LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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インゴルシュタット4:アウディ、夏コンサート(Audi Sommerkonzerte)

2016.07.27
スクリーンショット 2016-07-27 16.26.38

インゴルシュタットに行った最大の目的は、クリストフ・プレガルディャンが歌うオペラを観たいからだった。

http://loveandhatelondon.blog102.fc2.com/blog-entry-2718.html

 評価の高いマリナ・レベカがエレットラを歌い、指揮はケント・ナガノとくれば日本語情報は無くても少なくとも英語情報はあるだろうと期待していた。ところが、このコンサートの歴史的背景はもとより、プログラムの英語訳、チケットをどう購入するかの英語訳も見つけられなかった。駄目元で日本語でも探したのがだ、日本のあるアウディ・ディーラーが数年前のコンサートの情報を挙げていただけだった。

 個人の楽しみで行くのだから関係者に会う必要は無いのだが、少なくともブログにもう少し詳しい情報をポストできればと思い、まず、アウディ本社の広報にメイルを送ってみた。自動返信が来ただけで、何もなし。

 大企業の文化イヴェントだからアウトソーシングで担当者が居ないのかなとは思った。で、いくら車に興味が無くてもアウディの名前くらいは知っていた。ということで、アウディ・ジャパンが何かしらの情報をもっているかと期待した。もっていなかった。

 最後に、Audi SommerkonzerteがFBアカウントをもっていたことを思い出して、メッセイジを送ったらやっと返事が来てこの夏コンサートの責任者、ゼバスティアン・ヴィーザー(Sebastian Wieser)氏が、コンサートの翌日なら時間があるということで話を伺うことができた。

http://www.audi.de/de/audi-artexperience/sommerkonzerte.html

 アウディ・夏コンサートが始まったのは1990年で、昨年が25周年記念だった。始まった当初はベルリンのあるラジオ放送局と一緒に運営していた。しかし、アウディ社内で、社内でこのような文化イヴェントを運営する人材を育てる意識が高まったこともあり、2003年(もしくは2004年)に提携を解消し、以来、アウディがすべてを運営している。


 ヴィーザー氏が担当になって10年。例えば、今回の「イドメネオ」は4年前から準備をしてきた。プレガルディャン父息子やマリナ・レベカのように国際的に評価の高い歌手の予定を考慮するのであればそれぐらいの期間が無いと実現は難しい。でも、今回、例えばあなたのようにわざわざロンドンから観に来てくれる人が居て、素晴らしいコンサートだったと思う。聴衆だけでなく、全ての歌手が楽しんでくれたのがよく判り幸せな夜だった。

 何故ドイツ語以外の情報が無いかというと、基本は、アウディが地元の為におこうなイヴェントだからだ。インゴルシュタットの労働人口の3割以上がアウディで働いていることから判るように、インゴルシュタットはアウディに頼っていると言える。他方、アウディもインゴルシュタットの労働力が無くては成り立たない。この夏コンサートは、アウディがインゴルシュタットとその周辺地域への還元(ヴィーザー氏が使った言葉はオブリゲイションだが、義務という意味合いではないように感じた)といえるだろう。

 だから、ドイツの他の地域から観客が来ることは、まあ、あり得るだろう。しかし特に夏、クラシカル音楽のイヴェントだけでなく、ロックやポップスの大きなイヴェントが各地で開催される欧州で、海外から来る人がインゴルシュタットの夏コンサートを目指してくることは考えていない。なので、本当にロンドンから聴きに来る人が居るのか確信できなかったんだ(実際、コンサート会場では、英語を喋っている人はほんの数人程度だった)。

 実際の所、チケットは完売にはなっていない。競争は激しいし、何より、現在の不安定な時代に、何ヶ月も先のコンサートのチケットの購入を躊躇うのは不思議ではない。アウディ・夏コンサートでは、若い世代にクラシカル音楽をもっと気軽に聴いてもらえる為に、15歳以下は一律€10−で販売しているんだ。

 マエストロ・ナガノがアウディ・夏コンサートに加わるのは今年が3年目で最後の参加になる。マエストロは合唱を取り入れることに熱心で記憶に残る企画を実演できたと思う。来年もオペラをプログラムに入れる予定だけど、詳細はまだ言えない。

 クリストフ・プレガルディャンが出演するので知った「東京・春・音楽祭」(http://www.tokyo-harusai.com/)のように、日本でも長期で開催されるクラシカル音楽のイヴェントは増えているのだろうと想像する。しかし、企業主催でこれほどの音楽イヴェントは、日本はおろか、イギリスでもないのではないかと思う。日本だと、イヴェントの運営を社員の無料奉仕で賄おうとする可能性が高いだろうから、それならやらない方が良いとは思う。

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