LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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2015年10月の記事一覧

アテネの印象

2015.10.20
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(2015年10月4日、ピレウス港)

アクロポリス・ミュージアムhttp://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2554.html)と国立考古学博物館http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2555.html)を観たかったので、予定を変更してアテネに一泊した。

(@アテネ)ギリシャの未来は明るい
http://www.asahi.com/articles/ASH967XDRH96UHBI01V.html

 朝日新聞のこの内容に反論するつもりは無い。記者と一般の観光客である僕の間には、アクセスできる情報源や人々に大きな隔たりがある。

 アテネの街中を歩き回った時間は、おそらく6時間くらいだろう。そんな短い時間にもかかわらず、アテネの街を歩いて感じたことは、「ギリシャは停滞している」。

 そう感じた最大の理由は、落書き。

 街の中にゴミ一つ見いだせないからその国が健全だあるに違いない、とはもちろん思わない。しかし、ピレウス港周辺の人々は忙しいそうだけどスピードを感じられない淀んだ建物群、地下鉄の車両、そしてアテネの中心部にあるにもかかわらず、新しかろうが打ち捨てられて何年も経っているような建物の多くを覆っている落書き。

 ギリシャ語の意味を理解できないことを差し引いても、それらの落書きからは「落書き」以外の存在の意味を見いだせなかった。

 キース・ヘリングとか、バンクシィとか、またギリシャから戻って偶然何かのニュース・ソースで観たオーストラリアのメルボルンで活況らしい「落書き」には、「伝えたい」、「変化したい」、そして「共有してみないか」との意志を感じる。しかしアテネで散乱する落書きに独創性、独自性は無く、やっている人を見かけることができたら訊きたかったことは「楽しい?」。

 何より、破綻寸前の国の経済を観光が支えることは多くの人が理解しているであろうに、観光を盛り上げるには何の役にも立っていないであろう「落書き」を消すことのできない、その負のイメイジを転換することすらできないように感じられるアテネの行政の閉塞感を強く感じた。

 多くの外国の都市を知っている訳ではないが、アテネにはまた行ってみたいと思うのは何故だろうと考える最近。


 余談。イギリスの会社だから出来・不出来の差があることは不思議ではないのだろうが、初夏に利用したとき時と比べて、BAの機内食の質が格段に向上していて驚いた。アテネ便は片道4時間弱だからエコノミーでもそれなりの食事をださなければなのかもしれないが、往路で提供されたヴェジタリアン・チョイスが期待していなかったこともあって、旨かった。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/21570812700/in/dateposted/

 ちなみに、ヒースロー発の長距離便では、エコノミィ利用だと有料で、他のクラスでは事前に「食べたいかも」と思う食事を選べるようになった。これを書いている2015年10月20日現在の情報では、羽田成田も入っている。

http://www.britishairways.com/en-gb/information/food-and-drink

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Rosy's Little Village、アギストリ島

2015.10.20
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(スカラにある教会)

5年ぶりに、ギリシャのサロニカ湾にある島、アギストリ島に行くことができた。滞在したのは5年前と同じ、Rosy's Little Village

2010年9月の滞在
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1261.html

今回の滞在中の写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/collections/72157659727009916/

 港で出迎えてくれた(他の客もピックアップする為)ロージィの表情に5年の歳月を鮮烈に感じたが、温かさとエネルギッシュな言動は全く同じ。車の中で、「5年前から今日まで、他の日本人は訪れた?」と訊くと、「No, it is only you. Your blog does not seem to help us」と軽いジャブ。そうか、そうか、どうせ僕のブログなんてと思いつつ、休暇に来れたんだとの思いが一気に高まった。

 写真から感じられると思うが、アギストリ島には遺跡は無い、著名な教会は無い、広い無人の砂浜は無い、とギリシャの他の島に抱く期待を満たす島ではないかもしれない。しかし、太陽と一緒に起床して、ご飯食べて、泳いで、歩いて、泳いで、自転車を漕いで、ご飯を食べてから寝る、の数日。

 旅行に出かけてたくさんのことを体験することはもちろん有意義だが、ごくシンプルな活動だけで充分な休暇というのもありだと思うし、アギストリはそのような島。同じ期間ホテルでワークショップを開いていたヨガとチャンティングのグループにシュロップシャー(イングランド中部、ウェイルズの隣辺りかな)から参加していたある夫妻曰く、「何もしなくていいということに体と気分が順応するのに2日かかった」そうだ。

 深刻な金融危機の報道の衝撃を緩和する目的があったのだと深読みをしている、イギリスのメディアのこれまで以上のギリシャ観光に関する報道が今年の夏は多かった。その中で、サロニカ湾に浮かぶ島々のことが紹介され、ロージィのホテルも紹介された。

Greek island holiday guide: the Argo-Saronic islands and Kythira
http://www.theguardian.com/travel/2015/aug/21/greek-island-holiday-guide-argo-saronic-islands-kythira

Agistri

Where to stay
Rosy’s Little Village
The little island of Agistri is just beyond Aegina, only 45 minutes by hydrofoil from Piraeus, but if you know where to go it can be a magical place. Rosy’s is a good example of this, set around a rocky cove studded with swimming platforms. Accommodation is simple but comfortable and welcoming.
• £350, breakfast extra, +30 22970 91610,
http://www.rosyslittlevillage.com/

Where to eat
Parnassos
Rosy’s does pretty good food, but visitors should also head up to Metochi, the village in the hills just above it. Walk through the windy alleys and your nose should lead you to Parnassos, a family-run taverna. The food is good, but even if it weren’t, the views from the rooftop terrace make it worth the trip.
• +30 22970 91339

What to do
There’s not a lot to do on Agistri apart from chilling out. If you want to stir, Rosy’s can lend you bikes or kayaks, and offers trips in its motorised fishing boat. They also run various courses, such as yoga and shaitsu, as well as live music nights.


 ロージィによると、この記事を書いた記者の名前での宿泊客は無かったそうだが、おそらく他のスタッフ・ライターが書いたのではないかと思う。この記事の影響もあるだろうし、またアテネから来易いこともあり、今年の7月、8月の混雑は凄かったそう。理由の一つは、アテネ在住のギリシャ人が、アギストリ島での休暇中、車を置いていくと盗まれてしまうのではないかと心配してフェリィで自家用車を持ち込んで路上駐車をした為だとか。これもギリシャ社会が混乱していることを表すことなのかと思った。

 アギストリ島にくる数日前、9月に入り地中海が荒れ始めて船で強行に渡ることが更に危険になりシリアやイラクから押し寄せる難民が足止めされているとの報道を読んだ。ロージィと旦那(以下、キャプテン)によると、9月の第1週までは連日37度を超え雨もほとんど降らなかったとのこと。が、9月半ばのある日、突然の大嵐で、アテネでも雷雨と竜巻が発生したそう。

 僕の滞在中は、最高気温は27度くらいまでで湿度は低くて快適そのもの。雷雨が2晩続いたおかげで空気の透明度が上がって写真の出来も良く、本当にプレッシャー・フリィの休暇になった。

 滞在が更に楽しくなったのは、5年前と同じくロージィとキャプテンとの会話。今年、ロージィの元には常連客からたくさんメイルが届いたそうだ。例えば、「金融危機の影響でギリシャで薬が不足しているとの報道を読んだけど、必要だったら送るから」。ロージィは、

 「Koji, you see, maybe, there were a few parts of Greece where people could not get medicine immediately at some point, but it did not happen here. I do not trust the British media so much.

 「My another question is why so many refugees have started to move to EU this year? The wars there have continued for the last few years, but this refugee crisis has suddenly begun this year, which I have no clue why」。

  キャプテンから聞いた話の中でとても興味深かったのは、ここ数年、個人所有の10人乗りほどの大きさの小型ボートの盗難が急増していると。

 「ボートなんて、どうやって盗むの?」

 「簡単だよ。夜明け前に港にきてチェィンを切断し、ちょっと沖合にでてからエンジンだけを取り外して持ち帰り、残りの船体はチェインソーでバラバラにして海に沈めてしまうんだ」

 「エンジンだけって、それは難民が増えていること(難民に船を売りつけるギャングの横行)に関係していると思う?」

 「そうかもしれないな。僕のような個人所有者は、GPS対応のセンサーで防犯しているけど、船体をあっという間に沈められたら打つ手が無い。エンジンは諦めるとしても、船体をバラバラにされるのは本当に腹が立つ」。

 社会の流れから逃れることはできないが、アギストリ、のんびりするには良い島。ロージィのホテル、2016年は4月からの営業。

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(アギストリのある海岸)

雲の造形:手を取り合って

2015.10.20
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雲の写真を更に。前夜は凄まじい雷雨だった。雲が多かったのだが、風がまだ強かったおかげで、日の出の写真を撮っていたら雲がなんだか互いに手を差し伸べているように見えて来た。

Let me take you by the hand over Saronic Bay
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/21814318776/in/dateposted/


キャッチ・コピィの影響力:オブザーヴァ紙に投稿した写真

2015.10.18
日曜新聞紙、オブザーヴァ紙は毎週、テーマを決めて読者からその主題にそうであろう写真を募集している。先週、10月11日の題は「meeting」だった。アギストリ島滞在中に撮った雲の写真の中から1枚、投稿した。本紙には掲載されなかったが、ウェブ上では157枚の投稿から選ばれた15枚のうちに入った。

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Is it me you're looking for? Readers' photos on the theme of meeting
http://www.theguardian.com/artanddesign/gallery/2015/oct/17/is-it-me-youre-looking-for-readers-photos-on-the-theme-of-meeting

 自画自賛になることは充分承知の上で、この写真を撮れた時、タイトル次第では使えるのではないかと思った。タイトルなしでこの写真を見せたとしたら、印象は全く薄いものだったと考える。キャッチ・コピィは大切ということを改めて考える。

アギストリ島で撮った雲の写真のコレクション
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/collections/72157659768990142/

豊穣の海:サロニカ湾の明け暮れ

2015.10.13
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エギナ島からゆっくり姿を表す太陽の光に染まり、輝くサロニカ湾の美しさは写真に残す意味はあるのだろうかと思いつつ、シャッターを押すことを止められないほどの美しさ。

何枚撮ったか判らない夜明けと夕焼けの写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/collections/72157659380950100/

 写真コレクションのタイトルを付けるにあたって、まずは日本語の「豊穣」にあたる英語はなんだろうネットで検索。でて来たのは、「The sea of fertility」、三島由紀夫の「豊穣の海」の英語タイトル。でも、fertilityだと海を眺めながら感じた「豊かな海」という印象にあわない。

 長い英文を書く時に添削してもらう友人に相談した。僕が写真から伝えたい印象を話すと、「abundantが良いと思うよ」とのこと。その後メイルが届いて、曰く、

I checked on abundance and found: "nothing suggest great abundance more than overflowing waves and that is the literal meaning of abundance. In Latin, unda means "wave", poetically "sea". Ab is from, literally to come from the waves, applied to anything very plentiful.

So abundant sea is perfect.


 キャプテンによると、様々な理由で、年々、アギストリに流れ着くゴミが増えているそうだ。この豊かな海を、僕たちはいつまで豊かなままにしておけるのだろうか。

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アファイア神殿、エギナ島の印象

2015.10.13
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(アファイア神殿遺跡、2015年10月3日)

当初はアギストリ島に9泊の予定だったので、隣のエギナ島を回ってみたいなと思っていた。エギナ島、今年はこんな理由で脚光を浴びた。

Yanis Varoufakis: ‘If I’m convicted of high treason, it would be interesting’
http://www.theguardian.com/world/2015/aug/23/yanis-varoufakis-convicted-high-treason-interview-greece-finance-minister-syriza

 ギリシャの元財務大臣、ヤニス・ヴァロファキス氏の別荘があるそう。そんなものを観たかったのではなく、観光物件としてみたかったのは、アファイア神殿の遺跡。

http://odysseus.culture.gr/h/2/eh251.jsp?obj_id=535

写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659796171451

 たくさんの観光客で溢れていない時に遺跡をのんびり観て回るのは、思っていたより楽しかった。ただ、エピダヴロス遺跡の劇場(http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2549.html)と違って、体験型の遺跡ではないので、2000年の時に想いをはせるなんて気分にはならなかった。

 このあと、ロージィの勧めで島の東側に回った。そして、彼女が何故東側へ行くことを勧めたのが判った。痩せた土地、活気の全く無い港、メインストリートにもかかわらず、しかもまだシーズンが終わっていないにもかかわらず、半分以上の店舗がもぬけの殻。行ったことは無いが、昔観たアメリカのロード・ムーヴィで見たような荒涼な風景に、ギリシャの島々の現実を初めて身近に感じた。

 エギナ島の人口は、現在およそ28000人。5年前より、5000人以上増加している。アギストリと違って、通年で観光客が訪れるそうだが、経済が動いているのはエギナ港を中心にした地域だけの印象。

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 ロージィ曰く、僕が読んでいるイギリスのメディアによるギリシャに関する報道は、現実の一面しか伝えていない。経済の混乱は事実だが、メディアが報道するような狂騒のような混乱ではなく、静かで強靭な混乱であると。観光の島であるはずのエギナの、陽光が溢れていても活気のない島の東側の町の雰囲気に、ギリシャの日常を今回ほんの少しかいま見られたのは得難い経験になった。

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(今回のギリシャ旅行で、最も美味しかった食事)

エギナ島の風景
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659725475736

National Archeological Museum of Athens: 国立考古学博物館

2015.10.13
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(まるで、今にも動き出しそうな躍動感!2015年10月5日)

アテネでもう一つ行きたかったのは、新アクロポリス博物館とアテネ市内の中心地らしいオモニアを挟んで反対側にある国立考古学博物館

http://www.namuseum.gr/wellcome-en.html

 これは、かんとくさんのポストを読むまで知らなかった。そして、行けて良かった。

かんとくさんのポスト
http://blog.goo.ne.jp/bigupset39/e/025253b7c949ad7767a67b9562e57564

写真(フラッシュの使用は厳禁)
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659798646125

 かんとくさんが書いておられるように、展示物の素晴らしさ、とりわけ彫刻の完成度とその美しさには唖然とするしか無かった。これほど素晴らしい技術と構成力、再現力を誇った人たちが2000年以上も前に居た。そしてそれほど素晴らしい文化を誇った民族ですら、歴史の表舞台から退場することになったことから考える人間の歴史の複雑さ。

 更に感銘を深め、そして学ぶ楽しさを思い出させてくれたのが、各部屋に掲げられている、展示物が作られた時代の歴史。既に高所得者層と低所得者層の間で軋轢があり、強力な政治家にとって必要だったのは、その両者の間で如何にバランスのとれた政治を実行できるかの手腕。また、特にアテネにおいて、アテネという都市国家で生まれ育った人たちが、それ以外のギリシャの都市、またペルシャ等の異国から来た人たちを「外国人」と見なしていたという歴史。21世紀の今と何ら変わらない。2000年以上もまえ、多くの人たちが無視し、その結果衰退したという教訓を、何故、21世紀の今、僕たちは学べないのか。それとも学べる能力を既に失ってしまっているのか。人間の知力は、2000年では何も変わらないのだろうか、等々に思い耽りながら展示物を観て回る至福の4時間だった。

 アテネを全て観た訳ではないが、この博物館は必見。彫刻群を静かにじっくり観て回りたいのであれば、開館早々に訪れることを勧める。もしくは午後遅くかな。僕が退出した正午過ぎには、団体客が多く訪れて彫刻群の周りは人だかりができていた。

New Acropolis Museum: 新アクロポリス博物館

2015.10.13
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(2015年10月4日)

ギリシャ滞在後半、予定を変更して一日早くアテネに戻ったのは、アテネで二つの博物館を訪れたかったから。一つは、アクロポリスの足下にある新アクロポリス博物館

http://www.theacropolismuseum.gr/en

写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659725813536
(館内、写真撮影が許可されている場所は限られている)

 以前、ブログ仲間のかんとくさんに、その時点では行っていないにもかかわらずに勧めて、本当に素晴らしかったとあとから伺ってどうしても観てみたかった。

かんとくさんのポスト
http://blog.goo.ne.jp/bigupset39/e/d6463ffbc8c1eea9a2990469dc5cffa5

 本当に、見応えのある博物館、そして素晴らしい展示だった。

 一つ穿ったことを書くと、アクロポリス周辺から発掘された彫刻群の展示が主な目的であるから、継続的に「新しい」展示に巡り会える訳ではないだろう。しかし、展示されている彫刻、レリーフ、装飾品に施されている繊細、高難度、洗練された技術を目の当たりにすると、技術的な面でいえば、美術のピークは既にギリシャ時代に到達していたのではないかと思わず唸ってしまうことが何度もあった。

 素晴らしいのはオリジナルの美術品だけではない。多くの彫刻や巨大な壁装飾は、原形をとどめていることの方が稀で、多くが復元を施されている。驚くのはその復元の技術の高さと、復元に携わる人たちの熱意。幾つかの彫刻は、オリジナルの部分が半分にも満たず、その半分以下の部分も頭部の半分と背中の一部分という具合にバラバラだ。そのような幾つかの断片から原型を復元するのだから、それを自分の目で観られることの幸運を噛み締めながら観て回った。

 もう一つ感銘を受けたことがある。それは、展示フロアに、常時、専門家が居て見学者の質問に答えてくれること。僕も男性学芸員に、これらの彫刻が作られた時代、宗教による影響はあったのかどうかを尋ねた。もちろんキリスト教の前の時代であることはふまえた上での質問だが、とても真摯で判り易い説明に観て回る楽しさが倍増した。

 展示場に入場する前のスペイスで、映像が流されていた、展示物を使った映像で、とても面白かった。団体で観て回ると時間が足りないかもしれないが、この映像も必見。

キュー・ガーデンズの秋

2015.10.12
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(2015年10月11日)

日曜日だからなのか、日曜日にもかかわらずなのか、異様なロンドン中心部の交通機関に振り回されながらもたどり着けたキュー・ガーデンズは、イギリスの秋の風景を魅せていた。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659309799720

 園内全体が色付いているのではなく、日当りの良い場所にある樹々、色付きが早い樹々から紅葉・黄葉になっているようなので、しばらくはキュー・ガーデンズの秋を楽しめるのではないかと思う。

ロンドンの紅葉/黄葉

2015.10.10
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(近所)

日本より一足早く、ロンドンは秋が深まっている。日本の紅葉/黄葉は見事だが、樹々が多いロンドンでは、公園だけでなく街中のちょっとした場所で秋を感じることができる。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659267978879

Synchronised cats sleeping

2015.10.10
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エピダヴロス遺跡

2015.10.07
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(2015年9月28日)

5年ぶりに宿泊したRosy's Little Villagehttp://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1261.html)は前回よりも判り易い表示で宿泊客が参加できるボート・ツアー(別料金)をオファーしている。今回、同じ時期にイングランドから来ていてヨガ・エクササイズのグループがエピダヴロス遺跡へのショート・トリップに参加するということで便乗した。

写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659468880121

エピダヴロス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%94%E3%83%80%E3%82%A6%E3%83%AD%E3%82%B9

 建物の原型を想起させない石だけの遺跡には全く興味を惹かれないが、エピダヴロス遺跡の名を知らしめている劇場は本当に保存状態がよく、最上段から眺める景色はとても素晴らしかった。参加型の遺跡見学は楽しい。

 劇場の階段を登りながら思い浮かべたのは、劇場がある場所も規模も全く違うが、数年前に訪れたミナック・シアター。ヨガ・グループに、ドイツから参加していた女性がいたので、ミナック・シアターを知っているかを尋ねると、「ミナック・シアターを訪れるのは私の夢の一つよ」とのこと。ドイツでよく知られているというのは本当のようだ。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1750.html

 エピダヴロス遺跡は、劇場以外は屋外の石ばかりとなんだか見学者に親切でない展示館はざっと観ただけで通り過ぎてしまった。が、これはギリシャ最終日、アテネで訪れた国立考古学博物館できちんと見学しておかなかったことを後悔した。考古学博物館ではエピダヴロスから発掘された彫刻が展示されていて、その解説文を読んだ時、遺跡の解説文を読んで欠けていた情報が合わさった。考古学博物館の解説によると、エピダヴロスの発掘に貢献したはのはドイツ人のフルトヴェングラーという男性(著名な指揮者と関係あるのかな?)。ロージィによると、エピダヴロスで発掘された多くの貴重な発見はミュンヘンで展示されているらしい。ギリシャの貴重な歴史遺産を国外に持ち出したのはイギリスだけではないようだ。

 余談。エピダヴロスの港からタクシーに乗って遺跡の入り口に到着したのは午前10時半。タクシーから降りて入り口に目を向けると、そこには一目で日本人と判る30人ほどのグループ。見学を終えたばかりのようだった。参加者の一人に、「日本からですか?」と訊くと、「こんな場所で他の日本人に会うなんて思わなかったです」と。僕も思いませんでした。

 その方は日本の西部に住んでいて、このツアーの為にまず名古屋へ、そして北京。北京からアブ・ダビに飛んでそこからエティハダでアテネまで入ったそう。その日、どこに宿泊していたかは尋ねなかったが、おそらくアテネだろう。エピダヴロスとアテネの距離は約140キロ。午前10時半に見学を終えたということは、一体、何時にアテネを出発したのだろうか。団体旅行に参加したのは2001年のエジプト旅行の時だけだが、海外の遠い国へ行く時は、このようなツアーを利用することでたくさんの経験をできるのだろうと思った。

サロニカ湾の赤い月:「桃色浄土」はこれのことなのかなと

2015.10.06
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月蝕当夜のスーパームーンは深夜だったので、わざわざ起きてまでとは思わなかった。で、明くる日の夜、晩ご飯を食べている時にふとエギナ島の方を観ると、姿を現した月は赤かった。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659219176526

 僕の技術では、夜空をゆっくり昇って行く月の色を再現できなかったが、ま、雰囲気はあるかなと思う。写真を撮りながら、サロニカ湾の海上に映える濃い黄色の光の道を観ていて、故坂東眞砂子さんの「桃色浄土」を思い出した。物語の鍵は桃色珊瑚だから月蝕による赤い月を坂東眞砂子さんが考えていたかどうかは判らない。

アギストリの猫達

2015.10.06
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(本気でロンドンに連れて戻りたかった猫)

5年ぶりに訪れたギリシャのアギストリ島で、最も時間を費やしたのは、猫の写真を撮ること。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659007059120

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157659132866788

 耳の先端がかけている猫は、島で野良猫の世話をしている団体が避妊処置等を終わらせたことを示す為とのこと。冒頭の猫も当初は野良だったそうだが、その後飼われることになり、とても人懐こかった。

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The Streets of London by Ralph McTell:ロンドンの「今」の格差を考える

2015.10.06
現在、保守党の年次大会が開かれているイギリス。格差問題がどのように議論されるのか、どのような方向に流れて行くの変わらないが、先週、初めてその存在を知った歌の歌詞を読むと、60年代と「今」、ロンドンでの格差は何も変わっていない、もしくは酷くなっているのではないだろうか。


https://www.youtube.com/watch?v=DiWomXklfv8

Have you seen the old man
In the closed-down market
Kicking up the paper,
with his worn out shoes?
In his eyes you see no pride
And held loosely at his side
Yesterday's paper telling yesterday's news

So how can you tell me you're lonely,
And say for you that the sun don't shine?
Let me take you by the hand and lead you through the streets of London
I'll show you something to make you change your mind

Have you seen the old girl
Who walks the streets of London
Dirt in her hair and her clothes in rags?
She's no time for talking,
She just keeps right on walking
Carrying her home in two carrier bags.

Chorus

In the all night cafe
At a quarter past eleven,
Same old man is sitting there on his own
Looking at the world
Over the rim of his tea-cup,
Each tea last an hour
Then he wanders home alone

Chorus

And have you seen the old man
Outside the seaman's mission
Memory fading with
The medal ribbons that he wears.
In our winter city,
The rain cries a little pity
For one more forgotten hero
And a world that doesn't care

Chorus


 今朝のガーディアンから。

Playgrounds for sheikhs and oligarchs: the secret world of ​London’s luxury hotels
http://www.theguardian.com/uk-news/2015/oct/05/the-secret-world-of-londons-luxury-hotels

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