LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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精神医療に関する資料:日本とイギリスの違い

2011.05.22
現在、ため息つきつつイギリスの精神医療に関係する資料を読んでいる。専門資料というより、「啓蒙」資料と表したほうがいいかもしれない。その読む疲れを発散させるために、どれだけの人の役に立つのかなんてことは考えないで、ご紹介。日本からだと、興味があってもその存在すら判らない資料もあるかもしれないし。政策の「質」の違いということではなく、取り組む政策の「内容」に違いがあるという点から、まず、厚生労働省のサイトにある資料を。

精神保健医療福祉の更なる改革に向けて
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/09/dl/s0924-2a.pdf

 大まかな流れでは、イギリスの保健省が発表しているものと大きな差はないのかもしれない。ただし、一つだけ、欠落がある。それは心理カウンセリングへの国としての取り組み。

Talking therapies: A four-year plan of action
http://www.dh.gov.uk/prod_consum_dh/groups/dh_digitalassets/documents/digitalasset/dh_123985.pdf

 これは、2007年から始まった、Improving Access to Psychological Therapies (IAPT)という心理カウンセリングを第一医療現場でもっと活用するというプロジェクトの、2010年から4年間の取り組みをまとめたもの。
 CBTに偏っているという点、医療現場のあり方の違いという点はあるにしても、国を挙げて医療現場での心理カウンセリングへのアクセスともっと増やす取り組みは日本の文書からは見出せない。IAPTについては検索すれば沢山文書が見つかるはずなので、興味をもたれた方はご自分でどうぞ。ひとつ、このIATP取り組みのきっかけの一つになった、レポートだけ。

The Depression Report
http://cep.lse.ac.uk/textonly/research/mentalhealth/DEPRESSION_REPORT_LAYARD2.pdf

 これは先日、日本人の心理学者のとんでもないリサーチで名が出てしまったLSEレイヤードさんが、精神医療現場を改革してうつ病にかかる人を減らせば、国家予算がこれだけ助かるという経済的見地からのレポート。今でもかなり影響力のあるレポート。

 現連立政権が発表した精神医療についての政策は以下の二つで。

No Health without Mental Health
http://www.dh.gov.uk/prod_consum_dh/groups/dh_digitalassets/documents/digitalasset/dh_124058.pdf

http://www.dh.gov.uk/prod_consum_dh/groups/dh_digitalassets/documents/digitalasset/dh_124057.pdf

 僕には、構成が読みにくいことこの上ないけど、予想に反して使われている英語はかなり平易。英語の長文を読みなれていれば、かなりさくさく読めるはず。日本の新しい政策はいつ出るのだろう。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1002.html

 僕個人にとって、画期的だった資料はこれ。

The management of patients with physical and psychological problems in primary care: a practical guide
http://www.rcpsych.ac.uk/files/pdfversion/cr152.pdf

 これも、病名の英語表記にはひるむけど、明瞭な英語で書かれている。内容は、実際の医療行為についてではなく、イギリスにおける第一医療現場であるGPにおいて、これまで積極的に取り組んでこられなかった、もしくはどのように取り組むべきが指針がなかった、精神医療に関する姿勢を向上させるためのガイド。画期的だと思ったのは内容についてではなくて、一般人に過ぎない僕がこのような資料を自宅のPCでたやすくダウンロードできたこと。日本で同様の資料があったとして、一般人が簡単にアクセスできるのだろうか。

 文化やこれまでの取り組みが違うのだから、日本とイギリスがどう違うのかをすぐに論じることは難しいだろう。ただ、最近イギリスで、というかイギリスが結果として巻き込まれしまった、精神疾患の患者によって引き起こされた悲しい事件があったばかり。

Tenerife beheading suspect had been treated in UK and released
http://www.guardian.co.uk/uk/2011/may/19/tenerife-beheading-suspect-treated-uk

 このような事件を完全になくすことは、おそらく不可能だろう。でも、その確率を減らすために国として精神医療の現場をどのように向上させ、どのような結果が見込めるかを国民に知らせようとする意思は感じられるかな。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1374.html

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