LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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美術品には触れないでください:スペインから

2012.08.23
今日、ハリー王子の写真と同じくらい、少なくともヨーロッパで大きな話題になったニュースはスペインから。

 スペイン東北部にある都市、Borjaのある教会で、19世紀のフレスコ画が傷んでいるのをみた80代の女性信者が、勝手に上塗りしてしまったというもの。

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Great art needs a few restoration disasters
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2012/aug/23/great-art-restoration-disasters

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Spanish fresco restoration botched by amateur
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-19349921

 朝、新聞で読んだときは教会とその信者にとっては悲しみかもしれないけど、悪気があってやった訳ではないと思っていた。でも、ヴィデオをみると、開き直っている気がする。いずれにしても、よかれと思ってやったことが良い結果につながらないという典型。名のある芸術家がやるならまだしも、これでは制作者の家族の苦々しい想いは当然だろう。

 今日の午後遅くに、スペイン人の友人カップルと会うことになっていたので、この記事を見せたら、一瞬、絶句していた。知らなかったということではなく、このニュースが世界に広まっていることにうろたえていた。

 ここからが本題。数日前に、朝日新聞のウェブでバルセロナに本拠地がある食品会社の缶詰が日本で発売になったという記事を読んで、尋ねてみたいことがあった。会社の名前は、ケリーダカルメン

http://queridacarmen.jp/#home

 この記事によるとスペインは「缶詰王国」とのこと。初耳だったので、日本で「Spain is famous for tin food」って紹介されているけどと言ったら二人ともちょっとむっとしていた。曰く、「母がパエリャを調理するときに缶詰の食材を使うことはあり得ない」そうだ。誰が言い始めたのかな、と。

 もう一つは「アロス」。実は綴りは調べておいたけど、まず「alosuってどんな料理?」と訊いたら通じなかった。「arosu」と言い直したら通じて、「arrozは料理の名前じゃないわ。食材、お米のことよ」、との返事。記事で紹介されている「アサリのアロス」は日本では「アサリご飯」で通じるだろうけど、スペインでは通じないように思った。
 で、興味がわいたので「アロス」でググってみたら、「アロス」とい名前のスペイン料理レストランが日本にはあるようだ。「スペイン料理レストラン、米」は「Japanese Food restaurant MAGURO」と同じようなものだと思うのだが。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1176.html

 ケリーダカルメンのウェブで呆れてしまったのは、調理の仕方を「おしゃれ」に紹介しているらしい日本向けヴィデオ。

スクリーンショット 2012-08-21 21.43.27
(著作権に抵触する場合、削除します)

 いつから日本人は缶詰のふたを自分の手のひらと指を使ってあけられなくなってしまったのだろうか。リソースの無駄遣いとしか思えない。

[追記:8月24日]
起きたら、朝日新聞でこんなニュースが。

ローマで「女体盛り」騒動 日本料理店、全国紙に登場
http://www.asahi.com/international/update/0824/TKY201208240132.html

ローマ市内に、横たわった裸の人の上にすしを盛りつける「ボディー・スシ」を売りものにする日本料理店が現れた。イタリア紙は日本の食文化であるかのように紹介しており、在イタリア日本大使館が「日本の伝統というのは商売目的ででっちあげられた迷信だ」と抗議の書簡を送る事態になっている。

 ローマ中心部のこの店の前には「ボディー・スシ」「ローマ初」と書かれた写真入りの看板。ホームページにもローマ字で「NYOTAIMORI」(女体盛り)とあり、「男性か女性のモデルの上に盛る」としている。

 料金は、横たわるモデルの代金199ユーロ(約2万円)に加え、客1人59ユーロ(約6千円)。モデルの性別で値段の違いはない。


 最近、ロンドン中心部に「Sushi Samba」というレストランができて、きわめて不評。食文化を理解するって、難しいことだと実感する。

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Comment

- fumie

このニュース、私も日本の媒体で先に知りましたが、はっきり言ってこれはひどい!

絵の修復って、絵を描ける人ならできることではないんですよね。科学的(化学的かにも物理的にも)知識と、経験と、その上に、絵筆も使える能力が必要。すべてを、古いまま残すべき、というわけではなくて、過去に繰り返し行なわれてきたように、古くなったり、痛みが激しくなってきたら、全く新しく作り替える、という方法もあります。だけどこの場合は、誰の許可も得ずに勝手にやってしまったというのだから、ほんとびっくりです。それは善意でも何でもなく、本人「画家」だそうですが、意識の多少はあっても、完全な売名行為のように思います。
・・・それにしても、ほんとにびっくりするほどひどい絵なんですよね・・・一度見たら忘れないというか・・・。

ローマの件は私は知りませんでしたが、「日本文化」が広く多角的に関心を集めるようになった今、日本の性産業もまた、「日本」の文化の1つとしてよく知られています。
2012.08.24 Fri 11:45 URL [ Edit ]

- 守屋

fumie さん

 なんか、別のものですよね。fumie さんのところで紹介される美術品修復のポストを読むだけでも、単に絵が描けるだけでは修復にはならないということは明らかです。
 フレスコ画というと僕にとっては故有本利夫さん。万が一にも彼の作品を素人画家が修復するなんて気を起こさないことを祈ります。

 性産業というよりも、僕は食べ物をおろそかにする行為が大嫌いです。世界一のパエリャ、世界一でかい豚汁鍋等々、徒に食べ物を見せ物にするくらいなら飢饉で苦しんでいる地域への援助をしてほしいです。世界一でかいパエリャをつくる意義はどこあるのか。単なる、自己満足にすぎないと思いますし、この裸体に盛る寿司も、食材を無駄にしている行為としか思えないです。
2012.08.24 Fri 19:26 URL [ Edit ]

- Yoshi

こんにちは。この擬似修復された絵、日本のメディアやネットでもかなり話題になっているとか。それにしても、フレスコ画というのは中世・ルネサンスだけかと思っていたら、近代にもこうして描かれ続けているのですね。なかなか難しい技法だと聞いたので、こうなったのは残念です。今回の誤った「修復」を元に戻せると良いのですが。

女体寿司とかいうものは、大分前、他でもニュースになっていました。何か間違ったイメージが定着しているのでしょうね。そもそも、清潔さにうるさく、何かと「除菌」製品を喜ぶ日本では、人体の上に食品を載せるって、多くの日本人にとっては衛生観念を疑う行為かと思います。 Yoshi
2012.08.26 Sun 10:01 URL [ Edit ]

- 守屋

Yoshi さん

 こんばんわ。日本と比べるとかなり低い気温ですが、今日はいい天気でした。

 僕も、フレスコ画ってどのような技術、どんな画材が必要なのか全く知りませんが、不思議な郷愁を感じることがありけっこう好きです。女性が使った画材が変なものでないことを祈るばかりです。

 異論はあるでしょうけど、日本人ほど生の魚の調理についてしっかりと理解している人はいないと思うので、今回のようなでっち上げられた「文化」は完全に消し去ってほしいです。
2012.08.26 Sun 18:53 URL [ Edit ]

- ハマちゃん

このフレスコ画のニュース、主人は知らなかったみたいなので、写真を見せたら、爆笑してました。

ホントに、関係者の方々には申し訳ない思いで一杯なんですが
ただただ、笑いがこみ上げて来てしまいます。
ごく一部の人には、この出来が「天才」ともてはやされてるらしいですが、何がどう捉えられるのかって、予想が付かないものですね…
いずれにしても、このフレスコ画が話題になったことで、観光客が増えるんじゃないのか、なんて。

女体盛りにしても、スペインの缶詰とかにしても
ありがちな間違った紹介の典型なんでしょうね。
トルコ人だって、日本で「トルコ 風呂」って名前であんなサービスがまかり通っていたのを知ったら、激怒するんじゃないのかな。
そういうのって、沢山ありますよね…
自国の文化としてトンチンカンなことを言われると、勘弁して〜、と思いますよね。
2012.08.27 Mon 08:47 URL [ Edit ]

- 守屋

ハマちゃん さん

 >観光客が増えるんじゃないのか
 僕もそう思います。スペインの現在の経済環境を考えれば、どのようなニュースでも観光客を引き寄せられるのであれば、と観光業界は思うことでしょう。

 数日前に、友人から日本のテレヴィ局が、日本に滞在する外国人の皆さんに日本の印象を尋ねる番組を教えてもらいました。
 もしかしたら、テレヴィ局側には、「いくら日本語を流暢に話せても、外国人には日本文化は理解できないだろう」との考えもあったのではないかと邪推します。
 でも、ほとんどの皆さんが、良く日本のことを理解していると感じました。日本のことをよく理解している外国人の皆さんに紹介してもらうのも良いのではないかと感じました。
2012.08.27 Mon 09:21 URL [ Edit ]

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