LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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シリィ諸島の島々1:St Martin's

2012.07.03
オリンピックには興味は有りませんが、このまま天気が優れないと、既に交通網の混乱が悪化しているロンドンがさらにすごいことになりそうな気がします。

 St Martin’s島に滞在することは、今回のシリィ諸島行きを計画し始めたときから決めていました。前回の滞在で島を気に入ったこと、さらにホテルの支配人が16年前と同じ、という事実に妙に安心したからです。でも、まずはシリィ諸島到着までの道のりを。

 イングランド本土からシリィ諸島へのフェリィ、ヘリコプターそして飛行機は、日曜日にはいっさい運航されません。今回、都合が付いた予定上、日曜日から日曜日、もしくは土曜日にロンドンに戻ってくるという日程だったので、日曜日にペンザンスに到着して宿泊、明くる月曜日、ペンザンス港9:15分出発のScillonian IIIに乗り込みました。
 ペンザンスに到着したときはいい天気だったのですが、25日の朝は既に荒れ模様。船酔いすることを考えないようにしたのですが、港を出て最初の20分は体が揺れに慣れない感覚が続きました。
 これはシリィに到着してから聞いたのですが、シロニアン号の船底の構造が揺れやすいものであること、さらに建造されてから既に35年も経っているので海が荒れるとすぐに揺れが始まるんだそうです。僕は船については全く知らないに等しいので、この話を聞いても判断はつきませんが、事実、かなり揺れました。船の中は、あらゆるところに手すりが取り付けられてあります。もちろん、紙袋もたくさん。そして、予定より10分ほど遅れて到着したSt Mary’s 島の港には救急車が待機していて、乗客二人がすぐに搬送されていきました。そんな揺れでした。

http://www.flickr.com/photos/89578620@N00/sets/72157630325069886/

 フェリィの到着時間に合わせて、それぞれの島へ向かうボートが12:30に港を出発します。この船を待っている間に天気はさらに悪化し、土砂降り。さい先悪いなと恨めしく空を眺めながら船に乗り込むと、フェリィから下船している間に凄まじく泣き叫んでいた幼児を連れた家族連れが一緒。3時間の大揺れのフェリィの後に、その上さらに30分もスクリーミング・ベイビィと一緒なのかと暗澹たる気持ちになったのですが、父親の必死の努力で気分が落ち着いたようで、ほかの乗船客もほっとした空気が流れました。St Martin’sには4泊したので、見聞したことはその間に起きたことです。

http://www.st-martins-scilly.co.uk/

map_stmartins.jpg

 だいたいどの島にも、船着き場が二つあります。どちらのquayになるかは満潮と干潮のタイミングしだいです。St Martin’sに到着したときは、ホテルに歩いて30秒で行けるLower Town Quayに。これが島の反対側にあるHigher Town Quayになると40分くらい歩くことになります。

http://www.flickr.com/photos/89578620@N00/sets/72157630350599628/
 
 島につく頃には雨がやみ、薄日が射すほどまで。でも天気が不安定だとはペンザンスを出る前に調べておいたので、雨が降り出す前に、島一周のウォーキングに出発。

http://www.st-martins-scilly.co.uk/StMartins_map.html
(島の地図です)

 島の南側は舗装された道路が通っているので、歩きやすいことは歩きやすいのですが、Higher Townへの途中には心臓破りの坂が有り、結構な運動量になります。同じくらい急な坂を下りHigher Town Quayに到達する直前に左折してしばらくすると、ワイン醸造所があります。

http://www.stmartinsvineyard.co.uk/

 水曜日に記念に白ワインを一本購入。オーナーによると、やはり過去数年の初夏の悪天候に悩まされているとのこと。こんな天気になると判っていたら、ワイン醸造業を始めたかどうかと苦笑いしていました。
 ワイン醸造所をすぎてしばらくすると土の道、いわゆるフットパスになります。緩やかな、でもかなり距離を歩いてしばらくするとSt Martin’s の象徴であるデイマークが遠くに見えてきます。が、そこからデイマークに到達するのにさらに坂道。

http://www.flickr.com/photos/89578620@N00/sets/72157630350611338/

 デイマークが建っている場所からの眺めはとても素晴らしく、晴れていてくれたらともっと素晴らしかっただろうにと何度も思いました。
 再び雨が降り出しそうな暗い雲がたれ込めてきたのですが、そのまま崖沿いの細いフットパスをホワイト・アイランド方向に歩き始めました。これが本当に細い上に、崖沿いというか崖の中腹を削っただけと思えるラフなもの。ここで強風にあおられて足を滑らせて海に落ちても誰も気がつかないだろうなと思う反面、回りに茂る野生の草を見ていると、気分が落ち着いてくるのを感じました。ふと思い出したのは、大昔に見たアイスランドの映画、「春にして君を想う」で、主人公の二人がたどり着く廃村となった村の風景。人の手が離れて自然が元の姿を優しく取り戻す、そんな風景が目の前に。

http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD16201/index.html

 あの突端を回ればホテルだというあたりで雨脚が強くなり、靴がずぶ濡れになってホテルの玄関についたときには出発してから既に3時間。後日、宿泊していたリピーターの夫妻に3時間で歩ききったと言ったら、「あり得ない」と。そんな距離です。もしこのウォーキングを試そうと思われる方は、一人では止めましょう。

 16年前と違うのは、働く人たちとお湯が待たずに出ること。

http://www.stmartinshotel.co.uk/

 確かトレスコとSt Mary’sのホテルをのぞき、多くのホテルやB&Bは11月から2月下旬まで営業しません。フェリィもの運航も止まってしまうので仕方ないことでしょう。そんな状況だと、ホテルで働く人たちはその営業期間のみに働きにくることがほとんどで、毎年同じ人に会うことは無いようです。
 シリィ諸島への興味はずっと持っているので関連のニュースはよく覚えていて、数年前にバルト3国からの季節労働者が多いとの報道を読みました。今回、ダイニングで働く女性の一人がリトアニア出身でした。ほかには、チェコとフランスからも居ましたが、意外なことに多くがほかの英語圏から。NZやオーストラリア、南アフリカ。
 このうち、オーストラリア出身のダイニングのチーフを務める女性が気さくな上に機転が利き、かつフレンドリィで気分よく過ごすことができました。
 
http://www.flickr.com/photos/89578620@N00/7479082204/in/photostream
(これは出発する日の朝)

 火曜日の夜は、側面の窓際のテイブルで正面に島を眺めるところに座りました。背後には、男女6人グループが座って既にデザートに行く頃合いでした。
 僕がスターターを食べ終わるの同じくらいに、男性の一人が「実は僕は3歳の頃に養子に出されたんだ」と話し始め、話はどんどん暗い方向に。すぐ背後なので聞きたくなくてもすべて耳に入ってきて、でもグループは大盛り上がり。しかしながら次第に二人の女性が言い合いに発展し、うんざりしてきた頃にチーフが来たので、「Could you please move me to another table?」、と。彼女は表情で「Why?」と尋ねてきたので、「They are talking about so depressing stories and I don’t want to listen to them. This is my holiday」、と小声で伝えました。
 チーフは笑いをこらえながらも、「No problem, please follow me」。このグループがダイニングを離れたときに広がったほかのゲストの安堵感といったら。彼らのおかげで、宿泊客の間の壁がとれたことには感謝を。

 St Martin’sのカフェやパブはB&Bやゲスト・ハウスも経営しています。カフェで話しただけですが、ここのご主人はとても話しやすくていい印象を持ちました。

http://www.polreath.com/

 島の中の景観という点ではSt Agnes やBryherにはちょっと及ばないかもしれないですが、僕にとってはとても居心地よく滞在できる島です。

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