LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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東日本大震災:テレグラフとガーディアンの記事から

2011.03.20
世界の関心はすでにリビヤに移っていますが、それでも3月11日に日本を襲った大地震、津波がすでに忘れられたわけではありません。今週末、特にテレグラフ紙で興味深い記事をいくつか読んだので簡単に記しておきます。

 以前にも何度か紹介していますが、かつてイヴニング・スタンダード紙、今はデイリィ・テレグラフ紙で主にイギリス国内政治についてかいているアンドリュウ・ギリガンという記者がいます。彼による岩手からのレポートが、20日付のサンディ・テレグラフ紙に掲載されました。

Japan earthquake: Iwate is in a state of misery and mayhem
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/japan/8393056/Japan-earthquake-Iwate-is-in-a-state-of-misery-and-mayhem.html

 ギリガン記者によるレポートの内容が事実に即しているのか、それともある程度の推測が加えられているのかは、読む人によって判断は違うと思います。いくつか、僕がここ数日の間に感じていたことに呼応する箇所があったので列記します。

Nine days after Japan's tsunami, the remarkable truth is this. The people who have lost absolutely everything are coping far better than the people who have lost absolutely nothing.
地震がおきてから9日たった。完全にすべてを失った人々のほうが、何一つ失っていない人たちよりもこの災害を乗り越えようとしている。

Yet in the nine-tenths of the country that suffered no damage at all, that strength appears to have gone missing. Japan as a whole is suffering a kind of nervous breakdown.
国土の9割が今回の大地震と津波の被害を受けていないにもかかわらず、日本が持っているであろう強さが失われつつある。国全体が、ナーヴァス・ブレイクダウンしている。

Even in Hiroshima, in the far south of the country and more than 700 miles from the tsunami area, local papers have had to plead with people not to panic-buy.(どうやって広島のことを調べたのかという疑問はあります)
津波に襲われた地域から700マイル以上も離れた広島でさえ、地元新聞紙が買占めをやめるようにアピールしなければならなくなっている。

But when no one is giving orders, paralysis follows. The flip-side of discipline is a lack of initiative.
誰一人として秩序を提供できていないとき、麻痺がそれに続く。(自己)統制の反対側にあるのは、(行政の)イニシアティヴの欠落がしているということ。

Foreigners have flooded the airports – but air travel exposes you to more radiation than anyone in Tokyo would have received from the Fukushima reactor. The burning oil refinery at Chiba, just outside the capital, has almost certainly pumped out far more harmful substances than any nuclear reactor – but no one seems to be talking about that.
空港には、日本を離れる外国人があふれている。だが、福島原発からの放射線を東京で受けるよりも、飛行機で移動するほうがもっと多くの放射線を浴びることになる。また、千葉の石油精製所の火事では、放射線よりも害のある物質が放出されたのではないか。でも、誰もその点については語っていないようだ。

The morale meltdown is, in fact, another symptom of government failure
志気のメルトダウンは、政府の別の失敗によるもの。

What Japan now has to fear is fear itself.
今日本が心配しなければならないのは、「心配」そのものだ。

So far, Japan's reputation has only been enhanced by its citizens' extraordinary resilience.
国民の忍耐力だけによって、日本はその評価を保っている。

 記事の正確さについては、判断の下しようがないです。でも、日本人ではない人が見た現状を知るのは、知らないでいるよりはいいと考えます。

 もうひとつ、19日のテレグラフで気になってしまったのは、今回の大災害への海外での募金の集まりが、例えばハイチが地震に襲われたときよりも少ないということ。言わずもがなですが、募金の多少を言っているのではありません。テレグラフの記事が小さかったからかウェブに反映されていないので、同様な内容の記事をアメリカから。

U.S. donations not rushing to Japan
http://www.ongo.com/v/578428/-1/7F1C10FC9ED44F3F/us-donations-not-rushing-to-japan

 支援金が必要なのは今だけではなく、1年後、5年後、10年後とまったく予想もつかない困難が生じるかもしれないときに、日本国内でまかなえるのか。海外へ資金援助を依頼するときに、政治家はその必要性をきちんと国際社会に伝えることができるのか。
 「減税」をうたって勢力を勝ち取った政治家がいるようですが、減税なんてもはやありえないでしょう。復興資金を得るために増税をしなければならない。それを国内、そして海外にいる日本人すべてが共有できるのか。

 得意分野ではないので、記事の紹介にとどめます。20日のオブザァヴァ紙が天皇について書いています。

Emperor Akihito: A bulwark against a sea of troubles
http://www.guardian.co.uk/theobserver/2011/mar/20/observer-profile-emperor-akihito?INTCMP=SRCH

 昭和天皇と沖縄の関係に言及している後半は、とても読み応えがあります。

 最後に、文化が違えば捉え方は違うのだろうけど、「笑うこと」はこんなときこそ多くの人にとって大切なんだということを、「女性」が書いている記事。

If we must cry, let them be tears of laughter
http://www.telegraph.co.uk/culture/theatre/comedy/8392821/If-we-must-cry-let-them-be-tears-of-laughter.html

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Comment

- 懐畔泥鰌

お久し振りです。
大方に於いて、鋭く本質を突いていると思います。
日本では、日本人が同じ発言をすると無視か、過剰反応かの両極端になりそうです。
本質を凝視すること遺伝子的に避けようとする集団の方が多い様な気がします。

「国民の忍耐力だけによって、日本はその評価を保っている。 」

これは、言い得て妙だと思います。
原発の危険性など私の記憶でも30年以上前から詳細に語られていました。
当初から、安全神話なんてどこにも無かったのに。
実態は、タレントを使って電力会社が、安全アピールのテレビCMをガンガン流してただけです。
2011.03.23 Wed 11:44 URL [ Edit ]

- 守屋

懐畔泥鰌 さん

 こちらこそ、ご無沙汰です。体調はいかがですか?

 「日本人のことは日本人にしかわからない」というのはありでしょう。でも、「日本人だから、日本人のことが見えていない」というのもあると思います。
 想像を絶する災害の後の復興の道のりでは、外からの意見を取り入れることは、決して後ろ向きなことではないと考えます。

 確か、今の日本国内の消費電力の2割を原子力発電でまかなっているとどこかで読みました。コンビニエンス・ストアの24時間営業なんてこと、できなくなるかもしれないですね。でも、例えば昼夜逆転の生活をしている人たちの生活を太陽とともにおきて働き、太陽が沈めば帰宅し家族とともに過ごすという、今の社会がゆがみ始める前の生活に戻ることもありえるのではないか、と短絡に考えています。
2011.03.23 Wed 20:24 URL [ Edit ]

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