LONDON Love&Hate 愛と憎しみのロンドン

1999年のクリスマス・イヴにロンドンに。以来、友人達に送りつけていたプライヴェイト・メイル・マガジンがもと。※掲載されている全ての文章の無断引用・転載を禁じます。
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孤独であることを受け入れる

2016.12.01
1週間ほど前だったか、朝日新聞がニュー・ヨーク・タイムズの興味深い記事の抄訳を掲載した。

Researchers Confront an Epidemic of Loneliness
http://www.nytimes.com/2016/09/06/health/lonliness-aging-health-effects.html

ほっとけない! 英米でも増えている孤独な老人
http://digital.asahi.com/articles/ASJBX3S3YJBXULPT001.html

 イギリスにおけるサイコダイナミック・サイコセラピィの基礎を築いた一人であろうD.W.Winnicottの理論の一つに、こんなのがある。

Capacity to be alone
https://readingsinpsych.files.wordpress.com/2009/09/winnicott-capacity-to-be-alone.pdf

 これ、普段の生活の中でもとても役に立つ理論だと思うのだが、基本は、周りに誰もいない、物理的に孤独である状況ではなく、誰かが周りに居る時に、自分の内面と向き合える「孤独」について。なので、物理的に一人になってしまっている人に役立つかどうかは判らない。しかし、自分が陥っている「孤独」を見つめる心の弾力性を考えるには良い理論だと思う。

 今週、イングランド南西部、デヴォンで一人で暮らす89歳の男性が地元紙に掲載した広告が全国的に注目を集めた。

War veteran, 89, posts ad for job to stop him 'dying of boredom'
https://www.theguardian.com/society/2016/nov/29/joe-bartley-war-veteran-89-posts-job-ad-dying-boredom

'Bored stiff' Devon pensioner, 89, seeks job
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-devon-38151998

 2年前に長年連れ添った奥さんが亡くなって以来、転居した小さなフラットで一人で暮らしてきたジョー(敬称略)が、退屈で死にそうなほど何も起きない生活から抜け出そうと、地元新聞に「仕事を探している」という広告を2回掲載したそう。どうやら仕事のオファーがあり、今週土曜日からペイントンのレストランで働くそうだ。

Bored pensioner Joe Bartley lands job after work plea
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-devon-38169575

 日本では「若い世代」の孤独に「ぼっち」と名付けておもしろがっているようだが、「孤独」から抜け出せなくなるのはどの世代でも起きること。その孤独と巧くつきあえる人はいるだろう。また長年孤独の生活を送れてきたとしても、何かのきっかけでその孤独から抜け出したいと切望する人も居るはず。

 僕自身、人との付き合いはそれほど濃い方ではない。一人で行動する方が性に合っている、と今は思う。でも、昨年末に日本に里帰りしたとき、ある飲食店で、一人で卓に着かされ、給仕も料理をもってきてくれる時だけで誰とも会話をする機会がなかった時は、つまらなかったな。

 「孤独」が持つ複雑さを理解しない社会だと、ジョーのような人がこれからもでて来るだろう。

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