LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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2014年05月の記事一覧

薔薇、満開

2014.05.31
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天気がコロコロ変わる午前中。カメラマンの腕が酷いのはいつものことだが、厚い雲の下と、青空の下の薔薇の違いが面白い。

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 これだけ早い満開だと、7月下旬頃には2番咲きが始まるかな。

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トルコ滞在記1:ウズムル、フェティエで見聞するトルコ

2014.05.28
欧州の混乱が政治的な危機になるかどうか。

 トルコ滞在後、「再びトルコを訪れたいか?」と問われれば、答えはNoです。決してネガティヴな意味ではないです。単に、僕の中では劇的にクリックする魅力が少なかった。そんな気分が感じられる滞在記になると思います。

 元々イスラム諸国に積極的に行くつもりはありませんでした。しかし、たまに旅行を共にする友人達から、とても良い雰囲気のホリディ・ハウスを見つけたからと勧められました。確かに、ウズムルという山の麓の村にある家はとても素晴らしく、この家に泊まるだけなら戻りたい、それほど居心地のいい家でした。

 残念ながら、そのホリディ・ハウスを管理するイギリス人女性、テレサを取り巻く環境に大きな変化があり、実質僕たちが最後の宿泊客に。家が取り壊される訳ではないです。しかし、1996年からフェティエ、ウズムルに定住しているテレサでさえ今後の生活のために大きな変化を強いられる、トルコで暮らすことの不透明さを彼女から聞きました。

 フェティエはテレサが定住し始めた頃と比べて、格段に大きくなっているそうです。観光地としては、以前はドイツ人やオランダ人が圧倒的に多かったそうですが、現在のマジョリティはイギリス人。例えば、滞在したウズムルの現在の人口は2,500人。そのうち、イギリス人居住者は500人だそうです。

 おそらく、イスタンブールに行けば、トルコという国の勢いを感じることができたのではないかと想像します。しかしながら、フェティエでは、現政権が進める社会のイスラム化が鮮烈に感じられました。テレサや他の人から聞いたトルコの近代史からは、例えば19世紀頃のイスラム主義と現在のイスラム強化政策に何らかの共通点があるのだろうか、と。

 他方、僕が見聞したことは、ヨーロッパ社会の基準から。トルコにとっては余計なお世話なのかもしれないです。例えば、ある日、テレサが車でフェティエの港を一望できる高台に車で案内しくれました。眺望は本当に素晴らしいものでした。しかし、視線を作のしたに向けるとそこにはゴミが散乱したまま。眺望に高揚した気分も一気に萎れます。

 テレサ曰く、彼女のようにフェティエの観光業界に携わるイギリス人たちは観光客を増やしたいのであれば環境の整備に真剣に取り組んだ方がいいと行政側に何度も申し入れているそうです。しかし、行政側は肩を竦めるばかり。それが彼らの選択であれば、部外者が何を言っても変わることは無いでしょう。

 このような状況で、フェティエ、そしてウズムルでもコミュニティの分断が進んでいるように感じました。フェティエでは、オール・インクルーシヴの高級ホテルが増え、滞在する観光客の多くは、観光客向けのマーケットや地元で暮らす人が来れないような海岸で休暇を楽しむ傾向になっているそうです。

 ウズムルで顕著なのは、真新しい多くのヴィラ。村の中心地にはそのようヴィラは無いのですが、村の範囲が広がっているのは、増え続けるヴィラのため。そしてそのヴィラで暮らすのは、イギリス人や、普段はイスタンブールやアンカラで生活している裕福なトルコ人。村の中心の通りにある雑貨店や食品店で彼らの姿を見ることはありませんでした。

 これからは、個人的に感じたこと、体験したことを。まず、鉄道が少ない。地理的なこと、また、日本同様地震が多い国なので鉄道が普及していないとのこと。かわりに、フェティエ周辺やトルコ国内の移動の主要な手段は、長距離バス。この状況は、世界に多く存在する鉄道で広大な国を旅をしたい人にはアピールしないだろうなと。日本も原発輸出でなくて、鉄道技術を輸出すればいいのにと思います。

 エドガルン首相が怒ってトゥイッターとYouTubeを遮断したことは日本でも報道されました。その後、元に戻されたとのことでしたが、YTは滞在中、一度も再生できませんでした。
 
 ご存知の方がいるかどうかは判りませんが、トルコの評判に影をさしていることの一つは、携帯電話の取り扱い。ある知人から聞いた事実。トルコ人が海外へ出向き、運悪く携帯電話を海外の滞在先に忘れたとする。その場合、その忘れた携帯電話をトルコ国内に送り返すのは、事実上不可能。なぜなら、どのような状況であれ、トルコ国内の受け取り側が、トルコ政府が発効する「携帯電話の輸入許可書」を保持していなければならないから。

 また、僕のように海外からトルコに入国し、観光でもその滞在が2週間を超える場合には、海外の携帯電話の番号を、自分のパスポート番号とともに登録しなければならないそうです。さもないと、入国2週間後には、遮断されるとテレサから聞きました。

 食事。野菜、特にトマトはとてもおいしかったですし、前菜にあたる盛り合わせも、とりわけヨーグルトにニンニクを混ぜたものは美味しかったです。しかし、トルコ料理が世界3大美食って、誰が言い出したんですか?

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 仮にフェティエに行く方がいるとして。海沿いのプロムナードは、内陸側から観て右側の方が格段に雰囲気がいいです。小型船舶の構築に興味がある方は、フェティエの、内陸側から観て左側の道を半島に向けて進むと、広大なシップ・ヤードがあります。クラフトマンシップが素晴らしいです。

 フェティでは火曜日、金曜日、土曜日にマーケットがあります。それぞれ、場所は違います。一番大きいのは火曜日のですが、観光客向けになりつつあり、ぼられます。土曜日の方がローカル向けでのんびり食材等を選ぶことができるでしょう。また、スーパーマーケットが楽しい。食材が全く違う。

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(土曜日のマーケット)

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 ダラマン空港でトロリィを使う場合、係員に3トルコ・リラを払わなければなりません。到着早々に硬貨を持っている訳もなくですが、イギリス、及びユーロ圏からの場合、1ポンド硬貨、1ユーロ硬貨は受け付けてくれます。

 ダラマン往復は、久しぶりのEasyJet。予想を遥かに超えるとても快適な旅でしたが、スタンステッドは遠かった。もちろん、引っかかったのはイギリスに戻るとき。ダラマン空港で搭乗券とパスポートを提示し、更に言われたのは、「イギリスへの入国ヴィザはどこですか?ヴィザが無いと搭乗できませんよ」。これは予想していました。
 
 スタンステッドに戻る機内でイギリスの入国カードが必要だったのは僕だけ。もしかしてと予想していたように、外国人向けのパスポート・コントロールはガラガラ。係員の女性も微笑みを浮かべながらとても親切で、こんなに楽に入国できるなんてと思った刹那、「あら、あなたイギリス国籍を申請出来るのではないかしら?」と。

 いけない、この誘導質問に引っかかってしまっては、いけない!、とナノ・セカンドの判断で、「I don’t know」、とにっこり微笑みを返して通過。イギリスに戻る度に、この神経戦。慣れたからいいんですけどね。

イギリス国内で人種差別増加の傾向が顕著に

2014.05.28
ガーディアンがウェブのデザインを変えた。観辛い!

Racism on the rise in Britain
http://www.theguardian.com/uk-news/2014/may/27/-sp-racism-on-rise-in-britain

The proportion of Britons who admit to being racially prejudiced has risen since the start of the millennium, raising concerns that growing hostility to immigrants and widespread Islamophobia are setting community relations back 20 years.

人種差別的な思考があることを認めるイギリス人の数が増えている。背景には、移民への態度の硬化や、社会に広がるイスラムへの恐怖感が考えられ、20年前の水準に戻りつつある。

The findings come as political leaders struggle to deal with the rise of the UK Independence party, which campaigned on an anti-immigrant, anti-EU platform and has sent shockwaves through the political establishment and put pressure on mainstream parties to toughen their stances on immigration.

In an echo of the voting patterns of Ukip supporters in last week’s European elections, the figures paint a pattern of a nation geographically divided – with London reporting the lowest levels of racial prejudice. Older men in economically deprived areas are most likely to admit to racial prejudice.


この結果は、先週の欧州議会戦での政党の得票と呼応する。労働党が優位だったロンドンでは人種差別傾向は低い。逆に、経済的に恵まれない、先週の投票でUKIPを支持した男性が多い地域では、人種差別が増加している。

The Olympic effect
A 10-year trend of rising levels of self-reported racism in the British Social Attitudes survey was punctured dramatically in 2012 when the annual survey was conducted at the height of the Olympic Games. In east London, Mo Farah and Jessica Ennis-Hill drew inspiration from a fiercely patriotic crowd as they seized Olympic gold. There was talk of a Britain at ease with its diversity, all showcased by an event that was won – against fierce competition – by proudly highlighting that diversity. Something appeared to have happened to the public mood. In 2011, 34% declared themselves a little prejudiced and 4% very prejudiced. By the 2012 polling, around the time of the Games themselves, that combined figure had fallen to 24%. But it is not clear what the lasting affect will be. In 2013, the figure climbs back up to 30%.


 2012年のロンドン・オリンピック、バラリンピックのときは移民系の選手の活躍により、人種差別の傾向は減少した。しかし、2013年には増加傾向に転じた。

 イギリスだけでなく、欧州で暮らす、その地域で生まれ育った多くの人は、自分が望んだ訳ではない多文化、多人種社会への急激な変化に疲れ、そして憤りを感じているのではないかと考える。先週滞在したトルコでは、外国人が専門職(短期ではなく、長期で働くという環境で)に就けなくなり、外国人居住者への居住権獲得への規制が厳しくなっているそうだ。

 他国が自分たちへ不公平な態度を取っているのに、どうして我々が公平でいなければならないんだ。そんな不満が大きくなっているのかもしれない。一気に欧州圏が崩壊するとは思えないが、既成政党が舵取りを見誤れば、混乱は悪化するかもしれない。

ウィリアム・モリスと彼の影響@ナショナル・ポートレイト・ギャラリィ

2014.05.28
今朝、ナショナル・ポートレイト・ギャラリィで、10月から始まるウィリアム・モリスに関する企画展の説明会があった。手抜きだけど、プレス・リリースをそのまま。

FIRST EXHIBITION ON WILLIAM MORRIS AND 100 YEARS OF BRITISH LIFE, POLITICS AND DESIGN TO OPEN AT NATIONAL PORTRAIT GALLERY

Anarchy & Beauty: William Morris and His Legacy, 1860-1960 (16 October 2014 - 11 January 2015), curated by Fiona MacCarthy, will focus on Morris’s far-reaching politics, thought and design. With portraits, furniture, books, banners, textiles and jewellery, this exhibition will include many extraordinary loans that will be brought together in London for the first time.

Starting with late Victorian and Edwardian Britain, the exhibition and accompanying book will explore the ‘art for the people’ movement initiated by William Morris and the artists of the Pre-Raphaelite Brotherhood. It then displays the work of Arts and Crafts practitioners inspired by Morris and ‘simple life’ philosophers such as Edward Carpenter and Eric Gill, before showing how Morris’s radical ideals developed through to the Garden City movement and from the Festival of Britain onwards to young post-war designers such as Terence Conran who took up Morris’s original campaign for making good design available to everyone.

Key exhibits include William Morris’s own handwritten Socialist Diary from the British Library, his gold-tooled handbound copy of Karl Marx’s Le Capital, lent from the Wormsley Library and Burne-Jones’s spectacular handpainted Prioresses Tale wardrobe coming from the Ashmolean in Oxford.

C R Ashbee’s Peacock brooch from the V&A will be joined by Eric Gill’s erotic garden roller, Adam and Eve, from Leeds City Art Gallery and Edward Carpenter’s sandals from Sheffield Archive – the sandals that began the sandal-wearing craze amongst the English left-wing intelligentsia.

Curator Fiona MacCarthy says: ‘Now in the 21st century our art and design culture is widespread. But its global sophistication brings new anxieties. We find ourselves returning to many of Morris’s preoccupations with craft skills and the environment, with local sourcing, with vernacular traditions, with art as a vital force within society, binding together people of varying backgrounds and nationalities. This exhibition, as I see it, will not only explore what William Morris’s vision was but will suggest ways in which his radical thinking still affects the way we live our lives’.

Starting with the sometimes violent state of flux of late Victorian and Edwardian Britain as a group of brilliantly radical artists, craftsmen, architects, town planners, sexual and social reformers set out to remake their world, the exhibition introduces us to Morris, a craftsman and designer of extraordinary talent who MacCarthy believes still needs to be recognised as the truly revolutionary figure that he was.

The exhibition will show how the ‘art for the people’ movement had its roots in the Pre-Raphaelite Brotherhood’s challenge to accepted attitudes to art and also in John Ruskin’s politically radical perception that every human being has inherent creative talent and that handwork was not inferior to brainwork.

On display will be work by the artists and craftsmen of Morris’s inner circle: his lifelong collaborator Edward Burne-Jones; the potter William De Morgan; the radical architect Philip Webb; the furniture makers Ernest Gimson and the Barnsley brothers. A number of important female artists and craftswomen will feature in the exhibition since this was a circle in which women were accepted as co-practitioners with men.

Arts and Crafts idealists who set up their own working communities, often in defiance of sexual norms, will be included, such as the openly homosexual Edward Carpenter at Millthorpe; C R Ashbee and his Guild of Handicraft in Chipping Campden and the controversial Catholic artist-craftsman Eric Gill in Ditchling.

Anarchy & Beauty: William Morris and His Legacy, 1860-1960 highlights the element of anarchy within the ‘art for the people’ movement which demanded a total overturning of accepted values. Showing how Morris was associated with the Russian anarchists Prince Peter Kropotkin and Sergey Stepniak, visitors will be able to see a strong link between ‘art for the people’, women's education and the suffrage movement - one of Morris’s closest female associates was Eleanor Marx.

The exhibition extends beyond Morris’s own death in 1896 to show how his radical ideals developed through the Edwardian decade, highlighting Patrick Geddes, Raymond Unwin and the Garden City movement and the way in which ‘good design’ became available to a wider market through such pioneering home furnishing shops as Ambrose Heal’s.

It explores the ruralist revival of the 1920s and 1930s when leading craft practitioners – the potters Bernard Leach and Michael Cardew, the weaver Ethel Mairet, the hand-blocked textile printers Phyllis Barron and Dorothy Larcher – evolved their own alternative ways of life and work in an increasingly materialistic age.

Morris’s visions of ‘art for the people’ were realised in the early post war period with the Festival of Britain and the government supported Council of Industrial Design. Anarchy & Beauty: William Morris and His Legacy, 1860-1960 will show how the young designers at this time channelled Morris’s idealism into a concern to bring high standards of design within reach of everyone.


展示予定作品の一部
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(Prioresses Tale wardrobe by Burne-Jones)

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(garden roller, Adam and Eve by Eric Gill)

 モリスのことは、実は、よく知らない。今朝のレクチャーで驚いたことの一つは、彼がレフティであったということ。キュレイターのフィオナさんの話は系統だっていてとても興味深かった。展示品の多くが貴重なもので、海外への巡回展示は無いそうなので、モリスの業績をひとまとめに見たい方はロンドンへ。

ロードス島観光

2014.05.27
5月下旬というのに、半袖では寒いほど。気候変動の課題に世界が早く取り組まなければと思う最近。

 5月17日から、トルコ南部の都市、Fethiyeから車で20分ほどの山間部にあるUzumluという村(地方行政上では既に町らしいですが)に滞在してきました。アクティヴに観光するつもりではなかったのですが、予想を下回るアクティヴィティの数だったので、フェティエから90分の船の旅で行けるギリシャの島、ロードス島で半日観光をしてきました。5時間という短い滞在だったので役立つ情報になるかどうかは判りませんが、今回のトルコ滞在の中で最も気楽に楽しめた観光でした。

 トルコに行く直前になって購入した地図で、ロードス島が近いことを知ったのですが、到着してから考えればいいかと何も情報は集めませんでした。で、上記の理由で行こうと思ってから集めた情報で、フェティエからは毎日、往復の船があることが判りました。今回の滞在でお世話になったイギリス人女性のTの知り合いのトルコ人男性(ホステル経営)に切符を手配してもらったとき、「切符の手配にはパスポートが必要だから。それと、ギリシャからフェティエに戻る時に10ユーロを払う必要があるからユーロを準備しておくように」と。

 なんだか面倒だなとは感じました。当日の朝、切符を受け取る時に名前を確認された時にやっと、「そうか、国境を越えるのだから名前の確認は必要なのか」と思い至りました。トルコ到着地のダラマン空港で「日本人のパスポートを見るのは初めて」という係員にあたってしまい、入国ヴィザが必要ないにもかかわらず、10分ほどパスポート・コントロールで待たされたことが気になってい増した。しかしフェティエの港のパスポート・コントロールでは、係員の男性が僕のパスポートを見るなり、「こんにちは」とフレンドリーに。「日本人多いの?」と尋ねると、「多いよ」。前日に調べた情報によると、バックパッカーの多くが、フェティエ、もしくはマルマリスからロードス島に渡り、サントリーニ島へ行くというのが人気のようです。

 船の旅は可もなく不可もなく。予定通りにロードス島に到着。ギリシャ入国のパスポート・コントロールも至って親切で、男性係員に「Enjoy!」と送り出されたまで良かったのですが引っかかったのが、港にある観光案内所。そこで城壁に囲まれたOld Townの地図をもらうつもりだったのですが、先に入港していたドイツ船籍の巨大クルーズ船から下船したとおぼしきアメリカ人観光客が延々と質問を繰り返して全然前に進めないので、さして広くない街、地図なしで城壁の中へ。

http://www.rhodesguide.com/rhodes/rhodes_greece_about.php

 インターネットでロードス島の情報をと思ったのですが、日本語による情報が予想以上に少ないことに、ギリシャは観光立国だけど、この島までくるのは大変なんだろうなと。情報が少ない中で見つけたのが、日本人女性が嫁いでいるというレストラン、ママ・ソフィア

http://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g635613-d1095693-Reviews-Mama_Sofia_s-Rhodes_Town_Rhodes_Dodecanese.html

http://www.mamasofia.gr/

 日本から遠いこの島で暮らし、働いている日本人を訪ねなくてどうすると勝手に盛り上がり、観光の前にまずここで腹ごしらえ。地図が無くてちょっと迷いましたが、街の中心(かな)にある時計塔の側という情報の通りの場所にママ・ソフィアはありました。

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 テイブルについて最初に応対してくれた男性が、「(おそらく)スタヴォラス」と自己紹介してきました。ギリシャの名前は難しくて発音できないというと「スティーヴンでいいよ」と。で、「日本人女性が働いているとのことだけど、君の奥さんなのか?」と尋ねると、待っていろと手振りで示し、彼に名前を呼ばれてでてこられたのがトモコさん。スティーヴンはおじさんとのこと。

 こういう場所で日本語のメニューがあるのは本当に助かります。英語で書かれていては、どのような食材なのかが完全に判らなかったかも。まずはトモコさんに図々しく街の地図を頂いてから、メニュウを開きました。生の貝もおいしいですよと勧められたのですが、短時間の滞在で何かあってはと思い、無難にタコのグリルと、小エビとフェタ・チーズのトマトソース。これが本当に美味かった。初めてのギリシャ旅行の時に感じた料理の単調さを覆すほど。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1271.html

 ランチで忙しくなりつつあるときでしたが、トモコさんとご主人のソティリスさんは何度かテイブルにきてくれて、素晴らしいホスピタリティ。僕としてもいろいろなことを知りたかったので質問を。日本語による情報が少ないことは二人も判っているようですが、やはり日本からだとロードスは遠い。しかし欧州圏内からだと、例えばアテネからは飛行機で1時間弱のフライトで到着するそうなので、長時間の移動ではないようです。僕が見つけた情報とおり、トルコ側からロードス島を訪れるバックパッカーは多いそうですが、サントリーニ島など他の島へ行く人がほとんどでロードスに長く滞在する人は多くはないそうです。

 僕が訪れた日は天気が素晴らしく、紺碧の海で泳げるだろうと思っていました。が、トモコさんによると、ロードスで泳ぐのであれば、6月中旬以降が良いとのこと。なぜなら、それまでは水温が低くて、泳げるだろうけど冷えてしまうそうです。

 レストランの前を行き交う観光客の話し声を聞いていると多いのはイングリッシュ・スピーカー。二人によると、最近増えているのはロシアからの観光客だそうです。また、かつてフェティエの大半の観光客で、今では見られなくなったドイツ人もたくさんきていました。

 選んだ料理が本当に美味しく、トモコさんに「トルコで魚介料理の選択が少なくて」というと、「魚介料理を食べにロードスに来るトルコの人は多いですよ」と。居心地が良くて可能ならのんびり他の料理も試したかったのですが、僕自身、ロードスを再び訪れることが近い将来あるかどうかは判らないので、名残惜しくも観光へ。まずは、レストランの前にある時計塔へ。

 高所恐怖症の人には向きません。頂上に着くまでの階段が急な上に狭いです。しかし、眺めは最高。眺望以外にさしてみるものは無いのでもと来た階段を下り、そうだ今のうちに家族に土産をと思い、ママ・ソフィアに併設されているお土産ショップに。

 そこにソティリスさんがいたので、今回のトルコ滞在で特に興味を惹かれたトルコとギリシャの間の近代史について少しの間でしたが話しました。僕と同世代で受験勉強で世界史を選択した人には共通すると想像しますが、トルコの歴史と言われて思い出せるのはオスマン・トルコの時代があったということだけ。ウズムルに着いた翌日にある人から聞いたのは、1923年にギリシャとトルコの間で人口交換(というか、移動ですね)があったという事実。

Population exchange between Greece and Turkey
http://en.wikipedia.org/wiki/Population_exchange_between_Greece_and_Turkey

 英語で知った情報なので日本では話せないから英語でソティリスさんとこのことについて。彼曰く、このような歴史はその国に住んでいないと判らないだろうとの意見には、本当にその通り。この歴史の事実を話してきた日本人は少ないし、You have had a good opportunity to know this fact!

 トモコさんから頂いた地図を頼りに、二つの博物館を見学し(Archaeological Museum of Rhodesでは多くのモザイク画が面白く、また庭園がまるで「ラピュタ」のよう)てから、みんなが観に行く鹿の立像を。これは、僕にはつまらなかったです。コペンハーゲンの人魚像と同じほどの期待で観に行った方がいいかなと。

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(Archaeological Museum of Rhodesの中庭)

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 Old Townの奥をちょっと歩いてから再びママ・ソフィアに行こうと思ったのですが、迷路のような細い道をいい加減にさまよっている間に時間が無くなり仕方なく港へ。入国したとき同様とてもフレンドリィなパスポート・コントロールに、船でたった90分の距離でこの違いはなんなんだろうと。ちなみに、10ユーロは請求されませんでした。

 フェティエに戻る船には日本人男性が一人いたのですが、出航前にちょっと話しただけで、乗船してからは疲れているようだったので話さずじまい。定刻通りにフェティエに戻り、半日でパスポートに4つもはんこが増える楽しい観光でした。

 ロードス島に行くことがあれば、是非、ママ・ソフィアに。ちなみに冬季は休業するそうですが、シーズン中は毎日営業しています。今回の写真はこれからのんびりアップするつもりなので、時折、こちらをクリックしてください。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/

カルロス・アコスタ、古典バレエを踊るのは後2シーズンだけ

2014.05.27
イギリスでは、各新聞社が主催するブック・フェスティヴァルが盛ん。そのうちの一つ、デイリィ・テレグラフ系のヘイ・フェスティヴァルでロイヤル・バレエのプリンシパル・ゲスト・アーティストのカルロス・アコスタが、「古典バレエを踊るのは後2シーズン」と語ったそう。

Carlos Acosta: I'm retiring from ballet
http://www.telegraph.co.uk/culture/hay-festival/10855436/Carlos-Acosta-Im-retiring-from-ballet.html
(最近、テレグラフが嫌なのは、今回のようにヘッドラインが無意味にセンセイショナルになることが多いから)

Carlos Acosta has announced that he will retire from classical ballet with a "swan song" production of Carmen.

Acosta, the world-renowned dancer, said he would make his final appearance in classical ballet in two years' time.

In September 2015, he will choreograph and star in an entirely new production of Carmen to Bizet's music for the Royal Ballet. At the end of the 2015/16 season he plans to retire from classical ballet – though he will continue to perform in more contemporary works.


2015年の9月にカルロス・アコスタはロイヤル・バレエに、新作バレエ「カルメン」を振り付ける。そしてそのシーズンをもって「古典バレエ」からは引退するが、コンテンポラリィ・ダンスは続ける。

He later confirmed he is already working on the choreography for Carmen at the Royal Ballet in the autumn of 2015. He will alternate the male roles of Don Jose and the toreador Escamillo, rivals for the love of Carmen. The production will not be traditional but modern and direct, he said.

In his stage appearance when he was asked for advice for the next generation, who will follow in his footsteps, he told them to work hard and find their passion. "Dream big and work hard," he said.


 既に「カルメン」の振り付けには着手しているらしい。アコスタ自身、ドン・ホセだけを自身が踊るだけでなく、エスカミリョも踊るよう。

 若いダンサーへの助言として、ネットでは削除されている、でも本紙には書かれていたのは、若い世代のダンサー達は、アコスタがバレエ・ダンサーとして活動し始めた頃と比べて、「邪魔」が多いと。例として、スマートフォンやFB等のSNSによってバレエに集中できていないと。更に、お金や名声がすぐにもたらされることを期待しすぎていると。

 ロイヤル・バレエがカルロス・アコスタと契約しなければ、アコスタの踊りを観る機会、更に言えば彼を観たいと思うようになったかどうか。その点を考えると、アンソニィ・ダウエル卿が彼をロイヤル・バレエに入団させたのは素晴らしいことだったと、今、更に思う。幾つかのアコスタの舞台の感想。

ドンQ
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2079.html

リーズの結婚
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1166.html

Rushes: Fragments of a Lost Story(これはもう一度観たい)
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-766.html

女性オペラ歌手の評価基準は、体型?!:イギリス・オペラ批評家が炎上

2014.05.24
ロンドンから逃避中なので、短く。

 ガーディアンのカルチャー・セクションを流し読みして引っかかったのが、以下の記事。

Anger in opera world at 'cruel' criticism of female soprano star's appearance
http://www.theguardian.com/music/2014/may/20/opera-figures-angry-at-description-of-soprano-stars-weight

 今年のグラインドボーン・オペラの幕開け舞台、リヒャルト・シュトラウスの「薔薇の騎士」で、その薔薇の騎士役に抜擢された若いアイルランド人のメゾ・ソプラノ歌手、Tara Erraughtの体型をイギリスの主要新聞の「男性」オペラ・批評家がそろってこき下ろし、彼女の素晴らしい歌唱については全くふれていないということで、女性歌手だけでなくオペラファンからも非難ごうごう。

The opera world has reacted with anger to the disparaging remarks made by several critics about the appearance of the female soprano star of this year's Glyndebourne festival opera, Der Rosenkavalier.

Irish mezzo soprano Tara Erraught, who is the principal soloist in the Bavarian State opera ensemble, made her UK stage debut at the 80th anniversary season of the opera festival on Saturday, playing Octavian in Strauss's comic masquerade.

But praise of Erraught's performance was overshadowed by descriptions of the singer's weight by leading critics, who labelled her variously as "unbelievable, unsightly and unappealing", (The Times) "dumpy" (The Independent) and with an "intractable physique" (The Daily Telegraph).

Andrew Clark in the Financial Times added: "Tara Erraught's Octavian is a chubby bundle of puppy-fat." The Guardian described her as "stocky".


Are opera singers now to be judged on their looks not their voice?
http://www.theguardian.com/music/musicblog/2014/may/19/jennifer-johnston-rosenkavalier-glyndebourne-critics-remarks-row

Opera reviewers: forget the body shaming and focus on the singing
http://www.theguardian.com/commentisfree/2014/may/19/opera-reviewers-body-shaming-focus-singing-tara-erraught-glyndebourne

Old, male opera critics are not the arbiters of all that is beautiful
http://www.theguardian.com/commentisfree/2014/may/24/old-male-opera-critics-not-arbiters-of-beauty

 タイムズのクリティクはお詫びをしたそうだが、テレグラフのルパート・クリスチャンセンは書いたことを曲げないと宣言。もう一つ興味深いリンクを挙げておく。イギリスを代表するメゾ・ソプラノ歌手、アリス・クーツによる批評家へのオープン・レター。

Alice Coote: An open letter to opera critics
http://slippedisc.com/2014/05/alice-coote-an-open-letter-to-opera-critics/

 「薔薇の騎士」は、リヒャルト・シュトラウスのオペラの中では「ナクソス島のアリアドネ」に次いで好きな舞台。最後に観たのはフェリシティ・ロットが元帥夫人を演じたとき。自分で何を書いたか読んでみたら、批評家のことを責められない。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-282.html

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-285.html

[追記:5月25日]
インディペンデント紙の批評家も、体型に関する表現を削除したようだ。

Dame Kiri attacks 'bullying' opera critics
http://www.bbc.com/news/entertainment-arts-27516983

日経:味な地球儀、5月20日掲載

2014.05.20
*著作権は日本経済新聞社に帰属します。

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ガーディアン紙が、「集団的自衛権行使」について日本人の意見を募集

2014.05.15
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個人的には、60年以上もかけて僕たちの祖父母、父母の世代が築いてきた平和の終わりは、かくも簡単なものかと。

 2014年度のピューリッツア賞を授賞したガーディアン紙が、「集団的自衛権行使」について、日本人からの意見を募集している。

What do you think of Shinzo Abe's plans to let Japan's forces fight abroad?
http://www.theguardian.com/world/2014/may/15/what-do-you-think-of-shinzo-abes-plans-to-let-japans-forces-fight-abroad

As tensions with China continue, are Japan's prime minister Shinzo Abe's plans to allow Japanese forces to fight overseas compatible with Japan's pacifist constitution? Share your views via GuardianWitness

Japan's prime minister Shinzo Abe has announced plans to lift the country's ban on fighting in conflicts overseas – a move that many see as incompatible with Japan's pacifist constitution.

Though Abe's government enjoys high approval ratings, the move is likely to be controversial, with polls suggesting the Japanese public broadly support the current interpretation of Article 9 of the constitution, which renounces war and limits Japan's military to a self-defence role.

The constitution, written under US direction at the end of the second world war, says the Japanese people "forever renounce war as a sovereign right of the nation" and that "land, sea and air forces, as well as other war potential, will never be maintained".

This article of the constitution has been nominated for the Nobel Peace Prize, and is credited by many as the backbone to 70 years of peace and prosperity. But some see it as outdated in a time of growing tensions with Japan's neighbours. Sensitive to historical fears, Abe said Japan would never again become "a country that wages war".

We're interested to hear views from our Japanese readers. Is the constitution important to you? Are you concerned by Abe's proposed changes? Is the idea of Japan taking a more active role in its security alliance with the US compatible with the constitution? Contribute your views via GuardianWitness, and we'll collate the most interesting in a readers' panel.


 これまでエンタメ中心にコメントを書き込んできた経験から感じるのは、他者を根拠なく冒涜するような文書は容赦なく削除しているようだが、筋道が通っていれば受け入れている。ということで、日本で暮らす皆さん、書き込んでみてはいかがでしょうか。英語の壁は厚く感じるかもしれないが、映像や写真でも投稿できる。2014年度のピューリッツア賞を受賞した新聞の紙面に自分の意見と名前がでるというのは滅多にあることではないだろう。

Shinzo Abe reveals plans to lift Japan's ban on fighting in conflicts overseas
http://www.theguardian.com/world/2014/may/15/shinzo-abe-plan-lift-japan-ban-fighting-conflicts-overseas

Japan's prime minister, Shinzo Abe, has announced plans to lift the country's ban on fighting in conflicts overseas, a move certain to raise tensions with China and anger voters at home. He called for a review of how Japan interprets its pacifist constitution to allow its military to participate in conflicts beyond its borders for the first time since the end of the second world war.

In an apparent bid to address concerns in China and other parts of Asia where memories of Japan's wartime conduct remain strong, he said Japan would never again become "a country that wages war".


スマフォ・ユーザーだけへの厚遇:充電、無料です

2014.05.14
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(ジョン・ルイス)

しばらく前からジョン・ルイスに設置されている、スマートフォン専用の充電ボックス。30分間、無料。イギリス版ガラケーのままの僕には無用だが、これで客を呼び込める/引き止める、ということで更に販売を促進することにつながるのだろう。

 驕れるスマフォ・ユーザーは久しからず、というのは負け犬の遠吠えにしか過ぎないようだ。

Lynn Chadwick Retrospective

2014.05.14
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(ギャラリィのウェブから拝借)

先週来、ギャラリィの前を通り過ぎる度に気になっていた展示。普段、彫刻系にはあまり響かないのだが、何かが気になり観てきた。

http://www.blainsouthern.com/exhibitions/2014/retrospectives-london

 奥の部屋の「ピラミッド」群を観たときは、アニッシュ・カプールの亜流かと思ったのだが、全く知らなかったリン・チャドウィックの方が先だった。自分の中で響く彫刻の基準がよく判らないままで、チャドウィックの経歴を全く知らないが、観ていてすんなりなじむ。

アニッシュ・カプールの展示
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1787.html

忘れられる権利は、知る権利と共存できるのかな

2014.05.13
2012年5月に、こんなポストを書いた。

インターネットは忘れさせてくれない
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1642.html

 これを思い出したのは、今日、以下のニュースが大きく報道されたから。

グーグルにリンク削除義務 「忘れられる権利」認める
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014051301002141.html

【ブリュッセル共同】インターネット上に掲載された個人情報の削除を求める「忘れられる権利」をめぐり、欧州連合(EU)司法裁判所は13日、米検索大手グーグルに対し、自分の情報へのリンクを検索結果から削除するよう求めたスペイン人男性の請求を認める判決を言い渡した。

 個人情報保護やプライバシーに敏感な欧州では、忘れられる権利の必要性が活発に議論されている。EU域内に効果が及ぶ同裁判所の判断は、大きな影響を与えそうだ。

 同裁判所は「検索企業は一定の条件下で、個人名での検索で表示される結果からリンクを削除する義務がある」と指摘した。


EU court backs 'right to be forgotten' in Google case
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-27388289

What is the 'right to be forgotten'?
http://www.bbc.co.uk/news/technology-27394751

EU court backs 'right to be forgotten': Google must amend results on request
http://www.theguardian.com/technology/2014/may/13/right-to-be-forgotten-eu-court-google-search-results

 「忘れられる権利」が認められたのは画期的だと考える反面、諸刃の件のようにも感じる。BBCの二つ目の記事に書かれているように、まず、検索結果から自分の過去に起きたことへのリンク外すことになってもキャッシュは残るだろう。また、誰かがそれを既に印刷し、再びPDFにしてネットに戻すことを止めることはほぼ不可能だろう。

 更に、この「忘れられる権利」が社会に広く認知されて多くの人が行動にでたとき(費用がかかることを忘れないように)、インターネット検索会社がそのリンクを一般からは到達できない所で限られた会社や人々のみが利用できるようにすることは容易いのではないだろうか。本人が「忘られる権利」を勝ち取ったと安心てしていても、逆に、全く予想もできない場所で利用される可能性もあるのではないか。

 インターネットの「技術」は驚くほどの早さで変化して行くが、それを使う、もしくは使うように強制されている人間の心理的適応力は、その早さに追いついていない。2012年のポストを書いたとき、「リヴェンジ・ポルノ」なんてことが起きるなんて、考えることすらなかった。それが、2014年、現実になっている。この「忘れられる権利」はどこまで市井の人々を守ってくれるのか。それとも、インターネットの「暗い」面が目にふれない場所で更に加速して行くことにつながるのか。

イギリス・メディアの人権意識の現実、日本も同じ

2014.05.13
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(2014年5月13日付けガーディアン本紙の第一面)

日本だけでなく、おそらく世界中で大きく報道されているであろう、ナイジェリア北部、イスラム勢力圏で起きた女子学生の誘拐事件。ボコ・ハラムからの挑発的な映像があり、解決には時間がかかりそう。

 その映像をどう報道するかで、興味深いことに気づいた。ファイナンシャル・タイムズは確認していないが、他の全国4新聞紙、ガーディアン、タイムズ、インディペンデント、デイリィ・テレグラフのうち、上記の写真のようにガーディアンだけが誘拐された学生達の顔が判らないように処理を施し、他の3紙はそのまま写真を掲載している。

Nigerian kidnapped girls 'shown in Boko Haram footage' - video
http://www.theguardian.com/world/video/2014/may/12/nigeria-kidnapped-girls-boko-haram-video

 過去数年、人権について大揺れに揺れているイギリス・メディア、何も変わっていない。日本も同じ。

http://www.asahi.com/articles/ASG5D6SK8G5DUHBI03Z.html

 あえて言えば、タイムズが正しいのか、ガーディアンが正しいのか僕には判断を下せない。個人的には、ガーディアンの判断を支持する。

The Wind Rises (風立ちぬ)をロンドンで

2014.05.11
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5月9日から宮崎駿監督による「風立ちぬ」がイギリスで公開になった。早速観てきた。とっても素晴らしかった。映画の感想に政治的なことを交えていいのかは判らないし、宮崎監督の考えとは違うだろうけど、「戦争は2度としてはいけない」という強い意志を感じた。

http://www.ghibli.jp/docs/0718kenpo.pdf

 次回の帰国時、知覧特攻平和館に行かねばと強く思う。

 堀越の声優、「誰だよこれ?下手にもほどがある」とぶつくさ言いつつ観始めたが、全体の雰囲気は悪くないかなと、終わりには感じた。エンド・クレジットで誰がやったのかをやっと思い出した。

 例えば、どうして堀越がいきなり高原のホテルに滞在しているのか説明がなかったりと、物語としては宮崎監督らしい破綻がある。でも、登場人物一人一人に込められた言葉がとてもいい。

 テレグラフによる宮崎監督へのインタヴュー。最近のテレグラフにしてはとても良い記事。

Hayao Miyazaki interview: 'I think the peaceful time that we are living in is coming to an end'
http://www.telegraph.co.uk/culture/film/10816014/Hayao-Miyazaki-interview-I-think-the-peaceful-time-that-we-are-living-in-is-coming-to-an-end.html

 「マーニー」のなんとかという次回作以降は、ジブリには予定がないという現実に、激動の20世紀が終わることを実感。

 大いなる不満。イギリスって、どうしてこんなに映画鑑賞が高いんだ。友人によると、僕が観に行った映画館は高いことで知られているとのこと。確かに、椅子の座り心地は快適だった。それでも、一人、£18−って、200円換算で3,600円。

 もう一つ。本編が始まるまで延々20分以上の広告映像。うんざり。これがあるから映画館へ行くのが嫌になる。ただし、ケン・ローチ監督の新作の予告映像だけは興味深かった。これは観に行こうかな。

Ken Loach: 'What I've always tried to do is capture the truth of the moment'
http://www.theguardian.com/film/2014/may/11/ken-loach-capture-truth-moment-jimmys-hall-readers-questions

サドラーズ・ウェルズ、2014年後半の演目

2014.05.11
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http://www.sadlerswells.com/

5月9日に、サドラーズの今年後半の演目が発表された。発売は、明日、5月12日から。

 個人的に興味があるのを挙げると。

Elixer Festival: KnowBody
9月12日、13日。http://www.sadlerswells.com/learning/take-part/elixir-festival/

 引退した老齢のダンサーが参加するイヴェントとのこと。

Royal Swedish Ballet
Juliet & Romeo by Mats Ek

9月24日から27日。

 音楽はプロコフィエフではなく、チャイコフスキィの音楽を使っているとのこと。舞台セットが大掛かりで、音楽は録音。エクの全幕は是非観たいと思っていたので、やっと願いが叶う。

Seeta Patel
Something Then, Something Now

9月26日だけ。

Thomas Ades: See the Music, Hear the Dance
10月30日から11月1日

 トーマス・アデスの音楽にウェイン・マックグレガー等のコンテンポラリィ・ダンス、4人の振付家によるプログラム。正直、ダンスよりも、アデス本人が指揮することの方が魅力。解説によると、アデス自身がロンドンで指揮するのは、2014年はこのプログラムのときだけとのこと。

Akram Khan & Israel Galvan
TOROBAKA

11月3日から8日。

 カーンとフラメンコ界のスターの競演。世界初演はグルノーブル、その後ロンドン。

Sylvie Guillem & Akram Khan
Sacred Monsters

11月25日から29日。

 サドラーズ、「これが最後かもしれないし」と煽るから。ロンドンで最後なのか、それともこのプロダクション自体の最終なのかは、判らずじまい。値段設定が他より高いので、是非、最前列を奪取。

 ざっと演目を確認したときはがっかりしたけど、じっくり読んでみると何度も観たい演目があるので、結局、短期集中で通い詰めることになりそう。

オレンジ色のポピー

2014.05.07
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大家が猫の次に溺愛している、小さな小さなバルコニー・ガーデンを彩るオレンジ色のポピー。天気がよかったので、写真の練習ということで撮ってみた。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/sets/72157644154248549/

 ピクスタに2枚登録してみた。これが駄目だったら、しばらく放置しておこうかな。

ロンドン地下鉄ストライキ、第2弾もありそう:今度は72時間

2014.05.05
*5月5日

ストライキは中止。

Dear Mr Moriya,

I am writing to let you know that the planned Tube strike action by the RMT union has now been suspended.

Our services will therefore operate as normal.



遠い昔のようだが、切符売り場閉鎖反対への地下鉄ストライキの第一弾は今週あった。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2216.html

 多くの人は2月同様、第2弾は回避されると希望、予想していたが、現段階で交渉は決裂したままのよう。ということで明日、5月5日の午後9時からの第2弾、72時間の地下鉄ストライキも実施される可能性が濃厚。

Tube strike to go ahead with no further talks planned
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-london-27267087

Travel advice for Tube customers
http://www.tfl.gov.uk/modes/tube/travel-advice-for-tube-customers

Tube strike from 21:00 Monday 5 May

Services will be affected from around 21:30 on Monday 5 May. On Tuesday, Wednesday and Thursday we hope to run a limited service on most lines from around 07:00 until around 23:00. The last services on some lines may leave central London around 21:30.

Tube services will not return to normal until Friday morning.

Buses, DLR, London Overground, Tramlink, National Rail and River services will all be operating normally but will be busy. There will be many extra buses operating.


 今週の第1弾のとき、運行された地下鉄は予想以上だったようで、全く影響を受けなかった通勤者も居たらしい。とはいえ、影響が全くないと言える状況でもない。

 日本のゴールデン・ウィークにあわせて来英した人たちの多くは、おそらく明日中には帰国するだろうから影響を受けることはないと思う。が、5月6日以降ロンドンに滞在するのであれば、スト情報を確認しておいた方がいいだろう。

フィリダ・バーロウ@テイト・ブリテン

2014.05.05
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昨日、予定がやや早めに終わったので、気になっていたテイト・ブリテンの新しい展示を観に行った。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/sets/72157644512196311/

 これを「芸術」という気は起きない。

日本料理レストラン・ガイドブック

2014.05.03
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Koya Barhttp://www.koyabar.co.uk/

昨日、SOHOのKoya Barのカウンターにおいてあったガイドブック。

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 値段、きちんと調べた?、と感じる情報もあるのだが、このようなガイドブックが出されるほど、とりわけロンドンでの日本料理レストランは充実してきたということなのだろう。

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 昨日食べた朝ご飯。魚はちょっと小骨が多かった。箸を使える日本人には問題ないだろうけど、外国人にはハードルが高いかも。みそ汁の中のそら豆の甘さが絶妙。

凄いよ、イギリス!:連休目前で入国審査システムがダウン

2014.05.01
今日の午後、日本から到着する方を迎えにヒースロー空港に行くことはフラットメイトに話していた。フラットメイトがでがけに、「入国審査の状況は調べたのか?」と尋ねたのだが、なんか問題あったかなと。

 で、ガーディアンのウェブ版を開いたら、こんなニュース。

Airport chaos after UK immigration computer failure
http://www.theguardian.com/world/2014/may/01/airport-chaos-uk-immigration-computer-failure

"People should be able to get off the plane, it is those coming through the immigration process which it is frustrating."

Chris Hyland, a 32-year-old company director from Islington in north London, said international passengers at Gatwick were told to expect a wait of up to four hours.

"We landed from Geneva at 5.20pm but it took until 6.40pm for us to get through passport control.

"It's an absolute nightmare. We've been told there is an IT failure but that's it.

"You would have thought there would be a back-up plan."

Hyland said non-EU passengers were preparing for a long wait to officially enter the country. "It is very frustrating. Nobody is really saying anything.

"The international queue is pretty huge so people have already started sitting down because they know they will be there for a long, long time."


UK airport chaos as computer glitch cause monster queues: Fights break out after border control IT system fails
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2617136/Chaos-airports-Britain-IT-glitch-brings-immigration-passport-control-standstill.html

Problems began mid-afternoon with waiting times at Heathrow immigration quickly growing to an hour, according to officials. Airport staff handed out water to stranded passengers.

Heathrow posted on its Twitter feed: ‘A nationwide UK Border Force IT issue is creating delays for arriving Non-EU passengers. Extra staff are on hand.’

The airport said the worst affected area was Terminal 3 and 4 – which are used by carriers including Virgin Atlantic, American Airlines, Qantas and Air India.

British Airways, in Terminal 5, said it was liaising with the Border Force to ‘minimise disruption’.

Britain’s largest airport said extra staff were drafted in to try and reduce the queues.

Passengers there also reported problems at passport control desks, mostly affecting those trying to enter the country.

A BA spokesman said: ‘This is clearly an issue beyond our control and affecting all airlines, but we are doing everything we can to protect our customers.

'Obviously we want to sort the issue out but not risk the integrity of the border controls.’


 ロンドン地下鉄ストライキが後数時間で終了するという絶妙のタイミングでシステムがダウン。まさに、神業。

 凄いぞ、イギリス。

 不特定多数の人を、命を危険には晒さないけど、分け隔てなく青天の霹靂でフラストレイションの谷間に突き落とす。日本の首相が来るのは今日だっけ?

[追記:5月2日]
入国審査システムは、昨日はきちんと稼働していたようだ。

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