LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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京都市北部、路線バスで右往左往:美山かやぶきの里、他

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(京都市南丹市、美山村)

京都市北部にかやぶきの里があると知ったのは、昨年、大悲山峰定寺に行った時に利用したタクシーの運転手さんから伺った、ある方の失敗談から。「美山へ」という依頼に美山村へ。到着すると客は「美山荘はどこですか?」と。それは峰定寺に隣接する超高級旅館。「方向も、走行距離も全く違うんですよね」と笑っていた。

 で、興味を惹かれたので思い出しては情報をのんびり集めていたのだが、「遠いらしい」ということ以外にはこれといった体験談を見つけられなかった。そんな時に、ミクシィの旅のコミュニティで以下のブログが紹介されているのを見つけた。

http://mousoukiko.blog.fc2.com/blog-entry-26.html

 確かに遠いけど、行けなくはない。自分の行ける範囲の中でちょっと難しいから行ってみるぞ、という向上心に火がついた。ただ、念のため京都市内出身の友人に尋ねた所、

 「園部からバスを乗り継いで1.5時間位のようですが、市内の住民からすると園部は路線バス終点なので、その先の公共交通の様子は想像つきません」、

というちょっと不安になる返答。とりあえず、以下のサイト経由で路線バスの時刻表を把握して行くことにした。

http://www.kayabukinosato.com/info.html

http://www.miyamanavi.net/kan0001/

 立てた予定は、JR日吉駅でバスを1時間待つけど、嵯峨野線、山陰線を乗り継いで日吉駅に10時過ぎに到着。これは、数日前に滞在していた鹿児島で路線バスとJRの乗り継ぎのタイミングに軽く翻弄されたから。

JRの旅
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/sets/72157647435029762/

 そんな心配性は僕だけで、他の乗客は午前10時50分に到着。11時になると、路線バス(南丹市営バス)が時間通りに出発。乗客のほとんど(といっても10人くらい)は全て美山へ。途中、下佐々江という場所で美山へ行くバスに乗り換え。美山の前に、道の駅・安掛(あがけ)という場所を過ぎる。

 地図を見た上での予定では、かやぶきの里を観て回ってから安掛に徒歩で戻り、午後2時半のバスで周山に向かい、JRバス(JRパスが使えるから)で京都市内に戻るつもりでいた。折角、周山に出るのだから常照皇寺についに行けるかと思ったのだが、路線バス(京北バス)の接続がほぼ不可能なのですっぱり諦めていた。
 
 誤算だったのは、安掛から美山までの距離。穏やかな田園風景が広がる山の麓を、バスは走ること10分超。「これは、僕でも2時間では歩けない」。

 そう危惧したのは僕だけでなく、他の近畿圏から来たと思われる女性2人組も。彼女達が不安げに、「思っていたより遠いよね」との声が何度も聞こえた。

 美山かやぶきの里バス停に到着したのは午前11時50分。運転手さんに、「戻りのバスの時刻表はどこですか?」と訊くと、反対側のバス停にあるとのこと。もちろん、予定していたバスの時刻はメモってある。その前にあるだろうとの期待は一瞬で萎んだ。午後1時台にはバスが無く、その前は午後12時18分発。30分で良いかと逡巡しつつ、かやぶきの里へ。

https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/sets/72157647034218230/

 逡巡する気持ちを抱えながら写真を。村自体が本当に美しく、来られて良かったとの気持ちに偽りは無い。かやぶきの家屋と同じくらい素晴らしかったのは、実りの季節を迎えた田んぼ。稲ってこんなに美しい作物なんだと。

 同じバスの中に外国人カップルがいた。到着してから尋ねると、シンガポールから来たとのこと。どうやってこの村を見つけたのかを訊いた所、「インターネットで偶然に見つけてから、来たくてたまらなかった。実際の村の美しさは想像以上です」。

 2時間歩いてみるか、2時間ここで過ごすか、それとも潔く切り上げてバスに乗るかと考えつつ郵便ポストと家屋の写真を撮っていると、一人のご婦人が手紙を片手にポストへ。

 「ごめんなさいね。手紙を入れるだけですから」。
 
 「観光客が邪魔して済みません」。

 「今日は空いている方ですよ。やっぱり週末の方がずっと込みますからね」。

 「あの、安掛までどれくらいかかりますか?」

 「歩かれるんですか?車で10分くらいだから2時間あれば充分じゃないかしら。私は歩いたこと無いんですけどね。平気ですよ、歩けますよ」。


 しかし、鹿児島でやはり同様の体験をしたので、かやぶきの里での滞在時間、30分弱。数分遅れて到着したバスには、先ほどの女性二人も乗り込んできた。

 安掛までのバスの中で、「これで周山に早く到着したら、もしかして、常照皇寺への再訪が叶うか?」と。

 安掛のバス停で週山行きのバスの時刻表を見ると、午後が全て空白になっていた。当初乗る予定にしていたバスさえ書かれていない。ぶちパニック。

 背後から、「お兄さん、大丈夫かね?」との声が。振り向くと、両手に農作業用の鎌を携えた初老の男性。「周山へのバスが無いようなんで、営業所に電話してみます」、と伝える。電話が終わるまでバス停から離れない男性。

 営業所の男性は簡単に2時半のバスは走りますよ、と。その前にあるかを尋ねると、「12時48分だから、あと5分くらいですよ。バス停を間違えないでくださいね」、と念を押される。

 男性にバスが直ぐに来ることを伝えると、「良かったね。道中気をつけて」。人が優しい。

 周山行きのバスは、結局、乗客は僕だけ。更に、終点の周山に到着するまで誰も乗り込んでは来なかった。このような路線バスは基本的に住民の為だろうけど、需要があるのかどうか。京都新聞によると、京北地区の人口流出は大きな懸念とのこと。

 心は「常照皇寺に行ける」と舞い上がる。が、幸運もここまで。1時20分に周山駅に到着して改札担当の女性に尋ねると、「次に常照皇寺に行くバスは午後4時半ですね」。隣にタクシー会社があり、常照皇寺には入らないで往復のみでいくらかかるか訊くと、5千円くらいとのこと。一人で5千円は高い。

 常照皇寺は、「行くんだ」という意志だけでは到達できない。交通手段を用意できるかどうかにかかっていることを今回、学んだ。

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(山国御陵前が常照皇寺へのバス停)

 京都駅のみどりの窓口で、JRパスで西日本JRバスを乗れることを確認してある(確認に時間はかかったが)。念のため窓口の女性に伝えると、「上司に確認してきます」と。周山でJRパスを使う人なんてそれほどいないだろうな。

 次のバスは、2時10分。待っている間に、「じゃ、栂尾の高山寺(世界遺産と初めて知る)と、槙ノ尾の西明寺を久しぶりに観よう」。一人だからの気楽さ。

高山寺
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/sets/72157647034496310/

西明寺
https://www.flickr.com/photos/89578620@N00/sets/72157647429829611/

 神護寺を含めた三尾は紅葉が有名だからこの時期はあまり込んではいないだろうと思ったが、誰もいなかった。高山寺の境内の木々の美しさ。

 移動や待ち時間の合計が8時間。観光時間は2時間。でも、終わってみれば良い一日だった。

[追記:9月13日]
書こうと思って忘れていた情報。美山に行くのには、こんな不便な方法だけではない。園部駅からバスによる周遊コースがある。

http://www.keihankyotokotsu.jp/info/sonobemiyama/

 10月1日からは毎日運行のようだから、こちらを利用する方がずっと楽だろう。

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