LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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イギリスの住宅補助切り捨て、国連から批判される

2013.09.11
雨風をしのげる幸せ。

 今年の春、イギリスの社会福祉削減策の中で最も大きな議論をまきおきしたBed room taxという税金制度が導入されました。

 このニュースが出始めたとき、そして制度が始まっても日本語でどう説明できるのかと。間違っているかもしれないですが、公共住宅に入居している家族のうち、使っていない部屋があるフラットに住んでいる家族には家族の人数にあった小さなフラットに転居する。しないのであれば、余分な部屋を持っているのだからそのぶんの税金を払えというもの。
 公共住宅で暮らす家族の多くは、既に他の補助が切り捨てられ、しかも総収入が減少し、且つ、ダウンサイズしたくてもそのような物件がないからとどまるという人々が多く、この税金制度は、すなわち住宅費外にまわせる生活費を切り詰めることになる。
 ということで、批判の数はものすごかったのですが、連立政権は思考しました。そして今朝のガーディアンによると、この税金制度は基本的人権を低めているので即刻廃止すべき、と国連からのレポートが発表になりました。

Press Statement by the United Nations Special Rapporteur on adequate housing: End mission to the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland, 29 August to 11 September 2013
http://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=13706&LangID=E

'Shocking' bedroom tax should be axed, says UN investigator
http://www.theguardian.com/society/2013/sep/11/bedroom-tax-should-be-axed-says-un-investigator

 もちろん、連立政権は激怒。

Conservatives protest to UN over 'bedroom tax' report
http://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-24046094

 シリア攻撃案から早々に脱落したことを気にしすぎているイギリス政府にとっては腹立たしいことでしょう。でも、

The former urban planning minister in Brazil said Britain's previously good record on housing was being eroded by a failure to provide sufficient quantities of affordable social housing, and by the impact of reforms to the benefits system.

After speaking to dozens of council house tenants in Britain during her visit over the past fortnight, Rolnik said she was particularly concerned by the impact of bedroom tax. The policy, introduced by the government in April, charges tenants extra for under-occupying homes that are supposedly too large for them.

Rolnik said she was disturbed by the extent of unhappiness caused by the bedroom tax, and had been struck by how heavily this policy was affecting "the most vulnerable, the most fragile, the people who are on the fringes of coping with everyday life".


 低所得者層だけでなく、教師、看護婦等社会の基礎で働く職種の人々が購入できる価格帯の住宅を供給するとしながら、そのような住宅の数が増えているというニュースを読んだことがないです。

ベッド・ルーム・タックスのガーディアンのセクション
http://www.theguardian.com/society/bedroom-tax

 今朝のもう一つのニュースは、特にロンドンで続いている、外国人投資家によって、投資目的で販売・購入される超超高級住宅にまつわるニュース。

Luxury £5.25m apartment in One Hyde Park repossessed
http://www.theguardian.com/business/2013/sep/10/apartment-candy-brothers-one-hyde-park-repossessed

 ナイツブリッジに建設された世界で最も高いフラットの一つが、没収されて再び売りにだされているというニュース。

 住宅に関する報道は、常に読んでいるのですが、集めた記事をまとめて俯瞰できるようなことを書ける分量を超えているので、リンクを張って不完全燃焼のままで終わります。

Rural towns with no young people? Under 45s can't afford to live there
http://www.theguardian.com/money/2013/jun/16/pleasant-town-sussex-unaffordable

Older homeowners accused of muscling in on first-time buyers
http://www.theguardian.com/money/2013/jul/14/older-homeowners-first-time-buyers

Meet the new class of landlords profiting from Generation Rent
http://www.theguardian.com/money/2013/jun/28/new-class-landlords-profiting-generation-rent

3番目の記事の中で直接に書かれていませんが、記事に書かれている貸し出す目的で小さな不動産が買い占められることで、ベッド・ルーム・タックスを避けるために小さなフラットを購入、もしくは手頃な価格で借りたい低所得者層にあった物件が少ないという現状を考察できます。

 日本同様小さな国土で、投資目的に不動産を買い占める個人や企業には、不動産収入以上の税金を課税しても良いのではと。

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Comment

- ハマちゃん

>投資目的に不動産を買い占める個人や企業には、不動産収入以上の税金を課税しても良いのでは

言えてますね。

ベッド・ルーム・タックス、初めてその概要を聞いた時は一瞬理に適ってる気がしましたが、
現実にベッドルーム数の少ない物件がなく、そういう物件をカウンシルハウスとして提供出来るアテもないうちからの課税(というか生活保護減額)開始は、間違っていると思います、さすがに。
怠慢な慢性生活保護受給者がいるのが現実ということを割り引いても。

先日、ラジオでちょっと聞きかじったのですが
それでも、その余分なベッドルームからベッドを取り除いてしまえば
ベッドルームじゃないので課税(生活保護減額)出来ない、理屈上は、という話をしていて

アホみたいだと思いました。
てことは、対象者全員、その部屋からベッドを取り除いちゃえば、誰もベッドルームタックスの対象にはならない。(笑)
そうなったらどうするんですかね、政府は。
2013.09.11 Wed 16:53 URL [ Edit ]

- 守屋

ハマちゃん さん

>ベッドルームからベッドを取り除いてしまえばベッドルームじゃない

 これは起こりえないと僕は思います。これまで断続的に読んできた住宅補助予算削減の報道の内容から推測するのは、地方自治体が直接管理する住宅、また、手持ちの賃貸住宅がなくて一般のフラットを借り上げる場合、テナントに示される間取りをテナントが変更してベッドルームではないと主張する権利はないと思うからです。
 入居した時は4人家族だったけど、子供が独立して二人になった。でも子供が使っていた部屋は別の目的に使っている、というのはあくまでテナントの都合であって、元々の間取りを決めた、そして主導権のある地方自治体の都合ではないでしょう。
 
 ロンドンだけが賃貸物件の値上がりが異常だと思っていたら最近では地方の大都市圏でも急に値上がりが始まったという報道を読みました。朝から夜までどんなに働いても、現金は家賃に消えて行くという状況に陥る人が増えて行くように感じます。
2013.09.12 Thu 13:56 URL [ Edit ]

- ハマちゃん

良く分からないですが、
ラジオでは、その開いた部屋を、例えば物置や作業場(仕事場)として目一杯使ってるとか、
そういう別の目的に使う場合、理屈的には可、みたいな話をしてたと思います。

で、それがダメな場合、ハウス・シェアというか
間借り人を入れることを勧める、とかなんとか、そんな話でした。

でもルール上、その辺どうなんでしょうね。
2013.09.12 Thu 15:21 URL [ Edit ]

- 守屋

ハマちゃん さん

 僕も推測しているだけなので、実際、どのように運用されるのか。でも、「ベッドルームじゃない」と主張して税金を逃れようとすると、それはそれで福祉切り捨て推進派にとっていい材料になってしまうかもしれないし。

 間借り人を入れる場合は、現金収入が鉄則でしょう。なぜなら、銀行口座に記録が残るとその収入はtaxableになり、多くの税金を払うか、もしくはベネフィットを受け取れなくなるから。
 僕は、急激な福祉切り捨てをするのであれば、公平な方法をとるべきだと思います。
2013.09.12 Thu 15:34 URL [ Edit ]

- ハマちゃん

カウンシルハウスって、「家賃が安い」んじゃないんですか。
(つまり、タダじゃなくて、家賃は一応払う、のではないのかな?)
であれば、現金収入じゃなくて家賃を分担して家主に払うスタイルにするなら問題無いのでは…と思ったんですが。

それにしても、全く、同感です、
こんな急激な、体制も整えずに切り捨てから始めるのは乱暴だな、と。
Channel4 でHow to get a council houseという番組があるんですが
http://www.channel4.com/programmes/how-to-get-a-council-house

確かに制度に甘えてる人もいるけども、
実際に障害を持っていて、今の家以外に住む所が無くて
でもベッドルームタックスが施行されたから何とか引っ越さなきゃならなくてカウンシルに必死で通い続ける方とか、大変なんですよね。
まともに歩けない障害を抱えてるのに(私が見たのはガンで抗がん剤治療で歩行が出来なくなったとかいうご老人、現在も治療中だったと思う)
それでも「この物件はもっと重篤な障害を抱えてる人が順番待ちをしているので、あなたは5番目です。キャンセル待ちです。」とか言われるんです。

そのくらいシビアなのに、健常者だけど例えばシングルマザーで四苦八苦してるような場合、とてもじゃないけど順番なんか回って来ない、と。
2013.09.12 Thu 15:54 URL [ Edit ]

- 守屋

ハマちゃん さん

 近所に住む80代半ばのご夫婦は、彼らの隣に住む某イスラム圏からの難民よりずっと高い家賃を払っています。

 カウンシルの物件にテナントとして入居する場合、家賃は住む人たちの総収入に比例するとしても、仮に子供が居るとその養育に支給される補助費、またタックス・クレディット(正直、このシステムについてはよく理解していません)による税金減額などがあるらしく、ベッド・ルーム・タックス導入まではなんとか暮らして行けた、というのが僕の理解です。

 紹介して頂いた話から考えるのは、このような状況でも、住む地域によって得ることができる支援に差があるんでしょうね。
2013.09.12 Thu 16:14 URL [ Edit ]

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