LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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バジル氏の優雅な生活 by 坂田靖子

2012.11.24
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(これらは愛蔵版。2巻の鮮明な画像が見つからなかった)

これまでも、何度かブログの中で触れて来たと記憶している、坂田靖子さんの代表作の一つ、「バジル氏の優雅な生活」。正直、彼女の作品はこれしか知らない。wikiで調べたら1980年代に発表された作品。

 僕が持っているのは愛蔵版の3巻だけど、これらは今は絶版らしい。でも、文庫版がでている。

 この作品からイギリスのすべてを学べる訳ではないけど、これからイギリスのことを知りたい人にも、既にどっぷりはまっているけど読んでない人にもお勧め。バジル氏と既婚女性(名前が思い出せない)との愛憎を超えた友情の物語がとても面白い。愛蔵版第3巻の最後にある「百の器」は良品。

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Comment

いやー、懐かしい - bonnjour

「バジル氏」をロンドンにキープなさっているんですね!坂田靖子さんの作品は、軽快な描線が目に楽しく、ストーリーには独自のユーモアがあふれていて、大好きです。フランス人の召使のルイ君というキャラクターが可愛いんですが、この愛蔵版3巻に入っていますか?

いやー、懐かしいです。
2012.11.24 Sat 21:01 URL [ Edit ]

- 守屋

bonnjour さん

 そちらのブログを読んで、漫画に造詣が深いだろうと思っていました。実家に保管してあり、帰国の度に読み返しています。面白いことに、気に入った話ほど、ロンドンの生活にたまにリンクするように感じます。

 ルイ君は1巻のはじめから3巻の最終話までほぼ出ずっぱりです。彼がいなかったら魅力半減でしょうね。
2012.11.24 Sat 21:40 URL [ Edit ]

- ハマちゃん

このポストを読んで、私もついこの週末はバジル三昧してしまいました。
楽しい時間になりました、ありがとうございます♪
改めて読んでみると、確かに、渡英してから見えるようになってきたことなどと絡めて、面白いですね。
私のは文庫版の5巻組です。

ところで、この週末読み返してて、渡英後ならではの違和感を覚えたのは

バジル氏の友人の画家のハリーさんが「マグダラのマリア」とか「洗礼者のヨハネ」のモデルを捜していたり
その後に出て来る路上画家の老人も宗教画が専門だったりします。

私は美術には詳しくないですし、こんな田舎暮らしで美術館に行く機会もないので、間違ってるかもしれませんが
聖人の絵、特にマグダラのマリアは、カトリック国ならなんとなく腑に落ちるけども
19世紀の英国で…?って、疑問に思いました。
守屋さんは美術に詳しいから、その辺の事情、ご存知でしょうか?

ルイ君は、準主役、ですね。ウィットに飛んでいて、楽しい登場人物。
既婚女性である友人…ヴィクトリアも、魅力的ですね〜!
2012.11.26 Mon 12:09 URL [ Edit ]

- ハマちゃん

それから(長くなってすみません)

たまたまちょっと前に「ドリアン・グレイの肖像」を読み終わったので、それと絡んでくるアレコレも、なんだか面白く。

あの運命の肖像画のモデル「ドリアン・グレイ」には良心というものがなく、人を不幸にしていくけども
「バジル氏」に出て来る絵のモデル「アーサー」も、その美貌と裏腹に良心が無く、人でなしの詐欺師。

小説「ドリアン・グレイの肖像」では、ドリアンを描いた画家の名前が「バジル」で
画家バジルとドリアン双方と親しい貴族の名前がヘンリー卿

「バジル氏の優雅な生活」では、それらの名前が逆になってキャラクターにはめ込まれてる…?
(ヘンリー卿が漫画では画家のハリーさんに?)

ドリアン・グレイに出て来るヘンリー卿のキャラクターが、まさに「バジル氏」と似ていて、型破りでユーモアに富んでいて口が悪い。
バジル氏はヘンリー卿だなー、と思いながら、読みました。
2012.11.26 Mon 12:45 URL [ Edit ]

- 守屋

ハマちゃん さん

 この漫画、一度読み始めると、だいたい読みふけってしまいますよね。

 実は、僕は「悪人小説」的なものが苦手で、「ドリアン・グレイ」は敬遠したままです。おそらく読まないと思いますが、ドリアンを描いた画家の名前がバジルという事実、符合があいますね。教えてくださってありがとうございます。

 画家のハリー君が絡むエピソードの中では、アメリカで金鉱山を掘り当ててしまったがために、普通の暮らしに憧れる富豪との邂逅の話が好きです。三つ子の女性の話にでてくる、迷惑発明好きの男性もイギリスらしいなと感じます。

 そうそう、ヴィクトリアさんでした。彼女とバジルさんの友情は、男性・女性、既婚・独身の壁をあっさりと超えているよウです。現実世界ではこのような友情を持つことは難しいかもしれないですが、不可能ではないと信じています。

>聖人の絵、特にマグダラのマリアは、カトリック国ならなんとなく腑に落ちるけども
 これに関しては、僕にも明快な答えはないです。でも、この様な、なんと言ったら良いのか、宗教に関する超常性というのはイギリスでもたまに見かけるように思います。例えば、アガサ・クリスティの短編には、オカルト的な内容を扱った短編が有ります。それらを読んだときには、かなり驚きました。日本語のタイトルは「翼の呼ぶ声」だったかな。
2012.11.26 Mon 18:20 URL [ Edit ]

- bonnjour

乱入失礼します。
マグダラのマリアは「悔い改めた娼婦」のイメージがあるので、感傷的なヴィクトリア時代の画家には好まれていたかもしれませんね。

ラファエル前派のFrederick Sandysの作品に、割と有名なマグダラのマリアの絵があります。
http://preraphaelitepaintings.blogspot.jp/2010/02/frederick-sandys-mary-magdalene.html
2012.11.27 Tue 05:32 URL [ Edit ]

- 守屋

bonnjour さん

 ラファエル前派展の会場でキリストを描いた絵を観たので、何らかの意識は有ると思ったのですが、僕自身がラファエル前派については学習中なので、推測ははばかられました。

 「バジル氏」の世界は、ラファエル前派の芸術・政治運動が具体化したものを上手くとりいれていると思います。
2012.11.27 Tue 07:30 URL [ Edit ]

ラファエル前派 - ハマちゃん

bonnjourさん、ありがとうございます。

私も昨日、件の巻のあとがきを読んでて、「バジル氏」に出て来る絵画はラファエル前派と学習しました。

そして、「バジル氏」に出て来る大道画家(マグラス・ミドルトン)は、ロンドンに実在したユダヤ人の画家シメオン・ソロモンがモデル、ということも。
「バジル氏」内でのエピソードと同じく、ソロモンも同性愛の罪で逮捕され、出所後は画壇から追放され、大道画家になり、救貧員でひっそり亡くなった…と。

守屋さんが最近ラファエル前派の展示に関して書かれていて、それで私もようやっとそういう派があることと、どんな感じの絵なのかくらいぼんやりと知った程度だったんですが
思いがけず「バジル氏」から俄然興味が出てきてしまいました。
昨日はいろいろと検索してしまいました。
面白いですね!
私もラファエル前派の絵画を見に行けるような環境だったらな〜!と思いました。

ご紹介頂いたFrederick Sandysの作品、時を感じさせない(現代の人を描いたと言われても驚かない)感じで、鮮烈ですね。
2012.11.27 Tue 11:05 URL [ Edit ]

- bonnjour

守屋様、ハマちゃん様:

「バジル氏」にはラファエル前派が出てくるんですか!あの漫画を読んだのは、雑誌掲載時という遠い昔で、それも単発的だったので、内容をほとんど覚えていません。シメオン・ソロモンをモデルにした画家が登場するのも知りませんでした(その巻は読んでいないかも?)。ソロモンの「眠りし者らと目覚めし者」なんて、もう少女漫画そのものですよね(日本の漫画家が彼らの絵から影響を受けたのだから、逆ですけど)。

Sandysのマグダラのマリアは、おっしゃるように古さを感じさせない絵ですね。attribute(その聖人を示すための持物)である「結っていない長い髪」と「香油の壺」(これ、実は「マグダラのマリア」と「ベタニアのマリア」を混同した結果らしいですが)を一緒に描くことでマグダラのマリアを表現してるわけですが、ちょっと見には現代のファッション業界の広告に使われても違和感がないですね。
2012.11.27 Tue 14:08 URL [ Edit ]

- 守屋

ハマちゃん さん、bonnjour さん

 予想していなかった勉強ができました。テイト・ブリテンでのラファエル前派展は会期終了までに仕事以外で行こうと思っているので、絵画を観る際にいろいろな視点で観られそうです。

 僕が購入した愛蔵版には「ラファエル前派」とのつながりに関しての説明が有ったかどうかは思い出せません。推測するに、現在入手可能な文庫版発行の際に加えられたのかもしれないですね。

 ふと思いつきでこのポストを書いたのですが、思わぬ学習ができてよかったです。
2012.11.27 Tue 14:46 URL [ Edit ]

- ハマちゃん

守屋さん、bonnjourさん

ホント、思わぬ勉強になりました!
いろいろ教えて頂いてありがとうございます。
イギリスを知るには避けて通れないくらい、ラファエル前派って意味があるムーブメントだったんですね。
昨日まで殆ど何も知らなかった…(恥)

あと、「バジル氏」に出てくる絵画が「ラファエル前派」という書き方をしてしまいましたが
正確には「ラファエル前派『風』」です、実際の絵画や画家が登場するのではなく。
紛らわしくて、すみませんでした。

あとがき解説で、坂田靖子さんがラファエル前派が好きらしいということが書かれていて
私もシメオン・ソロモンの絵を検索してみたら坂田靖子さんの絵と共通するものを感じて、bonnjourさん仰るように、やっぱりそういう影響はあるのだろうなあ、と思いました。

守屋さん、あとがき(解説)に関してですが、私のは97年発行(第三刷)の文庫版で、第三巻のあとがきに書かれてます。
筆者は南条竹則さんという、翻訳家/作家さんです。
テイト・ブリテンにまた行かれるのでしたら、ぜひぜひまたアップをお願いします。楽しみにしてます。
2012.11.27 Tue 18:03 URL [ Edit ]

- 守屋

ハマちゃん さん

 いろいろな情報ができて来たので、もう一つ。シメオンという名前の人物がでてくる小説を読んだなと考えていて思い出したのが、アガサ・クリスティの「ポアロのクリスマス」という作品。真犯人が全く意表をつく人物で、読み応えばっちりです。クリスティの作品には美術関係の記述はそれほど多くないですが、当時の社会描写から現在にも通じるメンタリティを感じることがあります。

 ラファエル前派展、会期終了前に何としてもいかないと。
2012.11.27 Tue 23:13 URL [ Edit ]

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