LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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21世紀の奴隷に、夜明けは来ない

2014.06.11
偶然、日英の新聞で現代の「奴隷」に関するニュースを読んだ。

外国人技能実習制度:拡充方針も「使い捨ての是正を」の声
http://mainichi.jp/select/news/20140611k0000m040123000c.html

毎日新聞 2014年06月10日 21時59分(最終更新 06月10日 22時13分)
 ◇手取り数万円 休みなし……

 人手不足を背景に、外国人技能実習制度の拡充方針が打ち出された。実習生は日本の縫製業や農業、建設業などを支えているが、劣悪な環境に苦しむケースが後を絶たず、支援団体からは「拡充より先に外国人を使い捨てにする現状を正すべきだ」との声も上がる。

 2月上旬、東京都足立区の縫製工場。日本人従業員の姿はなく、2011〜12年に実習生として来日した20〜40代の中国人女性6人が働いていた。基本給は月6万5000円。残業代は時給400円という違法な水準だったが、土日も休めなかった。壁が薄く隙間(すきま)風が吹く工場の2階に住まわされ、光熱費込みで1人月5万円弱の家賃を徴収された。手元に残るのは、月数万円だった。

 実習生が増えると、経営者に鉄パイプなどの資材を渡され、台所兼倉庫を自分たちで増築した。「来日2週間で後悔した。『3年で300万円以上稼げる』と聞いたが、半分にもならない」。20代女性は嘆いた。

 昨秋、実習生を支援する全統一労働組合(東京都)に加入し日本人経営者と団体交渉を始めた。経営者が総額1000万円以上の未払い賃金の存在を正式に認めたのは、3月になってからだった。

 埼玉県の建設会社で型枠工として働いていた中国人の男性研修生(31)は昨年12月、大きなパネルを運んでいて腰を痛めた。歩けなくなるほど悪化したため病院に行こうとすると、受け入れ仲介団体から「仕事中のけがと言うな」と迫られた。

 航空券を手配され「自主都合」で帰国させられそうになった。勤務先と全統一との交渉を経て、ようやく労災申請した。国際研修協力機構(JITCO)によると、12年度に作業中の事故で死傷した実習生は前年度比98人増の994人。うち4人が亡くなっている。

 多くの実習生たちは中国の送り出し機関に数十万円の手数料を借金して支払っている。中国での年収を超える金額だ。返済のため、奴隷のような待遇でも泣き寝入りするしかない。全統一の鳥井一平さん(60)は「働き手が必要なら、実習制度ではなく、正面から外国人を受け入れ、権利保護や定住支援の枠組みを作るべきだ」と強調する。【河津啓介】


 この毎日新聞の記事を読んで感じたのは、「人権という点において、日本はカタールと全く同じ、もしくはそれ以下かも」。

 現在、イギリス国内の新聞で盛んに報道されているのは、サッカー・ワールド・カップのカタール開催決定に不正があったのではないかということ。で、昨年、カタールでのネパール人労働者の虐待に着いての報道を列挙した。

サッカー・ワールド・カップ(そしてオリンピック)の影で奴隷のように扱われる労働者
http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2057.html

 今回のFIFAの混乱で、FIFAを自分の為にだけ使っているあの男性が辞めることになればそれはそれで大きなニュースだろう。他方、これでカタール開催が白紙になったら「奴隷」のごとく働かされて死んで行ったネパール人達は報われない。

 更に驚いた、というか本当の話とは即座には信じられなかった報道がガーディアンに。

Revealed: Asian slave labour producing prawns for supermarkets in US, UK
http://www.theguardian.com/global-development/2014/jun/10/supermarket-prawns-thailand-produced-slave-labour

Trafficked into slavery on Thai trawlers to catch food for prawns
http://www.theguardian.com/global-development/2014/jun/10/-sp-migrant-workers-new-life-enslaved-thai-fishing

 アメリカ、イギリス、フランスの欧米の最大手スーパーマーケットに小エビを提供しているタイの水産会社は、人身売買されたビルマやカンボディアからの移民を奴隷以下の状況で働かせていると。二つ目のリンクの中に、何人もの「奴隷」達が殺されているという描写がある。その一つを読んだとき、脳が理解することを、再現することを拒んだ。想像力が豊かすぎる人、心臓が弱い人は以下の抜粋を読まないように。

Of the 15 current and former slaves the Guardian interviewed during the investigation, 10 had witnessed a fellow fisherman murdered by his boat captain or net master.

Ei Ei Lwin, the Burmese fisherman, claims he saw “18 to 20 people killed in front of me”.

“Some were shot, others were tied up with stones and thrown into the sea, and one was ripped apart,” he says. “He hated his captain and tried to beat him to death. But the captain escaped by jumping into the sea. The other captains came and pinned [the fisherman] down. Then they tied up his hands and legs to four separate boats and pulled him apart.”


 いつの時代のどこの国での出来事?タイって、「微笑みの国」ではなかったか?

 僕自身食べることは好きだから、これから書くことはきれいごとに過ぎない。でも、自分の人権を声高に叫ぶ、日本、アメリカ、イギリス、そして西欧各国に住む人たちは、少なくとも、食べる量を減らそうよ。多くの人が、必要以上の食材を貪欲に捨て続ける限り、この奴隷達に夜明けは来ない。

 最初に挙げた日本の状況はカタールやタイと同じじゃないし、給料が払われているから全く別と主張する人はいるだろう。

 やっていることは同じ。自国民がしたくないことを、人権を主張できない外国人労働者に強制して、その暗い面を見ないという態度は全く同じ。

 外国人労働者なくしてオリンピックも、ワールド・カップもそして食欲も満たされない。日本に、本当にオリンピックは必要なのか?

 必要とは、僕には全く思えない。

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