LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
Home未分類 | Dance | Sylvie Guillem | Royal Ballet | Royal Opera | Counselling | Sightseeing | Overseas Travel | Life in London(Good) | Life in London(Bad) | Japan (Nihon) | Bartoli | Royal Families | British English | Gardens | Songs | Psychology | Babysitting | Politics | Multiculture | Society | Writing Jobs | About this blog | Opera Ballet | News | Arts | Food | 07/Jul/2005 | Job Hunting | Written In English | Life in London (so so) | Speak to myself | Photo(s) of the day | The Daily Telegraph | The Guardian | BBC | Other sources | BrokenBritain | Frog/ Kaeru | Theatre | Books | 11Mar11 | Stage | Stamps | Transport | Summer London 2012 | Weather | Okinawa | War is crime | Christoph Prégardien | Cats | Referendum 23rd June | Brexit 

Hellas紀行4:アテネ、そのほか

2010.10.15
本編はこれが最後になります。番外の3が続くかもしれません。

アテネ
もともと、遺跡等にはまったく興味が湧き起こらないということはきっちり自覚しているので、アクロポリスを見学する気はまったくなく。また、アテネに戻って二日目の土曜日の午前中に土砂降りに見舞われて、唯一観にいこうかなと思っていた「ニュー・アクロポリス・ミュージアム」へ行く気が削がれ、観光らしい観光は、土曜日の午後早い時間に、市内観光バスに乗ったこと。

 新しい建築物ではナショナル・ライブラリィには再びアテネを訪れる機会があれば訪れてみたいと思ったほかは、さして興味を引くものはなく。逆に普通の町並みを眺めているのがとてつもなく面白かったです。というのも、市内中心部にもかかわらず、長いこと無人のままで打ち捨てられているような建物、また改修工事が途中で放棄されたままの中途半端な状況の建物がいくつもあること。

http://www.flickr.com/photos/89578620@N00/5065045046/

 観光の基点となるシンタグマ広場から数ブロック下ったところでもそのような建物があったので、財政破綻の影響なのか。また、http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1268.html)によると2004年のオリンピック以降、市内のあちらこちらで、無理な計画で頓挫したままの建築計画も多いとのことでした。本当に、オリンピックってろくでもないな、改めて思いました。

 宿泊したホテルは、部屋からアクロポリスを眺められる好位置にありながら、二人しか乗れないエレヴェイターとか、怖い受付のお姉さんのためかランクは二つ星。でも、シンタグマからもプラカからも徒歩5分圏内なので、食事や買い物にはとても便利でした。

 シンタグマやプラカ周辺を歩いて居てギリシャらしいなと感じたのは、ギリシャ正教の催しで使われる祭祀用具やプリーストの皆さんがまとうのであろう豪華な刺繍が施された衣装を売る店が、普通に町並みに溶け込んでそこかしこにあること。

 歩いて楽しかったのは、シンタグマから伸びる「KAR SERVIAS」通り。シンタグマから入ってすぐのブロックには、これでもかというくらいの数のチョコレイト屋さん。泥水のようなギリシャ・コーヒーを飲むにはこのチョコレイトが必要なんだろうと思いつつ、美術品のようなチョコレイトには見惚れました。

http://www.flickr.com/photos/89578620@N00/5064432145/

 さらにこの通りを進むと、両脇に並ぶのは宝石店、宝石店、そして宝石店。ダイヤモンドは透明な石、ルビーやサファイアも色つきガラスの塊としか認識しない僕にはまったく意味のないそれらの店のはずだったんですが、その石を引き立てるデザインの美しいこと。
 シンタグマとプラカ周辺というとても狭い範囲ででしかアテネを経験しませんでしたが、「やっぱり、ここは異国」と改めて感じたのは、蚤の市の最深部のカフェでコーヒーを飲んでいたとき。気がついたら、英語がぜんぜん耳に入ってこなくなっていました。言葉が通じないことはどういうことかを体験したい方には、お勧めです。


食事
反論が有ることは承知の上で、ギリシャ料理は単調で飽きる。ということで、アテネでは違ったものを食べたいなと思っていました。

 アテネに戻ってきた金曜日の夜。プラカ周辺を歩いていると、1ブロックごとに「ここで食べていきなよ」という客引きが行く手に立ちふさがります。呼び込みをするレストランには入らないというのが僕の鉄則なのですが、歩いても歩いてもそんなレストランらばかりでうんざりしていたときに行き着いたのがここ。

http://www.eatatmiltons.gr/


http://www.thestar.com/travel/europe/article/774489--hot-new-nightspots-liven-up-scene-in-ancient-athens
(結構有名なシェフなのかな、と)

 石を投げればミシュランの星を持つシェフに当たる昨今では、「ミシュランひとつ星のアラン・パロディがメニューをプロデュース」といっても感じ入ることはなかったのですが、それはそれでメニューがほかでは無かったものばかりだったので、試しました。大当たりでした。

 結局ここに通い詰めてしまって肉、魚、デザート類を食しましたが、ひとつを除いてすべて満足のいくレヴェル。特にこれまた、「ここはギリシャだ」と友人たちと変に感心してしまったのは、デザートにドーナツが入っていたこと。金曜日の夜、何も知らない僕はそれを頼みました。待てど暮らせど出てこないドーナツ。それまでの食事も給仕もすべて満足のいくものだったのですが、これ以上は待てないなと思い始めたころにやっとキッチンから届いたドーナツ(丸いのではなく細くねじったものを一口大にちぎってある)は揚げたての熱々、ふわふわ。客の注文を受けてから揚げるんだそうです。あまりにも美味しくてもうひとつ頼みたかったのですが、さらに15分待つのはちょっとということであきらめました。

 これを読んでいってみようかと思った方への注意は、「海苔巻きは頼んではいけない」ということ。お米の炊き具合も許容範囲、ねたも結構いける、さらに海苔までと素材はすべて素晴らしいのに、それが合わさって「海苔巻き」になるとどうしてここまで不味いのか、というものでした。すしを作れるのは日本人だけなんてことは信じていませんが、作り方を知らないとこうなってしまうんだな、という例だと思います。

 Tによると、「one of the finest hotels in Greece」であるらしい、Grand Bretagnehttp://www.grandebretagne.gr/)。土砂ぶりで出鼻をくじかれた土曜日、「じゃ、そのGrand Bretagneでランチを試してみよう」といったのは僕。友人の一人曰く、「いいのか?プライシィだぞ。それにその格好はだめかも」と警告を受けました。その格好とは、ずっと昔に購入して以来まったく着る機会のなかった、ある欧州ブランドの高級麻素材の半そでシャツと短パン。
 ホテルに到着すると、ロビィは存外に無機質。格好で拒否されることも無く。が、ロビィ・レストランに足を踏み入れた瞬間、「すいません、ギリシャのこと、見下していました」。

 超高級ホテルとはいえ、国家財政が破綻する国の超高級なんて、と無意識に決め付けていた傲慢な自分。その内装、雰囲気、調度の優美なことと言ったら。足をむき出しにしている僕の存在がどれほど場違いかを痛いほど感じました。偏見はほんのたまに、わが身を守る鎧になることもありますが、偏見をきつくまとっていると大切なことを見逃すことが多いことを思い出しました。ま、きてしまったからには体験しなければということで、もっともお手ごろ価格、つまり払える範囲の価格帯のチキン・スープとクラブ・サンドウィッチを。

 チキン・スープ。何度も何度も満足のため息が出るほど美味しかったです。お代わりしたかった。サンドウィッチは、見た目これだけど思ったのですが、いざかぶりついてみると素材の新鮮さとヴォリュームに大満足。

http://www.flickr.com/photos/89578620@N00/5064430773/


プレゼンテイションも凝っていて。ちなみに、皿やカップ&ソーサーはすべてヴェルサーチ

 どんな人が利用しているのかと周りを眺めると、結構地元の人と見受けられる皆さんがコーヒー一杯でおしゃべりに花を咲かせていました。いまさらながら、欧州文化が培ってきたエレガンスの伝統と歴史をまったく知らないことを勉強できました。そうそう、最近、猫も杓子も「アフタヌーン・ティー」と感じているのですが、ここでもアフタヌーン・ティーが。正午から夜8時まで注文できるそうです。


パスポート
出不精になっていた最大の理由は、パスポート。これまで、引っかからなかったことを数えたほうが早いくらいです。今回、質問攻めにあったとかの嫌な経験ではありません。日本とギリシャのどちらに問題があるのかわかりませんが、係員の前に鎮座する読み取り機が僕のパスポートを認識するのにゆうに5分以上。入国だけならまだしも、出国時ですら「どうしてこんなに時間がかかるんだ」というくらい。日本国籍を放棄する気などまったくありませんが、EU圏内の行き来自由のIDがほしいです。
 それと、あからさまに人種差別ですが、個人でギリシャに行かれる際、出入国審査の列に並ぶときは、その列に南アジア系と思しき皆さんがどれだけいるかで順番が回ってくる早さが目に見えて違ってきます。ペロポネソス半島に義妹が住んでいるので頻繁にギリシャに行っているW夫人もその点を認めています。

 書ききれなかったことはまだありますが、この辺で。お付き合いくださってありがとうございます。

関連記事
スポンサーサイト

Comment

アテネ雑感 - レイネ

わたしは逆に、オリンピック効果でアテネの町はかなりインフラ整備が進んだのではないかと思いました。古代ギリシャ以来何千年も全く発展していなかったか、寂れる一方だったようなアテネに、地下鉄や路面電車なんかが通って、遅れた近代化がなされたと、わたしは認識しています。まあ、オリンピック開催地に功罪はつき物ですが。

宝石屋さん、わたしもアテネのデザインに驚嘆しました!よそでは見かけないような大胆なものが多いので、彫金の参考になります。

まだいいレストランに当たったことがないので、ギリシャ料理は、まあ、特においしくない、という一般的意見に賛同。次回は、このレポを参考にして、美食体験したいと思います。
2010.10.16 Sat 09:08 URL [ Edit ]

- 守屋

レイネ さん

 確かに、トラムや地下鉄は人々の生活にとても役に立っているそうです。公共交通機関がオリンピックの後も役に立っていることを考えると、一方的に非難するのはちょっと的外れかもしれないです。

 宝石類にはまったく興味が無いのですが、多くのデザインがとても斬新に映りました。宝飾デザインが有名とは聞いたことが無かったので意外な発見でした。

 ぜひ、Grand Bretagneを。オナシスとカラスが食事したのかもなんて想像していました。
2010.10.16 Sat 21:27 URL [ Edit ]

管理者にだけ表示を許可する

Template by まるぼろらいと

Copyright ©LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン All Rights Reserved.