LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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2017年06月の記事一覧

2017.06.30 二都物語:東京、ロンドン from the point of Monocle
2017.06.29 2020年のパラリンピックは、どこで開催の予定だったかな
2017.06.26 イギリスで看護婦として働くには、IELTS受験が必須
2017.06.25 イギリス人のここが嫌いだ:虚偽の病気申請で、払った旅行費用より多い保険金
2017.06.25 バルトリ、ジャルスキィ、アンサンブル・アルタセルセ@ウィグモア・ホール
2017.06.23 「アスコット」、という幻想
2017.06.23 非常事態に、行政のリーダーシップが機能しない:ケンジントン・アンド・チェルシィ区
2017.06.21 雲の造形:龍の巣は、こんなだろうか?
2017.06.20 ロンドン、真夏日
2017.06.18 London's Air Ambulance: ロンドンの救急ヘリコプター
2017.06.18 ロンドンのある通りの名前の発音が判らない:IVEAGH Close
2017.06.18 ロンドンの住環境の酷さ
2017.06.16 蜂だって、人間だって、薔薇がなければ
2017.06.16 高層住宅火災と、ロンドンでの貧富の差
2017.06.15 ロンドンのバスを迷わずに乗りこなすために
2017.06.15 休息を取る消防士:イギリスと日本の差
2017.06.15 暑い日に必要なのは、冷たいビールか、元彼(彼女)の冷たいハート
2017.06.11 Sea of the roses@リージェンツ・パーク
2017.06.11 一般社会がその存在を知らない人たち、知ろうとしない人たち
2017.06.09 イギリス総選挙2017:ケンジントンは労働党を選んだ
2017.06.09 イギリス総選挙2017:DUPという政党
2017.06.09 ロイヤル・バレエ:アシュトン・トリプル・ビル
2017.06.09 イギリス総選挙2017:票の格差、もしくは不公平な分配
2017.06.09 イギリス総選挙2017:イングランドがどのように分断しているか
2017.06.07 倫敦湿地帯公園:London Wetland Centre
2017.06.06 日経「味な地球儀」2017年6月6日:イングリッシュ・レッド・ワイン
2017.06.04 自由な精神:薔薇を
2017.06.04 在英国日本国大使館からの注意喚起
2017.06.02 ミックス・ビル:ロイヤル・バレエ
2017.06.02 猫は日光浴が好き

二都物語:東京、ロンドン from the point of Monocle

2017.06.30
今日、ポストされた渋谷陽一さんのブログ。

英情報誌「モノクル」が選ぶ世界の住み良い都市ランキングで、東京が3年連続で1位に。
https://rockinon.com/blog/shibuya/163072

 先週の土曜日、ウィークエンドFTに掲載された、モノクル編集長のコラム。

Why Tokyo’s tourism boom is a barometer for Europe’s health
https://www.ft.com/content/2a9ef780-5724-11e7-80b6-9bfa4c1f83d2

While Tokyo is a regular stop on my travels and I’m used to the sense of security, I must admit I felt a sense of relief when I arrived on Wednesday. Where my behaviour in London or Paris or Munich is to scan my surroundings and pay attention to possible escapes, I walked out of Haneda without a worry. Within hours I could feel my shoulders had dropped to a more relaxed level, and once on the streets of Shibuya I felt “old school” — without that nagging “what if someone blows themselves up in front of me” feeling. In short “normal” versus “new normal”.

Back in Europe’s capitals, it does not look set to be a summer of record room rates for hotels. Just as Tokyo and Japan in general suffered after the earthquake and tsunami of 2011 as business people and their families relocated and tourists stayed away, the same story risks playing out in Europe’s hospitality and travel industry — or at least such is the perspective from east Asia.

Japanese carriers are looking at redeploying aircraft and focusing on Asia and North America as bookings slow to Europe. “It’s over for the Japanese when it comes to Europe. You can really forget it for the next couple of seasons,” said the public relations executive. “Some of it is fuelled by the travel agencies but there’s also the issue that companies are putting blanket travel bans of visits to Europe. If you’re an airline and you rely on 10 to 12 Japanese corporates to fill your planes, it means a definite downsizing of aircraft or reduction of frequency.”

The Tokyo bounceback, despite the threat of earthquakes, is a reminder that cities with the right spirit can stage a speedy recovery. Europe’s cities will in time surely bounce back. But while Europe’s leaders have spent a lot of time talking about how “the terrorists aren’t winning”, in terms of visitor numbers from specific markets, it may in the short term prove easy to argue otherwise.


 この人のコラム、今回のようにツボにハマると面白いの。しかし、大体は僕の生活からはかけ離れた豪華な社会のことや、「このレストランは秘密にしておこう」という感じでマニュピレイトな印象を持つことの方が多い。

 先週のコラムに書かれているように、恐れはしないが外出の際に気が抜けない、というのはとても共感する。テロに巻き込まれるなんてこと、毎日起きているわけではないとわかっていても、「あの角を曲がったら、何か起きるのかな」という無意識の気構えは常にある。

 日本の政治家は、「テロが起きたら」と国民の恐怖心を煽ることに腐心しているようだが、起きていない。日本の体面を気にするのであれば、原発を全廃することが海外から日本を訪れる観光客の恐怖心を減らすことになるだろう。

 ランキングは、日本では今でも公共の施設内で喫煙できることを考慮していないと確信する。でなければ、東京が1位なんてことはありえない。

UK heart disease deaths fall by over 20% since indoor smoking ban
https://www.theguardian.com/society/2017/jun/25/uk-heart-disease-deaths-fall-by-over-20-since-indoor-smoking-ban

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2020年のパラリンピックは、どこで開催の予定だったかな

2017.06.29
もしくは、健常者だからって驕るなよ!

Disabled passenger forced by Japanese airline to crawl up stairs to board plane
https://www.theguardian.com/world/2017/jun/29/disabled-passenger-forced-japanese-airline-vanilla-crawl-up-stairs-board-plane

Other airlines in Japan, which will host the Paralympics in 2020, said they permitted staff to carry wheelchair-using passengers aboard when lifts were not available.

 木島さんという方を知らなかったし、おそらく、今後会うことはないだろう。彼のことを、「合法的な当たり屋」であるとか、彼の行為を「まるでテロのよう」とためらいもなく叩き潰そうとする日本、日本人。

 相模原の事件が起きた時、one-offだと思った。しかし、市川海老蔵さん、そして今回の木島さん、叩いても、攻撃しても、叩かれる人が心理的、そして身体的に対抗できない人を見つけた時、攻撃の対象となってしまった人へ浴びせられる容赦のない日本人の狂気は、風土病ではないかと思えてくる。

 ロンドンのグレンフェル・タワーでの火災の直後、右派のテレグラフ紙が、「この火災を政治的に利用している」と暗に労働党を批判して、見事に返り討ちにあった。

Grenfell is political. The right can’t make that fact go away
https://www.theguardian.com/commentisfree/2017/jun/26/grenfell-political-right-tory-john-mcdonnell-fire
(引用したいのはこれではないのだが、見つからないので同様の内容で)

 長年にわたって政府、そして地方行政の無策ぶりのために多くの人が犠牲になってしまったグレンフェル・タワーの火災が、政府が見ぬふりをしていた違法な建材へ社会の注目を集めることになった。皮肉だが、一般市民が代償を払わされない限り、政治、そして企業は動かない。動きたくない。動くつもりはない。

 木島さんに対して、「合法的な当たり屋が」と揶揄する健常者が、一人で飛行機へ搭乗するのが難しい人々へ何をしてきたのか?

 健常者が、健常者のままでいられるなんて思っているのだろうか。

 ロンドンが素晴らしいなんて言うつもりも全くない。例えば、ゾーン1の中で、車椅子のままバリア・フリーで地下鉄に乗れる駅があるかどうか、すぐに思い浮かべられない。

 住んでいなければ利用することは多くないだろうが、ロンドンのいくつかの鉄道駅では、最近、車椅子で乗客の利便を図る会社が増えている。東京のターミナル駅と違って、駅構内に段差が少ないこともあるので日本と簡単に比較ではできない。キングス・クロス駅では、乗り入れているヴァージン・イーストコースト・ライン、そしてグレイト・ノーザンは、キングス・クロス駅構内で長いプラットホームを歩けない乗客には移動の補助をしている。また、リヴァプール・ストリート駅からイースト・アングリア地方への運行をしているグレイター・アングリア社は、切符をオンラインで購入するときに、車椅子の補助を予約することができるはず。

 長い距離を歩けないので、公共の場所では車椅子を利用する友人から、「今度、君が日本に里帰りするとき、一緒に行けたら手助けを依頼してもいいかな?」、と訊かれている。前回の里帰り以来、もしかしたら、少なくとも2020年にパラリンピックをホストする東京は、身障者が全く心配することのないくらいバリア・フリーの都市になっているのかもしれない。

 しかし、今回の企業の対応ぶり、そして木島さんへの個人攻撃を知った後では、歩行に困難がある友人の命を、日本で守る責任を負う覚悟は、僕は持てない。

 何を大げさなと思った人には思い出して欲しい。視覚に障害のある人が頼る白杖への攻撃を。福島から避難した人々、特に子供達への全く根拠のない偏見を。

[追記:7月2日]
バニラエア問題、声をあげた人へのバッシングはもうやめて。生きづらさを助長していませんか?
https://news.yahoo.co.jp/byline/itokazuko/20170701-00072792/

イギリスで看護婦として働くには、IELTS受験が必須

2017.06.26
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IELTS、2度と受けたくないので、考えないようにしている。昨日のオブザーヴァ紙に、保守党の現イギリス政権の移民排斥はこんな状況になっているのか、と驚く記事が掲載されていた。

Difficulty of NHS language test ‘worsens nurse crisis’, say recruiters
https://www.theguardian.com/society/2017/jun/24/english-speaking-ovserseas-nurses-fail-nhs-too-tough-language-test

Language tests introduced by the government to restrict immigration are stopping the NHS from recruiting foreign nurses – including highly qualified native English speakers.

Growing nursing shortages mean that the NHS has major gaps in its workforce, but this is being added to by Australians and other English-speaking nurses being turned down because they cannot pass the English tests.

The high language requirements are reflected in a sharp drop in the number of nurses registering in the UK, according to medical recruiters, who believe that many British nurses would also fail the International English Language Testing System test (IELTS).


Hayley Purcell wants to fill one of those posts. Born in Adelaide, she has worked as a nurse in South Australia for the last 11 years, her career spanning mental health, intensive care, paediatrics, surgical procedures and orthopaedics. She narrowly failed the written language exam, even though she has a bachelor’s degree in nursing.

Purcell had no problems expressing herself in a phone call from Adelaide. “After being schooled here in Australia my whole life, passing high school with very good scores, including English, then passing university and graduate studies with no issues in English writing – now to ‘fail’ IELTS is baffling,” she told the Observer. “So when I failed I just went numb. Then I got angry. Everything rides on the result.”

IELTS has four elements: speaking, listening, reading and writing. To qualify to work in the NHS, candidates need to score at least seven out of nine in each section. Purcell, who spent AU$650 (£386) on the test, managed 6.5 in writing and seven in reading.

“The essay test was to discuss whether TV was good or bad for children. They’re looking for how you structure the essay,” she said. “I wrote essays all the time when I was doing my bachelor of nursing. I didn’t think I’d have to do another one. I don’t even know why I failed.”


IELTS(アイエルツ)
https://www.britishcouncil.jp/exam/ielts

 イギリスの高等教育機関への留学を考えたことのない人であれば、ほとんど縁がないであろうアイエルツ。僕自身、英検や他の英語試験を受けたことが全くないので比較はできない。が、準備なしで受けたら、ガーディアンの記事でインタヴューに応えているオーストラリア人看護婦のように、ネイティヴ・スピーカーですら4つのすべての項目で7点(9点が満点という様式)を取れる人が受験者の半分以下でも驚かない。特にアカデミック・ヴァージョンでは、普段の生活では考える必要のない記述の構成力、長文の読解力が求められる。現実として、最低でもすべての要素を7点以上というのは、ラッセル・グループに属する大学のマスターズ・PhD課程で求められる基準。もちろん、オックスブリッジや医学部系、法学部系の博士課程になると最低で、7.5ということもある。

 グレンフェル・タワーの惨事を拡大させた安全基準の維持を怠るなど、イギリスらしい杜撰さがここにもある。それは、イギリス国籍取得の条件である英語テストの一つとしてアイエルツは認められている。そしてその点数の基準は、ネイティヴ・スピーカーの看護婦志願者が求めらている数字よりずっと下がる。

 極端な例えであることは承知している。仮に、イギリス国籍を簡単な英語試験で突破してイギリス人になって、そのまま英語を上達させる気など全くない「元外国人」が看護婦になろうとしたら、アイエルツを受けなくてもいいのだろうか?、と。

 日本人が日本国内で接する英語は、今でもアメリカ英語が大半なのではないかと思う。有料だが、アメリカ英語以外にこんな妙な英語があることを体感したいのであれば、一度、アイエルつを受けてみるのは楽しい経験になるかもしれない。

アイエルツ試験会場で指紋認証
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2417.html

イギリス人のここが嫌いだ:虚偽の病気申請で、払った旅行費用より多い保険金

2017.06.25
イギリスで悲しい事件が起きたのは事実。でも、グレンフェル・タワーの火災は、イギリス国内ではすでに大きな議論、そして責任のなすり合いになっている。建造物の安全性、暮らす人々の安全性を無視しなければ、例え火事が起きたとしてもここまで大きな惨事にはならなかったかもしれない。

 行政が悪いのか、苦しい生活の中で他者を出し抜くことで楽をすることに味をしめたイギリス人が悪いのか。今日のオブザーヴァ紙に、パッケイジ・ツアーでスペインでの休暇を終えたイギリス人が、ホテル滞在時ではなく、帰国してからホテルの食事で体調を崩したとの保険申請をして、スペインのホテル、旅行業界がイギリス人観光客を締め出すことになるかもしれないという議論になっていると。

Brits’ bogus food poisoning claims leave hoteliers crying: ‘¡Basta!’
https://www.theguardian.com/world/2017/jun/24/hotels-compensation-spain-cyprus-bogus-food-poisoning-claims

Two years ago the hotel, popular in Thomson and First Choice brochures, had just a couple of complaints for gastroenteritis (aka Spanish tummy). But last year Miguel was hit by around 200 claims alleging food poisoning. Every single one was from a British holidaymaker, with not a single complaint coming from the Germans or the Dutch. None of the Brits complained to the hotel at the time; all the claims were lodged by UK claims management companies once the holiday-makers returned home.

Inma Benito, president of the Federation of Mallorca Hotel Businesses, said that false claims cost hotels on the Balearic island €50m last year and that cases had soared by 700% since 2015.

Zacharias Ioannides, who heads the island’s association of hoteliers, likened the practice to organised crime, saying it was an exclusively British phenomenon. “It is always after the so-called event and sometimes it can be as long as three years before the bogus compensation claim lands,” he told the Observer from the organisation’s headquarters in Nicosia. “Action must be taken to safeguard the good name of the vast majority of British tourists.

But the problem in Spain is particularly acute. Agents for British claims management companies openly tout for business in Spanish resorts, telling tourists they can claim £3,000 a head with an allegation of food poisoning at an all-inclusive hotel, often following a package trip that cost only £500. Some holidaymakers are told that all the proof they need is a receipt for a packet of Imodium, the diarrhoea-relief medication, from a pharmacist in the resort.

 法律の抜け穴があるからそれを利用しただけ、と保険申請をした人たちは言うだろう。支払った旅行代金よりも多い金額の保険金を旅行が終わってから申請すると言う、Shameless、Disgracefulな態度は、現在のイギリス、少なくともロンドンでは驚くことではなくなっている。

 このようなことは、イギリスだけでなく、クレイマーが跋扈しているような印象が強いままの日本でも起こるかもしれない。

 しかし、現在、暮らしているからこそ感じるのは、イギリスのモラル・スタンダード、坂道を転がるようになんて物ではなく、奈落の底になすすべなく落ちていくという感じだ。

[追記:2017年7月10日]
旅先で食中毒を装った金銭の要求、英政府が対策乗り出す
http://www.bbc.com/japanese/40552750

バルトリ、ジャルスキィ、アンサンブル・アルタセルセ@ウィグモア・ホール

2017.06.25
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(背後の女性はアンサンブル・アルタセルセのパーカッショニスト)

最近、エンタメに以前のように頻繁に行ける時間がない中で、2016/2017で最も楽しみ、絶対にキャンセルなんてことにならないようにずっと祈っていた、ウィグモア・ホールでのチェチーリア・バルトリフィリップ・ジャルスキィのリサイタル。一生に一度あるかどうかの稀有なリサイタル、ではなかったが歌を聴く幸せ、歌を歌う幸せ、その幸せを舞台と聴衆が分かち合える幸せに満ちた夜だった。

Cecilia Bartoli mezzo-soprano; Philippe Jaroussky countertenor; Ensemble Artaserse
https://wigmore-hall.org.uk/whats-on/cecilia-bartoli-philippe-jaroussky-ensemble-artaserse-201706241930

This exceptional encounter between two stars of bel canto is enhanced by the enduring friendship and strong musical bond between Cecilia Bartoli and Philippe Jaroussky.

Following an acclaimed Giulio Cesare in Salzburg and mutual guest appearances on several of their recording projects, they finally share a concert in company with the virtuoso Ensemble Artaserse, founded by Jaroussky in 2003.



Claudio Monteverdi (1567-1643)
Orfeo
Toccata
Prologo : La Musica
Francesco Cavalli (1602-1676)
Ercole amante
Sinfonia
Elena
Ecco l'idolo mio...Mio diletto
Claudio Monteverdi
Quel sguardo sdegnosetto
Francesco Cavalli
Xerse
Ombra mai fu
Claudio Monteverdi
Damigella tutta bella
Giovanni Pandolfi Mealli (1630-1670)
6 sonate per chiesa e camera Op. 4 No. 4
Sonata 'La Biancuccia'
Agostino Steffani (1654-1728)
Niobe, regina di Tebe
Amami, e vederai
Francesco Cavalli
Eliogabalo
Lamento d'Alessandro 'Io resto solo?...Misero, così va'
Marco Uccellini (1603-1680)
Battaglia
Agostino Steffani
I trionfi del fato
Combatton quest'alma
Interval
Francesco Cavalli
Eliogabalo
Ouverture
Erismena
Lamento d'Idraspe 'Uscitemi dal cor'
Claudio Monteverdi
Lidia spina del mio core
Giovanni Legrenzi (1626-1690)
Sonata 'La Spilimberga' Op. 2 No. 2
Adagio
Claudio Monteverdi
Sí dolce è’l tormento
Francesco Cavalli
Xerse
La bellezza e un don fugace
Marco Uccellini
Sinfonia
Agostino Steffani
Niobe, regina di Tebe
All'impero divino...T'abbraccio mia diva
Tassilone
A facile vittoria
Biagio Marini (1594-1663)
Passacaglia
Claudio Monteverdi
Zefiro torna e di soavi accenti


カーテンコールの写真(本人は絶対に満足しないであろうクォリティ)
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157685380220316

 歌に集中したかったので、リサイタル中はプログラムを開かなかった。なので、どのアリアをどちらが歌ったのかは半全然としない。アリアはモンテヴェルディ、カヴァッリ、ステファニのオペラから。

 ソロ・リサイタルではないからだろう、コロラチューラ全開となる歌は多くはなかった。しかし、声量が大きくないバルトリの歌をしっかりと聞けるという点では、ウィグモア・ホールは最良だと思う。本人もとてもリラックスした印象のままだったので、楽しんでいたと思う。

 ジャルスキィ、熱心に追っているわけではないが、巧い。昨晩のプログラムの構成は、一人の作曲の一つの作品ではなく、3人の作曲家のいくつかのオペラからアリアを選んだ、「パスティーシュ」と呼ばれるであろう構成(http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1669.html)。歌われているアリアの意味は全くわからなかったが、ジャルスキィとバルトリがしっかり演技も加えたことで、単なる歌モノだけのリサイタルではなく、とても楽しめた。

 演奏のアンサンブル・アルタセルセもまた素晴らしかった。特に、コルネットの二人。風貌はあまり威厳を感じさせないややチャラい印象だが、熱い演奏からは、彼らがいなかったらリサイタル全体の印象が弱まってしまったことだろう。昨晩、最も、というか唯一飽きたのは、リード・ヴァイオリニストのソロ・パート。器楽一本やりというのはほぼ引き込まれない。昨晩は二人のコルネット奏者、ハープシコード、ギター他の弦楽器奏者、パーカッショニストもいて普段は聴く機会のないアンサンブルを聞けたのも良かった。
 
 昨晩のチケット代は、ウィグモア・ホールではほとんどありえない価格だった。でも、昨晩のような音楽の喜びにあふれたリサイタルなら、バルトリさんにはバービカンでのリサイタルをやめてもらって、ウィグモア・ホールの専属になってほしい。

「アスコット」、という幻想

2017.06.23
PorkPieEaterAscot.jpeg
(入場料を払えば、ポークパイ・イーターもアスコットに入れる。イギリスの現実)

Royal Ascot marred by brawl as bare-chested race-goer shouts 'let’s finish it off' on Ladies' Day
http://www.telegraph.co.uk/news/2017/06/23/royal-ascot-marred-brawl-bare-chested-race-goer-shouts-finish/

 アスコットでこんなこといつも起きていたら、すでに存在していないだろうから、このような喧嘩が起こることの方がレア。しかし、酔っ払ったイギリス人の愚かさを全世界に知らしめるという点では、これほどの成功例は多くないだろう。

非常事態に、行政のリーダーシップが機能しない:ケンジントン・アンド・チェルシィ区

2017.06.23
発生してからまだ10日ほどにもかかわらず、それともまだ10日しか経っていないからだろうか、グレンフェル・タワーの火災の影響で、全国規模で集合住宅の安全性の再点検等の報道は終わりがないように思える。また、先週、すでに警察が発表していたように、この火災は刑事事件として扱われることになっている。

 すでに日本のメディアでも、火災の詳細や、タワーの構造上の問題が報道されているので、火災の概要をここで書くつもりはない。本題は、火災が起きたきたケンジントン地区を管轄するケンジントン・アンド・チェルシィ区の、事故対応におけるリーダーシップの欠如がどれほどだったかについて。

Council sidelined in Grenfell Tower response as leader refuses to quit
https://www.theguardian.com/uk-news/2017/jun/18/council-leader-nick-paget-brown-grenfell-tower-response

Kensington and Chelsea council has been relieved of responsibility for taking care of the survivors of the Grenfell Tower disaster.

The work is being handed over to a new Grenfell fire response team, made up of representatives from central government, the British Red Cross, the Metropolitan police, London-wide local and regional government and the London fire brigade.

The move comes as the Conservative leader of Kensington and Chelsea, Nick Paget-Brown, resisted calls to resign in the face of mounting criticism over the chaos and paralysis that have gripped the council in the wake of the disaster.

The response team will provide 24-hour access to services and support at the Westway sport and fitness centre. Help is to be provided for housing, funds, health, social care, food and advice.

Eleanor Kelly, the chief executive of Southwark council, said: “We want to make clear that whilst the emergency and local community response was nothing short of heroic, we know that the initial response was simply not good enough on the ground. People are angry, and rightfully so. Our focus is now ensuring those affected are being cared for and looked after.


The Royal Borough of Kensington and Chelsea is incapable of looking after its own people
https://www.standard.co.uk/comment/comment/simon-jenkins-the-royal-borough-of-kensington-and-chelsea-is-incapable-of-looking-after-its-own-a3568941.html

It was total humiliation. Yesterday, as the dust began to settle around the Grenfell Tower site, six London borough bosses met to co-ordinate rescue efforts and struggle to repair the reputation of local government. They did not include the Royal Borough of Kensington and Chelsea, on whose patch the tragedy occurred. In the chair was the chief executive of the City Corporation, John Barradell, with “leadership roles” for Westminster, Southwark, Ealing, Hounslow, Bromley and Harrow. I am told they did not even meet in the royal borough.

 火災を逃れた住民たちの仮の住まいの情報がない、全てが燃え尽きてしまったために銀行口座へのアクセスができなくなってしまった人々への現金の支給が全くできない等々、初期対応の不備、というより住民への支援が全く存在していなかったために、開催発生後のかなり初期の段階で、ケンジントン・アンド・チェルシィ区の行政機能の不備への批判が噴き出していた。

 ケンジントン・アンド・チェルシィ区のトップが言い訳に終始したため、政府主導で、ロンドンの他の6区からなる住民支援チームが投入され、ケンジントン・アンド・チェルシィ区は、同区内で起きた火災対応から完全に切り離された。

 他人事と感じる向きは多いだろう。しかし、災害時、大きな事件が発生した時に、リーダーシップが発揮されるか、されないかで、影響が悪い方向へ肥大していくのをどのように防ぐかに差が出てくるのは、今回のことでも明らか。

The government responded swiftly to 7/7 bombings. What went wrong at Grenfell Tower?
https://www.theguardian.com/public-leaders-network/2017/jun/21/government-swift-2005-bombings-wrong-grenfell-tower

 グレンフェル・タワーの火災が刑事事件として扱われることになり、社会はその裁判がどれほどわかりやすく、かつ迅速に判決が下されるかに焦点が置かれると思う。裁判が無為に長期化することになれば、政府のリーダーシップが問われることになる。

雲の造形:龍の巣は、こんなだろうか?

2017.06.21

ロンドン、真夏日

2017.06.20
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https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/35281697651/in/dateposted/

昨日、ロンドンの最高気温は32.4だった。

Heatwave temperatures in UK higher than Los Angeles and Bahamas
https://www.theguardian.com/uk-news/2017/jun/19/heatwave-temperatures-in-uk-higher-than-los-angeles-and-bahamas

Temperatures in some parts of the UK exceeded those in Los Angeles and the Bahamas on Monday as the hottest day of the year so far gripped the country.

Temperatures rose to a sweltering 32.4C in parts of greater London in the afternoon, just above the 32.1C highs of the weekend. Most of England and Wales was affected by the hot weather, which was made particularly sweaty by the absence of a breeze, though the north of England and Scotland saw cooler, cloudier conditions.


 木陰で仕事したい。

London's Air Ambulance: ロンドンの救急ヘリコプター

2017.06.18
Red Helicopter of London's Air Ambulance

最近、近所のガソリン・スタンドが緊急の場合、このヘリコプターの離着陸を受け入れるということになったのを知ったので、興味が湧いていた。本当に偶然に遭遇して、しかも、見学者の質問に答えていたのは、East London NHS Trust(蜘蛛の糸より細い縁がある、切れそうだが)の医師だった。彼によると、年間の運営費用はおおよそで£6,000,000-。その全てを寄付に頼っているので、ファンド・レイジングは必須とのこと。話していて、この救急ヘリコプターがチャリティと知り、「でも、患者に課金はしないんですよね?」と訊いた。

 「しないよ」、とにっこり。

https://londonsairambulance.co.uk/

 グレンフェル・タワーの火災ではヘリコプターの出動はなかったようだが、医師たちは現場で救急チームに加わったようだ。

"Our thoughts are with everyone who has been affected by the devastating tragedy at Grenfell Tower.

"We sent multiple teams of doctors and paramedics to the scene to support our emergency service colleagues at the London Fire Brigade, London Ambulance Service and Metropolitan Police.

"I would like to thank all of teams involved in the response, with a special mention to the London Fire Brigade for their incredible work which sadly continues.

“We are also indebted to the many organisations and members of the community who came together to support the victims and rescuers in and around this terrible incident.”


 グレンフェル・タワーの火災では、政府、地方行政の不手際が甚だしい一方で、消防士、医師、看護師等の活動は、素晴らしかったようだ。NHSの存在意義を、改めて多くの人が考えることになったのではないかと願う。

写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157685215959825

ロンドンのある通りの名前の発音が判らない:IVEAGH Close

2017.06.18
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https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/35252951831/

発音が判らない通りに遭遇すると、ロンドンは広いな、と思う。

[追記]
ウィキペディアに出ていた。インターネットって、本当に便利だと、こんな時思う。

Earl of Iveagh (commonly pronounced "eye-vee" (especially in Dublin) or more correctly "eye-vah") is a noble title in the Peerage of the United Kingdom.

ロンドンの住環境の酷さ

2017.06.18
ロンドンでの経験しかないことを強調しておきます。

 グレンフェル・タワーの火災については、詳しい状況がわかるたびに、高層住宅が増えている日本でも、他人事ではないと感じる人が増えているのではと推測する。

 日本の状況はわからないし、イギリス各地の公営高層住宅のことは知らない。しかし、ロンドンの住宅環境が劣悪なのは、グレンフェル・タワーだけではない。ほんの数ヶ月前、今年の春にロンドン東部から報道された、新しい住宅の酷さについてのニュース。

Housing associations face storm of complaints over new-build homes
https://www.theguardian.com/society/2017/apr/11/housing-associations-face-storm-of-complaints-over-new-build-homes

Housing association agrees to buy back homes on 'substandard' development
https://www.theguardian.com/society/2017/feb/06/substandard-housing-association-scheme-facing-hundreds-of-complaints

'No one calls the housing association repairs line. There's no point'
https://www.theguardian.com/society/2017/apr/11/no-one-calls-the-housing-association-repairs-line-theres-no-point

 これまで、長年にわたって読んできた情報から言えることは、少なくともイングランド、さらに絞ってロンドンでは、新しい住宅が建設される際、必ず低所得者層が購入できるフラットを建設するという条件を企業は実行しなければならない。

 2012年のロンドン・オリンピック、パラリンピックの跡地の一部は、特に高所得ではない人たちが購入できる、定住できる住宅をということで、建設が進み、そして入居が始まった。

 環境の劣悪さ、維持・運営を行政から「購入」した企業のやる気のなさは、グレンフェル・タワーと全く同じ。

 住宅だけではなく、現在のイギリスで、全国でくまなく感じられるであろう、「ターゲット至上主義」、「責任を取ることは自分の責任ではない」という風潮を見直さない限り、何も変わらない。

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蜂だって、人間だって、薔薇がなければ

2017.06.16

高層住宅火災と、ロンドンでの貧富の差

2017.06.16
火災により、ほんの銃数時間でまるで何十年も放置されて廃墟になったかのようなロンドンのグレンフェル・タワー。日本でこの火事の報道を読んで、この場所がケンジントン・アンド・チェルシィ区(以下、ケンジントン)の一部であることを想像できなかった人はたくさんいるだろうと思う。BBCがよくわかる図を掲載している。

スクリーンショット 2017-06-16 15.15.52

London fire: A tale of two tower blocks
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-40290158

 ロンドンだけでなく、イギリス国内で最も裕福なカウンシルの一つであるケンジントン区内に、貧困にあえぐ人が暮らしている事実を、ガイドブックの情報だけでは得ることはできない。しかし、現実として、ロンドンの他の区同様、ケンジントン区もまた、富裕層と貧困層にはっきりと、そして大きく分断されている。ロイターの記事がわかりやすい。

アングル:高層住宅火災で露呈、英国が抱える「貧富の格差」
http://jp.mobile.reuters.com/article/idJPKBN1970GN

 この記事を読むと、先週の総選挙(すでにずっと昔のよう)で、ケンジントン区で労働党が議席を奪取したことは理解できないことでは、ない。

'Unforgivable': local Labour MP vents fury over Grenfell Tower fire
https://www.theguardian.com/uk-news/2017/jun/15/unforgivable-local-labour-mp-vents-fury-over-grenfell-tower-fire

 2011年8月にロンドンから始まった暴動は、観光客に人気の高いノッティング・ヒル(ケンジントン区)でも起きた。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1426.html

 ロンドンでの普段の生活は、テロを除けば安全とほぼ言い切れる(説得力はないな)。しかし、保守党政権による数年に及ぶ福祉切り捨てへの不満が、突然、吹き出すことはあり得る、とも感じている。

 イギリス・メディアの映像報道を観ていると、当然だろう、火災現場では保守党議員に怒声が飛ぶのは当然として、ロンドン市長、そして被害にあった人々の慰問の為に現地へ速攻で訪れたエリザベス女王にも悲しみの声が浴びせられた。

Distraught man beckons Queen as she leaves Grenfell Tower area - video
https://www.theguardian.com/uk-news/video/2017/jun/16/distraught-man-beckons-queen-as-she-leaves-grenfell-tower-area-video

 怒りが渦巻いている。物見遊山で現地に行くことなんてことはとても愚かな行為だ。

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ロンドンのバスを迷わずに乗りこなすために

2017.06.15
数日前、ロンドン交通局からロンドン中心部、特にオックスフォード・ストリートを走るバスの2路線のルート変更を知らせるメイルが届いた。

From Saturday 17 June, there will be changes to bus routes in central London, including routes 6 and 73. This is so that we can run bus services according to the demand for them, and is intended to help reduce congestion and improve reliability.

Bus route 6
Buses will be re-routed from Marble Arch along Park Lane and Piccadilly, serving Hyde Park Corner and Green Park Tube stations. The route will no longer serve Oxford Street or Regent Street.

Bus routes 73 and N73
Buses will now terminate at Oxford Circus, and will no longer serve Bond Street, Marble Arch, Hyde Park Corner or Victoria Tube stations.

 双方の路線変更に共通するのは、オックスフォード・ストリートリージェンツ・ストリート、そしてパーク・レインを走るバスの本数を減らして渋滞を少しでも緩和したい、ということだろう。

 6番がオックスフォード・ストリートとリージェンツ・ストリートへ行かなくなると、最寄りのバス停からの路線でリージェンツ・ストリートへ行くバスがなくなる。が、それほど大きな影響はない。それよりもパーク・レインからピカデリィに左折するバスがこれまでなかったので、この変更はかなり助かる。

 73番の変更は、かなり多くの通勤者には影響があるだろうと想像する。これまでヴィクトリアまでの路線がオックスフォード・ストリートで止まってしまうと、乗り換えをしなければならない利用者がいるだろう。

 ということで、ロンドン交通局は「Hopper fare」を強調する。

https://tfl.gov.uk/campaign/hopper-fare?cid=hopper

 これは、Pay as You Goでバスを利用する場合、1台目のバスから2台目のバスへ乗り換える場合、乗り換えが1台目のバスに乗ってから1時間以内であれば2台目のバスの料金は課金されないというもの。

 注意するべき点は、2台目から3台目には適用されない。しかし、同じ日に、4回目のバス利用が3回目のバス利用から1時間以内であれば、4台目のバス料金は課金されない。さらに同じ日に、Pay as You Goで5回以上のバス利用になると、同日ないの料金の上限に達するので、それ以降は課金されない。

 最近、特に自分の行動範囲の中でに限るが、バスの路線変更が顕著だ。例えば、189番のバスのロンドン中心の出発がオックスフォード・サーカスからマーブル・アーチに変更された。これ、結構迷う人がいても不思議ではない。また139番のバスの終点がいつの間にか「ゴルダーズ・グリーン」まで延長されていた。さらに、13番のバスの出発がいつの間にかヴィクトリアになっている。

 紙媒体でも、オンラインの観光情報でもこれだけ頻繁な路線変更のアップデイトが追いつくとは思えない。過去に乗ったことがあるからと調べずに、バス停が以前あった場所に見つけられなくて迷うことのないように、ロンドン交通局のサイトで利用を考えているバスの経路を調べておくことは必要だと思う。

休息を取る消防士:イギリスと日本の差

2017.06.15
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24時間以上もかかった消火作業の合間に交代で休息を取る、ロンドンの消防士たち。誰が、彼らを非難できよう。日本だけは、非難が出てくるのだろう。

消防士を悩ませる過度なクレーム スーパーへの駐車で苦情など
http://news.livedoor.com/article/detail/13004667/

消防士(消防団員)が消防車でうどん店に立ち寄り注意される事案が発生 ネットでは苦情に批判殺到
https://matome.naver.jp/odai/2149319041083821501

暑い日に必要なのは、冷たいビールか、元彼(彼女)の冷たいハート

2017.06.15

Sea of the roses@リージェンツ・パーク

2017.06.11
初夏のバラの季節は、そろそろ終わりそう。

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写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157681954967122

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157684841746516

 バラの季節が終わると、日照時間が短くなり始めるのが、残念といえば残念。

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(c)Koji Moriya 写真素材 PIXTAー



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(c)Koji Moriya 写真素材 PIXTAー


一般社会がその存在を知らない人たち、知ろうとしない人たち

2017.06.11
このポストは、特に自分のためでありまた、議論できるほど自分の中で理解が深くはないので、メイルでの質問にも答えるつもりはないです。

 先週、ある研修で交わされたケイス・ディスカッションは、学習障害と診断されている男性の今後の治療方針の検討というものだった。実は、この男性とは一度会って話した。普段はとても物静かで、一見では、何が彼にとって問題なのか判らない。

 彼が帰属するのは、イギリス国内で定住しないで暮らす、アイリッシュ系のトラヴェラー・コミュニティ。さすがに驚かなかったが、彼の学習障害も一要因だが、トラヴェラー・コミュニティで生まれ・育ったことで、子供の頃に彼の適性に合う教育を全く受けていない。彼は、読み、書きができない。そのために、小さな犯罪を引き起こし、現在、精神医療に直結する法律の下で治療を受けている。

 トラヴェラー・コミュニティで暮らす人が定住したくないという意思は、この国では尊重されている。言い換えると、問題を起こさない限り、トラヴェラーたちとは関わりたくないという感情が定住している人々にはあるだろう。年上の友人に尋ねたところ、80年代、90年代でも、地方の農場等では、「No blacks, no Irish, no dogs」という看板があるのは普通だったとのこと。

 トラヴェラー・コミュニティで子供がネグレクトされるのかどうかは、知らない。まだ、僕が何かをできるわけではない。しかし、仮に教育を受ける機会がなくて、後年、本人が受け止めなければならない身体的、心理的重圧、そして社会が避けられたであろう負担を考えると、トラヴェラー・コミュニティの子供に、彼らのために、社会のために教育を受けさせる、ということを余計なことと考える人たちがイギリスにいるのは、普通なのだろうか?、と

 そんなことをずっと思考の片隅で考えていた昨日、ガーディアンで興味深い記事が掲載された。

'They were entwined': the twins found at Dover's white cliffs
https://www.theguardian.com/lifeandstyle/2017/jun/10/they-were-entwined-the-twins-found-at-dovers-white-cliffs

 今年の元日、イングランド南東にあるドーヴァーの崖下で、男女の遺体が発見された。男性の身元はすぐにわかったが、女性は身分証明になるものを一切所持しておらず、当初は誰だかわからなかった。男性の名前から判明した住所にあたり、ようやく女性は、男性と双子の妹(もしくは姉)であることが判った。

 警察が彼らの住まいを訪れて判ったことは、二人が親戚や社会との関係を一切持とうとしなかったこと。二人のパスポートはずっと昔に失効したままで、最近のミュリエルの面影を知るための写真は全くなかった。二人が携帯電話を持っていなかったことも、身元をすぐに判明できなかった、そして彼らの最後の足取りが全くわからない要因の一つ。

 この記事と、研修でのケイス・ディスカッションに共通点は全く存在しない。しかし僕にとって、政府やオーソリティにより社会の管理、つまり個人情報がもはや個人のものではなく、権力のものである社会にあって、是非や、有効性の議論は置いておいて、「福祉」ですらおいきれない人々が存在する社会。そしてそのような社会がすべきことはあるのか、という堂々巡りの思考が止まらない。

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イギリス総選挙2017:ケンジントンは労働党を選んだ

2017.06.09
結果の発表がもつれ込んだケンジントン(ロンドン)。労働党が奪取した。

General Election 2017 Kensington

 20票差。

 イギリス国内で、平均寿命が最も長く、そしてロンドンでもダントツに裕福であろうケンジントン区が労働党を選んだことは、保守党がカンタベリィを失ったことと同じくらいの政治的衝撃ではないかと思う。東京なら、例えば共産党が文京区の区長選に勝利するようなものだろうか(そうなることを願う)。

Canterbury tale: single mum becomes town's first ever Labour MP
https://www.theguardian.com/politics/2017/jun/09/canterbury-tale-single-mum-becomes-towns-first-ever-labour-mp

 これで何も起きなかったら、2011年のような暴動が起きるかな。

イギリス総選挙2017:DUPという政党

2017.06.09
過半数に達しなかったが、大敗したわけでもないメイ政権が連立を模索する相手が北アイルランドの政党、Democratic Unionist party。

 いきなり表舞台に出て来たこの政党について、ガーディアンの紹介記事。仮にこの連立が通ると、さらなる混乱が生じることは確実だろう。

From climate denial to abortion: six DUP stances you should know about
https://www.theguardian.com/politics/2017/jun/09/from-climate-denial-to-abortion-heres-six-dup-policies-you-should-know-about

Theresa May’s new ally in government, Northern Ireland’s Democratic Unionist party, is in favour of a soft Brexit, wishes to maintain a porous border with the Irish republic but also holds illiberal positions on abortion and gay rights.

The party, which gained two seats in the general election to hold 10 altogether, has not yet outlined what it might want from a formal deal with the Tories – but the prime minister said in her speech outside Downing Street that she could rely on her “friends and allies” from the party founded by Ian Paisley Sr.

The party, founded in 1971, maintains its socially Conservative positions but has been transformed into an efficient political force by successive leaders since Paisley stepped down in 2008.

Brexit and the Irish border
The DUP campaigned for Brexit but its manifesto argued for maintaining a “seamless and frictionless” border with Ireland. Objectives for the forthcoming Brexit negotiations included maintaining the Common Travel Area with the Republic and ease of trade throughout the EU.

Welfare spending
The manifesto retained the pensions “triple lock” and universal winter fuel allowance, both policies the Tories pledged to drop.

Opposition to same-sex marriage
While the party has changed radically since its beginnings, it has always maintained an opposition to socially liberal reforms which have taken place on the UK mainland.

Northern Ireland is the only remaining part of the UK where same-sex marriage is not legal after the DUP used a controversial veto mechanism to block any change to legislation. Senior figures in the party have called the issue a “red line” for power-sharing talks at Stormont.

Anti-abortion
The DUP has fought hard to halt an extension of abortion rights to Northern Ireland. Campaigners say their actions have forced thousands of women to travel elsewhere for terminations, or to rely on abortion pills bought online.

Climate denial
While climate change scepticism is not official party “policy”, the DUP has previously appointed a denier as environment minister in Northern Ireland, and it counts a number of creationists among its senior members.

Leadership
Much focus will now fall upon the party’s leader, Arlene Foster, a tough character whose politics were influenced by the Troubles. At the age of eight, her father, a part-time policeman, was shot and injured by the IRA on the family farm.


 トランプのアメリカと同じくらい、保守党、そしてイギリスが「かまってちゃん(needy)」への道を転がり落ちていくようだ。

ロイヤル・バレエ:アシュトン・トリプル・ビル

2017.06.09
Yanowsky and Sir Dowell
(ヤナウスキィとアンソニィ・ダウエル)

6月7日、サドラーズでスコティッシュ・バレエによるプレルジョカージュのバレエがあったから、バレエ・ファンはどちらへ行こうか煩悶したかもしれない。ロイヤル・バレエのプリンシパル、ゼナイダ・ヤナウスキィのロイヤル・バレエからの引退公演を観た。

The Dream / Symphonic Variations / Marguerite and Armand
http://www.roh.org.uk/mixed-programmes/the-dream-symphonic-variations-marguerite-and-armand

Frederick Ashton was Founder Choreographer of The Royal Ballet. His works define the English style of ballet – characterized most notably by precise, fleet footwork, sensuous épaulement (the way the shoulders are held) and gorgeous line of delicate simplicity. His many works for the Company are arguably its greatest legacy.

The Royal Ballet celebrates this heritage through a mixed programme of three of Ashton’s most loved – and most characteristic – works. The Dream (1964) is an enchanting adaptation of Shakespeare’s A Midsummer Night’s Dream to music by Mendelssohn. Symphonic Variations (1946) is Ashton’s first masterpiece, and a breathtaking, abstract work on the beauty of pure movement. Marguerite and Armand (1963), inspired by the celebrated dance partnership between Margot Fonteyn and Rudolf Nureyev, is a tragic love story of great lyric beauty.


 ドリーム。何度も、何度も、「薀蓄たれの周りからけむたがれる、昔だけを美化するバレエ・ファンになってはいけない」と自戒するにもかかわらず、まだ達観できない。マックレィは素晴らしかった。高田茜さんも良かった。でも、高田さん、技術的にはとても安定している、いやプリンシパルの波動を感じるのだけど、同じ日本人である僕が言って全く説得力がないことはわかっていても、なんだか「イングリッシュネス」がもう少し濃かったらなと。

 シンフォニック・ヴァリエイションズ。振付として、とても好きな作品。もちろん踊るダンサーの資質にもよるが、何度観ても、飽きない。それどころか何度観ても、感動が新たになる。ヌニェス、また眉間にしわを寄せて踊っていたので、表情は見ないで踊りを集注して観た。オシポワや、フランチェスカ・ヘイワードへの注目が高いが、ヌニェスはロイヤル・バレエの古典バレエへの評価を維持できるプリマ・バレリーナの風格。
 ムンタギロフ。彼のバレエとしての踊りをまともに観たのは、先日のミックス・ビル(http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2892.html)。今回の舞台でわかったのは、本当に、上手だ。上半身の強靭なしなやかさは、他の二人の男性ダンサーよりも技術的に、そしてダンサーとして才能がずっと高いことを鮮明に感じた。彼はおそらく古典バレエの方が向いているのだろうけど、フォーサイスの「イン・ザ・ミドル」や、少なくともバランシーンの「放蕩息子」でも観たい。どちらもロイヤル・バレエは長いこと上演していないから、そろそろ取り上げて欲しい。

 Marguerite and Armand。アシュトンの傑作とは思えない。でも、多くの女性ダンサーが踊りたがる。ドラマティックだからだろうか。カンパニィがこれの上演を決めたので、ではこれで幕引きを、とヤナウスキィは考えたのかもしれないが、コメディエンヌとして類い稀な存在感を表現できる彼女には幸福な笑いに満ちた演目が良かった。
 愚痴はさておき踊りよりも、皆さんの演技に集中した。演技力の高いヤナウスキィやエイヴィスと並ぶと、ヴェテランとはいえ、ロベルト・ボッレからは「客演」の印象がぬぐいきれなかった。さらに、踊りを間違ったというのではないが、所々、下半身の動きがとても硬くて、今夜は振付を追うだけで精一杯、とういう印象を何度か持った。自分だけかなと思っていたら、カーテン・コールの時に、ボッレへの痛烈なブーイングが聞こえた。

 プリンシパル・ダンサーの引退公演ということで、フラワーシャワーがあり、特に男性ダンサーからの花束に喜ぶヤナウスキィの笑顔がとても輝いていた。

カーテンコールの写真
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157684826388115

 労いの言葉を送るオヘア監督の信じると、もしかしたらなんらかの形でロイヤルの舞台に戻ることもあるかもしれない。工事で閉鎖中のリンベリィ劇場が再開すれば、彼女が踊りたいと思う新作で戻ってくることがあることを期待する。

 これまでのいくつかの引退、もしくは最後のロンドンの舞台。

ダーシー・バッセル
http://www.chacott-jp.com/magazine/world-report/from-london/london0707a.html

ベリンダ・ハトレィ
http://www.chacott-jp.com/magazine/world-report/from-london/london0707b.html

モニカ・メイソン
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1713.html

リアン・ベンジャミン
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1967.html

シルヴィ・ギエム
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2480.html

吉田 都
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1187.html

イギリス総選挙2017:票の格差、もしくは不公平な分配

2017.06.09
日本でも総選挙のたびに報道される一票の格差。それは、イギリスでも同じのように思う。

General Election 2017 Vote share by Guardian
(ガーディアン。https://www.theguardian.com/politics/ng-interactive/2017/jun/08/live-uk-election-results-in-full-2017

General Election 2017 Vote share by BBC
(BBC。http://www.bbc.co.uk/news/election/2017/results

General Election 2017 Unfair vote share sourced by BBC
(BBC。http://www.bbc.co.uk/news/election/2017/results

 たとえば、「イギリスの」自由民主党とスコットランド独立党の得票分配率。後者は全体の3%にもかかわらず35議席。前者は2倍以上の得票率にもかかわらず、12議席。ま、全国展開している政党と、スコットランドに注力している政党では、いかに効率よく得票するかという点も考慮されるべきだろうとは思うが。
 
 保守党と労働党の差も不自然。得票率の差は2%にもかかわらず、獲得議席の差は40以上。このバランスの悪さは見過ごしてはいけないだろう。このバランスの悪さを決めたのは、キャメロン君、そしてメイ首相。政権党が自分に都合が良いように選挙区を変えようとするのは、世の常。激戦だった二つの選挙区の結果も。

General Election 2017 Fife North East

 当選と次選の差はわずか、2票。

General Election 2017 Richmond Park

 ロンドン市長選に立候補して落選したザック・ゴールドスミスが戻ってきて自由民主党に移った議席を奪取。ファイフの当選者、次選者の得票を足しても、リッチモンド・パークの次選者に及ばない。

 これから、今回の総選挙結果の分析が出るだろう。僕が考えていることを幾つか。まず、若い世代の投票が増えたこと。これは、欧州連合離脱を決めた国民投票が、中高年のグレイ世代によって引き起こされたことを繰り返したくないという思いを持つ若い有権者が投票したということかな。
 
 ガーディアンは、東欧圏からの労働者に依存する第一次産業界が欧州連合離脱への不安を高めているということを頻繁に報道していたが、結果を見る限り、ガーディアンが煽るほどではないように思う。離脱への不安が高まっているのは、ロンドン、マンチェスター等の大都市圏ではないかと想像する。特に、治安維持が重要な課題になっている都市圏で、警察官の削減を強引に推し進めため保守党への不信はあるかな。

 過半数に達しなかったとはいえ、大敗ではない保守党。すでに北アイルランドの政党の協力を取り付けている。下手な舵取り次第では、イギリスがG7のお荷物になるかもしれない。

イギリス総選挙2017:イングランドがどのように分断しているか

2017.06.09
どの政党の支持が国のどの部分で顕著か、というのは昨年のアメリカ大統領選挙も良い例だった。昨日、2017年6月7日に投票されたイギリスの総選挙で、特にイングランドがどのように分断されているかがわかってとても参考になる。

General Election 2017 Devided politically
(ガーディアンから。デフォルメされている。https://www.theguardian.com/politics/ng-interactive/2017/jun/08/live-uk-election-results-in-full-2017

General Election 2017 Politically devided UK by BBC
(BBC。これは実際の地図に合わせてある。http://www.bbc.co.uk/news/election/2017/results

 デフォルメされているガーディアンの図をみてからBBCの画像を見ると、都市部で議席を獲得した労働党の勢いが、いくつかの例外を除いて、いかに限定的に見えるかがわかる。限定的にもかかわらず、おそらく当選者一人当たりの得票の差は大きいように思う。

 この二つの画像から想像できることは、都市部と地方で暮らす人々が政治家に何を求めているかがほぼ違うであろということ。ロンドンの投票者が政治に求めることは、イングランド南部で暮らす有権者が望むことではないだろう。ちなみに、ロンドンは労働党が議席の半数以上を獲得した。

General Election 2017 London May
(総選挙前)

General Election 2017 London June
(開票後。ケンジントンはこの時点で未発表)

 ロンドンがイギリスを牛耳るということはもちろん健全ではない。が、ロンドンに我慢を強いることはまた、政治家にとっては舵取りが危ういだろうと思う。

倫敦湿地帯公園:London Wetland Centre

2017.06.07
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(巣を作ろうとしていたつがい。なんという鳥だかは知らないが、濃いー顔)

いつ知ったのかはもはや思い出せないが、ロンドンの南西部にロンドン・ウェットランド・センターという場所があることは知っていた。が、遠くはないものの(ハマースミスからバス、徒歩で20分ほど)なかなか良い機会がなかった。先週の土曜日、午前中に全てが終わり、天気が良かったので行ってみた。

http://www.wwt.org.uk/wetland-centres/london/

似たような写真ばかりだが
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/collections/72157682426034501/

 僕にとってマイナスに感じた点を先に書く。湿地帯の中を突っ切って歩けることを期待していたのだが、鳥の生活環境の保全のためであろう、ワイルドな湿地帯を歩き回る、というのは施設内でもかなり限られている。

 それを除けば、天気が良かったこともあり、初夏の日光と爽やかな風を浴びて歩くのはとても気持ちよかった。また、鳥を眺めて面白いかなと思っていたのだが、ずっと眺めていると鳥によって行動パターンが違ったり、営巣しているつがいとそれにちょっかいを出す他の鳥との間の攻防が結構スリリングで楽しかった。

 バードウォッチャーの皆さんが持ち歩いていたカメラの凄さ。とてつもなく長く、そして重そうなレンズを厭わず心頭滅却して鳥だけをみているあのストイックな振る舞い。自分のことを差し置くことはできないが、入園者は中高年が多いだろうと思っていた。しかし、家族連れも多く、ロンドン市内の中ではとても拓けている空間でちょっとした自然観察ができることが人気の一因かな。

 バードウォッチャーでなければしょっちゅう行く必要はないかなとは思う。湿地帯の上に広がる青空を見ながら、開放感に浸りたいのであれば、ここは最適な場所だろう。

日経「味な地球儀」2017年6月6日:イングリッシュ・レッド・ワイン

2017.06.06
*著作権は、日本経済新聞社に帰属する。

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https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/albums/72157682920848240

自由な精神:薔薇を

2017.06.04
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リージェンツ・パークの薔薇園は、花を愛でる人々で、爽やかに賑わっていた。ロンドン・ブリッジで起きたテロ事件は本当だったのだろうかと一瞬、逡巡するほど「普通」だった。

 リージェンツ・パークの入口を入ってすぐ、左右の花壇で、「Free Spirit」という名の薔薇が満開だった。

 We bless our free spirit as well as roses. I do hope our roses will console the spirits of all people, wherever they lived and live, who lost their lives, family and friends by terrorists.
 
 We are never ever enslaved by fear, terrorists and ignorant politicians who spread their hubristic attitudes.

在英国日本国大使館からの注意喚起

2017.06.04
昨晩から、今朝未明にかけて起きたロンドン・ブリッジでのテロ事件を受けて、在英日本大使館からのメイルを転載。

在英国日本国大使館からの注意喚起

平成29年6月4日
在英国日本国大使館

英国にお住まいの皆様及び「たびレジ」登録者の皆様へ

 先に,6月3日(土)深夜に発生しました「ロンドン橋」及び「バラ・マーケット」でのテロ事件の発生につきお知らせしましたが,その後の状況は次の通りです。
英警視庁は,6名の死亡者が発生し,加えて3名のテロ容疑者が射殺されたことを明らかにしました。また,30名以上がロンドン市内の病院に運ばれている旨報道されています。また,英警視庁は,ヴォクソール地区での事案は,本テロ事件と無関係であるとしています。

 これまでのところ、日本人が本件に巻き込まれたとの情報はありませんが、日本人の方が巻き込まれた等の情報をお持ちの方は、当館領事班020-7465-6548(夜間は020-8762-8266)までご連絡ください。現場付近に滞在中の方は、現場周辺に近づかないようお願いいたします。

【英国スポット情報】
本件に関するスポット情報が発出されましたので、お知らせ致します。
英国:ロンドンにおける事件の発生に伴う注意喚起

(PC)==> http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2017C121.html
(携帯)==> http://m.anzen.mofa.go.jp/mblatestspecificspotinfo.asp?infocode=2017C121

ロンドンでテロ、6人死亡
https://this.kiji.is/243855838265032705?c=39546741839462401


 ロンドンが憎しみだけにとらわれた都市にならないことを、心から願う。

ミックス・ビル:ロイヤル・バレエ

2017.06.02
5月25日、ロイヤル・バレエによるミックス・ビルを観てきた。

The Vertiginous Thrill of Exactitude / Tarantella / Strapless / Symphonic Dances
http://www.roh.org.uk/mixed-programmes/the-vertiginous-thrill-of-exactitude-tarantella-strapless-symphonic-dances

The breathtaking skill and artistry of the dancers of The Royal Ballet are the driving force of this mixed programme, which includes two miniature masterpieces from William Forsythe and George Balanchine, the first revival of Christopher Wheeldon’s narrative ballet Strapless and the world premiere of Symphonic Dances, a new abstract ballet by Liam Scarlett.

The title of Forsythe’s The Vertiginous Thrill of Exactitude says it all – a breathtaking, blistering work set to the final movement of Schubert’s ‘Great’ Symphony, in which the musicality and technique of the five dancers are pushed to their limits. There’s the same sense of virtuoso display in Balanchine’s Tarantella, a pas de deux bursting with wit and swagger. Wheeldon’s Strapless explores hypocrisy, ambition and desire, and features a brilliant ballerina role at its centre; The Guardian called it ‘a superb piece of stagecraft’ at the 2016 premiere. Closing the mixed programme is Symphonic Dances, a new abstract work from Liam Scarlett, Artist in Residence at The Royal Ballet and a choreographer in demand around the world.


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ロイヤル・バレエのフリッカー
https://www.flickr.com/photos/royaloperahouse/albums/72157682069142070/with/34750710345/

 ウィリアム・フォーサイスの「精密な不安定なスリル」が上演されるのは、10年以上ぶりではないかと思う。僕が観た25日で15回目の上演。故ロス・ストレットン氏が監督だったときかな。前回、僕が観た時は吉田都さんが爽やかな笑顔で踊っていたはず。吉田さんがフォーサイスを踊るという意表が新鮮だった。

 15分間というとても短い振付だが、ダンサーの皆さんへの体力、そして技術の負担はかなりのものだと思う。始まってすぐ、5人が並んで踊っている時に、マックレィムンタギロフの動きがシンクロでも、ミラーリングでもなかったように見えたので間違ったのかと思いつつ。でも、フォーサイスの振付だとたとえ間違いだったとしても、自信を持って間違いだと指摘できない振付なのがフォーサイスらしいなと。

 マックレィ、そして高田茜さんはフォーサイスを踊っても違和感ないだろうと思っていた。意外だったのは、ヌニェスムンタギロフ。いい踊りだった。どこかの批評で、「ムンタギロフは何を踊ってもプリンスのよう」というのは的確な表現だと思う。

 「タランテラ」がロイヤル・バレエのレパートリーに入るのは今回が初めて。たしか、数年前の何かのガラ公演で、マックレィと誰かが踊ったのを観たことがある。溌剌とした踊りで目に爽やか。僕にはそれ以上でも、それ以下でもない振付。

 世界中で人気の「アリス」、そして「冬物語」のときからずっと思っていて、今回もまたその思いを強くしたのは、ウィールドンが「ナラティブ・バレエ」と強調する振付は、僕が観たいバレエではない。

 「ストラップレス」は、昨秋の世界初演の時は散々な結果に終わり、批評を読むと今回のために手を入れたらしい。しかし、バレエでもなければ、良質のダンス・シアターでもないもとても中途半場な舞台。物語をなぞるだけの振付は、僕は「ナラティヴ」ではないと思う。

 余計なこと。準主役の医者の役を踊った平野さんのメイク。数年前のユーロヴィジョンで優勝したコンチタ・ヴルストのようだった。

 リアム・スカーレットが6月7日の舞台でロイヤル・バレエから引退するゼナイダ・ヤナウスキィのために振り付けた「シンフォニック・ダンシズ」。ネガティヴなことから書くと、ラフマニノの音楽を活かすためだったのかもしれないが、長かった。中盤の男性コールドの部分が半分だったら、集中力は途切れなかっただろう。

 ウィールドンとの差をはっきり感じたことは、物語のないモダン・バレエと観られるであろう「シンフォニック・ダンシズ」の方が、饒舌に物語っていた。ヤナウスキィの存在は、あたかもギリシャ神話のアモラルな女神のよう。クレジットから察すると脚本は無いようだが、始まりから終わりまで舞台の上では忘れられていた神話が現代に蘇る、そんな雰囲気を強く感じることができた。僕には、物語がなくても、結果としてドラマになる振付の方が「ナラティヴ」。

 ヤナウスキィの引退後、ロイヤル・バレエのアクター・バレエ・ダンサーは、エドワード・ワトソンだけくらいかな。それほど、ヤナウスキィの存在は、ロイヤル・バレエという技術的なバレエより、ドラマを舞台に立ち上がらせるバレエ団の中ではダントツの存在。

 今夜から始まるアシュトン・トリプル・ビル

http://www.roh.org.uk/mixed-programmes/the-dream-symphonic-variations-marguerite-and-armand

 「マルガリートとアルマン」を選んだのはカンパニィだろうし、それを最後の舞台にしたいのはわかる。でも、これ、個人的にはそれほど好きな振付ではない。ギエムが踊った時ですら、振付に強く惹きつけられなかった。もはや叶わない希望であることはわかっているが、ヤナウスキィには、同じアシュトンなら「エニグマ・ヴァリエイション」で最後の美しさを見たかった。あの振付での、感情の細やかな機微を鮮明、そして豊かに描き出せる彼女の踊りを再び観たかった。ファンの無い物ねだりは世の常。

ヤナウスキィの舞台の感想
田園のひと月
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2355.html

ウォーム・アップ・クラス
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-735.html

ラ・バヤデール
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ニンバス
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猫は日光浴が好き

2017.06.02
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