LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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Anna Lucia Richter @ ウィグモア・ホール

2014.03.24
スクリーンショット 2014-03-24 20.12.58
(リサイタル終了後、ウィグモア・ホールのグリーン・ルームで)

3月23日の午後遅く、ウィグモア・ホールで、弱冠24歳(もしかしたらまだ23歳かも)、ドイツ人ソプラノ歌手、アナ・ルチア・リヒターの、ホールでのソロ・デビュー・リサイタルを聴いてきました。

Performers
Anna Lucia Richter
soprano

Gerold Huber
piano

Change of Programme

Wolf

Frühlingsglocken
Er ist's
Blumengruss
Abendbilder
Wiegenlied im Sommer
Nachtzauber

Schubert

Das Lied im Grünen
Viola
Erster Verlust
An mein Herz
Im Frühling
Bei dir allein!
Des Fischers Liebesglück

About this concert

Born in 1990, Anna Lucia Richter has made astonishing progress since winning the Felix Mendelssohn and Luitpold prizes at the Bad Kissingen Summer Festival in 2011. The composer Wolfgang Rihm was so beguiled by the young German soprano’s Kissingen performances that he wrote three songs for her.

She captured the hearts of many others at Wigmore Hall at the beginning of 2012 when she deputised at short notice in a recital of Wolf’s Goethe and Mörike Lieder, prompting the Guardian to conclude that ‘it is a safe bet that we shall be seeing more of her in the future’.


 どうして自分よりもふた回りも若い歌手のデビュー・リサイタルを聴きに行ったかというと、彼女の鮮烈なデビューの場に居たからです。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-1567.html

 あれから2年、どのように成長しているのかな程度の気持ちで臨んだのですが、素晴らしかったです。最初の曲から、「若いオペラ歌手の伸び盛りの声って、こんなにも限界がないものなのか」とスコーンと突き抜けて、濁りのかけらすらない澄み切ったソプラノなんて、本当に久しぶりでした。
 もう一つ感じたのは、女声で聴くリートが本当に久しぶりで、新鮮でした。更に、これまで女声によるリートのリサイタルは、円熟味を増した皆さんばかりでそれはそれでとても素晴らしかったのですが、目の前に広がる地平に限界がないであろう若い歌手が歌う春を愛でる歌には、心が浮き立つようでした。

 ドイツ語を読める人は判ると思いますが、プログラムの大半は、春にうってつけの歌ばかり。シューベルトの中の2曲以外は初めて聴くリートばかりでしたが、すべてが春の美しさ、楽しさ、幸福感、そして春に包まれて感じるであろう感情を嬉しそうに歌い上げるリヒター。2年前、プレガルディャンと一緒の舞台で緊張しまくっていた21歳のリヒターの姿はありませんでした。

 リヒターのことを知っているのは、大陸での彼女の活躍を知っている人、もしくは僕のように2年前からの成長を期待していたごく少数だろうということで、それほど大きくないウィグモアの半分にも満たない聴衆でした。しかしながら、カーテンコールでの拍手は、とても熱く、リヒター、そしてピアニストのゲロルト・フーバーもとても満ち足りた表情でした。

http://www.flickr.com/photos/89578620@N00/sets/72157642812997294/

 2回アンコールに応えて(どちらもヴォルフのリート)リサイタルは終了。友人のブログで、今年の9月、リヒターがモンテヴェルディの「オルフェオ」の主役の一人(であろう)、エウリディーチェに抜擢されているのを知ったので、そのことについて訊きたいなと思いグリーン・ルームへ一目散。
 そんなに早く聴衆が来るとは思っていなかったのか、リヒターとフーバーは部屋の入り口の所で話している途中でした。で、聴衆が詰めかけてきているのに気づいたフーバーが、「僕は着替えてくるけど、君(リヒター)はどうする?」。「私、このドレスはお母さんの助けがないと着替えられないから(なんて初々しい)、後にします」と言ったあとに僕の方に振り向いて、こちらへどうぞと。

 写真を撮らせてもらってからまず、今回のデビューでの落ち着きぶりに、2年前とは違う気分なのかを尋ねました。「あのときは、リサイタルの48時間前に知らせを受けて舞台に立ったので、何も考えられなかったの。でも、私にとって、今日のリサイタルはとても大切なリサイタルなので、充分な時間を取ったのよ」。素晴らしかったと伝えると、心から嬉しそうでした。

 「オランダでのエウリディーチェですが、これは歌ったことが有るんですか?」。「いいえ、初めて歌います。観に来られますか?」。「僕は行けないですけど、友人には勧めておきます」。

 ロイヤル・オペラへの出演は有るのかは訊くのを忘れてしまった。ドイツの幾つかのオペラ劇場では既にバルバリーナ(フィガロの結婚)やツェリーナ(ドン・ジョヴァンニ)を歌っているようだから、いずれロイヤルの舞台でもその姿を見られるかと期待している。願わくば、ハルテロスやネトコのようなわがままな歌手にはならないで、まっすぐに成長して欲しい。

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Comment

リヒター - レイネ

守屋さんが注目されてる期待の新星リヒターですね!写真で見る彼女の表情やドレス、雰囲気も清楚で、なんとなく声が想像できます。
アムスの『オルフェ』にはぜひ、行きたいと思ってます。また、拙ブログのコメントへのレスにも書きましたが、来季ブリュッセルのモネでもマルタンの『魔法の酒』コンサート形式に出演(主演?)するので楽しみです。
憧れのウィグモアホールには、6月に参ります。15日のイエスティン君のリサイタルに。守屋さんにもまたお会いできるかしら?
2014.03.26 Wed 12:08 URL [ Edit ]

- 守屋

レイネ さん

 リヒターには、大陸では存分に活躍するけど、イギリスには来たがらない歌手にはなって欲しくないです。今回を含めて2回のリサイタルではリートしか聴いていませんが、バロック系にも向いているように感じます。

 はい、6月15日には行く予定です。チケットがかなり残っているのには吃驚しました。面白そうな演目なので、意外です。
2014.03.26 Wed 14:13 URL [ Edit ]

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