LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
Home未分類 | Dance | Sylvie Guillem | Royal Ballet | Royal Opera | Counselling | Sightseeing | Overseas Travel | Life in London(Good) | Life in London(Bad) | Japan (Nihon) | Bartoli | Royal Families | British English | Gardens | Songs | Psychology | Babysitting | Politics | Multiculture | Society | Writing Jobs | About this blog | Opera Ballet | News | Arts | Food | 07/Jul/2005 | Job Hunting | Written In English | Life in London (so so) | Speak to myself | Photo(s) of the day | The Daily Telegraph | The Guardian | BBC | Other sources | BrokenBritain | Frog/ Kaeru | Theatre | Books | 11Mar11 | Stage | Stamps | Transport | Summer London 2012 | Weather | Okinawa | War is crime | Christoph Prégardien | Cats | Referendum 23rd June | Brexit 

21世紀の難民とスマートフォン

2015.09.09
タイミングよく、朝日新聞がニュー・ヨーク・タイムズの記事を翻訳してくれたので。

スマホは必携 「21世紀型難民」の道案内役
http://www.asahi.com/articles/ASH974RKXH97ULPT007.html?iref=comtop_fbox_d1_01

A 21st-Century Migrant’s Essentials: Food, Shelter, Smartphone
http://www.nytimes.com/2015/08/26/world/europe/a-21st-century-migrants-checklist-water-shelter-smartphone.html?_r=0

 EUを飲み込むかのように押し寄せるシリア、イラクからの難民、もしくは「難民」と称する人々が命をかけて戦地を逃れて来て疲弊した姿でスマートフォを握りしめている写真に違和感を感じる人は多いと思う。ロンドン随一のイスラム・エリアの端で暮らす僕にはその姿は全く普通に写った。というのは、毎日歩く通りに溢れるアラブ系は老若男女を問わずスマフォが耳から、そして掌から離れることはもはや無いのではというくらいそれに頼って暮らしている。
 彼らは、どこかの国のようの他国が作り出した新しい技術を模倣するという無駄なことはせず、その新しい技術を床とコンマで使い倒す。それが、イスラムの教えに敵対する国の技術であっても。

 シリアやイラク、他の国から流れ込んで来る人々がトルコに長く居たがらない理由の一つは、携帯電話の扱いではないかと思っている。トルコをバックパックで旅した、もしくはトルコで暮らす日本人のブログを読むとたくさん書かれているが、トルコに海外の番号の携帯電話を持ち込むと、10日、もしくは2週間くらいで使えなくなる。昨年トルコを訪れた時、現地のイギリス人女性に、それを避けるには携帯電話の番号とパスポート番号を一緒に登録しなければならない、と言われた。そんな厄介な国に金を払って再び行こうとは思わない。
 ちなみに、ロジスティック関連で働く友人によると、トルコへ携帯電話を個人で郵送、もしくは国際宅急便で送ることはほぼ不可能。理由は、トルコ国内の受け取り人は政府が認めた輸入業者としての資格を持つもののみ、という縛りがあるから。なので、ヒッチハイクしていてトルコに入る前の国で携帯を忘れたら、諦めて新しいものを購入するしかないのかも。

 話がずれた。アサド政権による終わりの見えない内戦、そしてダイーシュの残虐行為が横行するシリア国内で、どのようにして人はお金を維持しているのか、というのが僕の疑問だった。それへの回答の一部を昨日見つけた。

'Everyone wants to leave': death of hope drives young Syrians to Europe
http://www.theguardian.com/world/2015/sep/08/everyone-wants-to-leave-death-of-hope-drives-young-syrians-to-europe

In Damascus there is a new industry of “facilitators” who offer advice to Syrians who want to get out. Adnan, a lawyer, has helped 16 people in the past few months and has 22 on standby waiting to go. The biggest group are 17- to 25-year-olds, including students who are about to graduate but have no job prospects. But he has wealthier clients too: a 30-something head of department living in a safe part of Damascus; another man who sold his car for $5,000 – enough for a comfortable trip.

Migranttransport.png
(ガーディアンから拝借)

 NYTの記事に呼応するように、大金を吹っかけていい加減な移動を強いるギャングではなく、様々な情報を入手・駆使してシリア脱出を試みる人々へ情報を提供するビジネスが増えている。記事の最後で、このファシリテイターはこういう。

Adnan, making a living from helping others find a better future, says: “As long as I can afford to stay in Syria, why should I leave?

シリアで暮らす余裕があるのに、どうしてシリアを離れなければならないのか?

 シリアからの難民・移民の影で、イタリアやスペインから欧州に入り込もうとする難民、そして不法移民のことが全く報道されなくなっている。この危機の全景が見え始めたとき、EUが受け入れることになる総数は、現在の報道よりもずっと大きくなるのではと思う。

関連記事
スポンサーサイト
Template by まるぼろらいと

Copyright ©LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン All Rights Reserved.