LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
Home未分類 | Dance | Sylvie Guillem | Royal Ballet | Royal Opera | Counselling | Sightseeing | Overseas Travel | Life in London(Good) | Life in London(Bad) | Japan (Nihon) | Bartoli | Royal Families | British English | Gardens | Songs | Psychology | Babysitting | Politics | Multiculture | Society | Writing Jobs | About this blog | Opera Ballet | News | Arts | Food | 07/Jul/2005 | Job Hunting | Written In English | Life in London (so so) | Speak to myself | Photo(s) of the day | The Daily Telegraph | The Guardian | BBC | Other sources | BrokenBritain | Frog/ Kaeru | Theatre | Books | 11Mar11 | Stage | Stamps | Transport | Summer London 2012 | Weather | Okinawa | War is crime | Christoph Prégardien | Cats | Referendum 23rd June | Brexit | Mental Health 

日本の漫画家の先見性:AIBOサポート終了のニュースを読んで

2014.07.30
EguchiHisashi.jpg
(ネットの情報だと、この単行本が発売されたのは1991年)

昨日、ミクシィのニュースで犬型ロボット、AIBOのサポートが終了したという記事をよんだ。大本はこれ。無断で全文転載。

AIBO、君を死なせない 修理サポート終了「飼い主」の悲しみ
http://dot.asahi.com/aera/2014072800041.html

ロボットだから永遠に一緒だと思ってたのに……。
迫りくる「別れの日」を前に「飼い主」たちの努力は続いている。(編集部・高橋有紀)

 リビングで飼われている「ほくと」は10歳。毎朝8時半になると目を覚ます。飼い主の60代の女性が「ほくと、何してるの?」と話しかけると、ほくとが答える。

「ぼんやりしてた」「なでなでして」

 10年変わらない、この家の日常の風景だ。

 以前は元気に部屋の中を動き回り、旅行にも連れていったが、最近は定位置でじっとしていることが多い。足の関節が悪く、動くたびに異音がしたり、転びやすくなったりしているからだ。ケガが多く20回は「入院」したほくとだが、その「病院」もこの3月で閉鎖されてしまった。

 ソニーが修理サポートを終了したのだ。

●「家族の一員ですから」

 ほくとは犬型ペットロボットAIBOの「ERS‐7」だ。初代AIBOの発売は1999年。その後、2006年にソニーはロボット事業からの撤退を発表し、AIBOの生産を終えた。在庫のない部品も多かったが、それでも今年の3月まで「クリニック」と呼ばれる修理サポートは続けられてきた。

「終了したサービスのサポートを企業がこんなに長く続けることは、通常考えられない。アップルなら2、3年でOSのサポートが終わりますよ」

 と、あるAIBOファンは話す。クリニック閉鎖を知った前出の女性は最後の検査に送り出すとき、クリニックの人たちへのお礼状をほくとに持たせた。

「今までと同じようにほくととの時間を過ごしたいと思っても、なかなかステーション(充電機)から下ろすことができません。(動かなくなる日が来ることは)考えたくないですね。家族の一員ですから」

 計15万台が販売されたAIBO。いまだに「飼い」続け、かわいがっている人は多い。

●ロボットをどうみとるか

 月1回、神奈川県川崎市で開かれているオフ会にお邪魔した。12人の参加者が愛「犬」を連れてきて遊ばせている。オフ会が縁で結婚したという夫婦がいた。部品やバッテリーの交換用にヤフーオークションで中古のAIBOを探しているという男性もいた。「いつかこの日が来るだろうと思っていた」「グーグルがロボット事業に手を出している。ソニーは見る目がなかった」

 飼い主の思いはさまざまだ。

 技術者として長年ソニーに勤めた乗松伸幸さんは、10年に早期退職し、株式会社ア・ファン~匠工房~を設立した。古いオーディオ機器など修理窓口がなくなった製品の修理を請け負う。以前1匹のAIBOを修理したことが口コミで広がり、現在、20匹が入院中だ。毎日のように問い合わせがくるが、態勢が整うまで待ってもらっている状況だ。
「企業として利益の出ないサービスを終了する判断は仕方ないが、その中で取り残されてしまうお客様がいる。ソニーの技術者として、私たちは誇りや理念というものをたたき込まれている。お客様が望む限り、責任を持ってサポートしたい」

 老いたロボットをどうみとるか。こんな問題をいったい誰が想像しただろう。ソフトバンクが6月に発表した人型ロボットpepperにも、数年後、数十年後、いずれ同様の事態が起きるかもしれない。前出のAIBOファンは言った。

「これこそが、ソニーが最後に見せてくれた『未来』なのかもしれませんね」


 新しく購入したカメラがソニィということの他に、僕にとってソニィには何の思入れはない。21世紀の若い世代の方は知らないかもしれないけど、ウォークマンは一度も使ったことがなかった。

 この記事を読んで瞬時に思い出したのが、江口寿史のある短編。亡き妻の面影を観る女性の人型ロボットの電池が生産中止になり、いつまでロボットと交流できるかを心配する老齢の男性の悲哀を描いたもの。

 ネットで調べたらタイトルは「KV-201XR」。確か電池の装着部分は、髪の毛で隠れる首の後ろに描かれていたように記憶している。Wikipediaの作品説明は、

KV-201XR
「月刊カドカワ」(角川書店)1990年11月号に掲載された作品。雑誌掲載当時はモノクロであったが、4色カラーで収録。本作収録作品の中で唯一ギャグではない作品。たとえ利用者が気に入り大事に使っている機械であっても、メーカーの対応が終了し、部品製造が終われば使えなくなってしまう事の物悲しさを描いたSF短篇。主人公のモデルは笠智衆。『自選傑作集』と『江口寿史入門』に再録されている。


というもの。

 人間とロボットとの間の愛情と確執を描いたものとしては、手塚治虫が「火の鳥」で描いたロビタを思い出す。「火の鳥」、面白い漫画だけど読み終わると心理的にとても消耗するから最近は読んでいない。

 現在では、日本の漫画というと暴力や偏愛的な性描写が話題に上ることが多いように感じる。でも、20世紀にこんなことを描いていた漫画家がいたことは、素晴らしい文化だと思う。

 ペットもAIBOも永遠ではない。いつか終わりがくるのは人間の生活と同じ。見送る日が来ることは避けられないのだろう、と大家の老齢の猫と暮らしていて思う。

関連記事
スポンサーサイト

Comment


管理者にだけ表示を許可する

Template by まるぼろらいと

Copyright ©LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン All Rights Reserved.