LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
Home未分類 | Dance | Sylvie Guillem | Royal Ballet | Royal Opera | Counselling | Sightseeing | Overseas Travel | Life in London(Good) | Life in London(Bad) | Japan (Nihon) | Bartoli | Royal Families | British English | Gardens | Songs | Psychology | Babysitting | Politics | Multiculture | Society | Writing Jobs | About this blog | Opera Ballet | News | Arts | Food | 07/Jul/2005 | Job Hunting | Written In English | Life in London (so so) | Speak to myself | Photo(s) of the day | The Daily Telegraph | The Guardian | BBC | Other sources | BrokenBritain | Frog/ Kaeru | Theatre | Books | 11Mar11 | Stage | Stamps | Transport | Summer London 2012 | Weather | Okinawa | War is crime | Christoph Prégardien | Cats | Referendum 23rd June | Brexit 

2015年09月の記事一覧

味な地球儀、2015年9月29日:イングリッシュ・ダンプリング

2015.09.29
*著作権は、日本経済新聞社に帰属します。

DSC07923.jpg

DSC07924.jpg

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659158173009

 参考写真。

picUL8fY5.jpg

スポンサーサイト

誰が為に企業は儲ける:To whom companies increase their profit

2015.09.23
企業は、誰の為、何故、利益を増やそうとするのか、と考えるニュースが続いたので箇条書きに。

 日本では影響は無いらしい、フォルクスヴァーゲン社の醜聞。

Volkswagen
http://www.theguardian.com/business/vw-volkswagen

「人々の為の車」という名が地に墜ちたな。

 日本では報道されているかどうか調べていないが、小さな製薬会社を所有する、超野心的な経営者が、免疫系不全の薬として長い間、低価格で提供されていた薬の販売権を買い取り、直後に、その価格5500倍にまで上げたと。理由は、元の値段では、利益にならないから。理由の一つは、利益が無ければ、新しい薬を開発できないだろう、と。が、猛反発を受けて価格を再び変更するらしい。二つ目の記事は、製薬会社がどのように価格を決めるかの参考記事として。

Martin Shkreli announces turnaround on 5,000% price rise for drug
http://www.theguardian.com/business/2015/sep/23/us-pharmaceutical-firm-to-roll-back-5000-price-hike-on-drug

UK NHS cancer patients denied drugs due to inflated prices – experts
http://www.theguardian.com/business/2015/sep/23/uk-cancer-patients-being-denied-drugs-due-to-inflated-prices-say-experts

 おそらく世界で最も親しまれているであろう歌・曲の筆頭、「Happy Birthday」は公共のものであるから著作権を要求することはできない、という判断。

Happy Birthday: how popular song became public property
http://www.theguardian.com/business/2015/sep/23/happy-birthday-how-popular-song-became-public-property

 これは今日のニュースでないが、ブリティッシュ・エアゥエイズが、ガトウィック空港勤務のクルーに、給与引き下げを受け入れるか、さもなくば10月31日で解雇。

British Airways Gatwick staff face lower pay
http://www.employeebenefits.co.uk/benefits/pay-/-bonus-and-reward/british-airways-gatwick-staff-face-lower-pay/107481.article

 リンクした記事では言及されていないが、この給与引き下げか、解雇の理由の一つは、膨らみ続ける年金基金の圧縮が目的。で、この計画が上手く進んで、人件費が減り、年金が減れば、経営陣にはボーナスがでる仕組み。
 
 もちろん、利益が無ければ会社として成り立たない。しかし、労働者と消費者から搾り取った利益は誰の為、ということを、消費者と労働者はもっと考えなければと思う。

ディズマランド:アートが伝える社会の不都合

2015.09.23
スクリーンショット 2015-09-23 15.11.36

8月下旬、突然、そしてこつ然と現れたバンクシィが企画・実現させたDismaland

http://www.dismaland.co.uk/

 チケット争奪戦を勝ち抜け、「£86-, you must be joking?! The cost of the return tickets from London to Weston-super-Mare is £86-? Unbelievable!」、とロンドンに住むイギリス人の友人全てが驚いた・呆れた運賃を支払い、片道およそ3時間弱をかけてイングランド西部まで行った甲斐があったと断言できるほど、ディズマランドを堪能して来た。

 ウェストン・スパ・メア駅から歩くこと10分ほど、視界に入って来たディズマランドの正面には長蛇の列。11時15分だけどまだ開園していないのだろうかとの思いは甘かった。列は2つあり、一つはチケットを購入できなかった、もしくはあえて購入しなかった皆さん。もう一つは、チケットを購入できたにもかかわらず、入場の順番を延々と待っている皆さん。聞くともなしに聞こえて来た会話によると、チケットを持っていても、連日、行列は午前9時頃から出現していたらしい。後ろのイングランド人とおぼしき女性二人は、「こんなに待たせるなんて、これこそ憂鬱だわ」とこぼしていたが、彼女達を含めて1時間待ちの行列中から、反乱が起きることが無かったのは、やはりイギリスだからだろう。

 僕が最初の持ち物検査に到達する頃には、チケットを持ってる人たちの行列に加わる人がほぼ途絶え、チケット販売所から歓声が上がったので、人数制限は徹底していたようだ。そのスロットのチケット保持者が全て入りきると当日券待ちの人たちもかなりの人数、入れたのではないかと思う。入場制限に限らず、施設の運営はかなりしっかりとされていた。

 公式の持ち物検査所を過ぎて、ディズマランドの入り口で、報道の通り、来園者を更に陰鬱にさせる皆さんによるお出迎え。「陰鬱な場所に行くのだから、明るい(派手ともいう)服を着ていこう」、とピンク地にパイナップルとブーゲンビリアのアロハシャツを着ていったのは正解だった。入り口だけでなく、内部でも何度か絡まれた。

 ランド内に入って最初のがっかりは、人魚姫が取り払われていたこと。本家のネズミーランドからクレイムがきたのだろうか。更に、ランド内でも建物内部の展示を見る行列、行列、そして行列。とりあえず、外部の展示物の写真を撮ってから、行列に並ぼうと決めた。

 外部に設置されている大きな展示物は、単体だけでだと、一度観れば充分かな、という印象。ざっと観てから、列の短かった展示へ向かう。
 
 内部で、外の展示物の単調さに少し萎んでいた気分が、叩き起こされた。内部で展示されていた写真、ドローイング、人形からは、芸術/美術作品が社会、そして政治への強い声となることを鮮烈に感じた。例えば、これ。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/20850786993/in/dateposted/

 これを観た時、誰の作品なのかは全く知らなかったが、目を離せなかった。帰宅してから公式プログラムを読むと、イスラエル出身のアーティストだった。意図は判らない。が、僕には、戦争・紛争地域に閉じ込められた子供達の姿を描いているのかなと。もう一つは、これ。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/20849161474/in/dateposted/

 個人的に、入れ墨・タトゥーについては、するのはその人の自由だけど、僕にはそれを見せつけられなくてもいい権利があるはず、という立ち位置。が、これらの人形を観た時、社会のマジョリティが作り上げた規範の為に社会にとけ込めず、でもその社会に参加したいけど強い声を持てない人には、タトゥーは自分自身を精神的に守る為の鎧になることもあるのかなと。

 これだけは観ておかねば、ということで馬車の事故で死亡したシンデレラを。朽ち果てた城の入り口で何の説明も無いまま、「写真が要らなければ、直ぐに入れてやっても良いぞ」という男性係員の意図が分からず、でも死亡したシンデレラの写真を撮りたかったので、写真が要るという方に並んだ。そうすると、入り口を入ってすぐ、事故現場に通される前の狭い空間で、「右の壁に貼ってあるピース・マークを観て笑え」とカメラをかまえた女性係員。何事と思いつつ、シンデレラ死亡事故の現場を心ゆくまで撮影してから向かった出口では、写真を売っていた。

 何の写真だと思って画面を見ていると、画面に現れたのは、シンデレラ死亡事故現場の横で間抜けに笑う自分の姿。写真、一枚£5−、もちろん購入した。でも、どうやってこんな鮮明に撮れたんだろう?あっ、合成だ。素晴らしい、この来園者の期待の斜め上を行くエンターテインメント!

 主催するバンクシィ、そしてメディアもこのディズマランドを「陰鬱」という言葉で表現する。おそらく、バンクシィ側はそれを意図的に演じているのだろう。ディズマランドの趣旨、集められた作品群、そして係員によって演じられる非幸福的な演技から感じるのは、「今の社会を作ったのは僕たち。それに不満なら叩き壊してみれば良いじゃないか。でも、できないだろう。不満を口にするだけでは何も変わらないんだよ」というアジテイション、もしくは喝!アートは、社会を揺さぶる「パワー」、そして「意志」。

 ディズマランドでもう一つ感じたことは、既にロンドンの友人に書き送ったもので。

I have only one concern about the land. There are many young people working there whose task is to depress the visitors and make them miserable. I cannot remember if they are professional actors or hired locally. I could tell that none of them are evil. So, if they are not trained actors and if they do not know how to switch off their roles and go back to their own personality, how can they draw the line between their own life and acting as miserable people there? The reason of this, I have recently been interested in what difference would be between education and brainwash.

 この企画が短期間であることが、残念でならない。展示された作品の中に後生に語り継がれる傑作があるとは感じなかった。しかし、「今」僕たちの暮らし、社会の中で起きている不都合を、視覚化によって伝えることができる作品はもっと多くの人に社会が抱える課題を自ら考えることを促すだろうと思う。

写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/collections/72157658311329399/

スクリーンショット 2015-09-23 15.11.21
 
参加アーティスト
Andreas Hykade (Bavaria), Amir Schiby (Israel), Ammar Abd Rabbo (Syria), Axel Void (USA), Banksy (UK), Barry Reigate (UK), Ben Long (UK), Bill Barminski (USA), Block9 (UK), Brock Davis (USA), Caitlin Cherry (USA), Caroline McCarthy (IRL), Damien Hirst (UK), Darren Cullen (UK), David Shrigley (UK), Dorcas Casey (UK), Dietrich Wegner (USA), Ed Hall (UK), El Teneen (Egypt), Escif (Spain), Espo (USA), Fares Cachoux (Syria), Foundland (Syria/South Africa), Greg Haberny (USA), Huda Beydoun (Saudi Arabia), James Joyce (UK), Jani Leinonen (Finland), Jeff Gillette (USA), Jenny Holzer (USA), Jessica Harrison (UK), Jimmy Cauty (UK), Joanna Pollonais (Canada), Josh Keyes (USA), Julie Burchill (UK), Kate MacDowell (USA), Laura Lancaster (UK), Lee Madgwick (UK), Leigh Mulley (UK), Lush (Australia), Mana Neyestani (Iran), Maskull Lasserre (Canada), Michael Beitz (USA), Mike Ross (USA), Neta Harari Navon (Israel), Nettie Wakefield (UK), Paco Pomet (Spain), Paul Insect & BAST (UK/USA), Peter Kennard & Cat Phillips(UK), Polly Morgan (UK), Pure Evil (UK), Ronit Baranga (Israel), Sami Musa (Palestine), Scott Hove (USA), Severija Inčirauskaitė-Kriaunevičienė (Lithuania), Shadi Alzaqzouq (Palestine), Suliman Mansour (Palestine), Tammam Azzam (Syria), The Astronauts’ Caravan (UK), Tinsel Edwards (UK), Wasted Rita (Portugal), Zaria Forman (USA)

ペカム・ライ(Peckham Rye)

2015.09.21
スクリーンショット 2015-09-21 5.34.11
(Frank's Cafeから見えるロンドン中心部)

 友人から、ロンドン南部、ペカム・ライで期間限定で営業しているFrank's Cafehttp://frankscafe.org.uk/)からの眺めが素晴らしいからと何度も勧められたので、天気のよい日曜日、重い腰を上げて行ってみた。

 オーヴァーグラウンドがきちんと運行していれば少し時間はかかるけど簡単に行けるようになったペカム・ライ。しかし、日曜日ということで乗り換えを含めて1時間以上もかかった。で、到着したペカム・ライ駅で友人を待ちながら行き交う人を眺めて感じたのは、ロンドンは広いんだなと。僕の現在の日常から切り離せないイスラム系の人々の姿はとても少なく、逆に、日曜日だからこその豪勢に着飾った女性の姿で判る、西アフリカ系の人々がたくさん。人種のるつぼと表現できるような多様性ではないが、ロンドンは地域によってこれほど人種構成が変わることを久しぶりに強く感じた。

 フランクズ・カフェは眺めは良いのだけど、そこに到達する為に通り抜けなければならない廃墟のような駐車場エリアの雰囲気がアート・ギャラリィとして使われているのだが良い印象を持てなかった。ので、写真を撮って早々に退散、友人がたまに行く駅から徒歩5分のパブ(http://www.victoriainnpeckham.com/pub/home)へ移動。

 住宅街の中心にあるパブで、サンディ・ローストを待ちながら外を観ていて気づいたことは、駅の周辺でたくさん見かけた西アフリカ系の人々は全く居なくて、ほとんどが、欧州系の白人のカップルや若い家族連れ。ロンドンのような大都市ではどこでもにたようなことはあるのだろうが、角を一つ曲がっただけで町の雰囲気が全く変わるというのはあることなんだと、再び感じた。

 パブのデザートが気に入らなかったので、外のこじゃれた通りを歩いて、フランス人女性が経営するショコラティエがあった。

http://www.themelange.com/

スクリーンショット 2015-09-21 6.33.47
(店の看板猫)

 とてもいい雰囲気の店で、ひっきりなしに客が訪れ、店内は笑い声で溢れていた。ペカムには良い印象を持っていなかったのだが、ロンドンの多様性を考えた半日。

スクリーンショット 2015-09-21 5.34.36

写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157658463659830

Dismaland is Fantastic!

2015.09.16
DSC07072.jpg

ディズマランドhttp://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2526.html)に行って来た。

Fantastic!

 詳細はあとで書くとして、明日以降、チケットを持っている人、持っていなくても行ってみようと思っている人へ。チケットを持っていても、入場にはかなり時間がかかる。僕は1時間待ちだった。スロットの入場者が入りきると、やっとチケットを持っていない人への入場が始まるようだ。が、これは1時間待ちなんてものではない。

 鞄にはいつも筆記具を入れてある。持ち物検査で、サインペンが全て即座に没収され、目の前でゴミ箱に放り入れられた。作品保護の為だろう。

 場内でのプログラム販売や、秘密のお楽しみは現金払いのみ。£5紙幣をたくさん持って行くと良いだろう。

 最終3日間のチケットは、イギリス時間、9月19日午前10時から販売。

スクリーンショット 2015-09-16 21.29.41

 僕が購入しようとしたとき、数分待たされてから1回目につながって個人情報を入力し終わり、支払いの方法も全て入力してクリックしたら「時間切れ」というメッセイジがでた。一瞬諦めたが、「時間切れ」ということはこのようなチケット争奪戦に慣れていない人が居ればまだチャンスはあるかもと思い再びアクセス。直ぐにつながり、1回目よりずっと素早く購入処理を進めて、めでたくチケット購入。

 僕個人の感想は、「楽しくて、楽しくて、憂鬱な気分なんて全くわき起こらなかった」。

スター・ウォーズの記念切手を、ロイヤル・メイルが発売

2015.09.14
何故だか全く判らないが、イギリスのロイヤル・メイルが、アメリカ映画の「スター・ウォーズ」を記念(何を?)して、特別な切手を10月20日に発売するそうだ。

New Star Wars stamps - in pictures
http://www.theguardian.com/film/gallery/2015/sep/12/new-star-wars-stamps-in-pictures

The Royal Mail are issuing a new set of 18 first-class stamps celebrating the Star Wars movies. They will be on sale from October 20, featuring a scene or character from the first six films and three from the new release, Star Wars: the Force Awakens.

STW1.jpeg

STW2.jpeg

 ロイヤル・メイルは、特設ペイジを用意して事前予約を始めている。売れるだろうけど、その儲けた分で日々のサーヴィスの向上に努めて欲しい。

The Star Wars™:Stamp Collection
http://www.royalmail.com/starwars?PSID=Google_PPC&cid=EC0915_PEG_SM_03&gclid=Cj0KEQjwvdSvBRDahavi3KPGrvUBEiQATZ9v0J2NzQKd6h75tCUZBwMBj3rywVKUtmvbmjNY2Y8nPh0aAqaP8P8HAQ

 これまでの見聞だと、海外からの予約・購入はできるのではないかと思う。おそらく売れるだろうから、確実に欲しい人は予約しておいた方が良いかも。届くとは限らない、というこもあると思うが。昨日のオブザーヴァ紙の報道。

Hollywood v heritage on Ireland’s rocky outcrop where monks once trod
http://www.theguardian.com/world/2015/sep/12/star-wars-skelligs-ireland-hollywood-v-heritage

 どのような場面でもCGで作ればすむのだから、スター・ウォーズの撮影と野生の鳥の保護を量りにかけるなら、僕は野鳥の保護を優先して欲しい。

Stamps    Comment(2)   ↑Top

テニスはやっぱり面白い:2015全米オープン、女性決勝

2015.09.13
セリーナ・ウィリアムズがカレンダー・イヤー・グランド・スラムを達成できれば素晴らしいけど、でもその展開なら見なくてもいいやと思っていた2015年、テニスの全米オープン。女性は、グランド・スラム史上初めてイタリア人選手の間で争われ、結果は、フラヴィア・ぺッネッタがストレイトでロベルタ・ヴィンチ(ノー・シード)を下し、初めてのグランド・スラムを獲得し、同時に、今年でテニスから引退することを発表した。

USopen2015.jpeg
(ガーディアンから無断拝借)

Flavia Pennetta wins US Open with straight-sets victory over Roberta Vinci
http://www.theguardian.com/sport/2015/sep/12/flavia-pennetta-us-open-roberta-vinci-match-report

US Open 2015: Flavia Pennetta beats Roberta Vinci in final
http://www.bbc.co.uk/sport/0/tennis/34236198

 BBCの記事の中程に書いてあるけど、イタリア人同士の決勝ということで、会場が埋まらないのではとの向きもあったそうだが、結果は満員。イタリアのレンツィ首相も急遽コート・サイドを訪れたそうだ。いつだったかな、ジュスティーヌ・エナンキム・クライシュテルスの間で全仏の決勝が決まったとき、ベルギーの前国王が(お隣だけど)速攻でコート・サイドに座って、エナンの優勝を祝っていたのを思い出す。

 記事を読んで知ったのは、ペッネッタもヴィンチもともに30代前半。最近のテニスは10代後半から20代前半の力任せの選手が多くて半ば興味を失っていたのだが、このような驚きがあるからテニスは面白い。怪我で下降気味のナダルの復活や、以前はあまり好きではなかったが、30代になって俄然そのテニスが面白くなったフェデラーが優勝したら、プロのテニスは若者だけのスポーツではないことを観客に魅せるのではないかと思う。

日本のおもてなしって、こんなもの?:ギエム東京公演のチケット販売、他

2015.09.12
昨日、日本時間2015年9月11日午後9時に、シルヴィ・ギエムの引退演目、「ライフ・イン・プログレス」の世界最終公演にあたる、東京公演のチケットが発売になった。

 行けないのは確定しているので実際に購入するつもりは無かったが、チケット販売の過程を知りたくて試してみた。驚いたよ。日本に住所を持っていない人にどうしろというのだろう?この、超内向きな状況を更に悪く解釈すれば、「日本で催される舞台を世界から観に来る人なんて居ないだろう」と自己卑下しているのではないかとすら思えた。

 で、他はどうなっているのだろうと思い、まず、東京文化会館のウェブへ行き、英語サイトから、ちょうど東京公演中のロイヤル・オペラがあったのでクリックすると、招聘元のサイトへ。ペイジ上の「Buy Ticket」をクリックして再び驚いた。曰く、

Welcome!

Please send all inquiries and ticket orders through english@nbs.or.jp

Let us know which performance dates you are interested in, and how many tickets of which class you would like to purchase. We will get back to you with the ticket availability, after which you will be able to buy tickets with your credit card or through a money transfer.

We look forward to hearing from you, and seeing you at the theatre!


 これを読んでそれでもチケットを購入したいと思う人がどれだけ居るだろう?

 他も同じなのかと思いサントリー・ホール新国立劇場では、海外からチケットを購入する場合にどうなっているのかを試した。双方ともオン・ラインで支払い・購入でき、チケットは公演当日に会場で受け取りということになっているようだ。

 日本を訪れる海外からの観光客に人気が高いであろう歌舞伎はどうだろう。

http://www1.ticket-web-shochiku.com/pc/

 英語サイトへの案内が無い。あれこれ探していたら見つけた。

http://www1.ticket-web-shochiku.com/en/

 ここを簡単に見つけられる人は多いのだろうか?レジストレイションは簡便だったが、それを始めるまでの説明が延々と。臆病なのか、責任回避を徹底したいのか?

 ざっと試しただけで一般論として括ってはいけないことは判っている。が、海外からチケットを購入したいと思う人への「おもてなし」があるとは思えない。

飛行機の安全性と、競争の少ないルートについて

2015.09.09
1575.jpg
(ガーディアンから拝借)

ラス・ヴェガスで起きたブリティッシュ・エアウェイズの火災事故機に、ガーディアンの記者が搭乗していたとのこと。

British Airways fire: 'We saw the smoke. The smell was bitter. It was time to panic'
http://www.theguardian.com/us-news/2015/sep/09/british-airways-fire-we-saw-the-smoke-the-smell-was-bitter-it-was-time-to-panic

 寄せられたコメントによると、どうやらこのフライトは満席ではなかったようで、それが迅速な避難につながったという見方もあるようだ。トゥイッターでは、非常時には手荷物は持たないことが鉄則であろうに、手荷物を持って避難した人が居ることへの批判があったらしい。それに対して、

I’ve subsequently seen some criticism of them on Twitter but if you weren’t there, how do you know how you would have reacted? People do odd things when they panic.

 頻繁に飛行機を利用する訳ではないが、利用しなければならない時にはBAを利用する僕には他人事とは思えない。7月にトゥールーズからロンドンに戻る時、ロンドンからの便が2時間遅れて、必然的に2時間遅れた。この2年間、数少ないBAにあって、これが3回目の2時間の遅延だったので、さすがに抗議のメイルを送った。返信。

Dear Mr Moriya

Thanks for letting us know what happened when you were travelling with us. I apologise for the delay in replying to you. I'm sorry to learn that your flight to London Heathrow was delayed on 04 July. I completely understand how frustrating it must have been for you, especially as this isn't the first time this has happened to you. I’m so sorry for the problems we caused you.

Our Operations team investigate the reason for every flight delay and this tells us where we’re going wrong. From what you’ve told me about your delayed flight, I absolutely agree we’ve let you down.

We always want to maintain a stable operation and we’ll only delay an aircraft if we really have to, particularly as it affects our customers and their plans. If you speak to a staff member at the airport, or call our contact centres, we’ll do our best to re-arrange your travel plans to suit you.

We're very grateful you've taken the time to let us know what happened when you travelled with us. It’s only through your feedback we’re able to focus on areas where we need to improve, so we can offer you the best possible service. Sometimes it can take time for us to fix the problems we’re having, but we’ll always work hard to make sure they get resolved. Our Executive Chairman, Keith Williams, makes sure we improve continuously across all areas of our business, and I know you’ll see positive changes very soon.


 ここまでマニュアル化された返信も見事だなと。今回の事故の別の記事に、「現在、ヒースローと東京の直行便を運行しているのは3社のみ。競争が少ない現状で、BAが機体整備を怠っているのではないだろうか?」と書き込んだのだが、賛同は得られなかった。

 いずれにしても、今回の事故で犠牲者がでなかったことにはほっとする。

21世紀の難民とスマートフォン

2015.09.09
タイミングよく、朝日新聞がニュー・ヨーク・タイムズの記事を翻訳してくれたので。

スマホは必携 「21世紀型難民」の道案内役
http://www.asahi.com/articles/ASH974RKXH97ULPT007.html?iref=comtop_fbox_d1_01

A 21st-Century Migrant’s Essentials: Food, Shelter, Smartphone
http://www.nytimes.com/2015/08/26/world/europe/a-21st-century-migrants-checklist-water-shelter-smartphone.html?_r=0

 EUを飲み込むかのように押し寄せるシリア、イラクからの難民、もしくは「難民」と称する人々が命をかけて戦地を逃れて来て疲弊した姿でスマートフォを握りしめている写真に違和感を感じる人は多いと思う。ロンドン随一のイスラム・エリアの端で暮らす僕にはその姿は全く普通に写った。というのは、毎日歩く通りに溢れるアラブ系は老若男女を問わずスマフォが耳から、そして掌から離れることはもはや無いのではというくらいそれに頼って暮らしている。
 彼らは、どこかの国のようの他国が作り出した新しい技術を模倣するという無駄なことはせず、その新しい技術を床とコンマで使い倒す。それが、イスラムの教えに敵対する国の技術であっても。

 シリアやイラク、他の国から流れ込んで来る人々がトルコに長く居たがらない理由の一つは、携帯電話の扱いではないかと思っている。トルコをバックパックで旅した、もしくはトルコで暮らす日本人のブログを読むとたくさん書かれているが、トルコに海外の番号の携帯電話を持ち込むと、10日、もしくは2週間くらいで使えなくなる。昨年トルコを訪れた時、現地のイギリス人女性に、それを避けるには携帯電話の番号とパスポート番号を一緒に登録しなければならない、と言われた。そんな厄介な国に金を払って再び行こうとは思わない。
 ちなみに、ロジスティック関連で働く友人によると、トルコへ携帯電話を個人で郵送、もしくは国際宅急便で送ることはほぼ不可能。理由は、トルコ国内の受け取り人は政府が認めた輸入業者としての資格を持つもののみ、という縛りがあるから。なので、ヒッチハイクしていてトルコに入る前の国で携帯を忘れたら、諦めて新しいものを購入するしかないのかも。

 話がずれた。アサド政権による終わりの見えない内戦、そしてダイーシュの残虐行為が横行するシリア国内で、どのようにして人はお金を維持しているのか、というのが僕の疑問だった。それへの回答の一部を昨日見つけた。

'Everyone wants to leave': death of hope drives young Syrians to Europe
http://www.theguardian.com/world/2015/sep/08/everyone-wants-to-leave-death-of-hope-drives-young-syrians-to-europe

In Damascus there is a new industry of “facilitators” who offer advice to Syrians who want to get out. Adnan, a lawyer, has helped 16 people in the past few months and has 22 on standby waiting to go. The biggest group are 17- to 25-year-olds, including students who are about to graduate but have no job prospects. But he has wealthier clients too: a 30-something head of department living in a safe part of Damascus; another man who sold his car for $5,000 – enough for a comfortable trip.

Migranttransport.png
(ガーディアンから拝借)

 NYTの記事に呼応するように、大金を吹っかけていい加減な移動を強いるギャングではなく、様々な情報を入手・駆使してシリア脱出を試みる人々へ情報を提供するビジネスが増えている。記事の最後で、このファシリテイターはこういう。

Adnan, making a living from helping others find a better future, says: “As long as I can afford to stay in Syria, why should I leave?

シリアで暮らす余裕があるのに、どうしてシリアを離れなければならないのか?

 シリアからの難民・移民の影で、イタリアやスペインから欧州に入り込もうとする難民、そして不法移民のことが全く報道されなくなっている。この危機の全景が見え始めたとき、EUが受け入れることになる総数は、現在の報道よりもずっと大きくなるのではと思う。

The Arrival: 戦火、貧困から逃れるということ

2015.09.07
920607.jpg

thearrival2.jpg

既に紹介したショーン・タンによる「The Arrival」。現実はこのようなものではないかもしれないが、経済移民ではなく、戦火や、それによって引き起こされる貧困を逃れる為に故郷を離れることを伝えてくれる本。

Books    Comment(6)   ↑Top

難民危機で大揺れの欧州について

2015.09.06
DSC06777.jpg
(2015年8月29日のインディペンデント紙)

家族や友人から聞いた所、トルコの海岸で見つかったシリア難民の男の子の遺体の写真は、日本のメディアではモザイクがかかったいたそう。インターネット上やイギリスの大手新聞のウェブでは掲載されていたので見られる選択はたくさん有ったと思うが、見ない方が良いと僕は思う。これまで何度もイギリスの新聞では悲惨な写真を観て来たが、あれほど悲しい写真は無い。

 各社のウェブ上で読んでいるだけなので、どれほど詳しい情報が日本で報道されているのか判らないが、個人的に気になっている報道を幾つか。

 溺れ死んだ兄弟の家族がカナダでの難民申請を拒否された理由の一つは、彼らがクルド人だから。トルコ政府は、シリアから逃れたクルド人を難民とは認めず、結果として家族は正式なパスポートを持っていなかった。トルコ政府とカナダ政府の間で、国際政治上、この点で歩み寄れないことがあったのが、申請が受け付けられなかった理由の一つとの報道。カナダは、シリアからの難民だけでなく、条件によっては永住申請すら難しい国の一つ。

Refugee crisis: east and west split as leaders resent Germany for waiving rules
http://www.theguardian.com/world/2015/sep/05/migration-crisis-europe-leaders-blame-brussels-hungary-germany

On Friday the prime ministers of Hungary, Poland, Slovakia and the Czech Republic told Paris and Berlin to get stuffed, arguing that west European-style multiculturalism is nothing but trouble and that they have no intention of repeating the same mistakes.

Cameron’s moral failure over refugees ‘will cost him Europe negotiation’
http://www.theguardian.com/world/2015/sep/05/cameron-moral-failure-refugees-europe

“Mrs Merkel’s position was not just a message of EU cohesion, but was also an intelligent proposal for the German economy because Syrian immigrants are appropriate to the German needs – the shrinking of population and the need for skills – 40% of the Syrians are graduates.”

Packed trains reach Germany as refugee visa checks are waived
http://www.theguardian.com/world/2015/sep/01/trains-of-refugees-reach-germany-as-eu-asylum-checks-collapse

 欧州が揺れているのは、難民受け入れの是非を巡り、西と東(つまり旧共産圏諸国)でその対応の差によるひずみによって、これまで議論を避けていた大きな溝が顕在、拡大して来ているから。

 幾つかの理由で、この溝は欧州内からだけでなく、難民の意志からも影響を受けていると思う。ドイツのメルケル首相が受け入れを明言したことでシリアからの難民はドイツを目指している。新聞報道を読んで付け焼き刃で仕入れた知識だと、現在の欧州圏内では、難民申請は最初に到達したEU加盟国ですることになる。なので、その規則に準じればハンガリィ、ギリシャ、イタリアで難民申請がされるべきである、と。しかし、この3カ国は内政状態により何十万人単位で押し寄せる難民を保護し、申請を審査する余力は無い。且つ、難民達が目指すのは北部のもっと裕福な国々。

 ガーディアンかBBCのどの記事で読んだのか、あまりにも記事が多くて見つけられないのだが、主にシリアやイラクからの難民は、同じ欧州圏内でもルーマニアやブルガリアでの難民申請を望んでいない。なぜなら、仮にこの2カ国で難民として認められても、ルーマニアとブルガリアが未だにシェンゲン協定に含まれていないので、欧州圏内の他の国に自由に移動できないから。

[追記]
みつけた。

Five reflections on Europe's migrant crisis
http://www.bbc.co.uk/news/uk-34158660

Look at the hotspots in this crisis and you see some European countries, like Hungary, getting into serious difficulties, while others seem hardly to be involved at all.

Croatia, and Romania for example might have figured more prominently in this, but for a variety of reasons do not.

Geography, visa regimes, and the fact that they are not members of the Schengen group (with its absence of onward border controls) make Croatia or Romania less desirable to transit or seek asylum in, even though they are EU members.

シェンゲン協定
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%B3%E5%8D%94%E5%AE%9A

 安定した暮らしを求めて命をかけて欧州に来る彼らが、一層の安定を求めてそのような条件を調査することを間違いだとは思わない。また、国内の成長率が高くないであろう東欧、南欧諸国にとどまりたくないという意識もあるだろう。他方、そのようなとどまりたくない難民の世話をどうしてしなければならないのか、という東欧諸国の苛立も当然だと思う。難民の流れについてはBBCのこの記事のイラストがかなり判り易いと思う。

Migrant crisis: What solutions can the EU find?
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-34139348

 更に問題になるであろう点は、ドイツ等の国を目指すのはシリアからの難民だけではないということ。ドイツ、フランス、イギリスが現在の段階で受け入れを明言しているのは主にシリアとイラクからの難民。トルコで足止めされていたのはその二カ国からの難民だけでなく、アフガニスタンやエルトリアなど他の国から欧州での難民申請を目指している人たちが、この機会を利用して欧州圏内に流れ込んでいること。彼らが難民として受け入れられるかの保証は全く無く、多くの国がそのよう人たちを「難民」ではなく「不法移民」と見なして排除することは大いにあり得るし、それが英仏海峡でのトラブルでもある。

 溺死した少年の写真により、イギリス国内でも難民支援の動きは加速している。これから短期間のうちは、このような支援をするという動きが世論の大きなうねりになると思う。しかし、中期・長期で考えると、受け入れた難民をどう定着させるかということが大きな、そして難しい課題になるだろう。イギリス国内に限れば、現在の保守党の福祉予算切り捨ての結果、英語を母国語としない人々が、無償で英語を学べるコースが激減している。定住したいから英語を学びたい。でも無償のコースが無いから学べなくて、イギリス社会を理解できないしとけ込めない、という悪循環が大きくなることはあり得るだろう。

 直接・間接にかかわらず、戦争に加わることは、結果として多くの避難民を生み出す。殺戮兵器を売りさばいていた国が払う代償は大きい。そのことを、安倍政権は自覚しているのだろうか。また、日本で暮らしていると、今、欧州を揺るがしている難民危機を身近に感じられることは難しいだろう。しかし、この欧州の混乱が日本に全く影響を及ぼさないとは思わない。

 今回、個人的にシリアやイラクから逃れて来る人へ、心からのエンパシィを強く表せないのは、この悪環境の根底にあるのが宗教だから。人間が生み出した宗教に、何故、これほど命が奪われなければならないのか?人々の暮らし、命を弄ぶのが宗教なら、そんなもの、僕は要らない。

Society    ↑Top

欧州難民危機での新たな悲劇

2015.09.03
既に日本でも写真が取り上げられている、トルコ海岸で発見されたシリアから逃れた子供の遺体。報道のリンクを張るが、写真はのせない。記事に掲載されている写真は、心が粉々に叩き潰されるほど。

Shocking images of drowned Syrian boy show tragic plight of refugees
http://www.theguardian.com/world/2015/sep/02/shocking-image-of-drowned-syrian-boy-shows-tragic-plight-of-refugees

Migrant crisis: Photo of drowned boy sparks outcry
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-34133210

 主にシリアから逃れて来る難民の多さに、欧州連合はほぼ機能が麻痺している。国によってその対応は全く逆になっている。

Angela Merkel’s humane stance on immigration is a lesson to us all
http://www.theguardian.com/commentisfree/2015/aug/30/immigration-asylumseekers-refugees-migrants-angela-merkel

David Cameron: Britain 'should not take more Middle East refugees'
http://www.theguardian.com/world/2015/sep/02/david-cameron-migration-crisis-will-not-be-solved-by-uk-taking-in-more-refugees

Refugees welcome? How UK and Germany compare on migration
http://www.theguardian.com/world/2015/sep/02/refugees-welcome-uk-germany-compare-migration

 人口が急減しているドイツでは移民・難民は労働力としても重要だろうし、また市民レヴェルで難民を受け入れる準備をしているようにも見える。イギリスは、推測の理由として、とりわけ都市部で自国民ですらまともな住宅を確保することが難しい事実が連日報道されている現在、難民を受け入れ、且つ住居を提供すれば国民から反発がくることを恐れているのではないか。また、難民という「ネガティヴ」な象徴を受け入れれば、イギリス株式会社にとって最優先の投資機関がイギリス市場から資金を引き上げてしまう、とキャメロンは計算しているのではないかとすら思えてくる。
 
 シリアから難民が溢れる理由は内戦、そしてダイーシュ。希望の土地へ到着する直前に命を落としてしまった子供の姿には胸がつぶれるが、カルトでしかない宗教が引き起こした戦争の不始末を、何故イギリスがという不満を持つ人は多いと思う。一つの理由は、難民が押し寄せる一方で、イギリス国内からシリアに渡るムスリムが後を絶たないから。

London mother and four children heading for Syria, say police
http://www.theguardian.com/uk-news/2015/aug/29/mother-and-four-children-heading-from-britain-to-syria-say-police

 この家族はトルコで身柄を保護された。この母親がアサド政権の為なのか、反政府側なのか、それともダイーシュに参加する為にシリアに向かったのか、僕にはその理由は判らない。しかし、難民を生み出し続ける戦争地に、小さな子供を連れて戻ろうとするイスラム教徒に共感すること、理解することは、僕にはできない。

 戦争に巻き込まれることを、誰が望むだろう。

Greekは奴隷にあらず:支配される側の屈辱は消え去らない

2015.09.02
2010年9月に初めてギリシャを訪れた時、滞在したアジストリ島で知り合ったアテネ出身の女性から聞いたこと。

Hellas紀行3:会話編
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1268.html

 「ギリシャ人は、自国のことをなんて呼んでいるの?」 

 「どうしてそんなことを尋くの?」

 「ギリシャ語のメニューを読んでいて、Greekって出てこないから別の呼び方があるのかな、って思って。やっぱり変な質問だったかな」。

 「こんなことを外国人に尋ねられたのが初めてだったので、どうしてそんなことを知りたいのかが不思議だったの。でも、ぜんぜん変な質問じゃないわ。逆に、尋ねてくれて嬉しいわ。
 「Greeceって、古代トルコ語からきているの。奴隷(slave)の意味が含まれているのよ。だから、私は好きじゃないの。私たちの言葉では、この国はHellasよ」。


 これがずっと頭からはなれず、何度もネットで検索したのだが、全く確証が取れなかった。今年、ギリシャの金融危機が深まったことで、仕事を求めてイギリスに来るギリシャ人が急増している印象がある。そして、5年ぶりにギリシャ人と話す機会があり、アテネでは金融アドヴァイザーだったという男性に同じ質問をした。そして答は同じ。それは多くのギリシャ人が共有していることなのかを訊くと、その通りだと。

 彼が教えてくれたラテン語を再びネットで検索してみた。全く確証が得られなかった。そこで、再び話せた時にその情報が真実なのかどうかインターネット上で確認できるかどうかを尋ねて教えられたのが以下のリンク。

Topic: "Greek" and Turkish
http://www.translatum.gr/forum/index.php?topic=1201.0

Hey there everyone.

When I was speaking to Greeks (in English) in the beginning of 2004 (didn't know that much Greek back then), plenty of people told me I was supposed to refer to "Greeks" as "hellenes", because "Greece" and "Greek" were Turkish words. It was such a blast to hear that, I just couldn't believe my ears!

While it's fairly obvious that this is vehemently not true, I'm wondering how such a hideous misconception took place amongst so many people (because I've heard it from over 20 people here and there). I mean, even Aristotle used the word in his "Metereologica"! And that took place way before any Ottoman empire existed. So, does anyone know how this myth came to be?

"Slave" in Turkish is "köle" or "esir" (they had told me that "Greek" was a Turkish word for "slave" or something), but I can't seem to possibly find anything that's even remotely close to the word "grecia" or "greece" in Turkish with that same connotation - except if, at some point in history, they used the term "greek" meaning "slave" as slang (comparatively, how, if someone seems to be arrogant, they'll call him "American"). But, from this argument, to say that the word "Greek" sprang from Turkish... whoa, that's just too big a leap.


 答。

Hi Kennedy.

This is indeed a misconception and it is much owed to the fact that the Turks used to call us 'γραικοί' - the 4 centuries of Turkish occupation in Greece are to blame. I suppose all nations don't want to remember their years of darkness.


You can read a very interesting article at http://users.hol.gr/~geodel/Graecia.html where it is clearly explained that 'Greeks, Hellenes and Romioi' are all acceptable and of reasonable origins.

 寄せられた答から判ることは、ラテン語やトルコ語の「ギリシャ」には「奴隷」という意味は無い。しかし、4世紀にもわたるトルコによるギリシャ占領時代、支配するトルコ人が彼らを見下して「グライコイ」と呼んだことが、心理的に「支配されている側」との意識を生み出したのだろうと推測する。

 支配側と被支配側に植え付けられた負のイメイジは、幾世紀、そして幾世代にもわたって受け継がれる。そしてそれが消え去ることは無いのだろう、言い換えると特に被支配側にとって自らがそれを忘れることを許さないのだろう、と改めて思う。

Template by まるぼろらいと

Copyright ©LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン All Rights Reserved.