LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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欧州連合離脱の影響はじわじわと

2016.07.24
フラットの大家がカーペットを新しくしたいということで大家の知人に素晴らしいカーペット・フィッターと紹介された職人が本当に素晴らしかった。時間に几帳面なだけでなく、仕事は丁寧・迅速、無駄話で時間をつぶすこともなく、見積もりにきた時に伝えられた時間通りに作業を終えた。

 見積もりにきた時に、外見からおそらくイスラム系だろうとは思っていた。作業中に一度だけ携帯で話していた時に「ショコラン」と言っていたのが聞こえた。作業を終えた時に尋ねると、両親が北アフリカのイスラム系の国からの移民とのこと。入れ墨をしているから湾岸や南アジアのイスラム圏ではないだろうとは思っていた。本人は、ロンドンに住んでいるのではなく、コーンウォールのペンザンスに自分の店を持っていて、ロンドンには月に3度、計9日間だけ契約受注で仕事に来るとのこと。ロンドンでは北東ロンドンの両親宅に泊まるそうだ。

 コーンウォールは6月の国民投票では圧倒的に離脱支持が多かった地域。錫の産地としては随分前に廃れ、観光業が主産業のイングランド内ではけっこう貧困度が高い地域。移民2世としてそのような地域に自分の意志で移り住み、でもある程度の収入はロンドンでの仕事に頼っているというのは、国民投票の結果によって顕在化したイングランドが抱えるいびつな経済・社会構造をかいま見た感じがした。

 23日のタイムズ紙とFT紙それぞれに、欧州連合離脱による影響を分析する記事が掲載された。両紙とも有料記事なので、リンクだけ張り付けておく。

This is our home. Why are they giving all the jobs to foreigners?
http://www.thetimes.co.uk/article/this-is-our-home-why-are-they-giving-all-the-jobs-to-foreigners-l72sqvsbv

Funding concerns for UK’s northern business after Brexit vote
http://www.ft.com/cms/s/0/173270b2-4f2a-11e6-8172-e39ecd3b86fc.html

London’s future: a brief guide
http://www.ft.com/cms/s/0/70614aee-4e82-11e6-8172-e39ecd3b86fc.html

 タイムズの記事は、南ヨークシャーにあるGrimethorpeという街の住民の、特に東欧圏からの移民への憎しみとも、敵意とも取れる感情を特集している。

 日本でもけっこう詳しく取り上げられたように、イングランド北部は離脱支持。皮肉にも、イングランド北部の起業家や中規模のビジネスは、欧州連合からの支援金に頼っている。なぜなら、ロンドンから同等の支援を得るのは難しくなっているから、というのがFTの一つ目の記事。

 FTの二つ目は、そのロンドンが欧州連合離脱の影響をどうすれば最小限に抑えられるかのシナリオ。ロンドンに集中する金とパワーを、イギリス国内に還元できるかどうかまで踏み込んでいないのは、まずはロンドンの地位を維持しなければという意見が多いからなのかなと推測する。

 僕の限られた身近なサークルでは、スペイン人がイギリスに見切りを付けて本国に戻ると言う話が増えている。欧州連合からの移民の地位保全を政府が確約できない状況では、致し方ないのだろう。「自分」というアイデンティティではなく、「移民」というラベルだけで差別視されるのなら、本国に戻る方が健全と感じる人は増えるのではないだろうか。

 このような分析記事を読む度に、国民投票を実施したキャメロン前首相の判断は、イギリスにとって痛恨の失敗だったと思う最近。

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