LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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人生にマニュアルなんて要らない!:母の苦悩

2012.03.18
心理学協会の会員としてはいただけない発言だとは思うけど、育児書が如何に世の母親の皆さんを追い詰めているかという記事には、さもありなんとうなずくことしきり。

Baby experts' books leave mothers feeling confused and inadequate
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/2012/mar/17/baby-experts-books-mothers-confused

Their names have not only appeared on millions of bookshelves but have also been imprinted on the minds of tens of thousands of parents. Generations have been raised according to their edicts.

But new research has lifted the lid on the last great parenting taboo – childcare manuals by authors from Dr Spock to Gina Ford have been setting the bar too high and, for 50 years, mothers have felt more powerless, not less, after reading their words of wisdom.

Work by the University of Warwick into 50 years of parenting self-help books has revealed how, despite their differences, they have always issued advice as orders and set unattainably high standards for new mothers.
ウォリック大学の調査結果では、それぞれの「育児書」に違いはあるものの、共通しているのはアドヴァイスがまるで「命令」のように表現されている点。

Angela Davis from Warwick's history department carried out 160 interviews with women of all ages and from all backgrounds to explore their experiences of motherhood. In Modern Motherhood: Women and Family in England, 1945-2000, she says every manual designed to offer support and advice to women has had the opposite effect, leaving them dispirited and feeling inadequate.
著名な心理学者や育児のプロ、さらには精神分析家(ボルビィやウィニコット)による「育児書」は、母親たちにアドヴァイスするように書かれているが、結果は全く逆で、母親たちは彼女たちが如何に適していないかと感じるようにしている。

Davis found that, although the advice from these experts changed over the decades, the thing that did not change was the way it was delivered. Whether they advocated baby being laid on her back, front, side or head, it was not so much the message as how it was delivered.

Whatever the advice, she said, it was given as an order, with a threat of dire consequences if mother, or indeed the child, failed to behave as expected.
アドヴァイスがどのようなものであろうと、もし母親、そして子供が「専門家」の期待に応えないと、まるで脅しのような命令として受け取れる。

"Despite all the differences in advice advocated by these childcare 'bibles' over the years, it is interesting that they all have striking similarities in terms of how the experts presented their advice," Davis said. "Whatever the message, the advice was given in the form of an order and the authors highlighted extreme consequences if mothers did not follow the methods of child-rearing that they advocated.

"Levels of behaviour these childcare manuals set for mothers and babies are often unattainably high, meaning women could be left feeling like failures when these targets were not achieved. So while women could find supportive messages, some also found the advice more troubling."
(専門書が要求する)レヴェルはとても高く、仮に母親がそれを達成できないと、あたかも自分は悪い母親と思い込まされてしまうだろう。

"More than 50 years on, and experts still cannot agree on the best way to approach motherhood, and all this conflicting advice just leaves women feeling confused and disillusioned."



 ボウルビィとウィニコットはサイコアナリティック・サイコダイナミックのテキストとしてはとても興味深いものだし、実際、僕にとっては目からうろこ的なことが沢山あって、勉強になった。しかしながら、彼らのセオリィの多くをそのまま育児書に使うのは、それは違うのではないかと考える。

 実際に子育てに取り組まれている皆さんには母になれない男性カウンセラーのたわごとと捕らえられるだろうけど、こんな強制的な育児書が出版されるずっと前から、人間は世界中で世代を重ねているのだから、育児書を参考にすることは有益だとは思うけど、それに縛られなければならないという義務はない、ということは考えてもいいのではないかと思う。

Each of us is different and unique, there are so many ways to raise your children and to feel happy.

 この記事を読むと、心理学調査の統計の数字が如何に無意味かがよく判ると思う。
Babies fed on demand 'do better at school'
http://www.guardian.co.uk/society/2012/mar/17/babies-fed-demand-better-school

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Comment

- ハマちゃん

私も混乱してきた母の1人です。
「私はこう思う」と言っても、
「育児書に、そう書いてるのか?専門家は何と言ってるのか?」
と訊かれ、そのマニュアルが私が考えることと違うと
却下される、ということは家庭内でよくありました。
だけど、子供は、例え一卵性双生児であっても「個々違う」存在で、本当にそれぞれ違います。

「この方法が効果的な子」と、そうでない子がいる。
何かを習得するスピードもやり方も、一卵性双生児ですら、全く違うのに

それを一律に「こうするべき」とする専門家の一言に依って、一番多くの時間を子供と共に過ごしてる母親の「勘」なんてものは一蹴されてしまうこと、多いと思います。

あと、虐待防止などの意識が極端になり過ぎて
「決して怒鳴ってはいけません」
「何があっても、叩くことは間違いです」
と全てのマニュアルにはそう書いてますが

虐待がダメなのは分かるけども
子供が、家庭内で誰かが怒る姿を全く見ないで育つことって、本当に健全なんだろうか?と思います。

何度やめなさいと言ってもやめない、親の顔を叩く、など、そういうときに、「ただの人間として、普通に怒る」反応が無い、というのはむしろ不自然なのでは。
子供には、自然な反応というものは見せた方が良いのでは、と。

親だって、傷付いて泣くこともあれば、怒って怒鳴り散らすこともある、だけど後で
「さっきはこういう理由で悲しくなった。怒ってしまった。」と、
幼児であっても話し合ってみることで、子供はもの凄くいろんなことを吸収します。
そして幼児なりに、親をなぐさめたり、気分転換しよう、と考えたり、するのです。
そういう全てを、「間違い」で片付けるというのは、私は違うと思う。
そして、そういうイザコザがあることイコール「虐待」ではない、です。
2012.03.19 Mon 09:03 URL [ Edit ]

- ハマちゃん

長くなってすみません、もうちょっと。

「赤ちゃんが夜泣きをしたときは、身体には触らず、声をかけて『安心させて』そのまま寝付くように躾けること」
ということも、英国の育児書や保健婦さんの指導で出てくるのですが

欧米人と結婚した日本人ママさんたちの多くが
ここで夫と衝突すると思います。
(イギリス人のママさんたちは、その辺、疑問には思わないのかな?)

私は、赤ちゃんというものは母親の体温や匂いを感じることで安心出来ると思いますし
そもそも、人間は「ほ乳類の動物」のひとつに過ぎません。

赤ちゃんの段階では、もう、まさに「動物」なわけで
そこを無視して「夜泣きしても触らないこと」という指導にはもの凄い違和感を覚えました。
私は夜泣きしたらやっぱり抱っこしましたけどね。
抱っこしたら赤ちゃんが発熱してることに気付いて解熱剤をあげることが出来た、ということもありました。
「夜泣きしても触るな」って、おかしいでしょう、やっぱり。

「私は」赤ちゃん、幼児の「情緒安定」のためには
可能な限り多くのスキンシップ、夜泣きの時は添い寝することも必要と思ってますが。
これまた、一卵性双生児であっても、添い寝が必須の子とそうでない子と、違いがあって、
添い寝することで安心して寝られる子なのであればやってあげたらいい、と思う。
短期間の話なのだから。

10歳になっても添い寝しなきゃならない、なんてことであれば考え直さなくてはならないけど、赤ちゃん、幼児の段階では、子供の要求にいかに応えるか、
そこで子供が満たされれば、自然と「次」の段階に移って行くはずだと思うんですよね。
2012.03.19 Mon 09:56 URL [ Edit ]

- 守屋

ハマちゃん さん

 一つ目のコメントを読んで、以前のエントリィを思い出しました。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-956.html

 親による虐待が本当に命を脅かすほど残虐なものなのか、単に躾の一環なのかを見極めることが難しいのは、洋の東西を問わず、過去も現在も同じだ考えます。

>「赤ちゃんが夜泣きをしたときは、身体には触らず、声をかけて『安心させて』そのまま寝付くように躾けること」
 現在の「流行」はそうなっているんですか?かなり驚きました。書かれているように、触れなければ発熱で気分が悪くてないていることが判らずに事態が悪い方向に行くことがあるはず。仮にそんなことになったら、ますます母親を苦しめるだけだと想像します。

 日本もイギリスも少子化が進み、家庭内での経験の蓄積が難しくなっているからマニュアルに助けを求める傾向が強くなっているのかなと考えます。
2012.03.20 Tue 15:04 URL [ Edit ]

- ハマちゃん

今の流行とか主流なのかは分かりませんが
保健婦さん曰く、夜泣き→抱っこ/添い寝、は
「就寝後も泣けば構ってもらえる」というクセが付いて良くない、と。
日本でも「抱き癖が付くから抱っこはしないこと」というのが流行りましたよね、一時期。
あれと似てます。

あと、寝室は暗くしてあるので、泣いても「声をかけるだけ」だと
たまに吐いてるときもあって、それに気付かないということもあり得ます。

マニュアルも参考にはなるのだけど、
あくまでも参考でしかない、ということを
指導側も利用する側も認識するべきだな、と思います。

虐待の見極めは確かに、難しいのでしょうね…
だから以前のエントリーのようなことが起こるのですよね。
Baby Pのことは、一生忘れられそうもないです。今も、日々考えます。
2012.03.20 Tue 17:33 URL [ Edit ]

- 守屋

ハマちゃん さん

 返信が遅くなりました。

>あくまでも参考でしかない
 全くその通りだと思います。一人一人が違うように、子供の育ち方が教科書通りのように行くとは限らないほうが普通だと考えます。育て方を押し付けるマニュアルは、間違っていると思ったほうがいいのかなと思います。
2012.04.09 Mon 10:20 URL [ Edit ]

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