LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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オリンピックを舞台にしたオペラ・アリアのパスティーシュ

2012.05.29
昨晩、サウスバンク・センターにあるクイーン・エリザベス・ホールでMetastasioという人による「オリンピアード」という台本にヴィヴァルディをはじめとする16人の作曲家がそれぞれ作曲した同じ題名のオペラから有名なアリアを集めて台本を通すという趣旨のコンサートに行ってきました。

The Olympics in Opera, Venice Baroque Orchestra

Metastasio: L'Olimpiade presented as a pasticcio with music by Caldara, Vivaldi, Pergolesi, Leo, Galuppi, Perez, Hasse, Traetta, Jommelli, Piccinni, Gassman, Myslivecek, Cherubini, Cimarosa & Paisiello


Venice Baroque Orchestra
Andrea Marcon: conductor
Romina Basso: mezzo-soprano
Delphine Galou: mezzo-soprano
Ruth Rosique: soprano
Luanda Siqueira: soprano
Jeremy Ovenden: tenor
Nicholas Spanos: countertenor

This performance of the complete opera L'Olimpiade in concert features arias by Caldara, Vivaldi, Pergolesi, Leo, Galuppi, Perez, Hasse, Traetta, Jommelli, Piccinni, Gassman, Myslivecek, Cherubini, Cimarosa and Paisiello.

Soon after 1733, when the great Roman poet Pietro Metastasio witnessed the premiere of his libretto L'Olimpiade, a procession of more than 50 composers began to set to music this tale of friendship, loyalty and passion. In the course of the 18th century, theatres across Europe commissioned operas from the Olympian composers of the day, and performances were acclaimed in the royal courts and public opera houses from Rome to Moscow, London and Prague.


 2週間くらい前のテレグラフでCDのレヴューを読み、先週のタイム・アウト誌でこのコンサートを見つけました。当初はコロラチューラ合戦のようなものを期待していたのですが、超絶技巧を誇るだけのものではありませんでした。
 バロック音楽は好きですが、ヴィヴァルディとカルダラ以外はすべて初めて聞く名前の作曲家ばかり。どんなものになるのかの不安を抱きつつ臨んだのですが、とても面白かったです。16人の作曲家のそれぞれのオペラからパートをつなぎ合わせてあるので、統一感はどうなるのかと思ったのですが、通常、バロック・オペラだと必ずあるレチタティーヴォのパートがいっさい無かったことをのぞけば臨場感あふれるアリアが次から次へと繰り出され飽きることの無いコンサートでした。

 未知のオペラだったのでプログラムを購入してあらすじを読みました。呆れました。オリンピックを舞台にしたもとは単純な友情、裏切り、横恋慕の話をよくもここまで複雑怪奇、がんじがらめにできたものだと感心するほど。翻訳しようかと思ったのですが、それだけで2日くらいかかってしまいそうです。

 歌手の皆さんは、粒ぞろいと言えば粒ぞろいなのですが、声にカリスマを感じられる人は二人だけでした。物語では「ズボン役」を演じたロミーナ・バッソはちょっと見怖いのですが、恋と友情に揺れる役を大熱演。低いレンジのコロラチューラをあれほど転がす歌唱を聴いたのは初めてです。アテネを嫌うどこかの王様の娘で、オリンピック競技の賞品にされてしまう女性の役を演じたルース・ロジークは声量も声のクリアさも大きなオペラハウスでも映えるだろうレヴェルだったと思います。

 滅多に観られるものではない演目がきたのも、CDの発売とオリンピックが重なったからでしょう。ロイヤル・オペラのコーラス監督が観に来ていたのは、彼がイタリア出身だからかな。客席は8割くらいの入りでしたが、最後の6重唱が終わって数秒の余韻の後は、万雷の拍手。大陸と違って、イギリスではあまりバロック・オペラを生で聴く機会が無いので、ファンにとってはまたとない貴重な夜だったと思います。

 余談。観たことありませんが、「いちご白書」という映画があります。その中で「サークル・ゲイム」を歌っているバフィ・セント=メアリィが8月7日にロンドンで歌います。メルトダウン・フェスティヴァルの一環で、ロンドンって何でもありだなとしみじみ思える人選。オリンピック期間中は余計な外出は避けようと思っていたのですが、おそらくこれが最初で最後の機会であろうということで、行くことにしました。どんな内容になるのだか、不安でもあり楽しみでもあり。

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Comment

- レイネ

これだったんですね、バロック・コロラッチューラ大会というのは!意欲的で面白そうな企画ですね。楽しまれたことでしょう。ただ、歌手陣にイマイチ魅力が乏しいかも。わたしの好みとは微妙にずれてる。。。
ガルーは、昨秋のウィーンでの『狂えるオルランド』主役で、期待して行ったのですが、肩透かし。声にもプレゼンスにもカリスマ性が乏しくて。すらっとしてズボン役にはピッタリのプロポーションなんですが。
その時、バッソはキャンセルしたので聞き逃してます。この中では、彼女が一番魅力ありそうですね。
CTのニコラス・スパノスはいかがでした?どこかで生を聴いたことあるようなないような、つまり印象に残らなかったということですが。。。
2012.05.29 Tue 19:07 URL [ Edit ]

- 守屋

レイネさん

 ガルーはピンヒールが素晴らしかったですが、歌唱は可もなく不可もなくでした。声に特徴が無いのが致命的です。バッソの声は最初アルトかと思うくらい低く、でもよく通るドスのあるメゾで次に聴いても楽しめると思います。
 スパノスは、上手だと思います。が、大化けしない限り今後聞き逃しても残念ではない、という感じです。
2012.05.29 Tue 21:30 URL [ Edit ]

- Vermeer

こんばんは。

ロミーナ・バッソ、彼女の1st CDが届きました。イタリアらしい非常に濃やかな密度の声と歌唱力に感心しました。特にフレスコバルディのカプリッチョからアリアンナの嘆きに雪崩込むTr.5が圧巻。naive V5390
2015.03.10 Tue 10:13 URL [ Edit ]

- 守屋

Vermeer さん

 情報、ありがとうございます。ナイーヴ・レイベルは興味深い録音をどんどんだしていると思っています。生の舞台で聴く機会の少ない音楽は、CDでもなかなか見つけられないし。多分、購入すると思います。
2015.03.11 Wed 16:07 URL [ Edit ]

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