアナ・ニコル・スミスの実際の人生からかけ離れたものではないように感じました。第一幕でスコーンと突き抜けたカラフルだけど空っぽの人生を描いた後に続く第2幕は、サイコロジカルな面ではとても悲しいものでした。リブレット(台本)は秀逸でそとても心を動かされました。
 タ-ネイジには音楽が素晴らしいといってしまいましたが、旋律、何一つ思い出せません。ジャズが練りこまれるなど、純粋に「オペラ」を望んだ人にはちょっときつかったかもしれません。でも、第2幕でジャズのスリー・ピース・バンドが舞台に現れます。そのベイスが、もとレッド・ツェッペリン、現Them Crooked Vulturesジョン・ポール・ジョーンズ。まさか、ジョン・ポール・ジョーンズを生で、しかも彼の演奏を目にすることができるなんて。
 このオペラの素晴らしいのは、総合芸術として、本当に良く練られていたこと。放送禁止用語は次から次に出てくるし、隠されているとはいえ、アナが89歳の旦那にフェラティオする場面(行為後に、口の端をティッシュでぬぐうのでそれと判る)があるなど、普段のロイヤル・オペラ・ハウスでは遭遇できないことが盛りだくさん。
 このオペラが、古典オペラのように長く残るかどうかはわかりません。終演後に考えたことのひとつは、まるで花火みたいなオペラ。打ち上げられて夜空にその光を広げたせつな、人は誉めそやす。でも、消えてしまえば誰の記憶にも残らない。
 それこそ、アナ・ニコル・スミスの人生そのものだったのかなと。このオペラが作られることがなかったら、アナ・ニコル・スミスのことなんて思い出すことすらなかったでしょう。不遇にある女が金と権力、そしてセックスでのし上がるものの、結局力尽きて死んでいく。「マノン」だって「椿姫」だって同じ。ですから、オペラの題材として、アナ・ニコル・スミスは最適だったのだと感じます。
 「マノン」や「ラ・トラヴィアータ」のように多くの人に望まれるオペラになるかどうかは判りませんが、「アナ・ニコル」がさらに印象深いのは、舞台上で語られるアナの人生が、21世紀に生きる僕たちの社会と鮮烈にリンクすること。セレブリティ文化を旺盛に消費するも、心を満たすものは何もない。オーヴァードーズで死んだダニエルが歌うアリアの歌詞が凄まじいです。彼が多用していた20種類ものドラッグの名前だけ。

 第1幕のコーラス、第2幕の擬人化したテレヴィ・カメラのムーヴメントなどは細かいところまで丁寧に作り上げられていました。歌手陣は端役を含めると沢山いるのですが、主要4人が素晴らしかったです。
 狂言回しのようなアナの母親を歌ったスーザン・ビックリィはもしかしたらほかの演目で聞いたことがあるかもしれません。今回の舞台から受けた感銘で、彼女の歌唱と演技はそう簡単には忘れられないです。
 スターンを演じたフィンリィは、歌手としては彼の実力を存分に発揮できる役ではなかった印象があります。一方で、絶対に歯の白さを協調していたはずで、そのきらりと輝くだけの歯が妙に脳裏に焼きついています。カナダ人ですけど、なんだかとてもアメリカンでした。
 89歳のマーシャルを演じたアラン・オークの実年齢を知りませんが、アナとは別の意味で、欲望の塊であるマーシャルを怪演していました。たとえば、歌っていても演技していても、彼の右手の震え、というよりも痙攣が止まることは全くありませんでした。歌も素晴らしかった。オークの歌、演技を眼にするのは今回が初めてでしたが、ENOで高評価だった彼のガンジィを見ておけばよかった。
 しかしながら、このオペラを成功に導いた最大の功労者は、エヴァ=マリア・ウェストブルック。歌手として、俳優として最高の表現者でした。初演前の報道では、役作りに悩んでいるなどとありましたが、舞台にいるのはアナ・ニコル、その人。母親としての悲しみ、一人の女としての苦悩、そしてアナ・ニコルという人物がいたことが聴衆にそして演じる彼女にどんな意味があるのか、それを見事に伝えていました。
 彼女に送られた拍手がそれを物語っています。カーテン・コールでそれぞれの出演者にも大きな拍手は送られていました。が、ウェストブルックが出てくるいなや、平土間から最上階までスタンディング・オヴェイション。花束を贈られた彼女は一瞬泣くかなと思われましたが、最上級の大きな笑顔で応えていました。

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 評価は割れていますが、全国紙のすべてが今日、18日にファースト・ナイト・レヴュウを掲載していることから注目度の高さが伺えます。

Anna Nicole, Royal Opera House, review
http://www.telegraph.co.uk/culture/music/opera/8331452/Anna-Nicole-Royal-Opera-House-review.html
(テレグラフ、☆5)

First Night: Anna Nicole, Royal Opera House

http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/theatre-dance/reviews/first-night-anna-nicole-royal-opera-house-2218425.html
(インディペンデント、☆5)

Anna Nicole - review

http://www.guardian.co.uk/music/2011/feb/18/anna-nicole-review
(ガーディアン、☆2)

 評価が割れるということは、それだけ語られるべきことがあるオペラであること。再演されるかどうかはわかりませんし完売しているので、リターンを見つけたら即クリックをお勧めします。23日と26日にカメラが入るらしいので、DVDの発売もあるのではと予想します。最後につけたしです。W夫人とあれこれしゃべりながら入り口ホールを歩いていたら、女性レポーターに「オペラの感想を訊いてもいいですか?」と。どこかのテレビのニュースで、変な日本人が変な英語で答えている映像が流れているかもしれません。

アナ・ニコル、写真速報

2011.02.18
昨日、2月17日にロイヤル・オペラ・ハウスで世界初演となった「アナ・ニコル」の舞台写真をガーディアンから拝借。

Anna Nicole - opera
http://www.guardian.co.uk/music/gallery/2011/feb/18/anna-nicole-opera#/?picture=371858020&index=0

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手術前。

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手術後。

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I got a rich man!

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後ろの尿袋には気づかなかった。

 詳しい感想は後ほど。一言書いておくと、

Fantastic!!!


Big Societyはコミュニティを殺す:図書館閉鎖から考える

2011.02.17

(2月6日のオブザァヴァ紙から)

辛気臭い話題かもしれませんが、いずれ日本でも同様なことがおきるかなと思って。

 僕の目には、すでに破綻しているとしか映らないキャメロン首相が率いる連立政府。口を開けば予算カットと労働党政権の責任追及に徹しているようでは、何一つ未来につながらないと思いますが、予算カット、とりわけ公共サーヴィス切捨ての勢いは現在のところ留まる様子はありません。NHSの実質予算削減、イングランドの森林売却等々の新聞報道を読んでいると、多くのイギリス国民は、社会を現在まで築き上げていた基盤を守るために、毎日どこかで立ち上がり、声を挙げているように感じます。
 昨年末から多くのデモンストレイションが国中で湧き上がっていますが、最近、特に注目を集めているのが、公共図書館の閉鎖への猛反発。日本でも、地方図書館の閉鎖計画に反対して、地元住民が図書館の本をすべて借り切る行動に出たというニュースが報道されたようです。以下にリンクするニュースによると、本が貸し出されている間は、図書館を閉鎖することはできないという規則があるようです。
 全く不思議でないですが、この図書館閉鎖に反対して多くの著名人、そして作家たちが反対運動を盛り上げています。

Writers stage a 'shhh-in' against coalition plans to close 450 libraries
http://www.guardian.co.uk/books/2011/feb/05/library-closures-coalition-cuts-writers-protest

"Libraries are the NHS for the mind; one of the very few places where we are all equal... where we can all read and learn and get involved in our community,"

 そしてもちろん、この反対運動に、戦う作家、フィリップ・プルマンがいないはずがありましょうか、いやないです。僕個人としては、推理小説作家のコリン・デクスタァが参加しているというニュースが嬉しかったです。

Philip Pullman's call to defend libraries resounds around web
http://www.guardian.co.uk/books/2011/jan/27/philip-pullman-defend-libraries-web

 この記事で引用されているプルマンのスピーチ。

Leave the libraries alone. You don’t understand their value.
http://falseeconomy.org.uk/blog/save-oxfordshire-libraries-speech-philip-pullman

 図書館閉鎖への怒りの声は当然として、プルマンが今のイギリス社会を覆うキャピタリズムへの痛烈な批判の部分が素晴らしいです。

What I personally hate about this bidding culture is that it sets one community, one group, one school, against another. If one wins, the other loses. I’ve always hated it. It started coming in when I left the teaching profession 25 years ago, and I could see the way things were going then. In a way it’s an abdication of responsibility. We elect people to decide things, and they don’t really want to decide, so they set up this bidding nonsense and then they aren’t really responsible for the outcome. “Well, if the community really wanted it, they would have put in a better bid … Nothing I can do about it … My hands are tied …”

And it always results in victory for one side and defeat for the other. It’s set up to do that. It’s imported the worst excesses of market fundamentalism into the one arena that used to be safe from them, the one part of our public and social life that used to be free of the commercial pressure to win or to lose, to survive or to die, which is the very essence of the religion of the market. Like all fundamentalists who get their clammy hands on the levers of political power, the market fanatics are going to kill off every humane, life-enhancing, generous, imaginative and decent corner of our public life. I think that little by little we’re waking up to the truth about the market fanatics and their creed. We’re coming to see that old Karl Marx had his finger on the heart of the matter when he pointed out that the market in the end will destroy everything we know, everything we thought was safe and solid. It is the most powerful solvent known to history. “Everything solid melts into air,” he said. “All that is holy is profaned.”
Market fundamentalism, this madness that’s infected the human race, is like a greedy ghost that haunts the boardrooms and council chambers and committee rooms from which the world is run these days.

The public library, again. Yes, I’m writing a book, Mr Mitchell, and yes, I hope it’ll make some money. But I’m not praising the public library service for money. I love the public library service for what it did for me as a child and as a student and as an adult. I love it because its presence in a town or a city reminds us that there are things above profit, things that profit knows nothing about, things that have the power to baffle the greedy ghost of market fundamentalism, things that stand for civic decency and public respect for imagination and knowledge and the value of simple delight.


 僕は、両親と祖父母が僕が読みたいと希望した本の多くを購入してくれました。感謝し切れません。また働き始めてからは収入の多くを本に費やせる環境にいられたので、日本で暮らしていたころは図書館を利用したことはそれほどありませんでした。
 図書館を利用するようになったのは、ロンドンに来てからです。欲しい本をすべて手元において置ける住環境ではないですから。現在は、バービカン・センターにある図書館を利用することが多いですが、素晴らしいです。英訳とはいえ日本の漫画はあるし、インターネットも使い放題。音楽関連のDVDやCD以外の貸し出しは基本的に無料という太っ腹。利用者は、僕のようにほかに選択肢がある人ばかりではないはずです。
 地域の図書館だけが、社会との窓口という人もいるでしょう。コミュニティの図書館で読む本で、世界のこと、社会のこと、そして自分自身のことをゆっくりと学んでいく子供たちだっているに違いありません。先に引用したコメントの通り、地域の図書館は、the NHS for the mind; one of the very few places where we are all equal... where we can all read and learn and get involved in our community

 昨年11月、キャメロン首相は国民の幸福度を統計によって測る計画を発表しました。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1290.html


 でも考えます。森林を売り払って国民の余暇を奪い、図書館の扉を閉ざして社会との絆を断ち切ることによって最も必要としている人々のソーシャル・キャピタルhttp://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1321.html)の質を低下させる。その結果、そのような人々のすでに停滞しているソーシャル・モビリティhttp://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1323.html)が完全に停止・破綻する。にもかかわらず、キャメロン首相は壊れた蓄音機のように繰り返すばかり。予算削減と銀行幹部の天文学的巨額ボーナスを守ることによって実現するであろうBig Societyが人々の暮らしを向上させる。キャメロン首相が考える幸福は、誰のための幸福なのか?

 僕はコミュニティがある程度の自立を維持するのはいいことだと、行政の仕組みを全く知らない素人なりに想像します。Big Societyの考え方には反対ではありません。でも、今のイギリスの社会状況でキャメロン首相が提唱する方向にあるのは、暴力的ではないけど、厭世観に首まで浸かって身動きの取れない無政府社会ではないかなと。

The 'big society' is collapsing under its inherent absurdity
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2011/feb/06/david-cameron-big-society-coalition

David Cameron: Have no doubt, the big society is on its way
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2011/feb/12/david-cameron-big-society-good

 現政権だけでなく、労働党政権のときから感じているのは、今のイギリスを偶に「国」としてみることができない、それよりも「(株)大英帝国」という印象が強まるばかりということ。バランスシートの見てくれを修正するために、不採算事業(森林、病院、図書館)を切り捨て、採算が取れるところだけ優遇する(メガ・バンク、外国人投資家)。資本主義国家なんてどこも同じなのかもしれませんが、ローラー・コースターに乗っている気分を味わえることは確実です。

ロイヤル・バレエ:白鳥の湖

2011.02.15
2月14日に、ロイヤル・バレエの「白鳥の湖」を観てきました。今回の前、最後にこのプロダクションを観たのがいつだか全く思い出せないほど。ひいきのダンサーがいなくなってしまって「是が非でも、観にいこう」とは奮い立たなかったうえに、どんなダンサーが出ても売切れは必至の「白鳥」のチケットの争奪戦に参加したいと思えるほどの時間的余裕がなかったので、今回もまた観ないことになりそうだと思っていました。
 しかし、数少ない好きなダンサーのセナイダ・ヤナウスキィの「オデット/ オディール」の評価が非常に高く、でも、彼女の最後の出演日がヴァレンタイン(3月5日に、マチネで踊る予定と知らせていただきました)ということでリターンは無理かなと半ばあきらめていました。が、「そうか、ヴァレンタインを直前に、破局するカップルがいるかもしれない」と邪なことを考えた僕に黒鳥は微笑んでくれたようで後にも先にもたった1枚だけ出たリターンを購入することができました。ヴァレンタインって、カップルのためだけにあるわけではないようです。

 エンタメのことを書くのは久しぶりですし、舞台上、そして客席でいくつかのことがあったので、取り留めのないものになるかもしれません。
 エンタメのことを書かなかったのは、今は先に書いておきたいことがほかにあるというのも理由のひとつですが、聴衆のマナーにがっかりすることが多くて嫌な想いをした舞台のことを書いてもな、という気分があります。14日も、ひとつ、僕にとっては非常に腹立たしいマナーに遭遇しました。
 リターンで購入できた席は、とてもいい席でした。通路側なので、たとえ前にでかいのが座っても、ちょっと頭を動かせば舞台が観える席。お値段もそれなりです。僕の隣に座ったのは、30代後半くらいと思しき夫婦、それともカップル。女性が僕の隣でした。
 カーテンが上がり、久しぶりに観る群舞を双眼鏡で追っている目の端に、光るものが飛びこんできました。隣の女性が、スマートフォンのスクリーンを目で追っていました。ロイヤルに来る観客のマナーもここまで落ちたのかと嘆息しつつ、「Could you please switch off your screen?」と。すかさず女性は、あわてた素振りは見せながらも、「My daughter is sick」。この二人、結局最後までいました。こんな親に育てられるお嬢さんのなんと哀れなことか。

 よかったこと。第一幕が始まる直前になって、前に座ったのは白人中年男性の二人組み。僕の前に座った方はイギリス人にしてはやや背が低く、しきりに頭を動かしながらも、舞台を心から楽しんでいるようでした。彼が席に座るときにちょっと見えた横顔が、どこかで見たような気がしていました。1回目のインターヴァルが終わり彼らが戻ってきたときに尋ねてみました。「Excuse me! Are you Mr Simon Russel Beale?」。

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 大当たり。イギリス舞台演劇界の至宝(のはず)のサイモン氏の声は、さすが名俳優とすぐに思えるほど深い響きでした。話し方はちょっとせわしないところもありましたが、オフ時間にもかかわらず、気さくに質問に答えてくれました。もう一人は、演出家のニコラス・ハイトナー氏。ロイヤル・オペラには2年ほど前にヴェルディの「ドン・カルロス」を演出しています。ハイトナー氏と話せませんでした。
 サイモン氏が、今月末に世界初演となるロイヤル・バレエの新作「Alice's Adventures in Wonderland」に踊らない役で出るのは知っていたので、どのように進んでいるかを尋ねてみました。

 「楽しいよ。僕、バレエが大好きなんだ」。

 「踊るんですか?」
 
 「それはいえない。でも、バレエはいつも試してみたいと思っているけど、難しいよ」。

 「ミュージカルにも出たことがあるのだから、不可能ではないですよね」。

 「(微笑)」


(ミュージカル、Spamalotで主役をやったとき)

 2回目のインターヴァル中に、外に出て新鮮な空気を吸っていたら、隣でタバコをふかしていたまん丸顔の男性がサイモンさんでした。

 「(日本人とは言ってあったので)僕、日本には何度か行っているんだ(Fellowといっていたのでマスター・クラスか何かかと)。でも、まだ日本のメディアに取り上げられたことってないんだ」そうです、日本の演劇雑誌の皆さん。それにしても、バレエ・ファンと演劇ファンは重ならないようです。僕以外、誰もサイモンさん、およびハイトナー氏に話しかけていませんでした。

 やっとバレエ。

Odette/ Odile: Zenaida Yanowsky

Prince Siegfried: Nehemiah Kish


 がっかり、というかヤナウスキィの年齢を感じてしまったのは、古典バレエダンサーなら技術を誇れる一番の見せ場、オディールの32回転のフェッテを回りきれなかったこと。技術だけに限れば、ヤナウスキィはシルヴィ・ギエムタマラ・ロホとは比べることなど無意味。それでも、彼女がロイヤル・バレエで「白鳥」のデビューを飾ったときは、3回転はおろか、2回転ですら数えるくらいしか入れることはできませんでしたが、それでも32回は回っていました。
 今回は、フェッテが始まってすぐにすべて1回転でこなすつもりであろうと感じました。本来であれば同じ場所で回り続けるのですが、次第に大きく舞台左手に動いてしまい、最後はよろけるようにフェッテを終えました。通路をはさんで座っていたファイナンシャル・タイムズのバレエ・クリティクのクレメント・クリスプ氏は大げさに両手を広げて「32回転できないオディールとは何事だ」と言いたげなしぐさをしていました。ヤナウスキィ本人の表情からは、「仕方ないわね」と悪びれるというより、「これが今の私よね」、といったさばさばした微笑が浮かんでいました。僕にとっては、オディールとジークフリートのこの見せ場で、両方に拍手が起きなかったというかなりまれな舞台でした。

 よかった点。というか、こんなオデットの解釈と表現方法があるのかと思ったところ。多くの批評家が書いていたように、ヤナウスキィのオデットはある意味、奇蹟のようでした。ジークフリーとロットバルトの間で引き裂かれるオデットの腕の動き。左手ではロットバルトの力を拒み、右腕ではジークフリートに届こうと必死に願う彼女の希望。
 圧巻は、ジークフリートとのパ・ド・ドゥ。彼に抱え上げられたオデットの掌とロイヤル・オペラ・ハウスの天井をはるかに超えたどこかにある高みに向けられた視線には、「やっとこの空に戻れる。羽があるのは囚われるためではない。この空を愛する人と飛ぶため」。一瞬にしてなくなりそうなほど繊細でありながら、とても暖かな感情の流れがありました。

 古典バレエは観ていてとても楽しいです。が、ロイヤル・バレエには、そろそろ新しいプロダクションにして欲しいです。

地下鉄が止まった日曜日の移動

2011.02.15
止まったといっても、サークル&ハマー・スミス、ディストリクト、メトロポリタン、ジュビリィだけ。残り三分の二路線は公式には動いていた。「だけ」というのは、もちろん、日曜日だから。これが平日だったら、起きても全く驚かないだろうけど、さすがに「だけ」とはいえない。

 先週の日曜日、もうすぐ誕生日を迎える友人とその家族にランカのケイキを楽しんでもらおうと思って予約しておいた。往路は自転車で行こうかなと思っていたら小雨の朝。途中で大降りになっても嫌だしということでいくつかある選択肢の中から、フラットのそばのバス停から16番でキルバーン・ハイ・ロードまで。そこで31番に乗り換え。日曜日の朝9時半のカムデン行きのバスは、平日かと思うほど満員。チョーク・ファーム駅前で下車して、そこからランカへは徒歩。
 戻りは再びバスでということも考えたけど、その後の予定と体力、また予想がつかない道路状況を考えて、地下鉄で。チョーク・ファームからノーザンでユーストンまで出て18番でエッジウェア・ロードまで。そこから徒歩。
 友人のだんながサプライズ・バースディ・ランチをファリンドン駅から徒歩数分にあるレストランで。「日曜日にファリンドン」というのを聞いた時点でサークル・ラインによる移動という選択肢はなかった。当初は205番バスでエンジェルまで出て、4番か56番でバービカンまでたどり着いて徒歩と思っていたのだけど、ランカから戻ってきてこまごましたことをしていたら時間がない。オックスフォード・ストリートから55番にのって、ゴスゥエル・ロードの手前までというのも頭をかすめたけど、トッテナムコート・ロード駅周辺の混乱で時間が読めないので、これも却下。
 念のためにロンドン貸し自転車のキィを持って、セントラル・ラインでセント・ポールズまで。雨がやんでいたので、自転車でバービカンへ。遅刻しなかった。
 ランチの後、バービカンに出ると、ちょうど4番バスが来たのでエンジェル・イズリントンまで。目当ての205番が視界に入ってこないので、あきらめて目指す方向に行くバスの本数が多いバス停まで歩く。30番がすぐにきたのでベイカー・ストリートまで。そこで27番に乗り換えて残りは徒歩。

 もうひとつ、夜にも友人宅へケイキを届けるための移動があったけど、それは単純な往復なので割愛。一日のうちに、時計回りと反時計回りでロンドンを移動したのは初めてだったかもしれない。

 友人に、「ロンドンを渡り歩くときには選択肢B、C、D、Eまで考えていないといけないんですね」といわれた。そうかもしれない。もちろん、僕自身をエキスパートと呼ぶつもりはないし、自分のテリトリィ以外では選択肢の数も限られてくる。また、いつもプランB、またはCが上手くいくとは限らない。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-718.html

 たとえ自分の責任ではないと判っていても、ロンドン交通局を信じた自分が嫌になるので、選択肢はいつもアップデイトしているつもり。しかし、プランDでも駄目なら、それ以上やっても無駄という風に最近は思うようにしている。

 ロンドンへ来られる皆さん。命にかかわらない交通トラブルに巻き込まれるのも楽しい思い出になるかもしれませんが、イギリス人でなければ「冗談?」と思うようなことがロンドンの交通網では起きています。たとえば、ヴィクトリア駅。

From 31 January 2011 to mid-January 2012 escalator refurbishment at Victoria Underground station may affect your journey.

Between 16:00 and 20:00, weekdays:

* There will be no ticketing facilities inside the station
* You may be asked to wait outside the station to prevent overcrowding
* Once inside the station it may take up to 15 minutes to reach the platform


 公式に、夕方のラッシュ・アワー時には駅に来るな、といっているようなものです。十全な事前準備をしてなお、その斜め上を行くのがロンドン、ということは肝に銘じておいてもいいかと。

太るほど、政治家は頭(こうべ)をそらす

2011.02.12
2月12日付のガーディアン紙上で、「Public enemy number one?」と書かれたこの人を知っている方は、イギリス政治に精通していることは確実。

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(写真はすべてネットから集めました)

 じっくり見ていると、どこか猥雑で得体の知れない、でも懐かしいイメイジがふつふつと。

1196487.jpg

 で、考えることは、みな同じ。

pickles the hutt

 この御仁、保守党のEric Pickles氏。どうしてバプリック・エネミィかというと、連立政府が推し進める予算カット、別名弱者切捨て政策の一環で、地方行政の予算に大鉈を振るっているのがこの人だからのようです。

Eric Pickles: councils must put spending online or face legal action
http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/politics/conservative/8279453/Eric-Pickles-councils-must-put-spending-online-or-face-legal-action.html

Eric Pickles: Public enemy number one?
http://www.guardian.co.uk/theguardian/2011/feb/12/eric-pickles-local-government-cuts

 長年、イギリス国内政治の混乱を新聞で追ってきてはいるものの、今回ほど、記事を読むたびに、読めば読むほど何が進んでいるのか、何が起きていないのかが全くわからない混乱はない。ひとつ確実なのは、連立政権が各方面に突きつける「恐怖感」に掻き立てられて、すでに末端ではなりふりかまわない切捨てが始まっていること。

Birmingham council to cut 7,000 jobs
http://www.guardian.co.uk/society/2011/feb/12/birmingham-council-job-cuts

 地方都市でしかないバーミンガムで、7000人の公務員が職を失うって、尋常ではないように感じる。

 僕が毎日読んでいるのは、ガーディアン(左)とテレグラフ(右)。自分の政治的立ち居地が左よりだからガーディアンを贔屓目で見てしまうことを差し引いても、最近、テレグラフがおかしいと感じる。2月10日に掲載された以下のコメント記事。

We judge Gordon Brown a failure – but his success haunts the Coalition
http://blogs.telegraph.co.uk/news/benedictbrogan/100075454/we-judge-gordon-brown-a-failure-%E2%80%93-but-his-success-haunts-the-coalition/

 レトリックもこのレヴェルまで来ると芸術品だなとただただ感心。でも、こんな生産性がひとかけらもないレトリックを駆使してまで連立政権に寄り添うテレグラフに、道化者の哀れさを感じてしまう。

 このポストのタイトルはもちろん、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」から。検索してみたところ、英語表現もあるとのこと。

The boughs that bear most hang lowest
(実のついた枝ほど低い)。

 さしづめ、現在のイギリスの政治家の多くは、実が全く生っていないのと同等だろう。ちなみに、誰が言ったのかは思い出せないけど、「実るほど胸をそらせる稲穂かな」のほうが気に入っている。お米は美味しいし、威張って当然だと思う。美味しいお米を丹精こめて作ってくれる農家の皆さんには、感謝してもしきれない。

許すことの意味:私達をつなぐものは引き離すものより強い

2011.02.11
2010年12月、BBCに質問のメイルを送ったとき、そのことが自分の内面にまで何かを伝えることがあるんなんてこと、予想することすらなかった。世間では、半分ほど過去のニュースなのかもしれないが、過去に起きた戦争とそれに伴う憎しみに、世代を超えてどれだけ多くの人が今でも抜け出せないでいるかを、僕自身が痛感した、とても個人的な経験。

 ロンドンで暮らし始めたころ、ホスト・ファミリィの一員であり友人でもあるYから、オーストラリアに住むYの友人、J(女性)を紹介された。一度も会ったことはないが、紹介されて以来、その朗らかなしゃべり、美しい文章にみせられて、いつの間にか大切な友人になっていた。彼女の姿は、数年前、彼女が脳腫瘍を発症する前に撮影された写真だけでしか知らない。そんなあやふやな友人関係の上に交流は頻繁ではないものの、ずっと続いている。

 先月末、Jを含めてネイティヴの友人たちに以下のメイルを送った。

What I was talking in the video were 1) I could immediately understand their main point that they wanted to laugh about the British ill-train system, but I found it inappropriate to pick up Mr Yamaguchi in order to make a comparison and 2) I was also disappointed by BBC because they had not mention how devastated Hiroshma and Nagaski had been after the bombs.

In order to shorten the story, these two articles will tell you some part of the story.

BBC quiz's jokes about survivor of both A-bombs outrages Japan
http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-1349517/Quite-Insensitive-BBC-quizs-jokes-survivor-A-bombs-outrages-Japan.html

BBC apologises for Japanese atomic bomb jokes on QI quiz show

http://www.guardian.co.uk/media/2011/jan/23/bbc-apology-atomic-bomb-jokes

I am one of the Japanese who sent BBC a question about how much they know about the atomic bomb in Japan. After I received the reply from BBC which I put onto my blog, a Japanese TV company contacted me to interview me and I accepted it.
I did not seek an apology from BBC, but I did want to know why BBC made the decision to air the programme.

You may not know, or you may not need to know about the atomic bombs in Japan. However, one thing I would like to stress is that all of Hibakusha, who are called in Japan, including Mr Yamaguchi, have run absolutely unimaginably difficult lives after the bombs.
Not only have they suffered from the unknown side effects caused by the bombs, but they have also been isolated from the main society because of prejudice. I have heard that some of them do really not want to unveil their experience because if they do, their brother, sister, their children or cousins might not be able to get a job or to marry because one of their family member is a Hibakusha.

If BBC dealt with the atomic bombs in general including the dark side of Japan`s history during WW2, I would welcome it. However, they picked up only Mr Yamaguchi, who was a victim and surviver, which I found inappropriate.

After I read the reader`s forum of the Daily Mail, I was really sad because I realised that we, both the British and Japanese, do not know about each other at all. I can say, while some Japanese do believe that all of the British enjoy afternoon tea everyday, some British believe that Shogun still exists in Japan.
On the other hand, I think that this row will provide us a good opportunity to be aware how different we are and we can still fill the gap between us.

 Jだけが返信してきた。

Many thanks too for the explanation about the YouTube interview. Fry is witty and sharp ... and sometimes, just a tad too sharp for his own good. Though I do think he has great empathy and would be appalled to think he ridiculed anyone who lived through such a time (he's Jewish and abhors the Holocaust, so knows about these terrible blights on humanity). Still. It's his show and he could have edited this out. We will never know why it was included.
No one could understand your point better than me.

Why?

My papa was a prisoner of war on the island of Hainan in the South China Sea for over 3 years.
Lost to the world - not even an official camp. Pretty grim in all respects. The few who survived those years, were, ironically, rescued by the Americans who flew over the island after the bombs were dropped, looking for survivors.

Little did those few men know that their fate was sealed, not by their medical conditions from
years of torture, starvation & abuse but because of the fallout from the bombs not far away in Japan.

My papa died of radiation poisoning - a long and terrible death it is too - and, 11 years after the war (side effects unknown then) passed this DNA onto me, his beloved daughter, when I was born, so that years later I developed my Lightbulb (as I call it) as a direct result of this.

So, my dear, you see how I understand and appreciate your poignant point only too well.

I'm so glad you spoke up.

love
J

 メイルと電話だけとはいえ、10年以上も知っているつもりでいたJのことを何も知らなかった自分のおろかさ、そして過去を一切語ることなしに友人として僕を受け入れているJにたった数行の返事を送るのに数日が必要だった。

When I wrote my last note to you I wondered how you would respond. I know how sensitive you are but felt it was timely to let you know a little more about your old friend and her background.

Isn't it fascinating how long we can know someone and still there are parts of their lives we know nothing about?

My papa was the bravest person I knew and know now for that matter. Despite his treatment he returned to Australia (5 stone - he was 12 stone when he enlisted; shrank 3" to 6 foot - a skeleton) he threw himself into making a new life. His health was broken & symptoms not understood then so no help, medically.

He not only built a new life on our property (from scratch, too) but threw himself into community work. He and a few other men at that time created the infrastructure that sustains us now in this lovely life we lead. The political infrastructure, the hospitals and medical infrastructure, etc etc.
All this done on an honorary basis, while working like the clappers on building up the property.

His papa had died while he was listed as 'missing in action' (no one knew where he was for over 3 years as the PoW camp was not an official one, so not listed anywhere) - of a broken heart - and his family was shattered. So he returned to find his father had died (and he knew why) and no money as the family income had gone, too.

Golly gum drops.

What a fella.

Perhaps best of all (and there was plenty to admire, let me tell you) was his attitude to his jailers.
He always - always - said 'forgive' & then he did it. This at a time, darling boy, when the feeling in Oz towards the Japanese was pretty grim (you understand why).

He was one of the very few (perhaps only one) who advocated this. He also always said - 'we must trade together' - and we did, of course. He encouraged this and because of his service, this was hugely respected by all and certainly encouraged the powers that be to trade and open links between our two countries.

There is much I could tell you about how this extraordinary link with the radiation (his killed him, mine has saved me) has helped me with my own spiritual growth. Hugely.

And it is his attitude of forgiveness that has transformed my life these past years when everything changed for me when my mother died. Such deep things between us, and now, my forgiveness has healed both our hearts.

I always felt, when Y brought you into my life, that you came along so I could continue this special link. Because of my papa's example and the fact I decided to follow it, I live with an open heart.
And how deeply it has pleased me, all these years, to have you in my life, so I can continue a special link with a country that means so much to me and my family.

You see, darling, what a big life we are all in? We never know how what we do, say, will influence others. Your high aesthetic, love of culture and beauty, so like my own.

As the Buddhists say - 'no accidents in this world'

What unites us is so much greater than what divides us.
This I know, for sure.

You are a blessing and treasure in my life.

Something I'm having on my gravestone that I think sums up how we're both feeling right now.

It is only through the heart that one can see rightly.
What is essential is invisible to the eye.


(The Little Prince, St. - Exupery)

with my love,

Koji-san's friend
J

 許すことがすべてを解決することではないと判っているし、Jもすべてを許せるかどうかは判らない。でも、許すこと、そして許しを受け入れられることで前に進めるのなら、そこに至るまでどれほど心が引き裂かれようとも、無駄なことではないはず。

 「友人関係をひけらかしたいだけでは」とか、「会ったことのない人の話では信憑性にかける」等々あるだろうし、信じろと強制するつもりなど毛頭ない。ただ、漫画家のこうの史代さんの好きな言葉、「私はいつも真の栄誉をかくし持つ人間を書きたいと思っている(ジッド)」に倣い、Jという友人のことを書き記しておきたかった。

 コメント機能を閉じておこうと思ったが、それではJに応えていないことと同じなので、あけておきます。でも、返事できるかどうかの自信は全くない。また、「管理者にだけ表示を許可する」というコメントは、今回に限り戴いても読まずに削除します。

All of us are unique. Each of us forms our society.

マーガレット”メリル・ストリープ”サッチャー

2011.02.09

(ガーディアンより拝借)

Meryl Streep playing Margaret Thatcher – what's not to like?

http://www.guardian.co.uk/politics/2011/feb/08/meryl-streep-margaret-thatcher?intcmp=239

 メイキャップの技術もあるのだろうけど、役者ってすごい。戦争犯罪人のブレアの映画を作るのだけはやめて欲しい。

 閑話休題。今日になって「アンナ・ニコルのチケットをどうにか手に入れて!」と日本の友人から連絡が来た。先週末まではまだちらほら残っていたので余裕だと思っていたら、全6回のパフォーマンスを通して残っているのは、ほんの僅か、しかも舞台が見えないボックス席ばかり。やっぱり、あのセクシィな写真が購買意欲を掻き立てているのだろうか。

スノードロップス便り

2011.02.06
ロンドン南部、サリィに住む友人からスノードロップスの写真が送られてきた。

110206 Snowdrops 1

110206 Snowdrops 2

 昨年より開花が遅れたのは、12月の寒さのためかな。スノードロップスは、自然の中で咲いている姿がとても美しい花のひとつだと思う。春遠からじ。

マルティカルチャラリズムの終焉?、それとも本当の始まり?

2011.02.06
イギリス国内では、ほかにもたくさん政治、経済、文化、そして社会全体を揺さぶる話題が起きているけ度、時間の都合でこれだけは書きなぐっておきたいのは、マルティカルチャラリズムについ手のキャメロン首相の演説。

State multiculturalism has failed, says David Cameron
http://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-12371994

 これが大きなことになるであろうことは誰の目にも明らかだったろうけど、さらに輪をかけたのが、同じ日に、ロンドン北部にあるルートンでイングリッシュ・ディフェンス・リーグによる、彼らにとって最大級のデモンストレイションが行われたこと。

David Cameron tells Muslim Britain: stop tolerating extremists
http://www.guardian.co.uk/politics/2011/feb/05/david-cameron-muslim-extremism

David Cameron sparks fury from critics who say attack on multiculturalism has boosted English Defence League
http://www.guardian.co.uk/politics/2011/feb/05/david-cameron-speech-criticised-edl?intcmp=239

David Cameron's attack on multiculturalism divides the coalition
http://www.guardian.co.uk/politics/2011/feb/05/david-cameron-attack-multiculturalism-coalition

http://homepage.mac.com/f_matsuo/blog/globalstringer.html

 いつものことながら、ソースの偏りは否めない。でも、今回、初めて、ほんの些細な点だけど、キャメロン首相に同調する自分がいる。

 「いま暮らしている非母国である国の文化、歴史、社会構造、コミュニティの価値を否定するならどうしてこの国にいるのか?」。

 ウェブでは探せていないけど、今日のオブザーヴァ本紙に掲載さているイスラム系シンクタンクの代表者の言葉が印象に残る。

Britain is by far the best European country to live in for Muslims and others (by Maajid Nawaz).

In most countries where multiculturalism has been promoted by government - Canada and Australia, for example - it has been about reaffirming and remaking a national identity. That this is less true in Britain is about the difficulties of saying what our nationality is. All surveys show that ethnic minorities, including Muslims, are more likely to say they feel "British" than white people and that white people are more likely to think that nationalism is dangerous and out of date (by Tariq Modood).


 僕が個人的には望むのは、移民がもとからの社会規範から外れることをしたら、そのことに対してはっきりと、「NO」が言える社会を目指して欲しい。何でもかんでも、「お前は人種差別主義者だ」、と個人の意見を封じこめるような社会であって欲しくない。

 キャメロンが意識的になのか、それとも全く理解していないのかはわからない。でも、キャメロンのこの発言はイギリス人にとっても大きな課題になるはず。それは、「移民をきちんと自分たちのコミュニティに受け入れられるのか?」、ということ。自分たちは「イギリス人だから」という意識をコントロールできなければ、この国にマルティカルチャラリズムが根付くことは、無い、と思う。

女子高校から垣間見る、イギリスのソーシャル・モビリティ

2011.02.06
スコットランド人の友人夫婦の上のお嬢さん(以下、H)が通う女子高校(便宜上)で、毎年恒例の生徒主催による「ジャズ・コンサート」があって、Hがその中で一曲ソロを歌うので見に来て欲しいと誘いを受けたので行ってきました。実際は、ジャズ・コンサートではなくて、生徒たちが父兄による玄人はだしの生演奏で流行の歌を歌うというもので、エンタメとしては何の意味もありませんでしたが、階級間格差、人種間格差が広がるいっぽうのイギリス社会を考えてみる面白い夜でもありました。

 まずは、コンサートのことを少し。Hと初めて会ったのは、約9年前(http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-100.html)。以来、友人夫婦が仕事で遅くなるときは、Hと彼女の妹の子守をしたこともありました。そんなHが、肩むきだし、ひざ上15センチ以上のミニのイヴニングを着て、カーリー・サイモンの「うつろな愛」を堂々と、しかも結構情感を込めて歌い上げている姿には、子供が大きくなる過程を見るのって、こういうことなのかとちょっと感慨にふけりました。
 Hが通う女子高校は、著名な開業医の多くがオフィスを持ちたいハ-レィ・ストリートにあります。歴史と由緒はあるのだろうけど勉強のレヴェルは普通なんだろうと思っていたら、友人(以下、M)によると、昨年はオックスブリッジに10人ほど合格したそうです。
 そのような実績があろうとも、この高校に通うのは、いや通えるのは両親の収入が高水準である子供だけ。実際、学費がどれくらいなのかはわかりませんが、私立高校ですから普通の共働き一般家庭では簡単に払えるものではないと思います。コンサートが始まる前、また休憩中、廊下や会場内で家族と一緒にいる学生のほとんどが片手にスマートフォンを握り締めている姿は、彼らにとっては普通なのかもしれないですが、僕には別の次元の光景のようでした。
 Hの父親は、規模は大きくないながらもシティにある国際弁護士事務所で働く現役。しかも、自主制作CDを出すほどの技術を持つヴァイオリニスト。そんなプロ級の父親たちの生演奏で、まるでプロのように歌う彼女たち。コンサート終了後に彼はこういいました:「そんな、カラオケに併せて歌うなんてどこでもできることじゃないか。せっかく僕たちが演奏できるんだから、子供たちには、生演奏で歌うことがどんなことだか経験して欲しいんだ」。公立学校で同じようなコンサートが企画されたとして、学生たちが生演奏に合わせて歌える機会はどれくらいあるのだろうか、と。

 時を同じくして、友人からソーシャル・モビリティに関する面白い記事を教えてもらいました。

Social mobility: Less privileged face fight for top jobs
http://www.bbc.co.uk/news/uk-12339401

When you look at the UK's top jobs, the statistics are grim. Only 7% of children are privately educated but more than half the top doctors went to private school. Seven in 10 judges and six in 10 barristers went to independent schools.
今のイギリスのトップランクの職業を見ると、わずかに7%の子供たちしか私立高校の教育を受けていないにもかかわらず、半分以上の高ランクの医師は私立高校出身。また、10人中7人の裁判官がインディペンデント(私立高校)にいっている。

Aristotle on modern ethical dilemmas

http://www.bbc.co.uk/news/magazine-12279627

Does a narrow social elite run the country?
http://www.bbc.co.uk/news/magazine-12282505

Cameron, Clegg and Osborne all went to private schools with fees now higher than the average annual wage. Half the cabinet went to fee-paying schools - versus only 7% of the country - as did a third of all MPs.
デイヴィッド・キャメロン(首相)、ニック・クレッグ(副首相)、ジョージ・オズボーン(財相)の三人とも質で教育を受けている。学費は、平均収入を上回る。

 コンサートが終わってからの帰り道、母親としての喜びに浸っているMに質問しました。

 「確か、君のお父さんは現役の配管工だよね。コンサートを見ていたときに、今のイギリス社会におけるソーシャル・モビリティのことを考えていたんだけど、なんか意見ある?」。

 「何を尋ねられているのかよく判っているわよ。私の両親世代、そして私のエモーショナル・バックグラウンドは、ワーキング・クラス。幸運にも私は大学教育を受けることができて、仕事がある。そして、社会状況もよく判っている。私がビジネスに戻ったのは、I am determined to provide my girls the best things as much as I can」。

 先日、ブログに上げたイギリス社会における地位ランク。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1309.html

 友人夫婦は、社会経済区分で言えば、個人で間違いなくカテゴリィ1。でも、彼らの根っこはワーキング・クラス。彼らの子供たちは、自分たちはどの階級だと思うのか?最近思うのは、イギリスの階級社会って、結局誰のためにあるのか?なくなる、なくなるといわれても決して無くならないのは、誰かが望んでいるからなのか。

 ソーシャル・モビリティを多文化的観点から考察する経験がありました。昨秋、仕事関連で何度かバービカンに行った折、そのつど、University of East Londonの卒業式にかちあいました。卒業生の中に、広義の意味での白人を見ることはありませんでした。
 1月24日に「デスノート」の続きを読もうと思ってバービカンの図書館に行ったとき、ホールではKing`s College(ロンドン大学)の卒業式が催されていました。イギリス人だけとは限りませんが、学生の9割以上はいわゆる「白人」。極東系、中東系、アフリカ系の学生は一瞬にしてかぞえらるほどの少数。

 ロンドン、そしてイギリスは、今、大いに揺れているように思います。

アルフレード・カゼッラ@東京藝術大学

2011.02.03
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当然というか、まだ直接お目にかかったことはないが、ブログや友人を通じて知り合うことができた渡邉麻子さんの博士リサイタルが、2月14日に上野の東京藝術大学で催される。演目はすべてアルフレード・カゼッラ。詳細はこちらに。

http://cantalupo.exblog.jp/15333863/


 渡邉さんと巡り会うことがなかったら、カゼッラという作曲家が活躍していたなんてことすら知らないままだったかもしれない。
 僕は残念ながら聴きに行くことはできないけど、東京、および近郊で暮らす皆さんには、熱意のあるピアニストと巡り会えなければ聞くこともなかったであろう作曲家の音楽を聴けるだけでなく、日ごろ入ることなどめったにないであろうと思われる東京藝術大学の中を見られる機会にもなるのではないかと。

日経世界の話題 01/Feb/11

2011.02.01
*著作権は日本経済新聞社に帰属します。

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